住宅ローン事前審査は否決だと日数がかかる?本審査との違い・遅い理由も

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住宅ローンを組む場合、まずは事前審査を受ける必要があります。事前審査に通らないと住宅ローンを組むことはできません。そのため、申し込む前にきちんと対策しておくことが重要です。本章では住宅ローンの事前審査にかかる日数や、審査に通るためのポイントなどを解説します。

▼この記事を読んでほしい人
  • 住宅ローンの事前審査と本審査の違いが知りたい人
  • 住宅ローンの事前審査に必要な書類が知りたい人
  • 住宅ローンの事前審査に通るためのポイントが知りたい人

内容をまとめると

  • 住宅ローンの事前審査では申込者の返済能力の有無がチェックされる
  • 住宅ローンの事前審査の日数は即日〜1週間程度が目安
  • 住宅ローンの事前審査は複数社に申し込みができる
  • 住宅ローンの事前審査に落ちてもきちんと対策すれば次は通る可能性がある
  • 住宅ローンの事前審査が通るか不安ならマネーキャリアの無料オンライン相談がおすすめ
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住宅ローンの事前審査とは?


住宅ローンを借りる際は、正式に申し込む前に申込者の

  • 信用情報
  • 返済能力

などを最低限の情報から短期間で審査します。これが事前審査(あるいは仮審査)です。


審査は事前審査と本審査の2段階で行われ、事前審査に通らないと本審査が受けられません。審査が2段階に分かれている主な理由は、住宅ローンを組める基準を満たしているかを速やかに判断するためです。


もし審査が本審査のみだと、契約成立が明らかに困難な人に対しても、時間や手間をかけて審査を行う必要があります。これでは金融機関と申込者の双方にとって損ですよね。また、物件の売買契約が進んでから住宅ローンが組めずキャンセルとなると、売主も損失を被ることになります。


そのため、事前に簡易的な審査を行うことによって、住宅ローンを組める基準を満たしているかを速やかに判断し、当事者たちが受ける損失を防ぐことが可能です。つまり、事前審査は住宅ローンを借りるための入口とも言えます。

住宅ローンの事前審査の結果連絡が来るまでの日数は?


事前審査は住宅ローン契約の入口とも言える簡易的な審査のため、審査結果の連絡が来るまであまり日数はかかりません。


住宅の購入などのスケジュールを明確にするには、審査にかかる日数も把握しておくことが大切です。そこで本章では、住宅ローンの事前審査にかかる日数を解説します。

連絡が来るのは即日~1週間程度

住宅ローンの事前審査の結果連絡が来るのは、即日〜1週間程度が目安です。多くの金融機関では3〜4日程度で連絡が来ます。


事前審査は自己申告をベースに行う簡易的な審査です。そのため、基本的には長くても1週間程度で連絡が来ます。


近年はWEB審査も増えてきています。WEBサイト上で行う事前審査は、自分でフォームに簡単な情報を入力していくシステムです。その情報を金融機関のデータベースと照合して審査を行うため、最短で即日で審査結果がわかります。

住宅ローンの事前審査が否決でなくても連絡に日数がかかる場合がある


住宅ローンの事前審査にかかる日数は、基本的に即日〜1週間程度です。しかし、事前審査の内容が本審査並みの場合は、結果連絡に2週間以上を要する可能性があります。


事前審査に日数がかかると、住宅の購入スケジュールなどに影響が出てしまいますよね。そこで本章では、どのようなケースで結果連絡に日数がかかるのかを解説します。

本審査並みだと2週間以上期間がかかり結果連絡が遅いこともある

住宅ローンの事前審査の内容は金融機関によって様々です。

  • 提出書類が多い
  • 記載内容や提出書類について事実確認を取る

といったように、事前審査でも本審査と同じような審査を行う金融機関では、結果連絡に2週間以上かかる場合があります。


また、1〜3月は住宅ローンの繁忙期にあたり、金融機関に申し込みが集中して結果連絡が遅れる場合があります。審査をスムーズに進めるためにもできるだけ繁忙期は避けましょう。


