更新日:2023/03/05
生命保険の苦情に関する相談はどこへ?保険会社の苦情件数ランキング
みなさんは生命保険に関しての苦情や相談はどこにされているでしょうか。ほとんどの人は契約中の保険会社にされていると思います。そこでこの記事では保険会社の苦情件数や苦情相談、トラブル相談に関してランキングとともに解説して、保険会社以外の相談所も紹介していきます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
生命保険の苦情に関する相談はどこへ?保険会社の苦情件数ランキング
大手生命保険会社の苦情件数を比較!ランキングも
みなさんは生命保険を契約する際には、その生命保険が自分がいま必要としている保険ということで契約していらっしゃると思います。
けれども自分が望んでいない形での契約や、さらには変更や更新そして解約がスムーズにできなかったり、極めつけは担当者の態度など個人個人でいろいろな不満があるでしょう。
そこで、大手生命保険会社3社に寄せられる苦情件数はどのくらいあるのか、苦情件数の比較をしてみましょう。
下の表は2020年度の上半期に保険会社に対して苦情のあった件数を表にしてみましたが、半年でこのような件数の苦情が寄せられているとなると、保険会社にかなり問題があるようにも思われますが、下記3社に関しては契約者件数も多いためどうしても苦情の件数も多くなってしまいます。
苦情件数 | |
---|---|
アフラック | 27,586件 |
かんぽ生命 | 84,920件 |
日本生命 | 22,577件 |
やはり皆さんもご存じのとおりかんぽ生命に関しては、2020年いろいろありましたから苦情件数の多さは仕方ないかもしれませんね。
また、苦情の内訳としては次のとおりとなっていますが、保険会社によって苦情の内訳にも差があるようです。
- 説明不十分などの新規の契約
- 保険料の払込や貸付そして送金など
- 保険の変更や更新、解約など
- 満期保険金や死亡保険金そして給付金
- その他(職員のマナーなど)
苦情の内訳 | 日本生命 | アフラック生命 | かんぽ生命 |
---|---|---|---|
新規契約に関する苦情 | 10.3% | 23.9% | 86.3% |
保険料に関する苦情 | 8.0% | 11.4% | 1.9% |
契約後に発生する事項についての苦情 | 38.4% | 28.0% | 5.6% |
保険金・給付金に関する苦情 | 13.5% | 24.1% | 4.7% |
その他 | 29.7% | 12.6% | 1.5% |
このように、保険会社によって苦情の種類にかなり差があることがわかります。この苦情結果を見ることで保険会社が今後お客様にどういった説明をもっと詳しくしなければならないのかが一目でわかりますよね。
ここからは大手生命保険会社の2020年度の上半期に寄せられた、苦情件数の多かった順にランキング形式でみてみましょう。
- かんぽ生命・・・84,920件
- アフラック・・・27,586件
- メットライフ生命・・・22,661件
- 日本生命・・・22,577件
- 明治安田生命・・・16,728件
- ジブラルタ生命・・・15,265件
生命保険会社の苦情件数割合ランキング
先ほどはただ単に苦情件数のみに絞ったランキングをみてきましたが、ここでは苦情件数割合をみていきましょう。
苦情件数は、その保険会社に契約されているお客様からの苦情ということになりますから、いくら苦情件数が多くても契約しているお客様の数が多ければ苦情件数の割合は低いということになります。
そこで、ここでは苦情件数と客数から割り出した割合を比較してみましょう。
下の表も2020年上半期の苦情件数とお客様数を表したものですが、先ほどと同じ3社の保険会社で比べてみましょう。
苦情件数(A) | お客様数(B) | A÷B(%) | |
---|---|---|---|
日本生命 | 22,577件 | 12,173,427人 | 0.19 |
アフラック生命 | 27,586件 | 15,240,449人 | 0.18 |
かんぽ生命 | 84,920件 | 10,138,390人 | 0.84 |
こうしてみると、やはりここでも2020年のかんぽ生命には多くの苦情相談が寄せられたことがわかります。
