平均余命とは?平均寿命との違いや計算方法、日本人男女の最新平均余命も解説

平均余命とは平均寿命と何が違うのでしょうか。今回、平均余命の定義や日本人男性・女性の最新平均余命、生まれた年から平均余命を計算する計算式・求め方を表を使って解説します。現在のご自分の年齢から平均余命を知り、老後の介護保険や生命保険を考えるきっかけにしましょう。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

平均余命とは?平均寿命との違いや計算方法などを解説


子供から大人になると、日々の生活や仕事で時間が過ぎる感覚が早くなる感じがしますよね。


そして子育てが終わり、仕事も定年すると今度は今後何歳まで生きられるか考えます。


同世代の友達との会話も終活や、日本人の平均余命も気になるところですが、中には平均寿命が気になる人もいます。平均余命と平均寿命の違いは何でしょうか?


そこでこの記事では、「平均余命について」

  • 平均余命とは?平均寿命との違いや計算式などを解説
  • 平均余命の定義とは?平均寿命との違いを解説
  • 最新!日本人の男性・女性の平均余命を表で解説
  • 平均余命から「長生きリスク」を考える
  • まとめ:平均余命の定義や求め方、最新統計を解説
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んで頂ければ、平均余命と平均寿命との違いや基礎知識が分かりますので今後役立つと思います。ぜひ最後までご覧ください。

平均余命の定義とは?平均寿命との違いも解説

平均余命の定義とは、各年齢の人が現時点から残り何年生きられるかを数値にしたものです。


平均余命は、今後の人生をどう生きるか考えるのに必要なになり、また平均余命と違う意味のの平均寿命もあります。


以下では、平均余命について詳しく説明していきます。更に日本人の男女の平均寿命の推移も説明しますので、ぜひ参考にしてください。

平均余命とは、「現在〇歳の人があと何年生きるか」

ここからは平均余命と平均寿命の違いについて、解説していきます。


最初に平均余命の意味は、「現在○歳の人があと何年生きられるかの平均年数」になります。平均余命は厚生労働省から公表されている、簡易生命表から数値を算出することができます。


平均余命の年数は、現在住んでいる地域や、医療の環境や整備により変化していきます。


次に平均寿命の意味「生まれた年時点での平均余命のこと」になります。平均寿命も環境やその時代の特性などから変化します。


人生のライフシュミレーションなどを、計画し行動に移すために参考にする指標のひとつになります。

日本人男性・女性の平均寿命の推移

ここからは厚生労働省の情報をもとに、男女の平均寿命の推移を説明していきます。


最新の情報でもある、平成30年簡易生命表を見てみると、男性の平均寿命は81.25歳、女性の平均寿命は87.32歳で、他の諸外国と比較しても日本人は男女とも長生きできる国だと分かります。


ただ過去は日本人は、長寿ではありませんでした。平均寿命の推移を確認すると、戦前は男女とも50歳まで生きることができませんでした。


初めて平均寿命が、男女とも超えることができたのは、昭和22年で男性は50.06歳、女性は53.96歳です。ここからは男性は、昭和30年に60歳を超え、昭和50年には70歳、平成27年に80歳を超えることができました。


女性に関しましては、平均寿命の推移は男性よりも早いです。まず昭和20年から昭和27年に60歳を超えました。ここから早く昭和35年で70歳、昭和60年に80歳を超えました。


平均寿命が延びた理由としては、過去に比べて医療の進歩や介護の環境が改善したことです。今後は更に医療、介護ともに技術進歩していきますので、日本人の平均寿命も更に増えると思います。

和暦男性女性
昭和22年
50.06
53.96
昭和25-27年59.5762.97
昭和30年63.6067.75
昭和35年65.3270.19
昭和60年74.7880.48
平成2年75.9281.90
平成17年78.5685.52
平成27年80.7586.99
平成29年91.0987.26
平成30年81.2587.32

最新!日本人の男性・女性の平均余命を表で解説

ここからは、厚生労働省の最新の平均余命表を確認していきます。


この記事を見ている人も、自身の平均余命の数値も今後の人生計画を考えていくうえで、気になると思います。


日本人男性、女性の平均余命の表の見方を確認してから、自身の平均余命を見て確認してください。


厚生労働省が発表しています最新の平均余命の表を確認していく方法は、左にある年齢から現在の自身の年齢を確認します。平成30年の数字が残りの平均余命の数値になります。


例えば現在30歳の男性であれば、平均余命の数値は51.88歳になりますので、約52年が残りの人生の時間になります。


中々忙しい日常生活を過ごしていますと、あとどれくらい生きられるか考えることは、あまりないと思います。この機会に自身の平均余命を確認して、老後の人生計画を考えて頂けたらと思います。

日本人男性の平均余命

それでは、最初に日本人男性の平均余命の表を確認していきます。

厚生労働省の平成30年の簡易生命表を確認していきますと、0歳から90歳までの全年齢が平成29年より平成30年のほうが平均余命の数値が高いことが分かります。

この表から日本人は医療の進歩により、更に平均余命も伸びることが考えられますので、国の指針の人生100年時代も近い未来に到達する可能性があります。
年齢平成30年平成29年
081.2581.09
1071.4971.33
2061.6161.45
3051.8851.73
4042.2042.05
5032.7432.61
6023.8423.72
7015.8415.73
809.068.95
904.334.25

