住宅ローン契約でやってはいけないこと|苦しい思いをしない対策とは

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住宅を購入する際には多くの人が住宅ローンを利用します。住宅ローンを苦しい条件で契約し、延滞してしまうと最悪家を失う場合もあるのです。ここでは、住宅ローンのやってはいけない組み方や延滞リスク、対処法まで徹底解説していきます。

▼この記事を読んでほしい人
  • 住宅ローンと組むことへのリスクについて知りたい人
  • 住宅ローンの正しい組み方が知りたい人
  • 住宅ローンの組み方を失敗したくない人

内容をまとめると

  • 住宅ローンを組むときはライフプランで必要な資金とのバランスを考える
  • 住宅ローン審査の最重要事項は収入でその安定性や継続性も審査の基準になる
  • 住宅ローンを約6か月延滞すると全額一括返済を求められ、返済できない場合は家を失うことになる
  • 住宅ローンの返済が苦しいときはまず家計の見直しから始め、必要に応じて金融機関にも相談する
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住宅ローン契約でやってはいけない5つの組み方

住宅ローンとは、住宅を買うために金融機関から借りるお金のことを言います。


住宅の費用は数千万かかる場合が多く、その費用をすべて現在持っているお金でまかなえる人は少ないでしょう。そういった貯蓄だけではまかなえない部分を助けてくれるのが住宅ローンです。


住宅を購入する際には、多くの人がこの住宅ローンを利用し、毎月ローンの返済をしていきます。ローンは金融機関からの借金のため、利息がかかりますし、当然全て返済しなければなりません


そのため、計画的に返済するためにも、無理のない住宅ローンの組み方をしましょう


ここでは、返済に苦しい思いをしないために住宅ローンでやってはいけない5つの組み方について詳しく解説していきます。

  1. ライフプランを考慮せずに繰上返済をする
  2. 返済が苦しくなった時を想定しない
  3. 住宅ローンを借りる直前で転職や独立をする
  4. 月々の収入が予測不能な状態で契約する
  5. 住宅ローン控除を考慮せずに借換・繰上返済をする

組み方①:ライフプランを考慮せずに繰上返済をする

返済に苦しい思いをしないために住宅ローンでやってはいけない組み方1つ目は、ライフプランを考慮せずに繰上返済をすることです。住宅ローンの繰り上げ返済とは、一部または全部の元金をはじめの予定よりも前倒しして返済することを言います。


住宅ローンは借金のため、借金を借りるとなるべく早く完済したい思うのも仕方ありません。しかし、現在は新型コロナウイルス流行などにより先行きが不透明であるため、ライフプランを考慮しない繰上返済はやってはいけないと言えるでしょう。


繰上返済をすれば支払い予定の利息が少なくなるメリットがありますが、手元の貯蓄が減ってしまうため今後のライフプランで大きな資金が必要となった場合に足りなくなってしまう可能性が出てきます


例えば、子どもがいる場合、繰上返済をする際には教育資金とのバランスを考えなければなりません。子どもが生まれて家族が増えるからと住宅を購入した世帯の一部では、これから先にかかる教育費の貯蓄をせずに繰上返済を行った結果、必要な時に貯蓄がなくなってしまったというケースもあります。


将来的に貯蓄も必要と分かっている場合は、無理な繰上返済は避けて貯蓄を確実に行った上で繰上返済をすると良いでしょう。

組み方②:返済が苦しくなった時を想定しない

返済に苦しい思いをしないために住宅ローンでやってはいけない組み方2つ目は、返済が苦しくなった時を想定しないことです。住宅ローンの返済は、毎月しっかりと返済できるよう計画的にしなければなりません。


万が一返済が厳しくなった時、住宅ローンの返済を延滞してしまうことになります。住宅ローンは場合によっては30年や35年などの長期の付き合いになります。


そのため、その間に想定外のことにより、返済が厳しくなる可能性も考慮しましょう。


例えば、自分や家族の病気や介護、リストラなどさまざまなリスクが想定できます。それらの事態が長期化た場合、ローンが払えなくなり結果的に延滞してしまうことになります。


