更新日:2022/12/27
個人年金保険は一括払いがお得!一時払い・全期前納とは?
まとまった資金を一括で払い込むのが、一括払いの個人年金保険です。積立よりも返戻率が高いなどの特徴がありますので、一定の資金を用意できる場合には、考えておいても良いでしょう。退職金や亡くなられた際の死亡保険給付金などを活用できる個人年金保険となります。
内容をまとめると
- 個人年金保険は年払いや月払いより一括払いがおすすめ
- 一時払いは保険会社に「支払う」全期前納は「預ける」というイメージ
- 個人年金保険の受け取りは運用期間が長くなるため年金受取の方が返礼率が高い
- 一時払いは生命保険控除が振込した年のみなのに対し、全期前納は振込期間中毎年控除枠がある
- 一括払いの個人年金には「定額型」と「変額型」がある
- 安定性を重視する人は年金原資が保証される定額型、運用率を重視しリスクが取れる人は変額型が向いている
- 年金の受け取り期間は「終身」「確定」「有期」の3種類がある
- 生涯の保障が受けたい人は終身、保険料を抑えたい人は「確定」や「有期」がおすすめ
- 個人年金保険に関して悩んだらまずはプロに相談を!おすすめは「マネーキャリア」
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 個人年金保険の保険料は年払いより一括払いがおすすめ!
- ①一時払いとは?
- ②全期前納とは?
- 一括払いにすると個人年金の保険料はいくら得なのかシミュレーション!
- 参考:個人年金の受け取りは一括より分割の方がお得!
- 個人年金保険料一括払いの注意点:生命保険料控除の扱い方
- 損をしないための個人年金保険のプランならまずはマネーキャリアで無料相談!
- 一時払い個人年金保険に関する基礎知識と特徴
- 一時払い個人年金保険は主に2種類:定額型・変額型
- 一時払い個人年金保険の受け取り方法:終身・確定・有期
- 世帯別の個人年金保険の保険料払込方法の割合
- 世帯別の個人年金保険の年間保険料割合 |平均保険料は20.1万円!
- 一時払いの個人年金保険に関するまとめ
目次
個人年金保険の保険料は年払いより一括払いがおすすめ!
個人年金保険の払込方法は月払い・年払い・一括払いといくつかの選択が可能です。
振込方法でそんなに変わりがあるの?と思うかもしれませんが保険は振込方法によって返礼率等に差がでてきます。
平準払いと呼ばれる月々や年ごとの金額を一定にして支払う方法が1番ポピュラーな方法とは思いますが、この記事でのおすすめは一括払いです。
一括払いと言っても
- 一時払い
- 全期前納
①一時払いとは?
- 全期前納より保険料が安い
- 被保険者が死亡した際や解約した際に支払い終わった保険料は戻ってこない
- 生命保険控除は払込した年のみ
②全期前納とは?
- 一時払いに比べ保険料が高い
- 被保険者の死亡時や解約時などに、未経過分の保険料が戻ってくる
- 払込期間中毎年控除が受けられる
一時払い | 全期前納 | |
---|---|---|
保険料 | 安い | (一時に比べ)高い |
控除 | 振り込んだ年のみ | 振込期間中毎年可能 |
死亡時・解約時 | 未経過分は戻らない | 未経過分が戻る |
一括払いにすると個人年金の保険料はいくら得なのかシミュレーション!
一括払いをすることで保険料が割安になるなどの特徴がありますが、外貨建て個人年金には一括払いをすることでもう1つのメリットが生まれます。
それは保険料の為替変動の影響を受けにくいということです。
実際にシミュレーションしてみます。
米ドルの個人年金保険(保険期間5年)を日本円で500万円を一括で振り込むとします。現在のレートは2021年9月現在約110円なのでドル換算をすると45,454ドル程度です。
一方で年払いで毎年100万円ずつを振り込むと1年目(110円)→9,090ドルとなりますが、その後の為替がどのように変動するか分かりません。
仮に米ドルの過去データを参考にレートを考え算出してみます。
- 2年目(109円)→9,174ドル
- 3年目(110.4円)→9,057ドル
- 4年目(112.1円)→8,920ドル
- 5年目(112円)→8,928ドル
参考:個人年金の受け取りは一括より分割の方がお得!
