鹿児島でも自転車保険の加入が義務化!義務化された背景とは?

鹿児島で自転車保険が義務化されました。自転車保険とは自転車の事故から被害者と加害者を守るための保険です。鹿児島で義務化された自転車保険ですが、なぜ義務化されたのかわからないと思う人もいると思います。今回はそんな自動車保険について解説します!

どうして鹿児島で自転車保険加入義務化されたのか?

自転車は、子どもはもちろん、大人も買い物や通勤などで普段から使う人も多いですよね。


そんな気軽で便利な乗り物である自転車について、2015年10月に兵庫県で自転車保険加入義務化され、さらに大阪府・滋賀県に続いて2017年10月に鹿児島県でも義務化がスタートしましたことはご存知でしょうか?


大人が自転車を利用する分には安全にも思えますし、大きな事故が起きたということもあまり聞かないですよね。


それなのになぜ自転車保険への加入を義務化したのか疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。


しかし、鹿児島県がいち早く自転車保険加入を義務化した背景には、県の未来に関わる大きな理由があるのです。


そこで、この記事では鹿児島県の自転車保険加入義務化について

  • なぜ鹿児島県は、自転車保険加入を義務化したのか
  • 鹿児島県が自転車保険加入を義務化した条例の内容
  • お得に自転車保険へ加入する方法 

以上のことを中心にお伝えしていきます。


この記事を読むことで、なぜ鹿児島県が自転車保険加入を義務化する必要があったのかがお分かりいただけますよ。


そして「こんなに安く自転車保険に加入できるの?」と驚かれること請け合いです。


ぜひ最後までご覧ください。

過去に高額賠償の事件があり、被害者も加害者も守ろうと義務化された

実は、過去に鹿児島県で自転車が加害者となった重大事故は起きていません。


しかし、他県では高額な損害賠償責任を負うことになってしまった自転車による交通事故が発生しています。


その事例をいくつかご覧ください。 

  • 自転車運転中の男子高校生が車道をななめに横断した際に、対向車線を自転車で直進してきた24歳会社員男性とぶつかった結果、会社員は言語機能喪失などの重大な障害が残った。
  • 賠償金額9,266万円(東京地裁/平成20年6月)


  • 坂道を下ってきた小学5年生の少年の自転車が歩行中の62歳女性と衝突し、女性が意識不明の寝たきりとなった。
  • 賠償金額9,520万円(神戸地裁/平成25年7月)


  • 自転車を運転していた46歳男性会社員が信号無視した際に、横断歩道を渡っていた75歳の女性と衝突し、女性は死亡した。
  • 賠償金額4,746 万円(東京地裁/平成26年1月)

このような事態に対処するため、政府は平成27年6月に道路交通法を改正し、危険運転常習者への自転車講習の義務づけなどの取り組みを始めました。


そして鹿児島県は、被害者も加害者も守ろうとするために「かごしま県民のための自転車の安全で適正な利用に関する条例」を制定したのです。

鹿児島の自転車の安全で適正な利用に関する条例の施行について

ここまでは、過去に他県で起こった重大な自転車事故についてお伝えしてきました。


ここからは、このような事故を1件たりとも起こさないために鹿児島県が制定した「かごしま県民のための自転車の安全で適正な利用に関する条例」の内容について解説していきます。

各主体の役割

まずは、各主体(条例の対象者)に義務化された具体的な役割についてご説明します。


各主体役割
自転車に乗る人利用する自転車の点検・整備・施錠
自転車貸付業者貸付用自転車の点検・整備
事業者従業者への啓発・指導・事業に使う自転車の点検・整備
自転車に乗る子供の保護者子供に技能と知識を習得させる
自転車に乗る子供の学校長子供に対する交通安全教育の実施

 

保護者や学校を「主体」とし、子供への自転車教育を義務化したことが大きな特徴です。 


自分で責任をとれない子供については、事故の責任はまわりの大人にあるということを明確にしました。 

主な施策

次に、この条例で定めた主な施策について具体的に解説します。


自転車保険にかかわる義務化

対象者義務
自転車利用者・ 貸付業者・ 事業者自転車保険への加入義務がある
自転車販売業者顧客に加入しているかどうかを確認する義務がある


ヘルメットの着用にかかわる義務化

対象者義務
自転車に乗る人本人着用の努力義務・同乗する幼児に着用させる義務
保護者中学生以下の子に着用させる義務
高齢者の同居者高齢者に着用を助言する努力義務
自転車販売・貸付業者着用を助言する努力義務


このうち、特に注目したいのが子供高齢者についての項目です。


鹿児島県の平成29年中の交通事故死亡者数66人のうち42人が65歳以上の高齢者でした。


鹿児島県郡部の高齢者率は全国平均の27.7%を大きく上回る37.2%となり、今後も少子高齢化は進むことが予想されています。

  • お年寄りと子供を被害者にも加害者にもさせない
  • お年寄りは元気なまま長生きしていただく 

鹿児島県はこれらを目的として、ヘルメット着用や自転車保険加入を義務化したのです。


ただし、現在のところ自転車保険加入義務の違反に対する罰則はありません。


自転車保険は個人賠償責任保険でカバーできる

ここまでは、条例で定められた義務化の内容についてお伝えしてきました。


もし家族全員をカバーする自転車保険に加入すると年間7,000円ほどの保険料がかかってしまいます。


しかし「個人賠償責任保険」に加入すれば年間2,000円程度の保険料で自転車事故の補償を受けることができます。


ここからは、この個人賠償責任保険について解説していきます。

個人賠償責任保険は自転車以外にも幅広く補償される

個人賠償責任保険に加入すれば、自転車事故による賠償責任だけでなく「子供がよその家のものを壊した」「飼い犬が他人にケガさせた」というようなときも対象になります。


個人賠償責任保険は単独ではなく、自動車保険火災保険県民共済などに特約として付帯するのが一般的です。


保険金額1億円でも保険料は月100円台と格安で、補償できる対象者は

  • 本人
  • 配偶者
  • 同居の親族
  • 生計を一にする別居の未婚の子

というように、ほぼ家族全員をカバーすることができます。

クレジットカードにわずかな金額を負担するだけで契約できる

また、クレジットカードの中には会員限定で個人賠償責任保険に加入できるものもあります。 


家族全員が対象となり、小額の傷害保険セットされているものもあります。

さらに示談交渉もついている場合もあります。


損害賠償上限額が1億円以上にもかかわらず、保険料は月100円台〜200円台と格安に設定されているものもあります!


年会費無料のカードもありますので、保険加入専用として入会しておくのも良いでしょう。

鹿児島の自転車保険加入の義務化のまとめ

鹿児島県の自転車保険加入義務化についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回この記事のポイントは、 

  • 鹿児島県は、全国で続いていた重大な自転車事故をあらかじめ防ぐため自転車保険を義務化した
  • 鹿児島県で制定された新たな条例は、子供と高齢者の安全に配慮した内容になっている
  • 自動車保険やクレジットカードなどに付けられる個人賠償責任保険なら、自転車保険よりもかなり安く加入できる

の3つです。


条例が制定されてから1年、義務化が効を奏し平成30年の鹿児島県における自転車乗車中の交通事故死亡者は1名(11月末現在)と、昨年の5名から大幅に減っています


あなたも個人賠償責任保険などを利用し、お得に自転車事故を補償できる保険に加入してみてはいかがでしょうか。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されています。 

ぜひご覧になってください。

ランキング