自動車税の確定申告時の勘定科目は?個人事業主の場合の仕訳を解説!

皆さんの中には確定申告時、自動車税の勘定科目がわからず経費として落とせるかやどのように計算すればいいかわからない方もいるでしょう。今回の記事では確定申告時の自動車税の勘定科目や計算方法、個人事業主やサラリーマンの場合などを解説していきます。

自動車税は確定申告時、どのように仕訳をするべきか


自動車税は毎年払わなければならず、事業をしている方にとって負担は大きなものになっています。


皆さんの中には確定申告時には自動車税を経費として落とし、負担を減らそうと考えている方もいるでしょう。


しかし自動車税がどのような勘定科目に入りどのように軽減できるのか、皆さんご存じでしょうか?


そこで今回は、「確定申告にむけた自動車税の仕訳方」について、

  • 自動車税を仕訳する際の勘定科目
  • 自動車税を経費とする際の計算方法
  • 個人事業者やサラリーマンの場合
  • 確定申告する際の自動車税の注意点
以上について中心に解説していきたいと思います。

こちらの記事を読むと、自動車税の仕訳方法や税金を安く抑える方法をよく理解することができます。

ぜひ最後までご覧ください。

自動車税は確定申告時、租税公課という勘定科目として扱い仕訳する

自動車税は地方税の一種であり、車の排気量や種類などに分けて税率が変動する税金です。


自動車税は通常、確定申告時に租税公課という項目として扱われます。


租税公課では事業に関連する一部の税金・公的負担金を経費として計上することができます。代表例として、固定資産税や不動産取得税が挙げられます。


ここでは、

  • 自動車税にはどのような種類があるか
  • 確定申告時の自動車税の仕訳方
  • 自動車税を租税公課とする際の計算方法
について詳しく解説していきたいと思います。

自動車税は環境性能割、自動車重量税、自動車・軽自動車税の3つ

自動車は購入時や車検時、また毎年の支払いに多数の税金がかけられています。


自動車税は広義には、経済産業省のこちらの資料より環境性能割自動車重量税自動車・軽自動車税の3つがあるといわれています。


どれも租税公課の対象となり、経費として落とすことができます。


環境性能割は、自動車税の廃止に伴い2019年10月に導入された新しい税です。環境性能割は、燃費性能に応じて0~3%ほど課税される仕組みです。


自動車重量税は、新車購入時や車検取得時にかかる車の流量に応じて加算される税金です。一年ごとに税が課せられ、年数がたつと税額が上がっていきます。


自動車・軽自動車税は、毎年5月に課される税金です。排気量や、商用か自家用かで税金が変わっていきます。通常自動車税と呼ぶときはこちらを指します。

確定申告時の自動車税の仕訳方

みなさんは確定申告で自動車税を租税公課という項目として仕訳する際、どのような処理を行えばいいかご存じでしょうか?


自動車税が租税公課として扱えることは知っていても、実際の処理となると悩む方も多いと思います。


また実際に、現金やクレジットカードで処理を行う際には違う処理が必要になってきます。


以下では現金とクレジットカードの2つの場合を例に挙げて解説していきます。


現金の場合

現金で自動車税を支払った場合には、貸借対照表上で以下のような仕訳となっていきます。


借方貸方
租税公課 〇〇円現金  〇〇円

クレジットカードの場合


クレジットカードで自動車税を支払った場合、確定申告では支払日と口座の引き落とし日で別の処理が必要となるので注意が必要です。

[クレジットカードの支払日]


借方貸方
租税公課 〇〇円未払い金 〇〇円
決済手数料 〇〇円

[口座からクレジットカードの代金が引き落とされた日]


借方貸方
未払い金 〇〇円当座預金 〇〇円 


租税公課の計算方法

自動車税のうちどの程度租税公課として認められるかについて、計算方法について不安に思われる方もいるでしょう。


実は支払った自動車税をそのまま租税公課に参入することができ、仕訳をする際には複雑な計算をする必要がありません。


確定申告で租税公課としていくら算入できるかを把握するためには、自動車税の計算方法を知る必要があります。


自動車税は3つとも計算方法が異なっており、所有している車種や性能により税額が変動していきます。


以下では実際にどの程度自動車税が課されるのか、例を挙げて解説していきます。


自動車重量税の場合

自動車重量税は、車の重量車検期間に応じて変わっていく税金です。

ここでは例として、
  • 1年事業用
  • エコカー減税の適用なし
  • 車検証初年度登録から12年10か月以内
の場合、どのくらい自動車重量税がかかるか見ていきます。
車両総重量自動車従量税の総額
1t以下2600円
~2t5200円
~2.5t7800円
~3t7800円
~4t10400円
~5t13000円
~6t15600円
~7t18200円
~8t20800円
~9t23400円
~10t26000円
~11t28600円
~12t31200円
~13t33800円
~14t36400円
~15t39000円