この他にも、

  • 追加で書類の提出を求められる
  • 収入に対して借入額が多い
  • 借金の滞納など信用情報に問題がある

といったケースでも、結果連絡に時間がかかる可能性があります。この中で追加書類の提出は良い方向に働くケースが多いです。書類のやりとりで時間や手間がかかるのを面倒に思わず、速やかに追加の書類を提出してください。


結果連絡に時間がかかった上に事前審査に落ちてしまうと、住宅ローンを組む際の大きなタイムロスになってしまいます。そのため、事前審査に時間がかかる場合を考慮して、複数の住宅ローンに並行して申し込みましょう。

住宅ローンの事前審査を申し込むタイミングは?


住宅ローンの事前審査は以下のタイミングで申し込みが可能です。

  • 購入物件が決まったとき
  • 購入物件が未定のとき

本章では、各タイミングでの事前審査に申し込む必要性やメリットなどを解説します。

購入物件が決まったとき

事前審査は購入する物件が決まったタイミングで申し込むことが一般的です。


物件の申し込みを売主に対して行うと、売買契約を進めるにあたってほとんど必ず住宅ローンの事前審査を受けることを売主側から求められます。中には事前審査に通るまで受け付けてもらえないケースもあります。


事前審査を求められる最大の理由は、ローン特約により契約が白紙になることを防ぐためです。ローン特約とは「住宅ローンが通らなかったら契約を解除できる」という特約です。せっかく売買契約を結んでから白紙になってしまうと、売主側としてはとても困ってしまいますよね。


このようなリスクを防ぐためにも、購入物件が決まったタイミングでの事前審査が必要なのです。

物件未定で事前審査をすれば借入可能額が分かるメリットがある

事前審査は物件が未定でも受けられます。物件未定の状態での事前審査には以下のメリットがあります。

  • 借入可能額の目安がわかる
  • 物件の売主へのアドバンテージになる

事前審査では借入可能額の目安を知ることも可能です。借入可能額がわかれば購入する物件の予算が明確になるため、資金計画を立てやすくなります。


また、事前審査で承認を取っておけば「住宅ローンが組める」というアピールポイントになります。物件の売主にとって申込者が住宅ローンを借りられるかどうかは、売買契約に関わる重要な問題です。そのため、購入物件の決定前に事前審査を受けておけば、価格交渉などで有利に働く可能性があります。

住宅ローンの事前審査の流れ


事前審査を受ける流れは以下のとおりです。

  1. 必要書類を準備する
  2. 事前審査に申し込む
  3. 結果連絡が来る
  4. 正式申し込み・本審査に進む

事前審査の受付は金融機関の窓口やWEBサイトで行っています。本人確認書類や収入関連書類などを準備したら、事前審査に申し込んで審査を受けましょう。


結果連絡は即日〜1週間程度で来ます。承認されたら正式申し込みを行い、本審査へと進みましょう。


なお、事前審査に通っても本審査では否認される可能性があります。事前審査と同様に本審査も複数社へ申し込めるため、1社の事前審査に通っても他社の審査はキャンセルしないように注意してください。

住宅ローンの事前審査を申し込むときのポイント


住宅ローンを組む際の選択肢には以下の2パターンがあります。

  1. 自分で申し込む場合
  2. ハウスメーカー経由で申し込む場合

どちらの方がお得ということはないため、希望や手間などを考えて選択しましょう。


本章では、上記2パターンそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

ポイント①:自分で申し込む場合のメリット・デメリット

自分で申し込む場合のメリットは、自分に合った住宅ローンが選べることです。


利用する住宅ローンによって、

  • 金利
  • 総返済額
  • 繰上げ返済のしやすさ

などは異なります。特に金利は毎月の返済額に大きく関わるため、少しでも安く抑えたいですよね。自分で申し込めば複数の金融機関を比較して、希望に合った住宅ローンを借りることができます。


デメリットは時間や手間がかかることです。自分で申し込むと自由に金融機関が選べる一方で、金融機関探しから申し込み、比較・検討まで全て自分で行うことになります。そのため、手続きや日程の調整などが煩雑になる可能性があります。