住宅ローンを延滞すると金融機関などから催促を受け、最終的には住宅ローンの残りを一括返済するよう求められます。払えない場合は家を売却して返済するしかなく、負債が残っていれば返済だけ続くこともあります。


先の自分たちの生活を守るためにも返済が苦しくなった場合の想定をして住宅ローンを組むようにしましょう。

組み方③:住宅ローンを借りる直前で転職や独立をする

返済に苦しい思いをしないために住宅ローンでやってはいけない組み方3つ目は、住宅ローンを借りる直前で転職や独立をすることです。金融機関から住宅ローンを借金する際には、最低勤続年数が定められているため、住宅ローンを借りる直前での転職や独立はやってはいけないと言えます。


通常は定められている勤続年数は2~3年が主ですが、中には1年程のところもあります。また、借りる直前に転職をした結果、希望した住宅ローンが借りられないという場合もあるのです。


住宅ローンを借りるには、仮審査と本審査があり受託ローン契約を結ぶのは本審査の後。審査要件は、勤続年数なども含んでいます。


そのことを知らずに仮審査に合格したからもう大丈夫と安心して転職をすると本審査が通らない場合もあるのです。そのような事態にならないためにも住宅ローンを借りる直前の転職や独立など、職を変えるのは避けた方がいいでしょう。

組み方④:月々の収入が予測不能な状態で契約する

返済に苦しい思いをしないために住宅ローンでやってはいけない組み方4つ目は、月々の収入が予測不能な状態で契約することです。月々の収入が予測不能な状態で契約してしまうと、返済を延滞させてしまうことにも繋がるため、やってはいけないことと言えるでしょう。


起こりえるのは、収入の見込み違いによって住宅ローンの支払いが苦しくなるケース。住宅ローンは契約者の収入が上がることを想定して金額設定がされますが、多くの場合給与は横ばいの傾向なのです。


この状態を予測せずに契約すると住宅ローンが払えなくなるという事態にまで落ちいってしまう場合もあります。また、支払の途中で月々の収入が予測不能になった場合も想定して契約することも大切です。


例えば、夫婦共働き夫婦で後に1人辞めてしまった場合、収入が半減し支払いが困難になることも。そのため、​いったい月々いくらなら確実に払えるか想定して住宅ローンの契約を検討することが必要です。

組み方⑤:住宅ローン控除を考慮せずに借換・繰上返済をする

返済に苦しい思いをしないために住宅ローンでやってはいけない組み方5つ目は、住宅ローン控除を考慮せずに借換・繰り上げ返済をすることです。住宅ローンの借換とは、新たなローンを借りて返済中のローンを一括返済すること。


マイナス金利の時代になってから、住宅ローンの借換えをする人が増えています。


しかし、借換で適用の金利が下がったと思ったら住宅ローン控除の適用対象外になっていたというケースがあります。そのようなケースは、借換前の経過期間と借換後の残存期間が10年以上でないことが考えられます。


住宅ローンの借り換え後も住宅ローン控除の対象となるには、以下をすべて満たす場合です。

  • 新しい住宅ローンが当初の住宅ローンの返済のためのものであること
  • 新しい住宅ローンが10年以上の償還期間である

出典:国税庁


上記などを満たしていない場合、住宅ローン控除が受けられないのです。また、10年以上というものは繰上返済でも同じです。


繰上返済のしすぎで完済予定月までの期間が10年切ってしまった場合、同様に住宅ローン控除が受けられなくなります。

住宅ローンを組めない人が確認すべき5つの項目


住宅ローンを組むには、必ず審査を通る必要があります。仮審査本審査に分かれており、金融機関によって審査されます。


この審査は申し込めば誰でも通るというわけではありません。住宅ローン審査に落ちるのはあまり珍しいことではなく、仮審査では約10人に1人以上という確率で落ちています。 