自動車税・軽自動車税の場合

自動車税・軽自動車税では、自動車の車種用途排気量によって税額が変わっていきます。

それにより確定申告でどの程度経費として申請できるのか決まってくるので、しっかりと把握していきましょう。

今回では、営業用の乗用車を例に金額を見ていきます。

排気量税額
1.0ℓ以下7500円
1.0ℓ~1.5ℓ8500円
1.5ℓ~2.0ℓ9500円
2.0ℓ~2.5ℓ13800円
2.5ℓ~3.0ℓ15700円
3.0ℓ~3.5ℓ17900円
3.5ℓ~4.0ℓ20500円
4.0ℓ~4.5ℓ23600円
4.5ℓ~6.0ℓ27200円
6.0ℓ~40700円


環境性能割の場合

環境性能割は2019年10月から自動車取得税の代わりに導入された、比較的新しい自動車税になります。

自動車を取得した取得者に対して税金が課税されます。課税方法は新車と中古車の場合で異なってきます。

確定申告ではどちらの場合かによって、申請できる経費が大きく異なってきます。

以下では新車と中古車の場合における税率をそれぞれ解説していきます。


[新車の場合]

新車の場合、車種燃費基準によって税率が変動していきます。また2020年9月30日までは自動車税の税率が1%ほど軽減されます。

実際の税率の具体例は以下のようになります。
区分税率
電気自動車
燃料電池自動車
非課税
ガソリン車・LPG車
(燃費達成率100%~)
0%~2%
その他の自動車3%

[中古車の場合]
中古車における自動車税における環境性能割の計算式は、以下の通りとなります。

環境性能割の税額 =自動車の取得価格 × 税率

この計算で出た税額が確定申告時に租税公課として仕訳できる金額になってきます。

注意点は、取得価格=車両価格ではないことです。

取得価格は、車両価格に残価率をかけたものになります。

残価率は国によって定められており、車種や排気量などにより残価率は異なっています。

例として、
  • 事業用の乗用自動車
  • 総排気量が660cc~2000cc
  • 耐用年数3年
の場合の残価率を出すと、以下のようになります。

経過年数残価率
1年0.464
1.5年0.316
2年0.215
2.5年0.146
3年0.100

この場合もし
  • 車両価格が130万円
  • 経過年数が2年
のなら、自動車税の環境性能割による税額は

環境性能割の税額=130万円×0.215=27.95万円

になります。

この税額が確定申告時に自動車税の経費として申請できる額になっていきます。

個人事業主が確定申告に向け自動車税を仕訳する際の按分方法

個人事業主の方の中には、車を事業と私用の両方で使っている方も多いと思います。


この場合、私用している自動車にかかる自動車税は全額租税公課として仕訳できるのでしょうか?