上記では契約している客数の多かった大手生命保険会社3社の数字を抜粋して表示しましたが、ここからは契約している客数による苦情件数の割合の多い順にランキング形式で見ていくことにしましょう。
- ライフネット生命・・・0.88%
- かんぽ生命・・・0.84%
- フコクしんらい生命・・・0.73%
- ソニーライフ・ウィズ生命・・・0.53%
- はなさく生命・・・0.50%
ただ苦情件数割合が多いからと言って対応に問題のある会社かといえば、それは一概にはいえませんし、販売する担当者や代理店の方との問題があるかもしれませんので、ご自分がきちんと納得できる契約をしておく必要があるでしょう。
生命保険のトラブルを防ぐために契約内容は理解しておこう
ここまでの苦情件数や苦情内訳をみると、苦情相談やトラブル相談の多くが保険金に関する相談や新規契約となっています。
新規の契約に関して現在は、無料の保険相談ができることでかなり多くの方が納得のいく契約をされているはずだと思います。
ところが、保険金に関しては保険会社の支払漏れや請求案内漏れの苦情相談がとても多く、追加的に支払われる例が発生しています。
せっかく万が一を備えるために加入した生命保険なのに、保障を受けることができなければ何のために加入しているのかわかりません。
自分で契約内容を把握し理解しておくためにもさらにトラブルを防ぐためにも、自分が契約する保険の内容や保障の内容はきちんと理解のうえで、備えが万全にできているということを把握しておくことが大切です。
そこで、いま加入の生命保険が自分に必要な契約内容となっているのかなども含めて、保険のプロであるマネーキャリアに相談してみてはいかがでしょうか。
生命保険会社に寄せられる苦情内容として多いもの
20代女性
解約したい
30代男性
とにかく解約させてくれない
40代女性
母が契約させられた
50代女性
解約返戻金がなくなった
生命保険会社に寄せられる苦情を年代別にみたところ、「解約したい」のに解約できないといった苦情が多く見られました。
ただこういった苦情相談などは、契約の際に自分が納得できるまで相談ができなかったせいでもあるでしょう。
特に外貨建ての生命保険の場合はリスクがあるということは最初からわかっていますし、そこの部分は保険会社側も一番丁寧に説明すべきところですよね。
そして、保険会社が譲渡されてしまった場合ですが、この場合は最初に契約したときと譲渡後に保険の種類が変わってしまったということですから、譲渡時にきちんと説明を求め今後どうなってしまうのかを証書等に残しておくなどを求めておくべきだったかもしれませんね。
生命保険についての苦情・トラブルがあったときは保険会社に直接相談
契約した生命保険について不満や苦情がある場合には、まずは保険会社や代理店の担当者に連絡しておきましょう。
生命保険についての苦情やトラブルは先にも述べましたが、新規の契約に関するものや契約後の変更や更新に関するもの、そして保険金や給付金に関してのものへの相談や苦情が多く寄せられています。
そのような契約に関してのトラブルを避けるためには、契約の際は自分が契約する保険に関して、保障内容を理解して把握するといった保険の知識を身につけることが一番の対策となります。
また保険金や給付金に関しては、会社側のミスということも多く発生していますので、判明したらすぐ保険会社に連絡しておくことをおすすめします。
そして、苦情の内訳のなかでその他の部類に分けられているのが、職員の態度・マナー、そしてその他の項目で最も多いのがアフターサービスということなのですが、契約者にしてみれば、保険が契約できればあとはほったらかしといったイメージを受けてしまうといったことでしょう。
担当者とのトラブルや担当者に対しての苦情がある場合や、担当者に話してもどうにもならいときには、保険会社のコールセンターに直接連絡して、不快な思いをしたことを正直に言うことで会社側も改善に向けての対策をこうじてくれるはずです。
保険会社以外の苦情の相談窓口として「生命保険相談所」など
契約している保険会社以外にも苦情の相談窓口として受付をしてくれる機関が存在していることをご存知でしょうか。
当然内容によっては契約している保険会社に直接相談する方が良い場合もありますが、保険会社自体への不満や苦情などはなかなか言いにくいと思います。