ポイント②:ハウスメーカー経由で申し込む場合のメリット・デメリット

ハウスメーカー経由で申し込む場合のメリットは、手続きなどがスムーズにできることです。


面倒な手続きはハウスメーカーに任せられるため、ほとんど手間がかかりません。提携する住宅ローンがあれば担保となる住宅の審査も先に済んでいるため、よりスムーズに審査を進めることができます。審査日数を短縮できる場合もあるため、忙しくて時間や手間を省きたい人におすすめです。


デメリットは金利を選べない可能性があることです。ハウスメーカーが提携する住宅ローンは、金利が固定されているケースがあります。そのため、希望する金利がある場合は自分で申し込みましょう。

事前審査と本審査の違いは審査目的!審査の2つのポイント


住宅ローンの審査は、事前審査と本審査で目的が異なります。各審査でチェックされる主なポイントは以下のとおりです。

  1. 事前審査:返済能力の有無
  2. 本審査:物件の価値や健康面など詳細な信用リスク

本章では、審査別のポイントをそれぞれ解説します。スムーズに審査を通過するためにも、審査の目的を把握しておきましょう。

ポイント①:仮審査では本当に返済が出来るかチェックされる

事前審査では返済能力の有無をチェックされます。


事前審査では主に

  • 収入
  • 債務状況
  • 借入希望額
  • 返済計画

などを確認します。これはいずれも本当に返済ができるかを判断するものです。


返済能力の判断材料のひとつとして、返済負担率という考え方があります。返済負担率は以下の式で算出する、年収に占める住宅ローンの返済額の割合です。

年間返済額÷年収×100=返済負担率(%)


この返済負担率は20〜25%程度が理想です。高すぎる場合は貸倒れリスクが高いと判断されて、融資を断られる可能性があります。


返済負担率は自動車ローンや教育ローンなど、他のローンも合わせて計算します。そのため、すでに他の借入をしている場合はできるだけ完済しておきましょう。

ポイント②:本審査では物件の価値や健康面からも信用リスクを見られる

本審査では、正確な信用リスクがチェックされます。


返済能力の有無だけでは信用リスクを正確に判断することはできません。住宅ローンは経済面だけでなく様々なリスクが生じます。そこで、金融機関では本審査で

  • 物件の担保価値の調査
  • 健康状態
  • 反社会勢力との関わりの有無

など多方面から信用リスクをチェックし、融資しても問題ないかを判断するのです。


なお、本審査は金融機関だけで行う場合もあれば、保証会社が主体となって行う場合もあります。保証会社は債務者が返済困難に陥った際に、債務者に代わって金融機関に残債を支払わなければなりません。このような万が一の事態に備えるために、詳細な信用リスクのチェックが行われます。

事前審査で審査される内容


事前審査では主に以下の内容が審査されます。

  • 完済時年齢
  • 健康状態
  • 担保評価
  • 借入時年齢
  • 年収
  • 勤続年数
  • 連帯保証
  • 金融機関の営業エリア

上記の項目はいずれも国土交通省「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」9割以上の金融機関が重視しているポイントです。


この他にも返済負担率や雇用形態など、重視する審査項目は金融機関によって様々です。そのため、1社の審査に落ちても他社の審査には通る可能性があります。ただし、住宅ローンの審査内容は原則非公開のため、基本的に「この金融機関はここを重視する」といったピンポイントの対策ができません。


住宅ローンの事前審査を申し込む際はどの金融機関でも通りやすいように、特に上記で挙げた項目について問題ないかを確認しておきましょう。

住宅ローン事前審査の必要書類


住宅ローンの事前審査に必要な書類は以下のとおりです。
必要書類
本人確認書類運転免許証・健康保険証・パスポートなど
収入証明書類

給与所得者:源泉徴収票

個人事業主:過去3年分の確定申告書・付票の写し

法人:前3期分の決算報告書の写し

物件確認書類物件のパンフレット・物件概要書・価格表など
その他自動車ローンの残債がわかる書類など
なお、WEBサイト上で行う事前審査では、これらの書類が不要なケースもあります。