実は個人事業主の場合、事業と私用で使う割合を按分して処理しなければなりません。

按分する際には、大半は以下の3つの基準で行われます。


  • 走行距離
  • 利用回数
  • 利用時間
通常は計算のしやすさから、走行距離が基準として選ばれることが多いようです。

サラリーマンで確定申告する場合

サラリーマンは基本的に雇用元の企業がすでに税金を差し引いてくれているため、確定申告の必要がありません。


しかし、以下の場合には確定申告が必要となってきます。

  • 副業が20万円をこえた
  • 給与が2000万円をこえている
  • 二か所以上で給与をもらっている

特に副業が20万円を超えた場合、自動車税を経費として申告できる可能性があります。


この場合自動車税は、個人事業主の場合と同じように事業に使っただけ按分して費用として参入することができます。

確定申告で自動車税を軽減するための方法

自動車税は経費として確定申告で申請できますが、毎年かかる税金は事業に負担をかけることが少なくありません。


自動車税には税金を抑えることができる方法が複数存在します。


今回はその中でも代表的な節約手段を3つほどご紹介します。

普通自動車は月初、軽自動車は4/2以降に登録

自動車を購入するとき、自動車税はあるタイミングからかかり始めます。


実は普通自動車と軽自動車では自動車税が発生するタイミングが違い、それぞれに適した節税方法があります。確定申告の際には申請する経費に注意しましょう。



ここでは普通自動車と軽自動車の2つの場合における節税方法を解説していきます。


普通自動車

自動車税は年度の途中で購入を購入をした場合、新規登録をした月の翌月から年度末の3月までが課税対象に入ります。


もし月の途中で購入した場合、購入日から翌月分まで節税できることになります。


よって月初めに購入した場合、1か月分の自動車税を節約することができます。


軽自動車

軽自動車の場合、自動車税は購入年度から翌年度の始まりまで非課税になります。

4/2以降の早い時期に購入すれば、より高い節税効果を見込むことができます。

自動車のオプションと車は別に購入

自動車を購入時、カーナビやスペアタイヤなど様々なオプションをつける方も多いと思います。


自動車購入時に一緒にオプションを購入すると、環境性能割の中にオプションが一緒に入ってしまい、余計に費用がかかってしまいます。


余計に税金がかかることを防ぐために、オプションを後付けで購入すると節税となり購入費用をより安く抑えることができます。

中古車の購入で自動車税を節約

自動車税では、取得価格が50万円以下には課税されないという決まりがあります。

これを利用して中古自動車の購入金額を50万円以下に抑えることで、自動車税を非課税にすることができます。

また自動車購入の際には、オプションも一緒に買うと購入価格に算入されるため50万円を超えてしまう場合には後でオプションを買う方がお得になります。

自動車税に関する注意点

自動車関連について確定申告する際には、自動車税だけでなく保険なども経費として落とせないか、またどこに仕訳するか悩む方も多くいます。


またクレジットカードで自動車税を支払った場合領収証が発行されないので、納税証明書を別の方法で入手する必要があります。


自動車税関連で悩まないためにも、今一度これらの注意点について確認しましょう。

確定申告時に自動車保険は租税公課として扱わず他の仕訳をする

自動車保険は確定申告時に租税公課として仕訳できず、自動車税とは異なる勘定科目で仕訳することになります。


また自動車保険は強制保険か任意保険かで、別の仕訳方をしなければなりません。


以下では2つの場合の仕訳方について解説していきます。


強制保険の場合

強制加入の場合、勘定科目としては「損害保険料」か「車両費」のどちらかで仕訳することになります。

車両費は自動車に関するすべての費用を含んでいるので、こちらとして扱うこともできます。

また強制保険は加入期間が長いため、支出時に全額を経費として参入することができます。

任意保険の場合

任意保険の場合は、契約期間の長さによって仕訳方法が変わります。

契約期間が1年の場合、強制保険と同様に「損害保険料」もしくは「車両費」のどちらかで処理することができます。

契約期間が1年以上になる場合、当期分を「損害保険料」もしくは「車両費」として経費扱いし、翌期分以降は「長期前払費用」として資産計上します。

クレジットカードで納税した場合、証明書は税務署窓口に申請する

通常クレジットカードで納税すると領収書が発生しません。


しかし自動車税の納税を証明する書類は車検時や他県への引っ越しの際に必要となる大切な書類です。


近年ではオンラインで納税を確認できるため車検時に領収書が不要となる場合もありますが、軽自動車では必ず必要になってきます。


納税証明書の発行は各都道府県における税務署窓口に申請することで発行が可能となっています。


もし納税証明書を紛失した際も税務署窓口にて再発行が可能となってます。

自動車税の加算金や延滞金は経費として落とせない

自動車税を期日までに納付しなかった場合や計算間違いで少なく税を納めていた場合、加算金延滞金が追加でかかってきます。


この場合、加算金や延滞金は租税公課として経費で落とすことができません。


加算金や延滞金は租税科目として処理しますが、経費扱いにならないことに注意しましょう。



まとめ:確定申告時に自動車税は租税公課として処理する

自動車税の確定申告時の対応について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 自動車税の勘定科目は租税公課という項目であり、自動車税=租税公課の関係にある。
  • 自動車税は広義では自動車重量税、自動車税・軽自動車税、環境性能割の3つに分けられ、それぞれ計算方法が異なる
  • 個人事業主の方は私用と事業用で自動車を使った割合で、自動車税を按分する必要がある
でした。

自動車税は確定申告に向けいくら経費として落とせるのか、計算方法を知ることで事前に計算することができます。特に個人事業主の方は自動車税の按分がもとめられるので、確定申告に向け計算方法を知ることが大切になってきます。

また自動車税は購入方法やタイミングにより節税が可能となる税金です。自身にあった節税プランを考え、税負担を軽減しましょう。

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