地震保険で外壁は修理できる?亀裂やひび割れの補償の仕組みを解説!

外壁の亀裂やひび割れなどの損害も地震保険の補償対象です。ただしすべてが補償されるわけではありません。損害状況や請求方法によっては補償を受けられないことがあります。そこで今回は地震保険で補償を受けるための条件や、補償を受ける際の注意点を中心に解説します。

地震保険で外壁の亀裂やひび割れは補償される


地震保険地震による損害を補償する保険です。


地震による損害と聞くと大地震による倒壊を想像することも多いですが、実は外壁の亀裂やひび割れなどの損害も補償されることをご承知でしょうか?


しかし、すべての損害が補償されるわけではありません。損害状況はもちろん、請求方法によっても補償を受けられないことがあります。


そこで今回は、以下の内容を中心に解説します。

  • 地震保険で外壁の補償を受けるための条件
  • 補償を受ける際の注意点
  • 外壁の修理や塗装にかかる費用の相場
  • 請求手続きの流れ
この記事を読んでいただければ、地震によって外壁に損害が発生した際の補償を適切に受けられるようになります。

ぜひ最後までご覧ください。

地震保険とは

地震保険とは地震による損害を補償する保険のことです。


地震保険には以下のような特徴があります。

  • 補償対象は居住用の建物と家財
  • 基本的に単独加入ができず、火災保険とのセット加入になる
  • 保険金額の上限は火災保険の保険金額の50%
火災保険は地震が原因の火災や破損が補償されないため、どちらも加入しておくことをおすすめします。

そして地震が原因であれば亀裂やひび割れも地震保険が適用可能です。

地震保険で外壁の補償を受けるための条件

地震保険で外壁の補償を受けるには条件があります


以下の3つの条件です。

  1. 一部損以上の損害であること
  2. 地震発生から10日以内の損害であること
  3. 経年劣化が原因の損害ではないこと
それぞれくわしく見ていきましょう。

①一部損以上の損害であること

補償を受けるためには一部損以上の損害であることが必要です。


地震保険の損害には全損・大半損・小半損・一部損の4つの区分があります。

建物家財補償額
全損時価額の50%以上
床面積の70%以上
時価額の80%以上保険金額の100%
大半損時価額の50%以上70%未満
床面積の40%以上50%未満
時価額の60%以上80%未満保険金額の60%
小半損
時価額の20%以上40%未満
床面積の20%以上50%未満
時価額の30%以上60%未満保険金額の30%
一部損時価額の3%以上20%未満
時価額の10%以上30%未満保険金額の5%

一部損未満の損害と判定された場合は補償を受けることができません


ただし損害の判定は自身ではなくプロが行うほうが確実なため、小さなひび割れでもまずは修理業者に連絡してみることが重要です。

②地震発生から10日以内の損害であること

地震保険の補償が受けられるのは、地震が発生してから10日以内の損害のみです。


10日以上経過した亀裂やひび割れは、地震が原因かどうか判別できないため、補償の対象外となります。また、日数にかぎらず、補償を受けるには地震による直接の損害であることが必要です。


