滋賀県で自転車保険加入が義務化!加入すべき保険の種類は?

平成28年に滋賀県の条例により自転車保険が義務化されたことはご存知のことと思います。なぜ自転車保険が義務化されたのか、また入らないと罰則があるのかご存知ですか?本記事では、滋賀県で自転車保険が義務化された理由や加入するべき保険の種類について解説していきます。

滋賀県では自転車保険が義務化!

自転車保険加入義務化が盛んな近畿地方の中で、滋賀県もいち早く義務化に名乗りを上げました。


とはいえ、たまにしか乗らない人も義務化されるということに疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?


家族全員で加入するとなれば、いったい保険料はいくらかかるのかということも心配ですよね。


しかし、自転車で走行するすべての人が重大事故の加害者になりうるということをご存知でしょうか?


そこで、この記事では滋賀県の自転車保険加入義務化について


  • 滋賀県の自転車保険加入を義務化した条例は、どんな内容なのか
  • 自転車保険未加入の罰則はあるのか
  • 格安で十分な補償のある自転車保険に入る方法

以上のことを中心にお伝えしていきます。


この記事を読むことで、滋賀県の自転車保険加入義務化の内容や、なぜ必ず加入しなければならないのかということがお分かりいただけます。


他県の人が羨ましくなるような「滋賀県限定」の格安自転車保険もご紹介しますよ! 


ぜひ最後までご覧ください。

平成28年から滋賀県で自転車保険が義務化

滋賀県で自転車保険加入が義務化されたのは平成28年10月、兵庫県・大阪府に続き全国で3番目の実施でした。


まずは自転車保険義務化を定めた条例の内容と、義務化の対象者についてお伝えします。


自分は関係ないと思っていたあなたも、知らないうちに条例違反をしているかもしれません。

「滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」について

自転車保険の加入義務化をとりきめた「滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」の主な内容は次の通りです。


  • 地区や学校の自転車交通安全教育に努めて参加すること
  • 家庭や職場でも自転車の交通安全教育を行うこと
  • 家族や周りの人は、幼児・児童・生徒・高齢者に自転車乗車用ヘルメット着用を促すこと
  • 夜間は点灯し、傘さし運転や携帯電話を使用しながらの運転をしないこと
  • 自転車を運転するときは歩行者優先を心がけること
  • 自転車の定期点検整備を行うこと
  • 駐輪するときは施錠すること
  • 自転車を利用するときは自転車損害賠償保険等に必ず加入すること
  • 事業者は業務で自転車を利用する場合、自転車損害賠償保険等に必ず加入すること
  • 自転車販売店では自転車購入者に対して自転車保険に加入を確認すること


この条例により、滋賀県内で自転車を利用する人は必ず自転車損害賠償保険等に加入しなければならなくなりました。

義務化の対象:滋賀県内での自転車利用者

自転車保険義務化の対象となるのは、滋賀県内で自転車を利用するすべての人です。


つまり、県外から通勤通学で滋賀県内に自転車で乗り入れる人や、観光で滋賀県に入り自転車を使う人も含まれます。


もちろん高齢者や子供も義務化の対象です。


ただし幼児用の三輪車やストライダーは「遊具」であるため、義務化の対象ではありません(そもそも公道を走れません)。

入らないと罰則がある?義務化の理由は?

実は滋賀県は、これらの条例に違反したときの罰則をもうけていません


滋賀県のHPでは 「罰則はありませんが、県民の皆さんが自転車を安全で快適に利用できるように条例で決められたことを守ってください。」と記すにとどめています。


なら加入の必要はないかというと、そうではありません。


全国では自転車が高額賠償を負う事故が続発しています。


参考に、兵庫県が全国初の自転車保険加入義務化に踏み切るきっかけとなった事故の概要をご覧ください。


  • 平成20年9月、神戸市の住宅街の坂道で当時11歳の少年がマウンテンバイクで坂を下っている途中に歩行中の62歳女性に正面衝突した。
  • 女性は突き飛ばされる形で転倒し頭を強打した。
  • 女性は一命は取りとめたが、その後意識はなくずっと寝たきりの状態が続いている。


