住宅ローンと終身保険の関係は?住宅ローンを組んだら終身保険の見直し!

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マイホームを持つために多くの人が利用する住宅ローン。この住宅ローンを組む際に、一緒に生命保険や終身保険を見直す人がほとんどです。では、なぜ見直しをするのでしょうか?今回は住宅ローンと終身保険の見直しについて詳しくご紹介していきます。

住宅ローンを組んだら加入している終身保険は見直しが必要!

結婚やお子様の誕生など、ライフスタイルの変化に応じて生命保険は見直しを行いますが、住宅ローンもライフスタイルが変化するイベントの1つです。 


現代では、住宅ローンを組むときに生命保険の見直しも一緒に勧められます。  


では、住宅ローンを組むと加入していた生命保険や終身保険の見直しが必要なのか、この記事で詳しくご紹介していきます。

住宅ローンを組むと団体信用生命保険に加入することがセットになる

マイナス金利の影響でローン金利が最低水準となっている現代で、マイホームの購入や住宅ローンの組み換えなど検討している人も多いと思います。


住宅ローンを組むと、ほとんどの金融機関で借り入れの条件として団体信用生命保険、通称:団信に加入することを義務づけています。


この団体信用生命保険とは、ローンを契約した方が万が一の時にそれ以降、住宅ローンの返済を免除すると言ったものです。


世帯主の方が万が一のときに、残された家族に多くの負担が残らないようにするためです。


この団体信用生命保険と終身保険は重複する部分があるため、終身保険の見直しをおすすめされています。

住宅ローンを組んだら終身保険は見直したほうが良い3つの理由

では、住宅ローンを組んだ時に団体信用生命保険に加入するから、終身保険を見直した方が良いだけの理由でしょうか?


団体信用生命保険は住宅費のローンが無くなるだけで、家族への死亡金が支払われるわけではありません。



だったら終身保険は加入しておいたほうが良いのでは?と思われがちですが終身保険を見直ししたほうが良い理由を3つご紹介していきます!  

理由1:住宅ローンの返済と終身保険の保険料の負担があると途中解約のリスクが高くなる

住宅ローンを組むと何十年もの長い期間、ローンの支払いが始まります。さらに、マイホームを持つということは固定資産税も支払うようになります。


マンションであれば、固定資産税は一軒家よりも安くなっていますが、管理費に修繕積立金。駐車場代など、様々な出費を伴います。そこに割高の終身保険の支出となれば、大きな経済的負担となります。


支払いが厳しくなると、終身保険の解約を選択せざる得なくなってしまいます。途中解約は損する可能性が高いため、他の方法で終身保険の見直しを図りましょう。

 

理由2:団信により契約者に万が一のことがあっても遺族に住宅費の心配がなくなる

契約者に万が一のことがあったときは、住宅ローンが相殺されるため残された家族は住宅費の心配が無くなります。大きな負債を負うことが無いのは、残された家族としても助かるものです。


住宅ローンを組む前に生命保険に加入した人は、残された家族の住宅費なども含めた大きな保障をかけていることが多いです。しかし、団信に加入すれば、住宅費は必要なくなるため終身保険の見直しが出来るのです。

理由3:住宅ローンの繰り上げ返済に注力したほうが支払い総額がお得になる

しかし、実際は終身保険で貯蓄しているから、解約はしたくないと考える方も多いと思います。 


 貯蓄性の高い終身保険は魅力的で、死亡保障を持ちながら貯蓄もできる!と言った意味合いを持ち、多くの人から注目を集めています。


そのため、終身保険を手放しくないとお考えの方も多いと思いますが、終身保険の保険料分を住宅ローンへの繰り上げ返済に充てたほうが実は圧倒的にお得なのです! 


 住宅ローンの繰り上げ返済は「究極の資産運用」と言われるほど!