日本人女性の平均余命

次に、日本人女性の平均余命の表を確認していきます。

男性の平均余命と比較しますと、女性のほうが男性より長生きする傾向なのが分かります。

更に男性と同じで全ての年齢で、平成29年よりも平成30年のほうが平均余命の数値が高くなっています。

女性の平均余命はすでに90歳に近いですので、男性よりも早く100歳の平均余命を超えることが予想できます。
年齢平成30年平成29年
087.3287.26
1077.5677.50
2067.6367.57
3057.7757.70
4047.9747.90
5038.3638.29
6029.0428.97
7020.1020.03
8011.9111.84
905.665.61

平均余命から「長生きリスク」を考える

過去には、日本人男女の平均余命が伸びることは、すごくうれしいことでした。


ただ現在では、医療の進歩により平均余命が男女ともに80歳を越えることになり、非常にうれしい反面、逆に長生きすることがリスクになるケースもでてきました。


最近は国の指針でも、これからは人生は100年の時代がくると教えてくれていますので、

できることは長生きリスクを早めに認識して、老後をふまえての人生計画を立てて行動することが必要になります。

平均余命が伸びたことにより、より多くの老後資金が必要に

最近は、老後貧乏という言葉もあり、長い間まじめに働いてきても、老後資金が足りなくなり貧乏な生活をする人が増えてきています。


理由としては、平均余命が過去と比較しても伸びたことと、年金の支給年齢の引き上げや、計画的に老後資金の準備ができていない点が上げられます。


あまり老後資金のことを考えていない人でも、2019年に金融庁が報告書として発表しました「老後資金2000万円問題」は非常に話題になりましたので、記憶としてまだ覚えている人も多いと思います。


内容を簡単に説明しますと、老後が60歳とすると、20年から30年老後を普通に生活すると、国の公的年金以外に約2000万円が必要になるという報告書です。


老後資金の対策としては、老後になる前に早めに準備して貯めることと、現在は日常生活だけで老後資金を貯める余裕がない人には、保険をうまく活用する方法があります。

長生きリスクに備えるおすすめ保険

ここからは、長生きリスクに備えることができる、おすすめの保険を紹介していきます。

終身保険

最初に、終身保険とは契約期間の満期がなく、契約期間内にいつ死亡しても保険金を受け取れる保険です。契約期間内は保障が継続になりますので、一生保証があるということです。

通常の保険の満期保険金はありませんが、契約期間の途中で解約すると解約返戻金があります。老後資金の対策として活用できます。

終身保険のデメリットとしては、途中解約するとその時まで払い込みをした保険料よりも解約返戻金は大幅に安くなります。

個人年金保険

次に個人年金保険を説明していきます。

個人年金保険とは契約時に自分で決めた年数、保険料を支払い、その中の保険料から一部を積み立て、保険会社が運用し年金受け取りができる年齢になると保険金がもらえます。

他の保険と比較しても、保険金支払い期間の保障が大きくないのがデメリットになります。

今回の長生きリスクに備えるためにも、老後資金を貯めたり、保険を活用したり老後の生活を安定させるためには、少しでも早めの老後資金の計画と行動が大事になります。

介護保険

長生きをすればするほど、どうしても介護のリスクは高まります。

先ほど紹介した寿命の他に、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」である健康寿命という考え方があります。

この健康寿命と平均寿命の差が介護などが必要になる年数であり、男性は8.84年、女性は12.35年となっています。

老人ホームがあるのでは?と思う方も多いでしょうが、特別養護老人ホームは要介護3以上にならなければ入ることはできません。

要介護3とは立ち上がりや歩行、食事、排せつ、入浴の際に全面的な介助が必要である状態のため、介護するとなると経済的負担も大きいものになります。

そこで、介護が必要な状況に合わせて一時金や介護年金という形で保険金が支払われる介護保険がおすすめです。

まとめ:平均余命の定義や計算方法、最新統計を解説

平均余命について解説してきましやが、いかがでしたでしょうか?


今回の記事のポイントは、

  • 平均余命の定義や平均寿命との違い
  • 厚生労働省の簡易生命表を確認すると、日本人男性、女性ともに全年代も平均余命、平均寿命の数値が高く今後更に長生きになる
  • 「長生きリスク」により老後資金がなくなる可能性があり、対処方法に老後資産を形成できる保険がある

でした。


昭和の初めにはには、日本人は男性女性ともに長生きはできませんでした。


医療や介護生活環境の進歩により年々平均余命、平均寿命が更新され現在では世界的にも長生きできる国になりました。


ただ別の問題「長生きリスク」がでてきて、老後資金の計画をきちんとしないと老後が悲惨な状況になります。


そこで老後資産を形成し豊かな老後生活を可能にするために、少しでも早く行動することをおすすめします!


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険の記事が多数掲載されています。ぜひご覧にり役立ててください。

ランキング