金融機関によって必要書類は異なります。書類が不足すると審査に時間がかかってしまうため、事前に不足がないように金融機関のホームページ等でチェックしておきましょう。

住宅ローンの事前審査で落ちた人の理由


事前審査では申込者の返済能力の有無をチェックします。そのため、年収が十分でも審査に落ちる可能性があります。


住宅ローンの事前審査に落ちる主な理由は以下の3つです。

  1. 勤続年数・健康状態に不安がある
  2. 信用情報に問題がある
  3. 他にも返済中の借入がある

万が一落ちてしまったら、まずは上記の3点に問題がないかをチェックしてください。


本章では、上記で挙げた3つの理由についてそれぞれ解説します。

理由①:年収以外に勤続年数・健康状態に不安がある場合

借入希望額に対して年収が十分でも、勤続年数や健康状態に不安がある場合は事前審査に落ちる可能性があります。


金融機関にとって、長期間にわたり安定して返済できるかは重要なポイントです。そのため、転職・独立により勤続年数が短い場合は、事前審査で不利になる可能性があります。事前審査で不利になることを避けたいのであれば、転職・独立前に住宅を購入しましょう。


また、多くの金融機関では住宅ローンの契約時に団体信用生命保険(団信)への加入が義務付けられています。団信は契約者に万が一が合った場合に、代わりに住宅ローンを完済してくれる保険です。一般的な生命保険と同様に健康状態を見られるため、日頃から健康状態には気をつけておきましょう。


フラット35は団信への加入が任意ですが、未加入では万が一の時に返済できなくなるリスクがあります。そのため、基本的には団信への加入を前提として、良好な健康状態を保つように心がけましょう。

理由②:信用情報に瑕疵がある場合は即日否決される場合もある

信用情報に明らかな問題がある場合は、即日否決されることがあります。


信用情報とは、クレジットカードやローンの契約・申し込みなどに関する情報です。

  • 氏名・勤務先
  • クレジットカードの支払い状況
  • キャッシング状況
  • 奨学金の返済状況
  • スマートフォン分割購入代金の支払状況
  • 債務整理情報

などが記録されていて、信用力の判断材料として利用されます。記録に残る期間は5〜10年程度です。


クレジットカードの支払いが遅れたり、スマートフォンの支払いが滞ったりした場合、その情報がブラックリストに登録されます。ブラックリストに登録される=信用情報に問題があるため、事前審査が即日否決される可能性が高いです。


信用情報はどの金融機関も共通のため、問題がある場合は金融機関を変えたところで意味がありません。気づかないうちに支払いが遅滞している可能性もあるため、全てきちんと支払われているかを確認しましょう。

理由③:ほかに借り入れがある場合

事前審査でチェックされる返済負担率は、住宅ローン以外の借入も含まれます。そのため、全ての借入を合計した返済負担率が許容値を超えると、事前審査に落ちる可能性があります。


住宅ローン以外の借入としては、

  • 自動車ローン
  • 教育ローン
  • リボ払い
  • 奨学金

などが挙げられます。現在住宅ローンの借入がある場合は、先に完済をしておきましょう。


金融機関によっては融資実行前の完済を条件に、審査に通る場合があります。また、奨学金の返済は含めない金融機関もあるため、奨学金を返済中の場合は事前審査の前に金融機関の担当者に相談してみましょう。

住宅ローンの事前審査を複数回行うメリット・デメリット


住宅ローンの事前審査は複数社に申し込みできます。正式な契約前の審査段階であれば、キャンセルしても問題ありません。そのため、一般的には2〜3社に申し込みます。


複数社に申し込むメリットは、審査にかかる時間や手間が減ることです。1社の結果を待ってから次に申し込む場合、

  • 必要書類を再度準備する
  • 審査の期限が切れて審査がやり直しになる

などの手間がかかる可能性があります。しかし、複数社に申し込んでおけば書類の手配が一度で済むため、スムーズに事前審査を行うことが可能です。また、同時に比較・検討できるため、より好条件の住宅ローンが選びやすくなります。


