住宅ローンは何年借りるのが一番お得?平均年数や最長借入年数も解説

住宅ローンは何年借りるのが一番お得?平均年数や最長借入年数も解説-サムネイル画像

住宅ローンは「早く返すほどよい」と考えられがちですが、何年借りるのが一番お得なのでしょうか?新築や中古によっても異なる平均年数や最長借入年数について解説します。一般的な住宅ローンは最長35年といわれますが、40年や50年という長期的なローンも紹介します。

▼この記事を読んでほしい人
  • 住宅ローンは最長何年借りられるのか知りたい方
  • 住宅ローンは何年で借りるのが一番お得なのか知りたい方
  • 住宅ローン控除で得する繰り上げ返済方法を知りたい方

内容をまとめると

  • 平均借入年数は新築物件が30年以上・中古物件が25年で、おすすめはリスクが低い35年ローン
  • 一般的な住宅ローンは最長35年だが40年ローンが増加中で50年ローンも登場
  • 住宅ローン控除で得するには金利0.7%以上の場合は随時繰り上げ返済をして残高を減らすべき
  • 住宅ローンでお悩みなら何度でも無料のマネーキャリアのFP相談がおすすめです
  • 顧客満足度93%のマネーキャリアはスマホ1つで予約でき相談もオンラインで完結します!
  • マネーキャリアについてはこちらのボタンをクリック!

住宅ローンは何年借りるのが一番お得?


住宅ローンは借入期間が短いほど総返済額が少なくなります。何年借りるのが一番お得なのでしょうか?


「住宅ローンは早く返すほどよい」と考える人も多いですが、実はそうとも限りません。住宅ローンの借入期間を短くしたり、繰り上げ返済を行ったりすると、手持ちの資産が少なくなってしまいます。


その結果として、教育資金や生活費などの資金繰りに苦しむ家庭も少なくありません。住宅ローンの借入期間を20年と35年で比較した場合、下記のような結論が導き出されました。

  • おすすめは結果的にリスクが低くなる35年ローン

おすすめは結果的にリスクが低くなる35年ローン

借入期間20年と35年で毎月の返済額と総返済額について比較しました。(借入額:4000万円、フラット35の金利:35年ローンは1.270%・20年ローンは1.210%で試算)

毎月の返済額総返済額
20年約18.7万円約4,207万円
35年約11.8万円約4,608万円

20年ローンの場合、毎月の返済額は約18.7万円と高額ですが、35年ローンと比べて総返済額が約400万円少ないです。


単純な損得勘定をすると、20年ローンの方が有利です。しかし、資金繰りの観点から借入期間を考えると違う面が見えてきます。


20年ローンと35年ローンの差額は月額で約7万円です。35年ローンは20年ローンと比べて年間80万円以上少なく、その分だけ手元に多くのお金が残せます。総返済額は20年ローンの方が少ないですが、35年ローンの方が支払額の少ない期間が続きます。