また、仮審査を通ったとしても本審査で落ちてしまう人も一定数いるのです。なぜ落ちてしまったのか気になるかとは思いますが、金融機関はその理由を教えてはくれません。


住宅ローン審査の対策をするには、まず前もって住宅ローン審査の審査基準を知ることです。


ここでは、住宅ローンを組めない人が確認すべき5つの項目について詳しく解説していきます。

  1. 収入
  2. 年齢
  3. 健康状態
  4. 勤続年数
  5. 担保評価額

項目①:収入

住宅ローンを組んだらほとんどの人が完済するまで何十年と毎月払い続けなければなりません。そのため、十分な収入があり、きちんと滞りなく返済できると金融機関に判断されなければ審査は通らず住宅ローンを組めないことになります。


収入は、住宅ローンの審査において最重要事項と言えます。収入だけ多ければいいというわけでもなく、その収入の安定性や継続性なども審査の対象になります。


そのため、個人事業主などの場合、収入の安定性から言えば公務員やサラリーマンと比べると審査に通りにくいと言えます。


収入金額のボーダーラインや安定性などの基準は各金融機関ごとに異なります。基準は各金融機関のサイトで調べたり、コールセンターに問い合わせたりすることで確認できます。

項目②:年齢

住宅ローンの審査では、完済時年齢が重要視されます。完済時年齢とは、住宅ローンを完済する予定の年齢のこと。


多くの金融機関が住宅ローンの申込要件として完済時年齢は80歳未満、借り入れ時年齢は65歳未満を条件にしています。サラリーマンの場合は、定年退職後も住宅ローンの返済が可能かということも考慮されます。


完済時年齢が80歳なら、ギリギリで完済できるように申し込めばいいと思う方もいるかもしれません。しかし、一般的な企業で働ける年齢の上限が65歳までのため、65歳までに完済できるよう申し込むのがおすすめです。


年齢を考慮した審査では、若い方が比較的有利であるとも言えます。

項目③:健康状態

多くの金融機関では、住宅ローンを組む際には団体信用生命保険の加入が条件になっています。団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中、契約者に万が一のことがあったとき住宅ローン残高がゼロになる保障制度のことです。


そのため、住宅ローンは健康状態が審査の項目とされており、申込時には健康診断書または人間ドックの検査結果を提出しなければなりません。仮に健康状態に問題があり、条件である団体信用生命保険に加入できなければ住宅ローンの審査には通りません


加入できない場合は、持病があっても加入がしやすいワイド団信などを検討すると良いでしょう。

項目④:勤続年数

住宅ローンの審査では収入が最重要視され、その安定性や継続性も考慮されます。その収入の安定性は勤続年数などから判断されるのです。


審査の基準は各金融機関によってさまざまですが、多くの場合3年以上としています。勤続年数が長い方が収入に加えて将来的に安定して返済ができると判断される傾向があるのです。


そのため、転職や独立で勤続年数が短い場合は住宅ローンの審査に影響する可能性があると言えます。

項目⑤:担保評価額

担保評価額とは、購入する物件の担保としての価値のこと。住宅ローンを借り入れして、万が一返済できない場合、金融機関は物件を売却して資金を回収します。


そのため、物件の担保価値により審査の結果も左右されます。担保物件が他の物件と比べて不利な点があれば審査が通らない可能性があるのです。


以下のような物件は担保評価が下がる傾向にあります。

  • 再建築不可物件
  • 私道に面している
  • 借地権が設定されている
  • 築年数が古い中古住宅
物件により審査が通りやすさが変わり、場合によっては審査に落ちるケースもあります。

住宅ローンの延滞で発生する4つのリスク


高額の住宅ローンを組んでしまったり、生活が変化して収入が減ってしまったりして住宅ローンを延滞してしまったというケースが少なからずあります。


一般的に住宅ローンの返済額は世帯年収の2割程度が目安と言われています。延滞させてしまった場合、金融機関から全額返済を求められるのではないか心配している人もいるのではないでしょうか。