デメリットは金融機関からの印象が悪くなる可能性があることです。事前審査・本審査ともに申し込んだ旨は信用情報に記録されます。必要以上に多くの金融機関に申し込んでしまうと、悪い印象を与え審査で不利になる恐れがあります。そのため、複数社への申し込みは2〜3社にとどめておきましょう。

住宅ローンの事前審査に通るためのポイント


事前審査をスムーズに通過するためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

  1. 事前に個人信用情報開示をする
  2. 虚偽の申告はせず正確に回答する
  3. 総額返済負担率を年収の20%以下に抑える
  4. 転職や独立をせず経済状態を安定させる

本章では、上記で挙げたポイントをそれぞれ解説します。

ポイント①:個人信用情報開示を事前にしておく

信用情報に不安がある場合は、問題がないか事前に調べておきましょう。


個人信用情報の開示は本人なら請求可能です。信用情報機関に開示請求を行うことで、信用情報に問題ないかチェックすることができます。開示請求は

  • インターネット
  • 郵送
  • 窓口

から可能です。インターネットならパソコンやスマホから開示報告書を即日確認できます。


万が一信用情報に瑕疵があった場合は、その情報が消えるまで事前審査の申し込みを避けましょう。信用情報は5〜10年程度データベースに残ります。情報が消えるのを待ち、その間に別の要因で信用情報に傷がついていなければ、事前審査に通る可能性があります。

ポイント②:虚偽の申し込みはしない

申告内容は正直に回答してください。


近年は事前審査がインターネット上で行える金融機関も増えています。申し込みの際は年収や勤務先、債務状況などの情報を入力していきますが、必ず正確な情報を回答しましょう。申告内容と提出書類に違いがあれば、確認のため審査が長引く可能性があります。


年収や債務状況を誤魔化そうとして

  • 年収を多めに申告する
  • 他にも借入があるのに「ない」と申告する

など、虚偽の申告をするケースは少なくありません。しかし、このような虚偽の申告は金融機関が調べればすぐにわかることです。


万が一審査に通ったとしても、虚偽申告が発覚すればローン契約が無効になるため、借入額の即時返済が求められます。このように虚偽申告にはマイナス要素しかないため、必要な情報は必ず正直に申告しましょう。

ポイント③:総額返済負担率を年収の20%以下にしておく

総返済負担率は年収の20%以下が理想です。他にも借入がある場合は、完済して総返済負担率を下げておきましょう。


事前審査において総返済負担率は非常に重要なポイントです。あまりに高い総返済負担率は家計にとって大きな負担となります。この状態で返済を続けると、家計が苦しくなり返済が滞る恐れがあるため、総返済負担率は低く抑えることが大切です。


総返済負担率の上限は年収によって異なりますが、おおむね30〜35%程度に設定されています。これを超える総返済負担率の場合は、否認される可能性が高いです。


総返済負担率には

  • 自動車ローン
  • 教育ローン
  • 奨学金

といった住宅ローン以外の借入も含まれます。これらの返済が残っている場合、どうしても総返済負担率は高くなってしまいます。そのため、すべて完済してから事前審査には申し込みましょう。


他の借入を全て返済してもまだ総返済負担率が高い場合は、借入額の減額も検討してください。

ポイント④:転職などをせずに経済状態を安定させる

事前審査では長期間安定して返済が続けられるかもチェックされるため、勤続年数も重要なポイントです。


勤続年数が長ければ

  • 継続的に安定した収入がある
  • 収入が増える見込みがある

と判断され、事前審査で有利に働きます。そのため、住宅ローンを組む前はできるだけ転職や独立をしないで、経済状況を安定させましょう。


勤続年数の目安は3年以上です。もし転職や独立をしたばかりで勤続年数が短いのであれば、

  • 勤続年数が3年以上になるまで待つ
  • 勤続年数を問わない金融機関の住宅ローンに申し込む

などの方法で対策してください。


なお、勤続年数が長くても無職期間が長い場合は、審査で不利に働く可能性があります。マイナス印象を払拭するためにも、なぜ無職期間があったのかを説明できるように準備しましょう。