なるべく早く返済を終えようとすると、お金の出ていくスピードが速くなります。貯金ができず、資金繰りが苦しくなるでしょう。


短期でローンを組むことは、リスクを高めます。おすすめは結果的にリスクが低くなる35年ローンです。

何年借りる人が多い?住宅ローンの平均借入年数


ローンは何年間借りる人が多いのでしょうか?住宅ローンの平均借入年数は、住宅の種別によるところが大きいです。


不動産には下記のような種別があります。

  • 注文住宅
  • 新築戸建て
  • 新築マンション
  • 中古戸建て
  • 中古マンション

若い世代ほど新築物件を購入する傾向にあります。物件購入の時期が早いほど、返済期間の長い住宅ローンを組むことができます。


定年退職までに完済したいと考えている人が多いようです。

①注文住宅・新築戸建て・新築マンションは平均30年

国土交通省の令和2年度住宅市場動向調査報告書によると、注文住宅・新築戸建て・新築マンションの住宅ローンの平均借入期間は30年以上です。


不動産種別平均返済期間は下記の通りです。


注文住宅(建築)新築戸建て新築マンション
平均返済期間32.4年31.0年31.1年

注文住宅や新築物件の購入者のうち60~80%は住宅ローンを利用して住宅を取得しています。


注文住宅や新築戸建て・新築マンションの購入をした「住宅を初めて取得した世帯」における世帯主の年齢は、30代がもっとも多くなっています。


住宅取得年齢と返済期間から考えると、完済時の平均年齢は60歳代になります。多くの企業の定年退職年齢は60歳や65歳です。給与収入やボーナスがあり、毎月のローン返済ができることを考えて、60歳代には完済したいと考える人が多いようです。

②中古物件は平均25年

不動産種別平均返済期間は下記の通りです。

中古戸建て中古マンション
平均返済期間27.2年25.3年

中古物件の住宅ローンの平均借入期間は25年ほどです。注文住宅や新築物件に比べて返済期間が短く設定されています。


中古物件の返済期間が短くなる理由は下記の2つです。

  • 担保としての価値が低く、長期間のローンが組みにくい
  • 比較的高齢の購入者が多い

中古戸建てや中古マンションを購入した「住宅を初めて取得した世帯」における世帯主の年齢は、40代がもっとも多くなっています。中古マンションの平均購入年齢は45.0歳で、50代以上が約20%を占めます。


ローンの借入年数を見てきましたが、住宅ローンについて一人で判断がするのが難しく感じる方は、こちらのボタンをクリックし、プロに無料で相談できるマネーキャリアを有効活用してみてください。 

住宅ローンの返済期間は最長何年?


住宅ローンの返済期間について、下記のポイントを押さえましょう。

  • 35年のケースがほとんど
  • 40年のローンも近年増えている
  • 50年の「フラット50」が最長

返済期間が長い住宅ローンが生まれた背景には「住宅性能の向上」と「高齢でも仕事を続ける人が増えてきたこと」があります。


35年の住宅ローンでは完済時の年齢制限が満70歳未満ですが、50年の住宅ローンでは80歳まで引き上げられています。

①35年のケースがほとんど

住宅ローンの一般的な借入期間は最長35年です。多くの金融機関では完済時の年齢に上限があります。申込時の年齢によって借入期間が制限されます。 


申込時の年齢が高いと、上限年齢の制限によって希望の借入期間が通らないこともあるので注意が必要です。完済時の上限年齢が70歳の金融機関の場合、40歳で住宅ローンを申し込むと、借入期間は最長30年になります。


返済期間が最長35年のフラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して融資を行う全期間固定金利型の住宅ローンです。毎月の返済額や返済総額が借入時に確定するため、安定した返済プランを立てられます。

②40年のローンも近年増えている

近年、借入期間が40年の住宅ローンが増えています。毎月の返済額が抑えられるため、若い世代でもローンが組みやすいです。


40年ローンを提供している金融機関は下記の通りです。(2021年8月末現在)

  • 北洋銀行
  • みちのく銀行
  • スルガ銀行
  • 阿波銀行
  • 香川銀行
  • 熊本銀行
  • 琉球銀行

長期ローンを組むことにはメリットとデメリットがあります。

メリット

月々の返済額が抑えられるので、上質なマイホームを手に入れやすくなります。


デメリット

返済期間が長いので総返済額が高くなり、定年後もローンが残る可能性があります。また、40年ローンを取り扱う金融機関は少ないので、選択肢が限られています。

③50年の「フラット50」が最長

2009年に住宅金融支援機構が「フラット50」を始めました。


フラット50は「長期優良住宅」を新築・取得する場合にのみ利用できます。年齢や融資割合などの審査基準を満たす必要もあります。


フラット50はフラット35と比べて金利が高いことに注意が必要です。2021年9月時点の金利の違いは下記のようになります。

  • フラット35:年1.280~2.080%
  • フラット50:年1.800~2.270%

住宅ローンを組む際は、毎月の返済額と総返済額を把握することが大切です。


フラット35とフラット50について住宅シミュレーターで試算しました。(借入額:4,000万円、年収500万円、頭金300万円、年齢30歳)