初めて1~2か月分の返済が滞る分には全額返済を求められることはありませんが、約6か月分もの返済を延滞してしまった場合には銀行から通知が届き、全額一括返済を求められます


そうならないためには、返済が困難になる前に早めに対策をとることが大切です。まずは住宅ローンの延滞リスクについてしっかりと理解しましょう。


ここでは、住宅ローンの延滞で発生する4つのリスクについて解説していきます。

  1. 連帯保証人への請求
  2. ブラックリストに載る
  3. 競売の申立が行われる
  4. 住宅ローンの一括返済を強いられる

リスク①:連帯保証人への請求

連帯保証人とは、借主の代わりに債務を負う連帯で保証する立場の人のことです。住宅ローンを延滞してしまうと、連帯保証人も契約者と連帯して債務を返済する義務を負うことになります。


そのため、仮に契約者が住宅ローンを払えなくなると連帯保証人が代わりに返済の請求をされるのです。連帯保証人は住宅ローンの一部返済ではなく、契約者と同じように完済されるまで責任を負い続けることになります。


契約者が物件を競売や人に売却した場合であっても、ローンが残っていればそれを返済する義務が発生します。売却後、契約者に他の資産があればもちろん差し押さえになりますが、連帯保証人も同じ責任を負っているため、連帯保証人の資産や給与なども差し押さえの対象になるのです。


このように、住宅ローンの延滞は契約者だけでなく連帯保証人にもリスクが伴います。

リスク②:ブラックリストに載る

ブラックリストとは、信用情報機関の事故情報リストのこと。住宅ローンの返済を延滞してしまうとブラックリストに載ってしまうリスクがあります。


ブラックリストに載る基準のひとつとして「61日以上の延滞、または3回目の支払い日を超える延滞」が挙げられます。


ブラックリストに載ると以下のようなデメリットがあります。

  • 新規の借り入れができない
  • 新規ローンが組めなくなる

ブラックリストに載った場合、新規の借り入れができなくなります。例えばクレジットカードを新たに作ったりキャッシングをしたりすることができません。クレジットカードも利用できないため、生活にも支障をきたします。


また、ブラックリストに載ると新規ローンが組めなくなります。住宅ローンはもちろん車のローンなども組めなくなりますが、一定の期間を経過することで解除される場合もあります

リスク③:競売の申立が行われる

住宅ローンを延滞した場合、金融機関からの申立が行われます。金融機関によってそのスピードは異なりますが、早くて半年以内に支払いを求める通知が送られ、最終的には強制的に立ち退きとなります。


大まかな流れは以下になります。

  • 住宅ローンの滞納が3~6か月

金融機関より支払いを求める通知が送られてきます。3ヶ月程延滞が続いた場合、ブラックリストにも登録されます。


  • 住宅ローンの分割支払権利を失う
住宅ローンの延滞は、毎月決められた期間に決められた金額を返済するという金融機関との契約に違反します。そのため、ローンの分割支払権利を失い、残りを一括で返済すること求められます。

  • 保証会社が契約者の代わりにローンを返済する
住宅ローンの延滞をした場合、保証会社が代わりに金融機関へ残額の支払いをします。代わりに支払ってくれるからと言って住宅ローンがなくなるわけではなく、今度はその保証会社から「支払った分を払ってください」と請求されることになるのです。

  • 対象物件が差押さえられ、競売を申立てられる
多くの場合、物件をを担保に住宅ローンを借りています。住宅ローンの返済が延滞した場合、まず金融機関に物件が差押さえられます。
合わせて債権の回収を行うためにその担保物件の競売の申立を裁判所に申し出されることになります。

