更新日:2021/10/03
共済と生命保険の違いを比較!県民共済しか入ってないけど大丈夫?
共済と民間保険(生命保険)の違い、気になりますよね。ここでは、共済と民間保険(生命保険・死亡保険)の違いやメリット・デメリットを比較します。また、共済と保険の違いだけでなく、共済の仕組みやおすすめの共済や民間保険、国民共済と県民共済の違いも解説します。
内容をまとめると
- 共済のメリットは①掛金が安い②病気でも加入しやすい
- 共済のデメリットは①死亡保障が少ない②65歳以上の保障が薄い③若い人からすると保険料が割高
- 保険の知識がないと共済と保険どちらが良いか選ぶのは難しい
- 人によって必要な保障は異なる
- 共済か保険で迷ったらまずはマネーキャリアの無料相談がおすすめ
- 今ならスマホ1つで無料オンライン相談できるのでこの機会に保険の悩みを解決しましょう!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- そもそも共済とは?その仕組みや種類を解説
- 共済の基礎知識
- 共済の種類は主に4種類!
- 共済と民間保険(生命保険)の違いを比較
- ①管轄している省庁が違う
- ②破綻の際に加入者を守るセーフティネットがあるかないか
- ③職業審査があるかないか
- ④保険料が年齢によって変わるか一定か
- ⑤取り扱われている保険の種類が少ない
- 共済に加入するメリット
- メリット1:月々の掛け金がとても安い
- メリット2:年齢に関係なく保険料は皆同じ
- メリット3:更新がないので共益期間は掛金が一定
- メリット4:加入の際の診査が比較的やさしい
- 共済に加入するデメリット
- デメリット1:万が一の時の死亡保障が少ない
- デメリット2:一生涯の保障を確保するのは難しい
- デメリット3:若い人は、少し掛け金が高いと感じるかも
- 民間の生命保険より共済の方がおすすめな人
- 県民共済だけで大丈夫なのか不安な方へ
- 県民共済よりも民間の生命保険の方がおすすめな人
- 生命保険か県民共済かは自分に合った保障を選ぼう
目次
そもそも共済とは?その仕組みや種類を解説
共済という言葉をときどき耳にしますが、それがどのようなものか詳しく調べたことがありますか。
「共済」を国語辞典で引くと、共同して助け合うこととあります。さらに「共済組合」を見てみると、組合員がお金を出し合て助け合う組合とあります。
この流れから説明すると、「共済」とは組合員がお金を出し合って助け合う保険ということになります。
以下この記事では、共済の仕組みや種類を、さらに民間の生命保険と比較して詳しく解説します。
ぜひ最後まで読んで下さいね。
共済の基礎知識
- 組合員のみ利用できる
- 非営利事業
共済は出資金を支払って組合員になる必要がある
共済に加入しようとすれば、保険の掛け金(保険料)のほかに、組合員になるための出資金を払わなければなりません。
ただし、出資金は共済によって違いますが、1,000円程度でも良いですし、共済を解約して組合を脱退するときには返却してくれますので、損にもならないし負担にもなりません。
共済は非営利事業という分類
共済は先に書いたように組合員の助け合いですから、株式会社のような営利を目的としていません。
したがって、共済金(保険金)の支払が思ったより少なく余剰金が出てしまった場合は、それを割戻金として組合員に還元します。
共済の種類は主に4種類!
