県民共済は他県・県外に引っ越したら?移管手続き・住所変更の方法

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県民共済に加入している方や加入を検討中の方は、県外や都外に引越ししたら、契約がどうなるか気になりますよね。今回は、県内や県外(都外)、県民共済がない県へ引っ越す場合を解説します。また、県民共済を加入中に引っ越した場合の住所変更や解約などの手続きも解説します。

内容をまとめると

  • 県民共済は、引っ越しをした場合、移管手続きや解約が必要なこともある
  • 契約を継続することも可能だが、県によって保険料が戻ってくる金額が異なるので損をすることも
  • 仕事の都合等で引っ越しが多い方は、民間の生命保険も視野に入れることも必要!
  • 引っ越しを機に、保険や家計のことを見直したいという方は、保険・お金のプロに無料相談がおすすめ

県民共済加入中に引っ越したらどうなる?解約や移管手続きは必要?

手ごろな掛け金で、全体的に保障のバランスが取れている県民共済へ加入している、という人も多いのではないでしょうか。


組合員になると様々な割引サービスがあり、メリットの多い県民共済ですが、引っ越しするときにどのような手続きを取らなくてはいけないのか、わからない人も多いと思います。


そこで今回は

  • 県民共済は引っ越し先次第では、手続き方法が異なる
  • 県民共済の移管手続きの注意点
  • その他、県民共済の引っ越し時の注意点  
について詳しく解説したいと思います。

この記事を読んでいただければ、引っ越しをするときの県民共済の手続き方法や注意点がわかると思います。ぜひ、最後までご覧ください。

県民共済は引っ越し先次第で住所変更以外の手続きが必要

家庭ごとに引っ越しの理由は転勤や家の購入・結婚など、さまざまなものがあると思います。引越しをすると、必ずやらなくてはいけないのが住所変更の手続きです。


県民共済も必ず手続きは必要となりますが、

  • 県内へ引っ越しをする場合
  • 県外や都外へ引っ越しする場合
  • 県民共済がない県へ引っ越しする場合

主に、上記の3つのパターンによって手続きの方法が変わってきます。


特に県外や都外へ引越しをする場合、引っ越し先の県に県民共済があるのかどうかというのはかなり重要なポイントとなります。


では、具体的に引っ越したら、どのような手続きが必要になるのか見ていきましょう。

県内へ引っ越しする場合の手続き

引越し先が同じ県内である場合に、必要となる手続き住所変更届の提出です。


同県内に引っ越しをする場合は、必ず住所変更届を提出しましょう。もし、手続きをしないままでいますと、共済からの連絡が届かなくなってしまいます。


支払いをした掛け金の共済掛金払込証明書が手元に届きませんと、確定申告や年末調整の際に手続きができなくなります。


ギリギリになると、手続きも面倒になる恐れがありますので、必ず引っ越しをしましたら速やかに住所変更の手続きを行いましょう。


なお、結婚をして名前が変わる場合は、住所変更と併せて名前変更の手続きも忘れないでください。

県外・他県や都外へ引っ越しする場合は移管手続きが必要

転勤などの理由で、引越し先が県外や都外になる場合は、県内とは違った手続きが必要となります。


  • 住所変更届の提出
  • 移管手続き
  • 振込先口座の変更手続き(場合による)
住所変更の手続きは、県内と同じく引っ越ししたら速やかに手続きを行いましょう。

県民共済は原則として、加入する共済のある都道府県に住むか勤務先がある、ということが条件となっているため、移管手続きが必要となります。ただし、移管手続きは絶対にしなくてはいけないものではありません。