  • 競売開始の決定
金融機関から競売の申立がされると、裁判所から「競売開始決定通知」が届きます。

  • 裁判所による自宅調査
競売準備のため裁判所により自宅を調査され、競売基準価格を決めるための査定が行われます。

以上のことが行われたのち、競売が開始されます。  

リスク④:住宅ローンの一括返済を強いられる

住宅ローンを約3ヶ月ほど延滞すると、残額の一括返済を求められます。この時ローンを分割で返済できる権利は失っているため、一括で返済するしか手はありません


住宅ローンの残りが1,000万円だった場合、1,000万円を一括で返済しなくてはなりません。延滞している人が何千万円の住宅ローンを一括返済するのは不可能に近いです。


住宅ローンを延滞し続けると家を売却しなければならなくなり、売却代金だけでは足らない時は残額の支払いや場合によっては資産などの差し押さえなどがされます。


一括返済は負担が大きいため、住宅ローンが延滞したそうになった場合は借換を行うなど何らかの対策をとるようにしましょう。

ブラックリストの住宅ローンへの対策2つ


住宅ローンの審査では、個人の信用情報が重要視されています。


金融機関は、住宅ローン審査で契約者に返済能力があるかどうかを判断します。返済できない人に融資した場合、貸し倒れになってしまうリスクがあるからです。


そのため、個人の信用情報については慎重に審査がされます。以前クレジットカードの返済を滞納するなどをしてブラックリストに載っている場合、住宅ローンを組むことが難しくなるのです。


ブラックリストの対策には、信用情報を徐々に回復させることが大切になります。


そこで今回は、ブラックリストの住宅ローンへの対策について2つ紹介していきます。

  1. 頭金を増やして貯蓄できることを示す
  2. 情報が抹消される5~10年は辛抱する

対策①:頭金を増やして貯蓄できることを示す

頭金とは、契約申込み時に支払うある程度まとまった資金のことです。頭金を用意することで信用が高いと判断される場合があります


頭金が多ければ多いほどローンの借入額が下がるため、審査に通過しやすくなる可能性が出てきます。また、頭金を増やすことで貯蓄ができることにも繋がりアピールにもなるため、貯蓄を進めていくこともひとつの手段です。


このような対策をとることで、ブラックリストでも必ず審査に通るというわけではありませんが、住宅ローン審査の通過の可能性は上げられると言えるでしょう。

対策②:情報が抹消される5~10年は辛抱する

ブラックリストに載ってしまったとしても、永久に載っているわけではありません。信用情報機関のブラックリストの登録は期間が過ぎると消えるのです。


しかし、このブラックリストの登録が消えるまでには5~10年程度の期間が必要となります。登録が抹消されるからといって改善しなければ、さらに事故情報が信用情報に載る場合もあります。


信用情報の回復は可能で、ブラックリストの情報が抹消された後にはきちんと返済した履歴のみが残ります。他にローンの残高がある場合は地道に返すようにしましょう。


個人の信用情報を把握した上で見直すことが大切です。

苦しい条件で住宅ローンを組んだら?対処法5つ


住宅ローンの返済がしんどいという人が増えてきています。住宅ローンを借りすぎると毎月のローン返済額が増え、月々の収入でまかなったり貯蓄でまかなったりするのが厳しくなります


また、収入を当てにしていても今後増え続けるとは限りません。退職金も多く想定していた場合、もらえる額が想定より少ない場合があるのです。


こういった場合に住宅ローンの返済がしんどくなってしまいますが、何か対処する方法はあるのでしょうか。


ここでは苦しい条件で住宅ローンを組んだ場合の対処法を5つ紹介していきます。

  1. 団信に加入する
  2. 家計の見直しをする
  3. 金融機関に相談する
  4. 住宅ローンを借り換える
  5. リースバックやリバースモーゲージの活用

