更新日:2023/03/09
生前贈与に生命保険は活用できるの?お得に生前贈与をする方法
生前贈与を生命保険を利用できることは聞いたことがあるけど、具体的にどうすればいいか知らないと思います。記事では生前贈与を生命保険に活用する方法、生前贈与に活用するべき生命保険、他にも生前贈与をお得にできる方法を紹介しています。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 生前贈与に生命保険は活用できるの?
- 生前贈与に生命保険を活用する方法
- 生前贈与にはどんなメリットがあるの?
- 生命保険の非課税枠ってなに?
- 生命保険を生前贈与に活用する例!どんな契約形態にすればいい?
- 生命保険を生前贈与に活用するメリットとデメリット
- 生前贈与に利用するべき保険商品
- 生前贈与で相続税対策をする方法は他にもある!
- 暦年贈与で生前贈与をしよう!
- 生存給付金付きの保険で暦年贈与を簡単にやる!
- ジュニアNISAで未成年の孫に生前贈与をする!
- 夫婦なら贈与税の配偶者控除を利用しよう
- 孫や子供に教育資金として贈与しよう
- 生前贈与に迷ったらFPに相談してみよう
- まとめ:生前贈与に保険は活用するべき!相続税を減らそう!
目次
生前贈与に生命保険は活用できるの?
近年、生前贈与を行う方が増えてきています。そんな中、生命保険を生前贈与にするという話もよく聞きます。ですが、具体的にどんな契約内容で加入すればいいのかなど、わからないことも多いですよね。
また、生命保険を生前贈与にしておくことでメリットも複数考えられます。できることであれば、生命保険を生前贈与にしておいたほうがよさそうに思いますよね。
この記事では、
- 生前贈与を生命保険にする方法
- 生前贈与を生命保険にするメリット・デメリット
- 生前贈与で相続税対策する5つの方法
- 生前贈与について誰に相談すればいい?
生前贈与に生命保険を活用する方法
生命保険は、生前贈与として活用できます。ですが、その方法を知らなかったり、どんなメリットがあるのかわからないという方も多いです。
そこで、ここでは
- 生前贈与のメリット
- 生命保険の非課税枠とは
- 生前贈与に生命保険を活用する場合の契約形態例
- 生命保険を生前贈与にするメリット・デメリット
- 生前贈与におすすめの保険商品
生前贈与にはどんなメリットがあるの?
まず、生前贈与を行うことにどんなメリットがあるのか、解説していきます。考えられるメリットとしては、以下の通りです。
- 節税と減税効果
- 遺産の贈与期間を選択できる
- 相続相手を選択できる
- 相続時精算課税制度が利用できる
- 贈与税の配偶者控除が利用できる
- 教育資金としてであれば、1500万円まで贈与できる
- 住宅取得資金贈与であれば、贈与税はかからない
生命保険の非課税枠ってなに?
亡くなった際に受け取れる生命保険には、もちろんですが相続税が必要となります。しかし、生命保険だけ特別に非課税枠と呼ばれるものが決められています。
生命保険の非課税枠とはいったい何なのでしょうか?簡単に解説すると、法定相続人の人数×500万円まで相続税が非課税ということです。
例えば、父と母、子2人の4人家族で父親が亡くなってしまったケースで解説します。この場合、法定相続人は、母と子供2人となります。
法定相続人3人×500万円=1,500万円まであ、非課税枠に入る金額です。1,500万円までの生命保険であれば、相続税なしで受け取ることが可能です。
この金額を超えないように調節しておけば、贈与税は必要なくなるということですね。ただ単に1,500万円を贈与するのではなく、生命保険を活用することで贈与税が無くなるのでかなりお得です。
生命保険を生前贈与に活用する例!どんな契約形態にすればいい?
生命保険を生前贈与にすると、お得になるのは理解していただけたかと思います。では、実際に活用するためには、どのような契約形態にすればいいのでしょうか?
生命保険には、保険をかけられる人(被保険者)、保険料を支払う人(契約者)、受取人の3つがあります。
例えば、父に万が一のことがあったときのために父を保険にかけて受取人を息子にしておくとします。この場合、保険をかけられる人が父となり、受取人が息子になります。
では、保険料を支払う契約者は誰になるのでしょうか。節税対策をしっかり行いたいのであれば、契約者も息子にしておくことをおすすめします。
受取人が息子で契約者が父の場合、保険金には相続税が必要となります。しかし、契約者を息子にしておくことで、相続税は必要なくなります。
(参考:国税庁)
相続税がなくなる代わりに、一時所得として所得税が必要となりますが課税対象額を4分の1以下にすることができるので、所得税を支払ったほうが結果的にお得になります。
生命保険の契約形態は、契約者と受取人を同じにしておいた方がいいことがわかります。
生命保険を生前贈与に活用するメリットとデメリット
生命保険を生前贈与に活用するメリットとデメリットを解説します。
メリット
- 相続税の減税
- 納税準備金が用意しやすい
- 受取金額が増える
- 相続トラブルが減る
- 保険をかけられた人が保険料を負担しなくなる可能性がある
- 元本割れのリスク
生前贈与に利用するべき保険商品
生前贈与の利用が向いている保険商品はどんなものなのか紹介します。生命保険の種類としては、主に終身保険、定期保険、医療・介護保険があります。
他にも、外貨建て終身保険というものもあるので、これらをわかりやすく解説していきます。
終身保険
生前贈与で相続税対策をする方法は他にもある!