住宅ローンの事前審査に全滅する前に専門家に相談する


住宅ローンを組む際は、金利や無理のない返済計画の立て方など、お金に関する多くの専門知識が必要です。特に住宅ローンの入口とも言える事前審査は、何も対策せずに申し込むと全滅する可能性があります。これではそもそも住宅ローンを組むことができません。


そこで、事前審査に申し込む前にFP(ファイナンシャルプランナー)へ相談してみましょう。FPはお金に関する様々な知識を持つ専門家です。そのため、家計状況やライフプランに合った住宅ローンの組み方などのアドバイスがしてもらえます。


もちろんライフプランの相談は金融機関でもできますが、FP相談であれば金融機関で聞ける内容はほとんど教えてもらうことが可能です。より家計に合ったアドバイスを受けるためにも、まずはFP相談を利用してみましょう。


FP相談の顧客満足度93%のマネーキャリアなら、FPへの無料相談が可能です。予約から面談までオンラインなので、スマホひとつで時間や場所を選ばず利用できます。マネーキャリアについて詳しく知りたい人は、ぜひ下記ボタンをクリックしてください。

住宅ローンの事前審査に落ちた場合の対処法


住宅ローンの事前審査に落ちても、完全に諦める必要はありません。きちんと改善すべき点を改善したら、次は事前審査に通る可能性があります。


そのため、事前審査に落ちたらまずは以下の対処法を試してみましょう。

  1. 完済時年齢など借入の条件を見直す
  2. 年収合算やペアローンなどを活用する
  3. 同じ金融機関に再度申し込む場合は期間を空ける

本章では、上記で挙げた対処法をそれぞれ解説します。

対処法①:完済時の年齢など条件を見直す

事前審査に落ちた場合の1つ目の対処法は、完済時の年齢など条件を見直すことです。


事前審査では申込者の

  • 完済時の年齢
  • 健康状態
  • 勤続年数
  • 雇用形態

などから返済能力を総合的に判断します。中でも完済時の年齢は99%の金融機関で重視されるポイントです(国土交通省「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」より)。


多くの金融機関では、完済時の年齢が65歳を超える場合は融資してくれません。例えば、40歳の人が35年ローンに申し込んだ場合、完済時の年齢は75歳です。この場合はほぼ確実に事前審査には通りません。


そのため、完済時の年齢が65歳以下になるように

  • 借入期間
  • 借入希望額

などの条件を見直してから再度申し込みましょう。

対処法②:年収を合算してペアローンなどを利用する

事前審査に落ちた場合の2つ目の対処法は、年収を合算してペアローンなどを利用することです。


多くの金融機関では融資の基準として最低年収を設定しており、最低年収を下回る場合は事前審査で落としてしまいます。しかし、年収は短期間ですぐに増えるものではありません。


そこでおすすめなのが以下の方法です。

特徴
収入合算夫婦(または親子など)の収入を合わせて住宅ローンを組む
主に以下の2タイプがある
連帯債務型:一方が主債務者、他方が連帯債務者となり、双方が返済義務を負う
連帯保証型:一方が債務者、他方が連帯保証人となり、債務者が返済困難になった場合は連帯保証人が返済義務を負う
ペアローン夫婦それぞれが別々に住宅ローンを組む
一人の収入で住宅ローンを組むことは難しくても、夫婦の収入を合わせれれば最低金額を超えて、希望通りの住宅ローンを組める可能性があります。夫婦共働きの場合は、上記の方法を検討してみてください。

対処法③:同じ銀行に2回目申し込むなら期間を空ける

事前審査に落ちた場合の3つ目の対処法は、同じ金融機関に再び申し込む際は期間を空けることです。


住宅ローンの事前審査に申し込んだ旨は、信用情報と金融機関の記録に残ります。そのため、一度落ちてからすぐに2回目の申し込みをしても、「過去に否認している」という事実により再び落とされてしまう可能性が高いです。


事前審査を受けた場合、信用情報の記録は6ヶ月で消えます。しかし、金融機関の記録は1年程度で消えるケースもあれば、生涯残るケースもあるなど金融機関により様々です。したがって、一概にどの程度期間を空ければ良いとは言えません。