対処法①:団信に加入する

団信は、団体信用生命保険のことで住宅ローンを返済中の契約者が万が一死亡した場合などに残りの住宅ローンと同額の保険金がおりて借金の返済義務がなくなります。 


団信に加入するメリットは、加入しておけば万が一の時に契約者の家族は経済負担をしなくてよくなることです。住宅ローンに加入する場合、多くの金融機関では団信に加入できることが条件になっています。


万が一の事態で住宅ローンの返済が難しくなった場合には、団信が適用されるか確認してみましょう。

対処法②:家計の見直しをする

苦しい条件で住宅ローンを組んだ場合は家計の見直しをしてみましょう。家計を見直すにはまず、月々の固定費を把握することが大切です。


固定費は、毎月支払いが発生する費用こと。家計を見直す時にどのくらいあれば住宅ローンの負担が軽減するのかも把握しておくと良いと言えます。減らせそうな固定費があれば節約をしてみましょう。


見直せそうな固定費は主に以下のようなものです。

  • 光熱費
  • 保険料
  • インターネットなどの通信費
  • サブスクリプションや定額サービス
  • 自動車の維持費

一度見直すことができれば支出を大幅に抑えることもでき、住宅ローンの返済だけではなく貯蓄もできるようになります。

対処法③:金融機関に相談する

住宅ローンの条件が苦しい場合には、金融機関に相談してみるのもいいでしょう。


早めに相談すれば住宅ローンの返済プラン変更も可能になり、毎月の支払額を少なくすることもできるのです。具体的な内容は各金融機関によって異なりますが、返済期間の延長が可能な場合もあります。


支払が苦しいまま続けて延滞するよりは生活状況に合わせて少しずつでも支払いをした方が契約者にとっても金融機関にとっても良いのです。そのため、厳しいと感じたら早めに相談してみましょう。  

対処法④:住宅ローンを借り換える

住宅ローンの条件が苦しい時には借り換えもひとつの手です。今より金利が低く、返済期間が長くなる住宅ローンに借り換えることができれば、現在の返済を減らすことも可能です。


下記は住宅ローン借り換えの目安です。

  • 借り換え後、金利が1%以上下がる
  • 住宅ローン残高が1000万円以上ある
  • 返済の期間が10年以上残っている

住宅ローンの借り換えには、繰り上げ返済費用保証料、登記費用などもかかるため注意が必要です。金融機関に相談やシミュレーションをして検討するようにしましょう。

対処法⑤:リースバックやリバースモーゲージの活用

リースバックとは自宅を売却して現金化し、売却後も住み続けられるサービスのことです。売却する際に「再売買予約権」をつけられる場合もあり、その時は買戻しも可能になります。


リユースバックのメリットをまとめると以下のようなものが挙げられます。

  • 売却してもそのまま済み続けられる
  • 現金化が早い
  • 買い戻せる可能性がある
  • 引っ越しが不要
  • 固定資産税の支払いが不要


また、リユースバックの他にもリバースモーゲージという方法もあります。リバースモーゲージとは、自宅を担保に金融機関から資金を受けられる制度のことです。


自宅に継続して住み続けることができ、融資を受けている債務者が死亡した際には不動産が処分され、借入金を返済する仕組みになっています。いうなれば高齢者向けの貸付制度です。


リバースモーゲージのメリットとしては以下のようなものが挙げられます。

  • 月々の支払いが利息のみ
  • 債務者が死亡した際の返済は現金一括または自宅の売却いずれかを選べる
  • 自宅を担保にして住み続けながら資金借り入れが可能
  • 貯蓄などのまとまった資金を残しておけるため老後の資金減少を遅らせることができる

それぞれの特徴をよく理解して検討するようにしましょう。  

組んだ人が返済中に絶対にやってはいけないこと3つ


住宅ローンを組んだ当初は、このくらいなら心配なく払っていけるだろうと考えている人が多いはずです。しかし、実際には給料や売り上げが減ってしまったことにより住宅ローンを払えない人が増えているのです。


