更新日:2019/11/22
車を親に譲る場合に必要な手続きは?税金や名義変更について紹介!
親に車を譲る時、車だけ渡せば完了ではなく、必要な手続きがあります。そこで今回は、親に車を譲る際に必要な手続きや税金について解説します。また、名義変更による保険料の変化や手続きにかかる費用、自動車保険や等級の引き継ぎについても紹介するので、最後までご覧ください。
目次を使って気になるところから読みましょう!
親に車を譲る時に必要な手続きをご紹介!
親に車を譲る際、ただ車を渡して完了するという訳ではありません。車を譲る場合にかかる税金や名義などの変更手続きを確認しておかなければならないのです。
また、親に車を譲った場合、自動車保険の等級や保険料はどうなるのかも知っておきたいですよね。
そこで今回は、
- 車を親に譲る場合の手続き
- 名義変更をする必要があるのか
親に車を譲る場合は名義変更するべき?
親に車を譲るときには、名義変更をした方が良いのか気になりますよね。手続きなどがめんどくさいと思う方もいるかもしれませんが、名義変更はしておくのがベストです。
親に車を譲るとともに名義変更を行うことには、いくつかのメリットがあります。
それは、
- 場合によっては、保険料が安くなる
- 車の乗り換えに伴う手続きがスムーズに進む
- 親子間のトラブルを未然に防げる
ということです。
所有者以外の人にまで保険適用の範囲を広げることにより、保険料が高くなることがあります。
車や保険の名義を変更し、保険適応範囲も車に乗る人のみにすることで、保険料が安くすることができるのです。
また、車を乗り換えようとしたときには、必要書類の準備が必須です。名義が別人であれば、住民票や委任状の取得が必要になり、同居していなければ、その他の書類も揃えにくくなることも考えられます。
その点、名義変更を行っていれば役所などに行く必要もなく、必要書類を楽に準備できるでしょう。
さらに、名義人と運転者が異なっていれば、お金の問題でトラブルが起きるおそれがあります。
車検料や税金などは、車を持つ身であれば避けて通れない問題ですが、自分名義の車を自分が運転していれば、基本的には自分が払うでしょう。
しかし名義人と運転者が別人の場合、誰がどれだけのお金を出すのかという問題が起こりえます。
お金の問題は、相手との人間関係に関わらずシビアなものです。たとえ親子であっても、トラブルになりかねません。
車を譲る際には、名義変更を行うことをおすすめします。
名義変更する際の手続きの流れと必要な書類は?
名義変更は、必要書類を準備して陸運局で手続きを行います。新所有者、つまりもらう側の住所を管轄する運輸支局に行きましょう。
名義変更には、
- 申請書(陸運局で入手可能)
- 譲渡証明書(オンラインで入手可能)
- 譲渡人・譲受人双方の印鑑証明書(普通車のみ)
- 譲渡人・譲受人双方の実印(軽自動車のみ)
- 車庫証明(警察署で入手可能)※同居家族間の贈与の場合は不要
- 自動車検査証
- ナンバープレート
- 委任状(譲渡人・譲受人のどちらか一方でも不在の場合は、不在者の委任状が必須)
また車を譲る相手が親族か他人かに関わらず、名義変更には、お金がかかります。
申請書の入手や印鑑証明など書類の発行にはそれぞれ費用が必要です。また、ナンバープレートの変更にも費用がかかります。
各書類の発行にどれくらいかかるかは、居住している自治体などに確認しましょう。
親に車を譲る時、税金は発生するのか
車に限らず、資産を譲るときには贈与税が発生します。
贈与税とは、個人間で価値のあるものを無償で譲り渡しを行ったときに、もらった側に課せられる税金です。年間で、110万円を超える価値のあるものをやり取りする場合に発生します。
しかし親子間での贈与の場合、生活費や教育費に充てるための財産を譲るのであれば、贈与税はかかりません。
つまり、子供から親へ譲る車が、親にとって生活に必要不可欠なものであれば、贈与税はかからないのです。
例えば、交通機関が発達しておらず、車がなければ日常生活に支障をきたすような地域に住んでいる場合は、生活必需品と認められやすいでしょう。
反対に都市部に住んでいれば、生活必需品とは認められず贈与税がかかることも考えられます。
他人同士の譲渡では、110万円以上となる場合は、必需品がどうかにかかわらず贈与税が発生します。
自動車保険はそのまま引き継ぐことができる?
車だけでなく、自動車保険も引き継ぐことができます。
さらに、親子間で車を譲る場合には、ある条件を満たしていれば、自動車保険の等級まで引き継ぐことが可能です。
その条件とは、親子が「同居していること」です。
配偶者同士での譲渡であれば、別居していても等級が引き継げますが、子供から親へ譲る場合には、同居が必須条件です。
ただし、同居している場合でも、等級の引き継ぎはよく考えてから行いましょう。
それは、等級を引き継がない方が良いこともあるからです。
等級もそのまま引き継げる!引き継ぎ前の等級を確認しよう
車をやり取りする親子が同居していれば、自動車保険のノンフリート等級を引き継ぐことが可能です。
まずは、等級の引き継ぎ前に、現在の等級を確認しましょう。また、ノンフリート等級の仕組みや等級ごとの割引率を確認しておきましょう。
自動車保険のノンフリート等級は、6等級からスタートします。
1年間、事故がなければ翌年度に1等級上がり、事故を起こせば翌年度に1等級または3等級下がります。
保険料の割引率は、最上級の20等級で無事故係数の適用時は-63%、最下級の1等級では+64%と非常に大きな差があります。
引き継ぎを行う前に、引き継いだ方が良いのかをきちんと検討すると良いですね。
新所有者への等級の引き継ぎは保険料の割引率で決めよう
自動車保険の保険料は、5等級以下は通常よりも保険料が高くなります。
他に車を持っていない状態、つまり自動車保険に加入していない状態で車を譲り受ける場合は、5等級以下は引き継がず、新規に6等級からスタートした方がお得です。
7等級以上ならば、新規に契約するよりも保険料が安くなるので、等級を引き継ぐことをおすすめします。
別居になると等級は引き継げないので、新規に6等級からスタートすることになります。
コラム:名義変更とともに自動車保険も見直そう
自動車保険の名義変更をする際、ついでに自動車保険も見直しませんか?
自動車保険を見直すことで、3万円近く安くなるかもしれません。
以下のようなことがありませんか?
- 会社の団体割引でで加入している
- 知り合いのつてで入っている
- 車を買うときにディーラーに言われるがままに加入した
まとめ
今回は、親へ車を譲る場合の名義変更手続きや自動車保険の引き継ぎについて解説しました。
要点を以下にまとめます。
- 名義変更にはメリットがあり、親に車を譲る場合でも名義変更を行った方が良い
- 名義変更の手続きは必要書類を揃えて陸運局へ申請する
- 手続き書類の準備等で費用が発生する
- 親子間での車のやり取りでは、贈与税がかからないケースもある
- 車の名義だけでなく、自動車保険や等級も引き継ぐことができる
- 親子間の場合、同居していることが引き継ぎの条件となる
- 引き継ぎ前に等級を確認し、保険料が安くなるのであれば引き継いだ方が良い
親に車を譲るということは、ただ車を渡すだけではありません。
書類を揃えて手続きに出向くのは面倒に感じる人も多いでしょうが、後の保険料負担の増大やトラブルの防止のために、名義変更を行いましょう。
また、自動車保険の等級は、親子が別居していれば引き継ぐことはできませんが、同居の場合は引き継げます。
ただし、引き継いだ方が良いとは限りません。現在の等級の確認を行った上で引き継ぎを決めましょう。
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