では共済には具体的にどのような種類のものがあるのでしょうか。広く知られている4つの共済について解説しましょう。
県民共済
全国生活協同組合連合会が厚生労働大臣から共済事業の許可を得て、その事業を各県民共済に委託する形をとっています。
東京都は都民共済、大坂府は府民共済のようになっているため、まとめて都道府県民共済という言い方もします。窓口が地域の都道府県民共済になります。
全労済
全国労働者共済生活協同組合連合会が行っている共済事業で、全労済はその略称です。窓口は地域の全労済です。
コープ共済
日本コープ共済生活協同組合連合会がおこなっています。窓口は地域の生協(コープ)になります。
JA共済
全国共済農業協同組合連合会が行っています。窓口は地域のJA(農協)が行っています。
共済と民間保険(生命保険)の違いを比較
ここまで共済とはどういうものかを見てきましたが、より共済の特徴を理解するために、ここからは共済と民間保険の違いを比較して見てみましょう。
両者の違いを比較すると大きくは
- 管轄省庁の違い
- セーフティネットの有無
- 職業審査の有無
- 年齢による保険料の違い
- 商品の種類の多寡
です。
それでは詳細を解説します。
①管轄している省庁が違う
共済と民間保険の1番目の違いは管轄省庁が違うということです。
共済の中でも、県民共済、全労済、コープ共済は消費生活協同組合法に基づいて厚生労働省が管轄しています。
全労済はもともと労働組合から始まっていますが、今では県民共済やコープ共済と同じように地域の市民への共済活動を行っています。
また、JA共済は農業協同組合法に基づいて農林水産省が管轄しています。
JA共済は農家組合員以外でも利用することができ、その方法には出資金を払って准組合員になる方法と出資金を払わずに員外利用する方法があります。
准組合員になると、JAの他の事業、たとえば貯金やローンの優遇金利や配当金など、組合員と同様の恩恵を受けることができるようになります。
一方、民間保険は保険業法に基づき金融庁が管轄しています。
②破綻の際に加入者を守るセーフティネットがあるかないか
共済は運営組織が破たんした場合、組合の合併などを除き保障が受けられなくなります。
一方、民間の生命保険の場合、保険会社が破たんしても生命保険契約者保護機構が代わりに保障してくれますが、保険料が高くなったり、保険金が少なくなったりする可能性はあります。
また、民間の火災保険などの損害保険の場合、保険会社が破綻しても損害保険契約者保護機構が、破たん後3か月以内の保険事故に対しては代わりに保障してくれるなどの制度があります。
民間の生命保険には終身のものがあったり、非常に高額な保険金であったりするため、セーフティネットは必要になるでしょう。
一方、共済は基本的に終身はなく、保険金の額もそれほど大きくはないため、セーフティネットの必要性が民間保険と比較して低いと考えられます。
③職業審査があるかないか
共済に加入するとき職業を告知する必要はありませんが、民間の生命保険に加入するときは職業を告知しなければなりません。
たとえば、プロボクサーや競馬の騎士、高所作業者などの危険な職業についている人は、民間の生命保険に加入できないか、加入できても保険金に制限が設けられたりします。
危険な職業につく人はその他の職業の人と比べて、死亡したり高度障害になったりする確率が高いために、公平性を保つため一定の条件が設けられているのです。
このため共済は民間の生命保険と比較すると加入しやすいです。それというのも共済の場合、死亡のときの保険金(共済金)が高額でないのも1つの理由でしょう。
④保険料が年齢によって変わるか一定か
生命保険は一般に年齢が上がるとともに保険料が高くなります。なぜなら、年齢が上がるほど病気やケガで死亡する確率が高くなることが分かっているからです。
それと比較して共済の場合は、基本的に年齢が上がっても掛け金(保険料)は変わりません。
たとえば、都民共済の満18歳~満64歳までの人が加入できる生命共済の「総合保障型」は掛け金によって下記のように3つのコースがあります。
月掛け金 | 入院共済金/1日 | 死亡共済金 |
---|---|---|
1,000円 | 事故 2,500円 病気 2,250円 | 交通事故 500万円 病気 200万円 |
2,000円 | 事故 5,000円 病気 4,500円 | 交通事故 1,000万円 病気 400万円 |
4,000円 | 事故 10,000円 病気 9,000円 | 交通事故 2,000万円 病気 800万円 |
いずれも掛け金は満18歳から満64歳まで変わりません。
また、全労済の「終身生命プラン(基本タイプ)」は事故や病気などによって死亡もしくは高度障害になったときに保障されるものです。
この「終身生命プラン(基本タイプ)」は、満70歳までの人が加入でき、加入時の年齢によって掛け金は異なりますが、加入後の掛け金は年齢にかかわらず変わりません。
このように基本的に共済は年齢によって掛け金が変わらないといわれていますが、最近はいろいろなタイプのものがありますので、加入時にはよく確認しましょう。
⑤取り扱われている保険の種類が少ない
共済は民間の生命保険と比べると、取り扱われている保険の種類が少なく、カスタマイズしづらいといえます。
たとえば、都民共済の生命共済「総合保障型」は先に解説したように3種類にパッケージ化されています。