毎月の返済額総返済額
フラット35(金利1.35%)11万円4,644万円
フラット50(金利1.85%)9万4,000円5,674万円

長期返済は毎月の返済額を減らせるメリットがありますが、金利が高くなったり総返済額が多くなったりするデメリットがあります。

住宅ローンは何年目に繰り上げ返済するのがお得?


2022年の税制改正によって変更された住宅ローン控除は、12月の住宅ローン残高に控除率0.7%を掛けた額が上限となります。


年末の住宅ローン残高が3,000万円の場合、3,000万円×0.7%=21万円が所得税と住民税の一部から引かれます。


下記の2つのポイントに従ってタイミングよく繰上返済していけば、住宅ローン控除額を数十万円増やせる可能性があります。

  • 金利が0.7%以下なら14年目以降に繰り上げ返済する
  • 金利が0.7%以上なら貯まり次第繰り上げ返済する

①金利が0.7%以下なら14年目以降に繰り上げ返済する

現在の変動金利は約0.4%です。払い金利が残高×0.4%であるのに対して、控除で戻ってくる税金は残高×0.7%です。


借金をしているのにもかかわらず、差し引きした金利負担は「残高×0.3%程度の利益」を生むことになります。無理に繰り上げ返済をすると、利益が減ってしまいます。


手持ちの資産に余裕があっても、住宅ローン減税の期間中は利益を受け続けましょう。住宅ローン減税の終了後、一気に繰り上げ返済を行うのが得策です。


住宅ローン控除は繰り上げ返済あり・なしでどちらが得かを試算しました。(残高1000万円、金利0.38%の場合)

対応年間の金利負担
繰り上げ返済なし残高1000万円
×(金利0.38%-減税0.7%)
=3.2万円の利益
 繰り上げ返済500万円残高500万円
×(金利0.38%-減税0.7%)
=1.6万円の利益

②金利が0.7%以上なら貯まり次第繰り上げ返済する

現在の35年固定金利は0.7%を超えていることが多いです。金利が0.7%を超えている場合は、繰り上げ返済のメリットがあります。戻ってくる税金よりも金利の支払いの方が多いので、なるべく残高を減らした方が得策です。


住宅ローン控除は12月末の住宅ローン残高を元に計算しています。控除額が確定した直後の1月に繰り上げ返済しましょう。


住宅ローン控除は繰り上げ返済あり・なしでどちらが得かを試算しました。(残高1000万円、金利1.5%の場合)

対応年間の金利負担
繰り上げ返済なし残高1000万円
×(金利1.5%-減税0.7%)
=8.0万円の支払い
繰り上げ返済500万円 残高500万円
×(金利1.5%-減税0.7%)
=5.5万円の支払い

まとめ:住宅ローンの相談はマネーキャリアへ!


住宅ローンにお悩みなら、マネーキャリアFP相談がおすすめです。何度でも無料でご利用いただけます。


住宅は人生で最も大きな買い物です。マイホームを取得するとき、多くの方が住宅ローンを利用します。


借入額に対して何年の返済期間を設定するかによって、毎月の支払いと総返済額が決まります。金融機関によって金利や手数料が異なりますし、借入期間や返済方法などを選ぶのは簡単ではありません。


マネーキャリアのFP相談は顧客満足度93%です。住宅ローンのお悩みは、ぜひマネーキャリアのお金の専門家にご相談ください。


家計の見直しから老後資産形成まで、お金全般のご相談をお受けいたします。マネーキャリアのFP相談は、スマホ1つで予約でき相談はオンラインで完結します。マネーキャリアについて気になった方はこちらのボタンをクリックしてみてください。

ランキング