下記の相談窓口を利用すれば、保険会社に相談してもらちが明かないときや、保険会社の営業担当員に相談しても返事がもらえなかったときには、きっと役立つはずです。
- 生命保険相談所
- 金融サービス相談室
- 国民生活センター
- 生命保険への意見や要望
- 情報提供
- 質問や相談
- 相談や苦情
苦情相談窓口①生命保険相談所
保険会社以外の機関で苦情相談窓口として相談できる場所の1つ目は、一般社団法人生命保険協会が運営している生命保険相談所です。
生命保険相談所の会員は、日本国内の保険会社となっていて、相談者の疑問や悩みを聞くことや保険契約者の生の声を聞くことで各社の品質向上に役立てています。
相談者にとっては契約中の保険会社には言えないようなことでも相談できますし、なかなか保険会社には言いにくいという方にとっては助かりますよね。
そして、相談者のみにアドバイスをしても解決しない場合には、相手側の保険会社に対して助言や指導のほか改善の依頼を行い、円満に解決できるよう努めながら双方に働きかけています。
ただ何度もアドバイスを重ねながら助言や支援を行っていても、1カ月を過ぎてもなお問題が解決しなかった場合、紛争へと発展していきます。
生命保険相談所は紛争に発展してしまうと、申し立てにより相談所のなかのADR機関すなわち裁判以外での紛争を解決するための手続をとったうえで裁定審査会が審査を行っています。
最低審査会は通常の裁判よりも迅速な解決を目指すために、無料で解決のための支援を行うことを目的として審査を行っています。
苦情相談窓口②金融庁の金融サービス相談室
保険会社以外の機関で苦情相談窓口として相談できる場所の2つ目は、国の機関である金融庁が行っていて、主に下記のように保険商品に対してのアドバイスや相談を行ってる金融サービス相談室です。
- 保険商品の内容
- 告知義務
- 保険契約
- 保険金
- 少額短期保険業者
- 保険契約者の保護に関して
- 預金・融資
- 保険商品・保険制度
- 投資商品・証券市場制度・取引所等
- 賃金等
- 仮想通貨等
- ウエブサイト等その他金融商品
苦情相談窓口③国民生活センター
保険会社以外の機関で苦情相談窓口として相談できる場所の3つ目は、独立行政法人である国民生活センターで、生命保険に関する相談やトラブルについて受付を行っています。
国民生活センターの場合基本的に電話での応対となっていて、消費者ホットラインを通じて相談できたり、各都道府県に設置されている消費生活センターで予約を行えば対面でも相談することができるため、電話だけでは相談しにくいという方には心強いはずです。
ただし、金融サービス相談室と同じく相談やアドバイスは受けることができますが、生命保険相談所のように個別に相手方にどうこうしてくれるといったことは行っていません。
まとめ
生命保険の苦情に関する相談はどこにすればよいのか、そして保険会社別の苦情件数のランキングを解説してきましたが、いま加入中の生命保険に不満や苦情がある方には参考になったのではないでしょうか。
- 苦情件数より苦情割合の多い会社は注意
- 苦情内容は解約に関するものが多い
- 契約中の保険会社に直接相談しよう
- 保険会社以外の機関のなかでも「生命保険相談所」に相談しよう
けれども、人生における不安を解消するための備えとして保険商品を選んでいる方が多いと思いますので、これを機会に保険についての知識を身につけて、後悔のない保険契約を結んでいただきたいと思います。
ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事を多数掲載していますのでぜひご覧になってください。
今や誰もが生命保険を掛けていると思いますが、生命保険を契約時や契約後の不安など、安くない一生の買い物ですから確かに不安なことも多いはずです。
最近は保険相談なども充実していますから、契約するまでに疑問点などは自分が納得するまで説明を受けているはずなのですが、契約した後に証券などを見返してみると自分が思っていた内容と違っていたら、すぐに保険会社に連絡されるでしょう。
そして、不安や疑問とともに保険会社に対しての要望そして不満や苦情を保険会社に連絡されている方は多いと思いますが、全ての方が連絡できているわけではないはずです。
この記事ではこのような生命保険会社への苦情に関して、どのように相談すればよいのかを詳しく解説していきますので、自分にもあてはまると思った方はぜひ最後までご覧ください。