したがって、死亡共済金をもっと多くして入院共済金は少なくしたいとか、逆に死亡共済金を少なくして入院共済金をもっと多くしたいということができません。
パッケージ化されていいますので、選ぶには迷わなくて済みますが、アレンジすることがほとんどできないもどかしさがあります。
共済と民間保険の違いを比較して解説してきましたが、最後にその内容を表にまとめて示します。
項目 | 共済 | 民間保険 |
---|---|---|
管轄省庁 | 厚生労働省 農林水産省など | 金融庁 |
セーフティネット | なし | あり |
職業審査 | なし | あり |
保険料 | 年齢に関わらず基本的に一定 | 年齢とともに高くなる |
保険の種類 | 少ない | 多い |
最近は共済の中でも特に全労済は、保険の種類を増やして民間保険に近づきつつありますので、加入を検討の際にはよく調べてみることをおすすめします。
共済に加入するメリット
- 月々の掛け金がとても安い
- 年齢に関係なく、保険料は皆同じ
- 更新がないので共益期間は掛金が一定
- 加入の際の診査が比較的やさしい
では、一つずつ確認していきましょう。
メリット1:月々の掛け金がとても安い
民間保険と比較して共済のメリットの一番と言えば、なんといっても掛け金が驚くほど安い!ということでしょうか。
民間の生命保険に加入しているのではあれば、月々1万円を超える保険料を払っている人も多いと思います。
共済の場合、保障の内容にもよりますが、月々数千円で加入できるものが多くをしめています。
その上、割戻金というものがあって、民間の生命保険の配当金と同じように、その年ごとに剰余金がある場合は戻ってくるという仕組みです。
みんなで助け合っている事業のため、剰余金が出た場合は戻ってくるシステムだということを覚えておきましょう。
プランによって割戻金があるものとないものがありますが、ある県の県民共済では、掛け金の2割~4割程度、毎年戻ってくるというものもありますので、毎月の掛け金を考えるとかなりお手頃な値段だと考えられるでしょう。
毎月2,000円支払っていたと考えても、400円から800円戻ってくるとすると月々の負担はかなり少ないですね。
メリット2:年齢に関係なく保険料は皆同じ
民間の生命保険に加入した場合、保障の大きさは同じであっても、年齢や性別により保険料が変わってきます。
それと比較して共済の場合は、一般的に契約する時の年齢にかかわらず掛け金は全員同じです。
つまり契約できる年齢の中であれば、20歳でも50歳でも同じ掛け金で保障を受けることができます。
メリット3:更新がないので共益期間は掛金が一定
生命保険に加入する場合、更新型か保険期間は保険料がかわらない全期型のタイプのどちらかを選択することがあります。
一般的には更新型の方が、定めた期間内であれば保険料が安いため更新型を選ぶ方が多いと思われます。
それと比較して、生命共済の場合は一般的に更新がないため、保障期間中はずっと同じ掛け金で保障を継続することができます。
メリット4:加入の際の診査が比較的やさしい
生命保険に加入する場合、告知書への記載だけでなく、健康診断の結果などの詳しい内容を提出しなければならない場合もあります。
年齢とともに血液検査や血圧などで、要検査などの文字が出てくる方も増えてくると思いますが、共済の場合は、告知書のみで加入ができるケースが多いです。
もちろん告知書には正確に答える必要がありますので、しっかりと内容を読んで加入の際には記入しましょう。
ここまで、民間保険と比較して共済のメリットを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
共済に加入したい、どんなプランが自分に合うか知りたいという方は、一度保険のプロに相談してみるとよいかもしれません。
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共済に加入するデメリット
メリットだらけでとても魅力的に思えるかもしれませんが、その反対にデメリットがあることも覚えておくことが大切です。
それでは民間保険と比較したデメリットもしっかりご紹介していきたいと思います。
- 万が一の時の死亡保障が少ない
- 一生涯の保障を確保するのは難しい
- 若い人からすると、少し掛け金が高いと感じられるかも
それでは一つずつ確認してきましょう。
デメリット1:万が一の時の死亡保障が少ない
死亡保障が少ないというのが、民間保険と比較して共済におけるデメリットの代表的なもののひとつです。
先ほど都民共済の2,000円の保障内容をご紹介しましたが、病気死亡の保障が400万円という内容でしたね。
他の県民共済も見てみましたが、病気による死亡や高度障害の場合400万円、事故による死亡や高度障害でも1,000万円といったように、生命保険と違って保障額が少な目です。
例えば、30代でお子さんが2人いる働き盛りのお父さんがこちらのプランに加入した場合、万が一病気などで死亡や高度障害になった場合、400万円の保障しか受けられないことになります。
こう考えると残された家族のこの先の生活を考えると、少なすぎると感じられる方も多いでしょう。
反対に70代で、住宅も持っていて夫婦二人で年金暮らしの場合であれば、保障額が少なくてもこの先片方の年金があるので、大丈夫と考える人もいるのではないでしょうか。
このように共済は掛け金が安くてとても魅力的ですが、この先教育資金や生活資金がたくさん必要になってくる世代には、保障が少し足りないため、民間の生命保険に入るという方もいらっしゃいます。