大切なのは前回の事前審査から改善点があるかです。

  • 年収が増えた
  • 借入希望額が減った

などの改善が見られれば、2回目は審査に通る可能性があります。


ただし、中には一度否認したら2回目以降は受け付けない金融機関もあります。そのため、住宅ローンの事前審査は無闇に申し込むのではなく、2〜3社程度にとどめておきましょう。

住宅ローンの事前審査期間はどれくらい?金融機関ごとの日数を紹介


住宅ローンの事前審査にかかる日数は金融機関によって異なります。そこで本章では、以下の5つの金融機関の審査日数を紹介します。

  1. 三井住友信託銀行
  2. ろうきん
  3. JAバンク
  4. 三菱UFJ銀行
  5. 楽天銀行

なお、紹介する審査日数はあくまで目安です。借入の条件や金融機関の混雑度などによって前後する可能性があるため、スケジュールは余裕を持って組んでください。

銀行①:三井住友信託銀行の審査にかかる日数

三井住友信託銀の事前審査にかかる日数は1〜2週間程度です。


事前審査の申し込みは「ネット仮審査申込サービス」からできます。基本的には入力内容を元に審査を行いますが、追加で資料を要求される場合もあります。そのため、平均的な日数と比較すると三井住友信託銀の事前審査の日数はやや長めです。


本審査も2週間〜1ヶ月程度と長めのため、スケジュールは余裕を持って設定しましょう。

銀行②:ろうきんの審査にかかる日数

ろうきんの事前審査にかかる日数は1週間程度です。


全国には13のろうきんが存在し、それぞれ審査日数が異なります。2週間程度かかる場合もあるため、具体的な日数に関しては近隣のろうきんに問い合わせてみましょう。


なお、本審査は1ヶ月程度と長めのため、スケジュールに余裕を持って申し込んでください。

銀行③:JAバンクの審査にかかる日数

JAバンクの事前審査にかかる日数は数日~1週間程度です。


JAバンクの住宅ローンは、各都道府県のJAごとに融資条件等が異なります。それに伴い審査日数にも違いがあるため、詳しくはご利用のJAバンクに確認してください。


本審査の日数は2〜3週間程度と、平均よりもやや長めです。

銀行④:三菱UFJ銀行の審査にかかる日数

三菱UFJ銀行の事前審査にかかる日数は以下のとおりです。

  • WEB:2〜3営業日
  • 店頭:4〜7営業日

店頭の方がやや時間がかかるため、急ぎの場合はWEBを利用しましょう。


審査内容はWEBの方が提出書類がなく簡易的です。ただし、店頭で申し込むと事前審査なしで本審査が受けられる場合があります。そのため、条件次第では店頭の方が短期間で審査が終わるケースもあります。


なお、本審査の日数は1週間程度と平均並みです。

銀行⑤:楽天銀行の審査にかかる日数

楽天銀行の事前審査にかかる日数は以下のとおりです。

  • 金利選択型:5~10日
  • フラット35・フラット35S:8~11日

以上のように、商品によって審査日数は異なります。


楽天銀行の住宅ローンの事前審査はWEBで入力した情報を元に行われます。そのため、基本的には申し込み後数日で結果が来ます。ただし、「判断不可」となった場合は書類の送付等が必要です。


楽天銀行はネット銀行のため店舗がなく、書類のやりとりは全て郵送で行います。郵送が遅れるとその分だけ日数がかかる点には注意しましょう。


なお、本審査は7~14日程度かかります。

まとめ:ライフプランに関する相談はマネーキャリアへ!


住宅ローンの事前審査について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


一般的に事前審査では返済能力の有無をチェックされます。ここでいう返済能力は、収入だけでなく健康状態や勤続年数など様々な要素から判断されます。そのため、事前審査に通るようにきちんと対策してから申し込むことが大切です。


住宅ローンを組む際は事前審査だけでなく金利や返済計画など、お金に関する様々な専門知識が必要になります。お金の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)であれば、家計状況やライフプランに合った住宅ローンの組み方などのアドバイスが可能です。そのため、事前審査に申し込む前にまずはFPに相談してみましょう。


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