返戻率や返戻金が引っ越し前の県民共済のほうがよかったなど、条件が変わってくる場合は、そのままにしておくという人も中にはいます。

また、県民共済によっては窓口になっている金融機関が異なる場合もあり、引っ越し先の県によっては振込先口座の変更が必要となる場合もあります。

地方銀行や信用組合の場合は、特に注意が必要となるでしょう。

県外に引っ越しをする場合は、必ず現在加入している県民共済と引っ越し先の県民共済の内容を確認することが大切です。 

引っ越しの際の住所変更などの手続き方法

インターネットでの手続きは東京都に引っ越す場合のみ可能です。
また、新型火災共済に加入している場合も、加入内容の変更が伴うためインターネットでの手続きはできません。


インターネットでの手続き方法

▼用意するもの

  • 加入証書
  • 掛金振替指定口座として使っている通帳
  • メールアドレス

▼手続きの手順

  • 「ご加入者の方へ」をクリック
  • 「インターネットでのお手続き」から「次へ」をクリックし必要事項を入力
  • 指定のメールアドレスに「初回登録用ページのURL」が届く
  • ログインが済んだらサービス開始


電話・ハガキでの手続き方法

電話・ハガキでは以下の項目を伝えます。

  • 加入者番号
  • 加入者の氏名
  • 引っ越し前・引っ越し後の住所と電話番号
  • 口座を変更するかどうか

引っ越した時に県民共済の移管手続きする方法

こちらでは、加入者の保障を引き継ぐ移管手続きの流れを説明します。


  • 他の都道府県へ転出する場合、加入中の県民共済に事前に問い合わせ
  • 移管手続きの専用用紙が送付される
  • 住所変更手続き・専用用紙へ記載し返送
  • 移管手続き完了
 手続き自体は非常に単純です。移管手続きの専用用紙には、必要事項を正確に記載し、忘れずに返送しましょう。

当然、必要事項へ記載する際、不明点や疑問点があれば県民共済へ問い合わせ、スムーズな移管ができるように心がけましょう。

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県民共済がない県へ引っ越しする場合

県民共済は、各都道府県すべてにあるわけではありません。そのため、引っ越し先の県によっては県民共済が無いこともあります。  


この場合は、大きく分けて2つの選択肢があります。

  • 住所変更の手続きを行い、そのまま(引越し前の県民共済)の契約を続ける
  • 解約手続きを行う
契約内容によっては解約することで損をする場合もありますので、契約を続けたほうがよいと判断するケースもあるようです。当然ですが、解約することで契約者が不利益を受けるようなことだけは、避ける必要があります。

 県民共済が無い県に引っ越しをする場合、自己判断で解約手続きを行うのではなく、まずは一度共済の窓口で相談をしてみて下さい。そうすれば、自分の契約内容に適した方法を教えてくれるでしょう。

もし解約となった場合、これを機に民間の保険への加入・見直しを検討される方は多いです。 

参考:県民共済がない県

県民共済がない県は以下の4つです。


  • 鳥取県
  • 徳島県
  • 高知県
  • 沖縄県
県民共済がない県は西日本に集中していることがおわかりでしょう。ただし、勤務先が上記4県以外なら、勤務先の都道府県で加入可能です。

たとえ県民共済がない県へ単身赴任するような場合でも、その期間が無期限のような場合を除いては、県民共済側は柔軟に今日契約継続へ対応してくれることでしょう。

一方、県民共済をそのまま継続しなくても良いと感じているなら、生命保険会社の扱う保険商品へ加入を検討するのも良い方法です。

また、別の共済商品(例:こくみん共済)へ新たに加入することも可能です。その場合には、保障内容をしっかりとチェックし、ご自分のニーズに合う商品かどうかを判断することが大切です。

引っ越し時の県民共済の移管手続きについての注意点

県民共済は引っ越し時、県外に出る場合は住所変更の手続きと、移管手続きを行うのが一般的です。


しかし、契約の内容によっては移管手続きを行わないほうがよいケースもあります。


ここでは、県民共済の移管手続きを行う場合、気を付けなくてはいけないことについてご紹介します。

引っ越しにより県民共済の割戻率・割戻金は変わる

県外や都外に引っ越しをする場合、一般的には住所変更と移管の手続きを行います。しかし、移管手続きを行うと、新しい地域の県民共済の割戻率・割戻金に代わってしまいます。