個人年金の受け取りは一括より分割の方がお得です。
一括で受け取るとそこで契約は終わってしまいますが、分割で受け取ることでまだ支払われていない資金で運用ができるので受取額が多くなります。
実際にある商品を以下の契約でシミュレーションしてみます。
- 30代男性
- 月払保険料20,000円
- 振込期間30年
年金受取(10年) | 一括受取 | |
---|---|---|
受取額 | 約762万円 | 約751万円 |
返礼率 | 105.9% | 104.3% |
- 一括受取→一時所得
- 年金受取→雑所得
{受取保険料総額-支払った保険料-50万円(特別控除)}÷2
受取保険料総額-(年間の受取額×払込保険料総額割÷年金の総支給見込額)
個人年金保険料一括払いの注意点:生命保険料控除の扱い方
一時払いと全期前納では生命保険料控除の扱い方が異なります。
異なる点は以下の通りです。
- 一時払い→払い込んだ年のみ生命保険控除が有効
- 全期前納→毎年控除対象
年間の支払保険料等 | 控除額 |
---|---|
20,000円以下 | 支払保険料等の全額 |
20,000円超40,000円以下 | 支払保険料等×1/2+10,000円 |
40,000円超80,000円以下 | 支払保険料等×1/4+20,000円 |
80,000円超 | 一律40,000円 |
となっているため、一時払いの場合は払い込んだ年に40,000円の控除が受けられますが、それ以降は節税効果はなくなってしまいます。
一方全期前納はどうなるのか、600万円の死亡保険(期間10年)を総支払保険料500万円で加入した場合を例に挙げてみます。
年間支払い保険料に換算すると50万円で控除上限の40,000円が適応されます。期間が10年なので上限40,000×10年間=400,000円の控除が合計で控除できるのです。
これは全期前納が「預けた」お金を保険会社から毎年支払う形になっているからです。
損をしないための個人年金保険のプランならまずはマネーキャリアで無料相談!
一時払いが良いのか全期前納が良いのか、あるいは年払い等を活用すべきか、損をしないためにも一度プロに相談することをおすすめします。
内容だけでなく保険料の支払方法だけでも保険料の違いやメリットデメリットが存在します。すべてを自分で調べるのは手間も時間も膨大になってしまい大変ですよね。
プロに相談することで、さまざまな保険商品を比較しながらあなたに最適な個人年金保険のプランを考えてくれますよ。
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一時払い個人年金保険に関する基礎知識と特徴
一時払い個人年金保険に関する基礎知識と特徴として
- 一時払い個人年金保険の種類
- 返戻金の受け取り方法
一時払い個人年金保険は主に2種類:定額型・変額型
一時払い個人年金保険は主に
- 定額型
- 変額型
メリット | デメリット |
---|---|
・年金原資が保障されているためライフプランがたてやすい ・元本を下回る可能性が少ない ・条件を満たせば個人年金保険控除が受けられる | ・インフレに弱い ・返礼率が低い |
受取金が確定しているため、保険会社が倒産などの万が一がなければ満期時に元本を下回ることはほぼありません。
また条件を満たすことで個人年金保険控除が可能です。
ただしインフレに弱く、物価が上昇することで資産価値が下がるのは防ぎようがありません。ニッセイ基礎研究所によると今後10年のインフレ率は1.3%程度になると予想されていますので今後ともインフレリスクは続くでしょう。
また現在は低金利時代なので返礼率が低いことも難点です。
定額型は運用率よりも安定性を重視する方に向いているでしょう。
変額型
変額型は資金を変動幅の大きい運用先に投資して運用効果を高めることを目的としたものです。
運用実績によって将来受け取る年金額が変わります。
メリット | デメリット |
---|---|
・運用実績が良いと大きな利益になることも ・インフレリスクに強い | ・元本を下回る可能性がある ・一般生命保険料控除のみ ・契約内容が複雑 |
