自動車保険の記名被保険者とは?誰にするかによって保険料が変わる?

自動車保険には記名被保険者というものが存在し、この言葉を聞いたことのある方はいらっしゃると思います。しかし記名被保険者を自分以外にすることができることをご存知の方は少ないのではないでしょうか。この記事では自動車保険の記名被保険者について解説します。

自動車保険の記名被保険者を変更すると保険料はどうなる?

自動車保険で、「記名被保険者」という独特の名称を聞いたことがあるのではないでしょうか。


自動車保険にとって、何か特別な意味を有しているのか気になりますよね。


しかし、記名被保険者となる方々は、ある程度限定されることがご存知でしょうか。


記名被保険者を誰にするかによって、自動車保険の保険料が変わる場合もあります。


記名被保険者の選定は慎重に行いたいものです。


そこで今回は、「記名被保険者の意味と、選定の際の注意点」について

  • 記名被保険者を誰にするかで得する?
  • 自動車保険料の変わる理由
  • 自動車を2台以上有しているとき
以上のことを中心に解説していきます。 

この記事を読めば、記名被保険者を家族の誰にすべきかが、良くおわかりになるはずです。    

ぜひ、最後までご覧ください。


自動車保険の保険料が安くなる場合もある!

「記名被保険者は誰でも良い。」なんて、お思いの皆さん。


記名被保険者を誰にするかで、自動車保険料がより軽減される場合もあることはご存知ですか?


ただし、記名被保険者となるには条件があります。


また、記名被保険者になれる人は限定されてしまうこともあるのです。


こちらでは、

  • 記名被保険者とは一体何?
  • 記名被保険者は限定される?
について解説します。

記名被保険者とは?契約者とは違う?

記名被保険者となる人は、簡単にいえば自動車保険の契約車両をよく運転する人がなります。


その他、契約車両の自動車検査証「所有者欄」や「使用者欄」に記載されている人も対象となります。


自動車保険契約者が配偶者で、良く運転するご自分が記名被保険者となる場合もあります。


つまり、「自動車保険契約者=記名被保険者」である必要はありません。


ただし、記名被保険者が何人もいて良いわけではなく必ず1名を選びます。


例えば、ご自分と配偶者で同じ割合で運転する場合、話し合いで記名被保険者を決めても構いません。

記名被保険者を別居している家族にはできない(妻は可能)

記名被保険者は自動車保険契約者、自動車所有者と関係なく契約車両をよく運転する人を選びます。


そのため、ご自分(親)は契約者だが、息子が良く運転するなら記名被保険者は子となります。


記名被保険者が、同居している親族(ご自分の親や子)であるならば問題はありません。


ただし、例えばご自分・配偶者と、両親とが二世帯住宅に住んでいる時は、注意が必要です。


入り口が別で、かつ屋内が完全に仕切られた居住空間の場合は、同居とみなされないこともあります。


同居とみなされるか心配な人は、保険会社のカスタマーセンターに連絡して確認するのが賢明です。


一方、ご自分が単身赴任で家族と別居し、契約車両は配偶者が良く使用する場合もあるでしょう。


この場合、別居している配偶者ならば記名被保険者となれます。


以降では、記名被保険者となった人によって、自動車保険料に影響が出ることを解説します。

自動車保険の保険料が変わるのはなぜか

自動車保険へ加入する場合に、一体どの位の保険料がかかるのか心配な人もいることでしょう。


自動車保険は車両の型式や走行距離、補償内容で保険料が変わります。


それに加え、記名被保険者によっても保険料に違いが出ます。


こちらでは、

  • 保険料が決まる目安
  • 免許証の色でここまで違う?
  • 年齢・等級はやはり影響する
について解説します。

免許の色や年齢、等級によって保険料が決まるから

保険会社は記名被保険者を基準として、保険料の算定を行います。


自動車保険料は、掻い摘んで言えば“事故を起こさような記名被保険者は安く”設定できます。


逆に、ひんぱんに事故を起こし保険金を請求するような記名被保険者は、保険料が割増になります。


そうはいっても、保険会社からすれば記名被保険者がどんな性格の人かわかりませんよね。


この場合、記名被保険者の免許証の色、年齢、等級でその人が事故を起こさような人と判断します。


なお、等級とは記名被保険者がどれらい保険料を、割引または割増されるかの区分のことです。


自動車保険へ加入する際に、保険会社は記名被保険者の性格検査などしません。


そのため、客観的に判断できるもので記名被保険者を評価するのです。

ゴールド免許とブルー免許の比較

「免許証の色で評価されるのなら、どれだけ保険料に差が出るんだ。」、不安な人もいるでしょう。


そこで事例をあげ、記名被保険者がゴールド免許か、ブルー免許かで年間保険料の差を解説します。


(事例)