生前贈与で相続税対策をしたい場合、生命保険以外にも方法があります。
ここでは、
- 暦年贈与を利用する
- 生存給付金付きの保険で暦年贈与をする
- ジュニアNISAを利用する
- 贈与税の配偶者控除を利用する
- 教育資金として贈与する
生命保険だけでなく、色々な方法があることを知って利用しやすいものを選んでくださいね。
暦年贈与で生前贈与をしよう!
暦年贈与とは、早い時期から子供などに贈与を行って相続税の負担を軽減していく方法です。生前贈与の基本ともいわれている方法です。
基本的には、非課税となる110万円を毎年贈与していくことになります。例えば、子供2人に暦年贈与を行う場合、年間220万円、10年間で2200万円贈与することが可能です。
ただし、定期贈与とみなされてしまう可能性も高いです。定期贈与とは、一定期間一定の給付を目的に贈与を行うことです。
定期贈与とみなされると、合計額に対しての贈与税がかかってきます。注意しておきましょう。
生存給付金付きの保険で暦年贈与を簡単にやる!
生存給付金付きの保険とは、保険期間中に死亡した際の保険金を受け取れたり、一定期間生存していた際に保険金が受け取れる保険です。
契約者が生きている限り、定期的に保険金を受け取れるので、この受け取った保険金を贈与していくことで暦年贈与がスムーズに行えます。
生存給付金付き保険の注意点
ジュニアNISAで未成年の孫に生前贈与をする!
未成年の孫に生前贈与をしたい場合、ジュニアNISAがおすすめです。日本に住んでいる0歳から19歳までの子供が利用でき、運用や管理は両親や祖母、祖父が行います。
年間80万円までの運用であれば、得られた配分金などに所得税がかかりません。贈与税の基礎控除額を利用して運用することで、将来のためのお金を貯めていくことができますね。
子供の口座を作って運用していきますが、子供が18歳になるまで払い出しが制限されます。運用資金を大学や一人暮らしの費用として利用できます。
夫婦なら贈与税の配偶者控除を利用しよう
結婚して20年以上たった夫婦であれば、贈与税の配偶者控除を利用することをおすすめします。夫婦間であれば、2,000万円まで非課税贈与が可能です。
ただし、これにはいくつか条件があります。
- 結婚して20年たっていること
- 住居用の不動産または住居用不動産を購入するためのお金であること
- 同じ配偶者からは一生に一度しか利用できない
- 贈与後もその家で済み続けること
孫や子供に教育資金として贈与しよう
両親などの直系尊属から、子供や孫に教育資金として贈与する場合、1人最大1,500万円が非課税になります。
教育資金だけでなく、結婚や子育て資金としての贈与も可能です。ただし、結婚や子育ての場合は1,000万円までとなります。
教育資金として一括で贈与することで節税になります。上手く使うことで、生前贈与も非課税で行えますね。
生前贈与に迷ったらFPに相談してみよう
ここまで生前贈与に生命保険を利用したほうがいいと伝えてきましたが、実際よくわからないという方もいることでしょう。そんな時は、お金のことを相談できるプロであるファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)とは、資産形成・家計見直しをしてくれるプロの方です。お金に関する不安や疑問点も解決してくれますよ。
もちろん、税金や相続関係の相談も受け付けています。よくわからないまま、税金の申告をしてしまいミスがあると国税庁からペナルティを受けてしまうこともあります。
少しでも不安があるなら、FPに相談してみると安心です。
まとめ:生前贈与に保険は活用するべき!相続税を減らそう!
生前贈与には生命保険を利用すると、相続税を減らすことができることがわかりましたね。生前贈与を行う方法はたくさんありますが、生命保険を利用する方法が一番わかりやすいかと思います。
この記事のポイントは、
- 生前贈与として生命保険を利用することは可能
- 生前贈与として生命保険を利用する場合、受取人と契約者を同一にしておく必要がある
- 生前贈与の方法は生命保険以外にもあるので、自分たちに合った方法を選択する
- 保険や税金のことで不安や疑問がある場合は、FPに相談してみよう