がん保険は積立型?掛け捨て型?どちらを選ぶべきか検証します!

がん保険は積立型と掛け捨て型の2種類がありますが、掛け捨て型のほうが一般的です。積立型がん保険の場合、解約返戻金があるのが一番のメリットですが、その分保険料が割高などデメリットもあります。将来を見据え、自分のライフスタイルに合ったがん保険を選択しましょう。

がん保険は積立型か掛け捨て型か

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保険には解約返戻金がある「積立型」と解約返戻金がない「掛け捨て型」の2種類に分けられます。

解約返戻金とは、保険を解約した際に一定金額のお金が受け取れるというもので、解約払戻金とも呼ばれています。

解約返戻金の金額・返戻割合は保険によってさまざまで、解約時期によっては解約までに支払った保険料の金額以上に支払われる(返戻割合が100%以上)の場合もあれば、半分以下になってしまう場合もあります。

では、がん保険の場合、積立型と掛け捨て型のどちらを選択すればよいのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

掛け捨てが一般的?積立は古い型の保険?

がん保険の場合、掛け捨て型が主流で、積立型のがん保険はあまり一般的ではありません。その理由を、積立型の特徴を見ていきながら探っていきたいと思います。

がん保険における積立型の6つの大きな特徴

  • 解約時に解約返戻金がある

解約時に解約返戻金があることは、積立型の一番の特徴であり最大のメリットです。積立型がん保険の解約返戻率は、一般的に50%~85%と言われており、100%に達することはほぼありません。しかし、契約時の年齢や契約内容によっては返戻率が高い場合もありますので、それぞれの保険の契約内容を確認しましょう。


  • 死亡保険金がつけられる

がん保険の場合、通常死亡保障がない場合がほとんどです。しかし、積立型のがん保険の場合、死亡保障をつけられるものがあります。

一般的な生命保険の場合、病気の既往歴によっては加入できないこともあり、死亡保障をつけた保険に入りたくても入れないという方もいらっしゃるでしょう。

これが、多くの積立型のがん保険の場合、通常は「がんに関連」する既往歴で加入の可否を判断するので、他の病気の既往歴は考慮しません。なので、「他の生命保険には入れなかった」という方でも、積立型のがん保険を利用することで、死亡保障を受けられることができます。


  • 保険料が割高

解約返戻金がある分、解約返戻金がない掛け捨て型と比べると、同じ保障内容の場合、保険料が割高となってしまいます。


中には、3倍近く保険料が割高になる場合もあるので、長期的な支払いを考えた時に、解約返戻金で戻ってくることを考えたとしても、結果的に掛け捨て型のほうがお得な場合が多いと言えます。


  • 解約するとの保障がなくなる

当然ですが、保険を解約した場合、解約後の保障はありません。なので、保障を受け続けたいのであれば、一生涯保険料を支払い続けなければなりません。

一方で、掛け捨て型の終身保険の中には、例えば「60歳まで保険料を払い込んだらその後の保険料は支払わずに保障が受けつづけられる」といった保険料の払込期間というものが設定されている場合があり、こちらですと、60歳まで保険料を払い続けさえすれば、その後は保険料を払わずに一生涯保障を受けることができるのです。これは、解約返戻金というメリット以上に強いメリットと言えるかもしれません。

積立型がん保険の場合、たしかに解約返戻金というメリットはありますが、経済的な理由などから解約返戻金欲しさに解約をし、その後がんと診断された場合は保障を受けられません。受け取った解約返戻金で治療の費用などをある程度賄うことができるかもしれませんが、保険による保障のほうが圧倒的に有利です。これでは、何のためにがん保険に入ったのかわからなくなってしまいます。


  • がん診断後も保険料の支払いが必要

医療保険やがん保険には「保険料払込免除特約」という特約が付いている場合があります。これは、例えば「がんと診断された後の保険料の支払いが免除される」というものです。これがあると、保険が定める病気と診断された後の保険料の支払いをしなくて済むので、より安心して治療に専念することができます。

しかし、積立型のがん保険にはこの保険料払込免除特約がない場合がほとんどです。そのため、がんと診断された後も保険金を受け取ることができますが、その一方で保険料を払い続けなければなりません。