  • 記名被保険者:男性(1988年4月14日生まれ)
  • 運転者:記名被保険者本人
  • 等級:6E等級
  • 車名(型式):スズキ・イグニス(FF21S)
  • 契約距離区分:3,000km以下
  • 使用目的:主に家庭用
  • 保険期間:1年間
  • 車両保険:あり

①ゴールド免許→年間保険料67,160円

②ブルー免許→年間保険料76,350円


事例の場合、免許証の色が違うだけで年間保険料に9,190円の差が生まれます。

子供から家族に変更した場合

親族間で記名被保険者を変更した場合だと、どのように年間保険料の差が生まれるのでしょうか。


こちらでも事例をあげて、その差を比較してみます。


(事例)

  • 運転者:記名被保険者本人
  • 運転免許証:ゴールド
  • 車名(型式):ニツサン・エクストレイル(T32)
  • 契約距離区分:7,000km以下
  • 使用目的:主に家庭用
  • 保険期間:1年間
  • 車両保険:なし

①子(男性20歳:1999年4月1日)等級:6A等級→年間保険料162,290円

②父(男性41歳:1978年4月10日)等級:20等級→年間保険料45,070円


子供→父親へ変更の場合、等級の違いもあり年間保険料の差は117,220円と、相当の差が生まれます。

2台以上持っている場合被保険者を変えるべき?

「車が複数台あるなら記名被保険者は別々の人にするのか。」と疑問に思う人もいることでしょう。


でも、所帯を持たず単身世帯で複数の自動車を所有しているリッチな人はいますよね。


その中には、契約車両の保険契約者も記名被保険者も、同一人物である場合が多いはずです。

所有している車の運転頻度による

記名被保険者となる人は契約車両1台のみに限ると、法令や保険会社の約款でも定められていません。


つまり、各車両を最も使用する人が記名被保険者となることに変わりはありません。


他に同居の家族がいても、自動車A・自動車B双方の運転が多いのはご自分ということもあるでしょう。


その場合は、ご自分が自動車A・自動車B双方の記名被保険者となります。


しかし、例えば自動車を2台持っていて、2台とも使用目的が「通勤」ではいかにも不自然です。


前述したように、記名被保険者によって保険料が変わるのは自動車保険の特徴です。


保険会社ならば「保険料が一番安くなる人を記名被保険者に選んでいる。」と疑いたくなりますよね。


同居の家族がいて契約車両が複数台ある場合、各車両の運転の実態を正確に申告することが大切です。

1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?

皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?


もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。


  • 加入してから一度も自動車保険を見直していない
  • 車を購入する代理店で加入した
  • 会社の団体割引で自動車保険に加入している

が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。

心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。


以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!

まとめ:記名被保険者を工夫して自動車保険の保険料を抑えよう!

記名被保険者の意味と、選定の際の注意点について解説してきましたが、いかがでしたか。       


今回の記事のポイントは

  • 記名被保険者とは、自動車保険の契約車両をよく運転する人がなる
  • 配偶者ならば、ご自分と別居していても記名被保険者となれる
  • 同居している親族(ご自分の親や子)であるならば記名被保険者となれる
  • 記名被保険者の免許証の色、年齢、等級で保険料が大幅に変わることもある
  • 契約車両を複数台所有していても、同一の記名被保険者で設定は可能
  • ただし、保険会社からは保険料を安くする狙いがあると疑われることもある
でした。

記名被保険者を工夫すれば自動車保険料は安くできます。

ただし、契約車両の運転の実態とかけ離れた人を、記名被保険者と申告するのはやめましょう。

後日、保険会社とトラブルになる可能性もあります。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

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