地域ごとの割戻率と割戻金の表を以下にいくつか表でまとめました。


地域割戻率割戻金
埼玉県49.05%11,722円
奈良県39.77%9,544円
群馬県38.99%9,357円
青森県21.61%
5,186円
宮崎県19.24%
4,617円
和歌山県18.99%4557円


もし、割戻金が低い地域へ引っ越す場合、移管手続きは契約者にとって損でしかありません。この場合は、住所変更の手続きだけを行うべきです。  


共済組合に引っ越しのことを伝えますと、移管手続きをするように言われるかもしれません。しかし、移管手続きは絶対に行わなくてはいけないものでありませんので、はっきりと断りましょう。

県民共済の年末調整資料の発送先

年末調整は、共済掛金払込証明書を会社に提出しなくてはいけません。


そのため、引っ越しをしたときは速やかに住所変更の手続きを行い、必要書類が新しい住所に届くよう手配しておく必要があります。


フリーランスや自営業の人も、共済掛金払込証明書を確定申告の時に税務署へ提出しなくてはいけません。


住所変更の手続きは、移管手続きとは異なり引っ越ししたら速やかに手続きを行ってください。


万が一手続きを忘れてしまって、必要書類が届かないなどのトラブルがあった場合に困るのは自分自身です。


共済から来る連絡は共済掛金払込証明書以外にも、約款や保障内容変更通知などがあります。どれも大切な書類になりますので、必ず受け取れるようにしておきましょう。

その他の県民共済の引っ越し時の注意点

引越しをするときに、住所変更や移管手続きを行わなくてはいけない県民共済ですが、さきほどは移管手続きの際の注意点を解説しました。


ここでは、コープ共済やJA共済・火災保険などその他の県民共済の引っ越しのとき、気を付けなくてはいけない点についてご紹介します。  

コープ共済加入中に引っ越した場合の注意点

コープ共済に加入している場合の、引っ越し手続きは以下の通りです。


  • 県内の引っ越しの場合は、インターネットか電話での手続きが可能
  • 県外や都外に引っ越す場合は、転居先の地域の生協の加入が必要となる  
コープ共済で気を付けなくてはいけないのが、引っ越し先で現在加入している生協が利用できるかどうかです。

出来ない場合は、引っ越し先の地域の生協の加入が必要となるため、コールセンターに電話をして手続きを行います。引っ越し日が決まりましたら、できる限り早く手続きを行いましょう。

ちなみに、現在加入している生協を利用する場合は、住所変更の手続きのみです。 

JA共済加入中に引っ越した場合の注意点

次に、JA共済に加入している場合の、引っ越し手続きは以下になります。


  • JA共済フォルダーに登録している人は、会員専用ページで住所変更手続きが可能
  • ご加入されているJAに行って手続きを行う
引越し先ではなく、引っ越しをする前の加入しているJAでの手続きとなりますので、忘れずに行うようにしてください。

手続き後に、引っ越し先のJAから共済証書が届きます。 なお、他県のJAですと通帳の取り扱いができない(キャッシュカードは可能)ため、必要に応じて解約手続きを行いましょう。

こくみん共済(全労済)加入中に引っ越した場合の注意点

こくみん共済(全労済)は引っ越しをしても、県民共済と同じく住所変更などの必要な手続きをすれば、保障を継続することができます。


手続きをする場合に必要なものは以下です。 


  • 共済規約証書
  • 引越し先の住所が確認できるもの
 手続きの方法は「Web」「電話」「来店」かで選択することができます。

いずれの方法にしても、書類に必要事項を記入し、押印をして返信用封筒で返送します。書類がこくみん共済に到着したら受付が完了します。 

引っ越し後に入院する場合でも共済金の請求は可能

妊娠中で引っ越し後に入院が決まっている、引っ越したあとに急な病気で入院をするなどのトラブルがあっても、自分の身を守ってくれるのが県民共済です。


引越しをしたあとでも、もちろん保障は受けられますので共済金の請求をすることは可能です。  


もし、妊娠中など入院をする日付が決まっている場合は、あらかじめ県民共済に確認をしておくと安心です。その際に、住所変更手続きの方法や移管手続きなど気になることはすべて確認しておくと、スムーズに手続きができるでしょう。

一時的な引っ越しの場合は要相談

もしも、ご自分が単身赴任をして県外へ住むことになる場合は、どうなるのでしょうか?