住宅ローンは支払いが遅れてしまえば必ず金融機関から催促や督促状が来ます。催促の焦りなどから中には「自分でなんとかしよう」と思いお金を工面しようとする人がいます。


特に会社員は社会的な体裁があるため、よりなんとかしようと工面するのではないでしょうか。その場しのぎや余裕のない行為はとても危険です。


お金の工面をしたつもりが逆に負担が大きくなってしまったというケースもあるのです。


ここでは、住宅ローンを組んだ人が返済中に絶対にやってはいけないことを3つ紹介していきます。

  1. カードローンを利用する
  2. 賃貸物件として貸し出す
  3. 無理に自己解決しようとする

やってはいけないこと①:カードローンを利用する

返済中に絶対にやってはいけないこと1つ目は、カードローンを利用することです。カードローンに手を出してしまうのは危険と言えます。カードローンとは、金融機関などの貸金業者が提供している個人向け融資サービスのこと。


住宅ローンが返せないから今月分だけでもと利用して返せたとしても、状況が1か月、2か月と続けばその分カードローンの残高が増えていきます。最初は少額でもどんどん雪だるま式にローンが増えていく場合もあるため、住宅ローンの支払いが厳しい中さらに負担になります。


また、信用情報的にもカードローンを利用することはあまり好ましくありません。今後低金利な住宅ローンに借り換えようと思っても、カードローンの借入がある人は審査に通りにくくなる場合があります


住宅ローンの返済に困った場合は金融機関に相談するのがベストな方法と言えます。

やってはいけないこと②:賃貸物件として貸し出す

返済中に絶対にやってはいけないこと2つ目は、賃貸物件として貸し出すことです。住宅ローンが払えなくなったから賃貸物件として貸し出そうと考える人もいるかもしれません。


賃貸に出すことは原則不可ですが、ローンの借入先である金融機関の認可が下りれば可能な場合もあります。しかし、仮に賃貸として貸し出せたとしても費用が掛かります。


例えば以下のような費用が挙げられます。

  • リフォーム代
  • 賃貸の不動産業者に支払う手数料
  • 賃貸が決定するまでの住宅ローン

賃貸に出して家賃収入を得られたとしてもマイナスになる可能性もあり、結局ローンからは逃げられないのです。また、管理コストも視野に入れなければなりません。


場合によっては家計がより悪化するため、やめておいた方がいいと言えるでしょう。  

やってはいけないこと③:無理に自己解決しようとする

返済中に絶対にやってはいけないこと3つ目は、無理に自己解決しようとすることです。自分だけで解決しようと消費者金融などに手を出してしまうと、借金がさらに膨れ上がり手の施しようがなくなる場合もあります。


どうしようもない場合、自分で解決しようとするのはやめて、まずは専門家に相談することが大切です。専門家によって債務整理で解決できる場合があるためです。


債務整理とは、住宅ローンなどの負債を整理し借金のある生活から解放されるための手続のこと。例えば支払いに猶予を持たせたり、借金を減額したりして解決していきます。


債務整理には以下の3つの手続きがあります。

  • 任意整理
  • 民事再生
  • 自己破産

任意整理とは、お金を貸している側と借りている側が利息の軽減などのために交渉することを指します。任意整理では家を手放さずに借金を整理することが可能です。


民事再生とは、借金の返済が難しいことを裁判所に認めてもらい、減額された借金を3年~5年かけて返済していく手続のこと。条件を満たせば住宅ローンを払いながら他の借金を減額し、家を残すことも可能です。


自己破産とは裁判所から支払いができないと認められた上で借金の返済を免除してもらう手続きのこと。この場合、家は失いますが住宅ローンを含めたすべての借金をなくすことが可能です。


返済が厳しくなった場合には、一度専門家に相談してみましょう。  

苦しい思いをしない住宅ローンの組み方3つ

住宅ローンの返済は、多くの人が何十年と支払い続けるものです。住宅ローンの無理な契約は、先の生活にも支障をきたします。


また、延滞が続いてしまうと家を失う場合もあるのです。では、返済で苦しい思いをしない住宅ローンの組み方とはどういったものがあるのでしょうか。


住宅ローンを組む際には、自分の年収ではいくら住宅ローンを借り入れられるかを把握する必要があります。そのうえで、自分の収入に合わせて無理のないように契約をしましょう。