デメリット2:一生涯の保障を確保するのは難しい
共済は多くの場合、64歳まで加入できるということで高齢の方にはとても嬉しいものなのですが、保障期間が65歳までといった期間限定型のタイプがほとんどです。
つまり、掛け金を払っている間は保障があるけれども、65歳以上の場合は加入することができなくなり、保障がなくなってしまうということです。
民間の生命保険は、払い込みが終わっても、終身で死亡時の保障があり、がんや病気などの保障も続くというものがあります。
もしくは終身の払い込みで一生涯の保障が得られるといったものを選択することもできます。
それと比較して、共済の場合は加入期間が終わると、そこで保障がストップしてしまうというデメリットがあります。
こうなると、65歳以降にがんなどの病気で入院・手術した場合に保障がなくなってしまうため、民間の生命保険を選ぶ方もいらっしゃいます。
デメリット3:若い人は、少し掛け金が高いと感じるかも
ただ、「メリット3:年齢に関係なく、保険料は皆同じ」にも書いたように、若い人でも中年の方でも、掛け金が同じというのは、若い人には少し損に感じるかもしれません。
共済と比較して生命保険は、若いうちは保険料が安く、年齢があがるにつれて病気になるリスクや死亡リスクが高くなるので、保険料が上がっていく仕組みとなっています。
この年齢に関係ないことをメリットとして捉える方もいれば、デメリットとして捉える方もいるでしょう。
今一度自分にとってどちらのほうが良いか考えてみましょう。
民間の生命保険より共済の方がおすすめな人
それでは一体自分は生命保険と共済どちらを選んだらいいのか?そう思っている人も少なくないはずです。
民間の生命保険は、年齢とともに保険料も上がってくるので、毎月の掛け金が少ない共済を魅力的に感じる人も多いと思います
先程も申し上げた通り、共済の場合、万が一における保障が少ないため、これから結婚する、もしくは新たな家族を迎えるといった若い世代には保障が足りないと感じる人も多いと思います。
そう考えると、共済を選んだほうがいいという人は
- とにかく毎月の掛け金を少なくしたい人
- 万が一の死亡保障はそんなに多くなくても大丈夫な人
- 現在の生命保険はそのままにして、ある一定期間だけ保障を上乗せしたい人
- 共済期間が終わった後の医療保障は自分の貯金などでまかなえるように貯蓄をしている人
などがあげられるのではないでしょうか。
もちろん現在ご加入中の生命保険にプラスして加入することもできますので、生命保険と共済の選択方法は人それぞれとなってきます。
県民共済だけで大丈夫なのか不安な方へ
確かに、死亡保険と比較すると、県民共済はやはり死亡保障の金額が少なく感じられるでしょう。
自分の家庭環境を考えて、県民共済だけで大丈夫なのかを考える必要があります。
やはりそこは、保険のプロに相談して決めるのが良いでしょう。
保険のプロに、自分の今後の生活についてシミュレーションをしてもらい、どちらのほうが良いのか、県民共済のみで十分なのかを一緒に考えてもらいましょう。
以下のボタンから気軽に無料相談予約をしてみてくださいね。
県民共済よりも民間の生命保険の方がおすすめな人
先に民間の生命保険より共済の方がおすすめな人を紹介しましたが、では逆に民間の生命保険の方がおすすめな人はどんな人になるのでしょうか。
民間の生命保険がおすすめな人をまとめると
- 死亡保険金を多くしたい人
- 終身の保障がほしい人
- 保障内容をアレンジしたい人
- 貯蓄性の高い生命保険に加入したい人
- セーフティネットがほしい人
などのようになります。
民間の生命保険をおすすめの大きな理由は、何といっても死亡保険金を多くすることができるということで、家族にとっては大きな安心につながります。
また、民間保険の場合一生涯の保障が得られるし、共済と違って高齢になっても手厚い保障をつけることができます。
さらに、生命保険の特約として、入院保障や通院保障、手術保障、3大疾病保障などを自由にアレンジできるので、それぞれの個人の事情に合った保険に加入することができます。
掛け捨てではなく貯蓄性の高い保険に加入したいという人もに民間の生命保険はおすすめです。
最後に、高額な保険は財産でもありますから、セーフティネットは必要という人には民間の生命保険がよいでしょう。
生命保険か県民共済かは自分に合った保障を選ぼう
生命保険と共済を比較して詳しく解説をしてきましたが、いかがでしたか。
今回の記事のポイントは
- 共済は非営利であるが、組合員になる必要がある
- 主な共済は、県民共済、全労済、コープ共済、JA共済などある
- 民間保険との違いは、セーフティネット有無、職業審査の有無などである
- 共済のメリットは、掛金が安い、加入の際の診査がやさしいなどである
- 共済のデメリットは、死亡保障が少ない、一生涯の保障が難しいなどである
でした。
一部の県を除き全国の都道府県に都道府県民共済はありますので、お住まいあるいは勤務地にある共済に加入することができます。
県民共済のメリット・デメリットという形でご紹介しましたが、子供が小さいうちは生命保険で大きな保障に入り、学校を卒業したあたりに、今後のご自身やご夫婦の医療などについて県民共済やその他の医療保険を検討する、という方も多いと思います。
ご自身のお住まいの共済については、公式ページから確認してください。
ご自身のライフプランに合わせたぴったりの保障が選べると、心強いのではないでしょうか。