単身赴任の期間はその多くが3年以内となっています。もとの住所地へ帰る期間が決まっているなら、県民共済を解約するのは早計と言えます。


このような一時的に引っ越しする場合等、加入者の個別のケースへ県民共済は柔軟に対応しています。


これは、国内を問わず海外赴任の場合も同様で、共済契約の継続を希望される場合、そのまま契約の継続が可能なこともあります。


国内であっても海外であっても、その地(または国)に永住または無期限で生活を送る場合ではない以上、一時的な引っ越しと言えます。


とはいえ、勤務先の都合でもとの住所地に帰る予定が、別の赴任先へ行くことを命じられることもあります。このような時には、再度、県民共済の担当者と相談してみましょう。

参考:県民共済で一部の共済のみ解約したい場合

県民共済は、火災保険やこども型、個人賠償責任・けがの保障など様々な保障があります。さまざまな理由により契約内容を変えたい、保障内容を見直したいとなったときは一部解約をすることができます。


ただし、一部解約をして新たに別の保障に加入した場合は再度審査があります。健康状態に不安を感じている人は、一度県民共済に確認をすると良いでしょう。 


県民共済は同じ保障でも掛け金によって内容が異なります。最初は一番安い掛け金のコースに加入をして、後になって保障を増やしたいという場合もあるでしょう。また、最初に保障を充実させておいて、やっぱりこれは要らないだろうと見直すこともある筈です。


個々のライフスタイルに合わせて、自分に合った保障を見つけるため、定期的に保障内容を見直すのはとても大切なことです。 


ただ、「日々の仕事や家事、育児に追われて、ついつい保険の見直しは後回しにしている」という方は多いかもしれません。

まとめ:引っ越し時の県民共済の住所変更・移管手続き・解約について

今回の記事のポイントをまとめると以下になります。

  • 県民共済は県内に引っ越す場合、住所変更の手続きが必要
  • 県民共済は県外・都外に引っ越す場合、県民共済があるかどうかで手続き方法が異なる
  • 県民共済の契約内容を見て、引っ越し先の割戻率・割戻金が下がる場合は住所変更の手続きだけを行うべき
  • 一時的に引っ越しする場合、県民共済は柔軟に対応してくれる
  • 年末調整などの重要な書類が手元に届かなくなるため、県民共済の住所変更の手続きは絶対に行うこと
  • コープ共済も県民共済と同じで県内・県外に引っ越すときの手続き方法が異なる
  • JA共済は引っ越すと、引っ越し先で通帳が使えなくなることがあるため、事前にきちんと確認すること
  • 引っ越し後すぐに入院をしても、県民共済の保障は受けられる
  • 県民共済は一部解約ができるが、新しい保障を付けるときに再度審査がある
県民共済は、引っ越し先に県民共済があるのかというのと、引っ越し先の県民共済の割戻率・割戻金が重要なポイントとなります。

県民共済に引っ越しの連絡をすれば、住所変更と移管の手続きを勧められますが、そのまま言われた通りに手続きはしないようにしましょう。必ず自分の契約内容と、地域ごとの割戻率・割戻金を確認してから手続きを行ってください。

このように、県民共済の引っ越しの手続きは、他の保険とは少し異なる部分がありますが、ぜひこの記事を参考にしてポイントを確認してみてください。 

他にもほけんROOMには読んでおきたいマネーライフに関する記事が数多くあるため、是非参考にしてください。

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