なお、地震発生からの日数に関しては保険会社によっても異なるので、事前に確認しておきましょう。

③経年劣化が原因の損害ではないこと

補償を受けるためには経年劣化が原因の損害ではないことが条件です。


基本的に、損害保険の補償は不測かつ突発的な事故に限られます。ですから、経年劣化が原因の損害のような発生が予測できる損害については補償の対象外です。


建てられてから年数がたっている住宅であれば、定期的にメンテナンスを実施しましょう。特に築10年以上の住宅は経年劣化と判断されるリスクが高いので注意が必要です。

地震保険で外壁の補償を受ける際の注意点

地震保険で外壁の補償を受ける際の注意点についても確認しておきましょう。


大きく以下の3点です。

  • 地震が原因の損害だとわからないと補償されない
  • 支払われる保険金の額は時価が上限となる
  • 保険会社の前に修理業者に連絡する

①地震が原因の損害だとわからないと補償されない

まず注意が必要なのは地震が原因の損害だとわからないと補償されないことです。


外壁に損害が発生した際は、損害状況がわかる写真をなるべく早めに撮影しておくことが重要となります。


なお、地震保険で補償されるのは屋根、柱、外壁などの主要構造物のみです。主要構造物に含まれない物には門や塀、車やバイクなどが挙げられます。


②支払われる保険金の額は時価が上限となる

支払われる保険金の額は時価が上限となっています。


つまり保険金が外壁の修理費用に満たないことがあるということです。外壁に限らず、地震保険は損害のすべてが補償されるものではないということには注意しておきましょう。


なお、地震補償保険を契約することで保険金の上乗せが可能です。地震保険の補償に不安がある人は加入の検討をおすすめします。


地震補償保険についてはほけんROOMのこちらの記事もぜひご覧ください。


③保険会社の前に修理業者に連絡する

地震によって外壁に亀裂やひび割れが発生した際は、保険会社の前に修理業者に連絡をしましょう。


損害状況の申告ミスや申請書類の不備によって保険金が支払われないことがけっして少なくありません。また、補償の範囲内の小さなひび割れを自己判断であきらめてしまうこともあります。


適切な保険金を確実に受け取るためにも、まずは修理業者に連絡して損害の程度を正確に判断してもらうようにしましょう。

外壁の修理や塗装の料金相場


外壁の修理は1~50万円程度、塗装は80~150万円程度が目安です。


亀裂やひび割れは放置すると二次災害を引きおこす可能性があるため、地震で損害が発生したらなるべく早く修理業者に連絡しましょう。


自身では気づけない隠れたひび割れが見つかることもあるので、損害状況の確認から修理までをすべて業者に依頼することが肝心です。


また、こうした費用が貯蓄でまかなえない場合は、地震保険への加入を検討することをおすすめします。

地震保険の保険金請求の流れと注意点

外壁に損害が発生した際の、地震保険の保険金請求の流れは以下のとおりです。

  1. 修理業者に調査と見積りを依頼する
  2. 調査結果をもとに保険会社に必要書類を提出する
  3. 保険会社による調査と審査を受ける
  4. 審査をもとに保険金が支払われる
保険金請求をすることを事前に修理業者に伝えておきましょう。請求に必要な書類や写真についてアドバイスを受けることができます。

すぐに業者に依頼できない場合は、損害状況をアップと全体で撮影しておくことが重要です。

また、修理工事の契約は保険会社の審査が完了してからにしましょう。審査結果によっては保険金がおりないことがあるためです。先に工事契約をしてしまうと、修理費用が全額自己負担になるリスクがあります。

参考:小さなひび割れなら自身でもある程度の補修が可能

外壁の小さなひび割れであれば自身である程度の補修が可能です。


0.3mm以下の小さなひび割れをヘアークラックと呼びます。ブラシで油分や汚れを除去してから防水材を塗布することで補償可能です。


1mm程度のクラックであれば、異物をブラシで除去したのちにプライマーを塗布してシーリング材でクラックを埋めることになります。


ただしこれらはあくまで応急措置ですので、必ず業者に確認してもらうようにしましょう。小さなひび割れの奥に大きな亀裂が隠れていることもあります。

まとめ:外壁のための地震保険を選ぶならまずは無料で見積り依頼を!

地震保険で外壁の補償を受ける方法について解説してきましたが、いかがでしたか?


今回の記事のポイントは以下のとおりです。

  • 地震保険で外壁の亀裂やひび割れは補償される
  • 地震が原因かつ一部損以上であることが補償の条件
  • 損害が発生したらなるべく早く業者に調査と見積りを依頼する
  • 修理工事の契約は保険会社の審査が完了してからにする

外壁の損害は思わぬ二次災害を引きおこすこともあるので、発見したらすぐに対応することをおすすめします。


なお、火災保険料は上昇傾向にあり、2022年10月には保険料の大規模な値上げがなされる見込みです。加入と見直しはなるべく早めに検討しましょう。


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保険アドバイザーに何度でも無料で相談が可能ですので、ぜひご活用ください。

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