終身保険で高額な積み立てタイプにお金を払うよりも、住宅ローンの繰り上げ返済に充てたほうが実はお得だということは知られている話です。


詳しく例を用いて解説していきます。


■AさんとBさんの同一の条件■

  • 30歳:男性
  • 3000万円の新築を500万円の頭金
  • 住宅ローンを2.500万円で購入
  • 住宅ローンは30年払い
  • 30年固定金利
  • 月々の返済額は92.405円
  • ボーナス払いは無し
■AさんとBさんの異なる条件■
  • Aさんは毎月20.674円の繰り上げ返済に充てることを選択
  • Bさんは月々19.490円、保険料払込期間30年の終身保険に加入
上記の条件を元にすると、以下の表をのようになります。

Aさん:繰り上げ返済Bさん:終身保険加入
規定のローン返済額92,405円92,405円
ローン繰り上げ返済額20.674円0円
終身保険の保険料0円19.490円
毎月の合計支払額113,079円111,895円


二人とも同じくらいの支出です。


この生活を続けていくとAさんは23年後にローンの支払いが終わります。30年ローンで組んでいるので7年早く完済することができます。

では、7年も繰り上げで完済できるとどれくらいお得なのでしょうか?

AさんBさん
毎月のローン返済額113,079円92,405円
返済までの期間23年30年
返済までに銀行に支払う総額約3121万円約3327万円

※金利0.015%で試算しています。

 ローンには金利が発生するため、1年でも早く返済したほうが間違いなくお得なのです。


でも、終身保険に加入していれば生命保険料控除などがあるから、同じくらいの差が生まれそうな気がしますが、実は違います。

53歳でローンを完済したAさんは、住宅ローンで支払っていた額113.000円を、そのまま銀行へ60歳まで毎月コツコツと預けると7年で約949万円もの貯蓄ができます。
 ※ここに普通預金の年利は含めていません。

 一方で60歳で払込が終わる終身保険の方は、60歳時の解約金は約792万円

終身保険で受けられる生命保険料控除額は約20万円。

この生命保険料控除は、他に生命保険に入っていない場合ですので、他に学資保険や定期保険に加入している人はこれだけの控除額は受けられないと思います。

【住宅ローン減税で戻ってくるお金】
  • 7年で完済したAさんは約188万円
  • 30年払い続けるBさんは197万円
これらの恩恵と貯蓄をトータルして計算すると以下のように約120万円ほどの差が生まれます。
  • 繰り上げ返済をしたあと貯蓄したAさんの財産は約1.130万円
  • 終身保険に加入したBさんの財産は約1009万円
例は、2%の固定金利で計算しているため、繰り上げ返済の方がお得に感じますが、変動金利などでは、状況も変化します。

住宅ローンを組んだときの終身保険の見直し方法

では、住宅ローンを組んだらどうのように終身保険を見直しすればよいのでしょうか?
加入してから年月が経過していると、解約がもったいないようにも感じてしまいますよね。


そんな終身保険の3つの見直し方法をご紹介していきます。


見直し方法①減額して保険料の負担を減らす

どうしても終身保険を解約したくない!とお考えの方は、保険料負担を避けるように死亡保険金を減額して、保険料を少しでも下げましょう!


例えば、1.000万円もの高額な終身保険に加入していた場合、半分の500万円にすれば保険料も約半分になります。

見直し方法②払済保険に変更する

終身保険を解約もしたくない!だけど保険料を浮かせたい!そんな方にあ「払済保険」に変更することをおすすめします。


払済保険とは、今までかけてきた保険料の解約金を元に、残りの保険期間分を保険料に充てて保険料の支払いを無くすことを言います。


解約金をもとに残りの保険期間分を支払うわけですから、始めに契約した保険金よりは減ります。

しかし、保険契約を継続させたまま、以後の保険料は無くなるのです。


さらに契約は継続されるので、解約金は増えていきます。


しかし、払い済みに変更すると特約などは消滅し、元の契約には戻せなくなるため慎重に判断しましょう。

見直し方法③死亡保障の少ない新規の生命保険に加入する

終身保険の契約年数が短い人は、元本割れはしますが、すぐに解約して新規で入り直すことをおすすめします。


団体信用生命保険でカバーできる住宅費を無くした分、別に必要な金額分を保険金として設定した掛け捨ての生命保険に加入した方が、毎月の保険料は各段に安くできるため、浮いた保険料を繰り上げ返済や貯蓄に回すことができます。

住宅ローンと終身保険の関係についてのまとめ

住宅ローンを組むときに勧められる団信も、年々進化しており死亡時だけではなく、働けなくなったときや三大疾病時の特約なども登場しています。


その分、団信料は高くなりますがカバーできる範囲は広くなってきています。

しかし、まだまだ民間の生命保険には到達していないものも、多いので民間生命保険と住宅ローンのいい所取りをして、保険料の負担を少しでも減らしましょう!

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