ここでは、苦しい思いをしない住宅ローンの組み方について詳しく解説していきます。

  1. ライフプランを見据えておく
  2. 頭金をなるべく貯金しておく
  3. 組み方をシミュレーションする

組み方①:ライフプランを見据えておく


住宅ローンライフプランを見据えて組むようにしましょう。


ローンの返済中に想定されるイベントは複数あり、出費も大きいためどのくらいの出費かを見据えておく必要があります。住宅ローンの返済ときちんと両立できるか把握しましょう。


必要になりそうな資金は以下のようなものが挙げられます。

  • 結婚
  • 出産
  • 子どもの進学 など

上記のような資金はある程度まとまったお金が必要なため、備えとして貯蓄も同時にしておいたほうが良いと言えるでしょう。ローンの返済額が多すぎる場合、家計に余裕がなくなってしまい急な出費に対応できなったり資金の積み立てができなくなったりする可能性があります。


ローン返済中のライフプランについて考え、無理のない住宅ローンの契約をしましょう。 

組み方②:頭金をなるべく貯金しておく

予想外の出費に備えて毎月のローンを抑えるため、頭金をなるべく多く出せるよう貯金することも大切です。


頭金を多く支払っていれば、借入金額を返済額も減らすことができます。返済額を減らすことができれば月々のローンの返済にも余裕が生まれるでしょう。


頭金を活用することのメリットは以下になります。

  • 利息を少なくできる
  • 返済比率を下げられる
  • 住宅ローンの適用金利を引き下げられる

適用金利とは、金融機関が元々設定している金利から優遇金利を差し引いた最終的な住宅ローンの金利のこと。金融機関によっては、頭金の額により適用金利を引き下げるプランがある場合もあります


返済比率や適用金利を引き下げられることは、住宅ローンの返済生活を安定させることにも繋がるでしょう。

組み方③:組み方をシミュレーションする

負担が少なく無理のない返済プランにするためにも、しっかりとシミュレーションすることが必要です。


例えば返済負担率でいうと、返済負担率が25%以内であれば家庭の収入に対し無理が生じにくい返済額になると言われています。返済負担率とは、額面年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合のことを言います。


返済負担率は以下の式で求めることができます。

返済負担率=年間返済額÷額面年収×100

返済負担率から年収500万円の人を例に見てみると、返済負担率が20%の場合、年間返済額は100万円、30%の場合は150万円です。月々で見るとそれぞれ約8.4万円、12.5万円となります。仮に最長35年間の住宅ローンを組んだ場合はそれぞれ3,500万円、5,250万円が借入額の目安になります。


上記の20%~30%の返済負担率の返済金額が自分にとって無理のないものかどうかライフスタイルや家族構成、他の借り入れ状況などと合わせて考えてみましょう。あくまで目安の水準ですが、無理のない返済額とすることが大切です。

住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!


今回は最適な住宅ローンの組み方について知りたい人に向けて、住宅ローンでやってはいけない組み方や延滞リスク、対処法について解説しました。


住宅ローンは無理な契約をして延滞した場合には、最終的に家を失い、その他の資産まで差し押さえされてしまいます。そのためローンを組む際には、ライフプランを見据えて無理のない返済計画を立てましょう


住宅ローンのやってはいけない組み方や正しい組み方について疑問や不安がある人は、マネーキャリアの無料相談を利用するのがおすすめです。マネーキャリアでは、住宅ローンに関するお悩みをプロに時間や場所を選ばずオンラインで何度でも相談ができます


LINE経由で簡単に予約もできるため、ぜひマネーキャリアに住宅ローンについて相談してみましょう。

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