  • 保険の見直しが難しい

先ほど「解約時に解約返戻金がある」で申し上げた通り、積立型がん保険の解約返戻金は解約までに支払った保険料を下回る場合がほとんどです。そうなると、「解約したほうが損なのでは?」という考えが出てしまい、別の保険に変えるという保険の見直しの判断が難しいと言えるでしょう。

A社がん保険の解約返戻率をまとめてみる

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では、積立型がん保険(解約返戻金のあるがん保険)の具体的な保険料を見てみましょう。

例:A生命の終身がん保険(無配当)、35歳男性の場合※2016年10月2日時点

<例A:解約返戻金あり(低解約返戻金特則不可なし)>

【保障内容】

がん入院給付金日額:10,000円

がん診断給付金:100万円(1回のみ)

がん手術給付金:1回につき10・20・40万円のいずれか

退院後療養給付金:30万円

がん死亡給付金:100万円(または解約返戻金額のいずれか高いほう)

がん以外死亡給付金:10万円(または解約返戻金額のいずれか高いほう)

保険料払込期間:60歳まで

解約返戻金:保険料払込期間の経過後、死亡給付金と同額の解約返戻金が発生

【保険料】

9,580円


<例B:解約返戻金なし(低解約返戻金特則不可あり)>

【保障内容】

がん入院給付金日額:10,000円

がん診断給付金:100万円(1回のみ)

がん手術給付金:1回につき10・20・40万円のいずれか

退院後療養給付金:30万円

がん死亡給付金:100万円(または解約返戻金額のいずれか高いほう)

がん以外死亡給付金:10万円(または解約返戻金額のいずれか高いほう)

保険料払込期間:60歳まで

【保険料】

6,880円


この条件で例Bの解約返戻率を計算してみます。

<例Bの解約返戻率、60歳で解約した場合>

払込期間:25年間(300ヵ月)※35歳~60歳まで

月額保険料:9,580円

累計支払保険料:2,874,000円(=9,580円×300ヵ月)

解約返戻金:100万円(死亡給付金と同額)

→解約返戻率:約34.8%(=1,000,000円÷2,874,000円)


このように、解約返戻率は大幅に低くなってしまいました。がん保険については貯蓄性はあくまでおまけと考え、保障内容を重視したほうが良いと言えるでしょう。

がん保険の見直しとはどのようなものなのか

がん治療が日々進化しているのと同時に、それに合わせがん保険の内容も次々と新しいものへと変わっています。10年前は最適だと思っていたがん保険も今では必要なかったり、逆に必要以上に保障内容が定められている場合もあるのです。

なので、その時々の状況に合わせ、現在加入しているがん保険の保障内容を見直し、変更の必要がないかどうか考えるのが良いと言えるでしょう。

がん保険における積立型のメリット・デメリット

積立型がん保険の特徴についてはすでに述べましたが、改めてメリットとデメリットに分けてみたいと思います。

積立型のメリットは

  • 解約時に解約返戻金がある
  • 死亡保険金がつけられる

積立型のデメリットは

  • 保険料が割高
  • 解約するとの保障がなくなる
  • がん診断後も保険料の支払いが必要
  • 保険の見直しが難しい

貯蓄タイプのがん保険に加入するときに注意する点

将来的に支払い続けられるか検討する

がんの罹患率は年齢を重ねるにつれて高くなっていきます。積立型タイプのがん保険に加入する場合、一生涯保険料を払い込まなければなりません。がんリスクが高くなる年齢になっても保険料を支払い続けられるかを見据えて検討するようにしましょう。

解約を見据えるなら解約返戻率が高い時期を予め知っておく

解約返戻率とは、

「解約返戻率=解約返戻金÷払込保険料合計額」

で求めることができる利率です。


ただし、解約返戻率は一定ではありません。解約時期によっては返戻率が高くなったり低くなったりします。解約を見据えるのであれば、返戻率が高い時期を意識して加入するようにしましょう

総括:がん保険においては、積立型が掛け捨て型か

がん保険においては、掛け捨て型をおススメします。なぜなら、ここまで見てきた通り、積立型がん保険の解約返戻金は返戻率が低い場合が多く、貯蓄性が弱いです。貯蓄性を保険に求めるなら養老保険など解約返戻率が比較的高い保険に入る方がよいでしょう。あくまでもがん保険は、保障内容を重視して考えるべきです。

しかし、「病気があり一般的な生命保険に加入できない」や、「掛け捨て型には抵抗がある」というのであれば、積立型がん保険に加入するのも一つの手と言えます。

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