判決で裁判官は、少年の前方不注意が事故の原因と認定しました。


また、監督義務を果たしていないとして少年の母親に「介護費約3,940万円」「遺失利益約2,190万円」「慰謝料2,800万円」計約9,500万円の賠償を命じました。


滋賀県の自転車保険義務化の意図は、こういった被害者や加害者を一人も出さないことにあるのです。


一生を棒に振るような高額の賠償金を背負うことにならないよう、たとえ罰則はなくても必ず自転車保険に加入することをおすすめします。 

加入するべき自転車保険の種類とは

ここまでは「滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」の内容や対象者、罰則の有無についてお伝えしてきました。


ここからは、どのような自転車保険に加入すれば良いのかということについて解説します。

対人補償の自転車保険にしよう

滋賀県の条例では「自転車損害賠償保険等」への加入を義務づけています。


自転車事故でもっとも高額の負担となる可能性が高いのは対人賠償ですが、自転車保険では対人と対物をまとめて「損害賠償責任補償」として上限額が設定されています。


つまりこの補償さえあれば良いわけで、条例で自分自身への補償(傷害補償)は義務づけられていません。


なかには傷害補償や盗難補償のみの自転車保険もありますので、必ず損害賠償がある保険を選ぶようにしましょう。 

「滋賀のけんみん自転車保険制度」について

ここで、滋賀県交通安全協会が募集する「滋賀のけんみん自転車保険」をご紹介しましょう。


これは損保ジャパンが引受する保険で、滋賀県の自転車会員のみが加入できます。


概要は、次のようになっています。


プラン保険料(年間)賠償事故上限額傷害事故(死亡・後遺障害)傷害事故(入院日額)
プランA1,640円1億円(家族全員)補償なし補償なし
プランB2,520円1億円(家族全員)1,000万円 (本人のみ)2,000円(本人のみ)
プランC3,530円1億円(家族全員)1,000万円(本人)
750万円(家族)
 2,000円(本人・家族)

※すべてのプランに示談交渉サービスつき(2022年6月現在)


つまり、最低一家族年間1,000円で加入義務を果たすことになります。


一般的に家族全員で自転車保険に加入すれば年間7,000円程度はかかりますので、かなりお得といえます。


なお、自転車会員の入会資格は以下のようになっています。


  • 滋賀県内で自転車を利用する人
  • 滋賀県内で自転車を利用する未成年者を持つ保護者
  • 滋賀県内で自転車を利用する予定がある人
  • 親族等が滋賀県内で自転車を利用している人


滋賀県以外に住んでいる方も入会できます。 


もちろん滋賀県内の事故に限らず、日本国内外どこで起こった事故にも対応します。

TSマークの付帯保険について

TSマーク付帯保険とは「自転車安全整備店」での点検・整備に付帯される保険で、付帯の証として車体に「TSマーク」というシールが貼られます。


保険の有効期間は1年で、損害賠償上限額が1億円の「赤色TSマーク」に付帯される保険は以下のような内容になっています。 


傷害補償
入院15日以上一律10万円
死亡・重度後遺障害(1~4級)一律100万円
賠償責任補償
死亡・重度後遺障害(1~7級)上限1億円
被害者見舞金
入院15日以上一律10万円

保険料は点検・整備費に含まれるのでお得です。


年に1回は、滋賀県で義務化された「点検・整備」もできそうですね。

まとめ:自転車保険には加入しましょう!

滋賀県の自転車保険加入義務化についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 平成28年10月、滋賀県で自転車保険加入が義務化された
  • 現在のところ未加入の罰則はないが、高額賠償に備えて必ず加入するべき
  • 「滋賀のけんみん自転車保険」「TSマーク付帯保険」なら、自転車保険にリーズナブルに加入できる

以上3つのことでした。


なお、自動車保険や火災保険に付帯できる「個人賠償責任特約」も、月々100円台の保険料で上限1億円以上とお得ですので、現在加入の保険にそういった特約がないか調べてみましょう。


自転車保険に限らず保険というものは、ちょっとした知識と工夫で大幅に保険料を抑えることが可能です。


ほけんROOMでは、他にも賢く保険を使うための記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧になってください。

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