メリットは運用実勢が良いと返礼率が高くなることでしょう。金額の確定がないため変額型に比べてインフレリスクに強いのも特徴です。
一方で注意すべきはやはり元本を下回る可能性があるということです。変動幅の大きい投資先にて運用するため下振れする可能性もあります。
また投資先がいくつもあるため内容が複雑になり理解が難しい場合があります。
定額型は個人年金保険控除が使えるのに対し、一般生命保険控除のみが対象です。条件を満たした定額型は控除額が上限8万円なのに対し、変額型は4万円ですので金額によっては定額型より節税効果が低くなってしまいます。
変額型は安定性より運用率を重視する人、金融知識が多少ありリスクの許容ができる人に適しています。
一時払い個人年金保険の受け取り方法:終身・確定・有期
一時払い個人年金保険の受け取り方法は
- 終身
- 確定
- 有期
メリット | デメリット |
---|---|
・生涯年金を受け取れる ・長生きすると得 | ・保険料が高い ・早期に亡くなると支払保険料を下回ることも |
生涯に渡り年金を受け取りたいと思っている方におすすめの方法です。
確定年金
被保険者の生死問わず、加入時に決めた期間年金を受け取れます。期間は5~10年での設定が多いようです。
万が一亡くなった場合、残りの分は遺族に引き継がれます。
メリット | デメリット |
---|---|
・年金原資を確実に受け取れる ・終身に比べ保険料が安い | ・期間が終了すれば追加などはない |
世帯別の個人年金保険の保険料払込方法の割合
世帯別の個人年金保険の払込方法をみてみましょう。
生命保険文化センター平成30年度生命保険に関する全国実態調によると
支払方法 | 割合 |
---|---|
月・半年・年払(支払中) | 56.2% |
月・半年・年払(完了) | 18.5 |
一括支払 | 14.6% |
不明 | 12.2% |
となっています。
平準払いで支払っている人、もしくは支払い終わった人が合計で75%を占め圧倒的に一括払いより多いことが分かります。
一括払いをするためにはあらかじめまとまった資金が必要なため簡単に選択できるものではないようです。そもそも一定の資金を準備するために個人年金保険をするので一括払いという選択肢がそもそも存在しないという方もたくさんいます。
一括払いの方がメリットが多くお勧めしたいところですが、無理に資金を集めて振込をすると急な出費に対応できなくなる可能性があります。
あくまで一括払いを選択する場合は「余裕資金」であることが前提であるべきでしょう。
世帯別の個人年金保険の年間保険料割合 |平均保険料は20.1万円!
上記同様生活文化センターの調査によると世帯別の個人年金保険年間支払い保険料の合計は平均で20.1万円となっています。月払保険料に換算すると16,750円です。
保険料をいくらにしようか迷っている人はこの数値を目安にすると良いでしょう。
ちなみに年間平均額の内訳は以下の通りです。
年間平均額 | 割合 |
---|---|
6万円未満 | 16.5% |
6~12万円未満 | 17.3% |
12~18万円未満 | 24.4% |
18~24万円未満 | 9.6% |
24~36万円未満 | 15.1% |
36~48万円未満 | 4.3% |
48~60万円未満 | 2.9% |
60万円以上 | 5.1% |
不明 | 4.9% |
12~18万円の割合が最も多く2.5割の人がこの層に入ります。中央値の15万円で考えると月払い保険料は12,500円ですね。
18万円以下が50%以上を占めていることからそこまで大きな額というよりは自分のライフスタイルにあった払込をしていることが分かります。
個人年金保険は長期的な積立を目的とするもので、早期に解約してしまうと支払保険料を下回る可能性があります。
保険のプロに相談するなどして自分に無理のない範囲でコツコツ積み立てるのがポイントです。
一時払いの個人年金保険に関するまとめ
一括払いの個人年金保険について
- 一時払いと全期前納の違い
- 一括払い個人年金保険の基礎知識
- 個人年金保険の平均的な払込方法と保険料
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