住宅ローン控除の年収制限とは?いくらまでなら控除が受けられる?

憧れのマイホームを購入する場合、大半は住宅ローンを組むと思います。そういった場合に利用できるのが、住宅ローン控除です。しかし住宅ローン控除には、年収制限があるのをご存じですか?この記事では、住宅ローン控除の年収制限とは何なのか、具体的に年収がいくらまでなら良いのかを説明します。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

住宅ローン控除の年収制限について解説

マイホーム購入の際、必ず目にする住宅ローン控除には年収制限があるのをご存知ですか?

住宅ローンを借りてマイホームを建てると、減税になるという話は知っていても年収制限があるということを知らない方が多いですよね。

だれしもが受けられるものだと思っていたのに、いざ確定申告をすると受けられなかったということも起こる可能性があります。

そこでこの記事では、
  • 住宅ローン控除の年収制限の具体例
  • 年収3000万円でも控除対象になる場合
  • 住宅ローン控除の期間延長について
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、年収がいくらまでであれば住宅ローン控除を受けられるのかや年収制限とは何なのかについて理解できるでしょう。

ぜひ最後まで読んでください。

住宅ローン控除の年収制限とは?

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホーム購入を行い、確定申告を行うことで税金の還付を受けられるお得な制度です。


住宅ローン控除を利用すれば必ずお得になる制度なのですが、実は住宅ローン控除を受けるには条件がいくつかあり、その中の一つに年収制限があります。


ここでは、年収制限とはいったいどういう内容なのかについて解説していきます。

住宅ローン控除が受けられる条件は所得3000万円以下

住宅ローン控除を受けるためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。


今回具体的に紹介していくのは、「所得3,000万円以下であること」という年収制限についてです。


年収制限である、所得3,000万円以下をクリアしなくては残念ながら住宅ローン控除を受けることができません。


マイホームを購入した際は誰でも住宅ローン控除を受けられるというわけではないようですね。この年収制限はあくまで年収ではなく、所得になります。一年間の合計所得を計算する必要があるのですが、判定基準が少し複雑です。 


合計所得額3,000万円と判断される基準としては、非課税とされている所得や確定申告を行う必要のない所得を差し引いた所得の合計となります。

(参考:国税庁HP


年収制限は、年収ではなく1年間の合計所得ということを覚えておきましょう。

副業や投資などで得た収入も含まれる

合計所得の中には、本業だけでなく副業や株式投資などで得た収入も含まれます。そもそも、副業や投資で得た収入というのは確定申告を行う義務があります。


これまで会社で確定申告を行ってもらっていた場合はなじみが少ないかもしれませんが、会社内では給与からすでに税金を差し引いた額が給与として渡されています。


会社で行う年末調整は、その会社内での給与のみが対象となるため副業や株式投資などで得た収入は自分で確定申告を行わなければいけません。


確定申告が不要となる場合もありますが、副業や株式投資で所得20万円以上あるのであれば必ず行いましょう。


ここでのポイントは、年収ではなく所得で計算することです。株式投資などは特に、利益につながることもありますが損失になることもあります。


この場合は損益通算といって、利益と損失の差し引きを行ったうえでの合計を確定申告します。


例えば、利益50万円あり損失が30万円の場合ですと、損益通算すると所得20万円になります。

所得が3000万円を越した年だけが適用されない

給与の変動などにより、控除期間内に所得が3,000万円をこえてしまった場合は年収制限に引っ掛かってしまうのでしょうか。


この場合、年収制限をクリアできなかった年だけ適用されません。控除期間内に所得が3,000万円以下になれば、また控除を受けることができます。


マイホーム購入時の所得だけでなく、その後10年または13年以内に所得3,000万円以下になればまた控除が受けられるので、確定申告の準備はしっかり行っておくと安心です。

年収3000万でも住宅ローン控除を受けられる方

「年収3,000万円だから年収制限に引っ掛かって、住宅ローン控除を受けられない」と思ってもあきらめないでください。


というのも、現時点で年収3,000万円あるかたでも住宅ローン控除を受けられる可能性があります。


確定申告はマイホームを購入した翌年の2月16日から3月15日までに行います。年収3,000万円であっても、とりあえず確定申告は行っておくほうがいいと思います。


ここでは、年収3,000万円でも確定申告を行っておいたほうがいい理由を解説します。

年収3000万の会社員の場合

まず第一に、「年収」と「所得」は違います。


住宅ローン控除には年収制限があるとお伝えしてきましたが、この年収制限とは「年収」ではなく「所得」です。


つまり、年収3,000万円の会社員で所得が給与のみの場合、税込み金額が3,000万円だったとしても給与所得控除を差し引いた金額が所得となります。


給与所得控除とは、所得税や住民税など給与から差し引くことができる金額のことです。


給与所得控除額は、その人の収入によって変動しますが、年収3,000万円の場合は上限である245万円となります。


年収3,000万円の会社員の所得の計算はこちらです。


3,000万円(年収)-245万円(給与所得控除額)=2,755万円(所得)

所得が3,000万円以下となりますので、この方は住宅ローン控除を受けることができます。

年収3000万の個人事業主の場合

個人事業主の場合、会社員とは違い1年で稼いだ金額のことを年収と表します。個人事業主の場合は、「事業所得」という言葉に変わります。


事業所得とは、1年で得た収入から経費を差し引いた金額です。年収3,000万円稼いだとしても、その事業を行うために必要な経費は計算に入っていません。


例えば、年収3,000万円あったとしても、その事業を行うために年間1,000万円しようしているとすれば、所得は2,000万円となります。


この差し引きを行い、所得が3,000万円以下になれば住宅ローン控除を受けることができます。

参考:期間限定で住宅ローン控除期間が3年延長

住宅ローン控除期間は、10年または13年と定められています。これまでだと、控除期間は10年までとされていました。


しかし、2019年10月から行われた消費税10%引き上げに伴い、2019年10月~2020年12月の間で消費税10%のマイホームを購入した場合にのみ、控除期間が13年に引き上げられました。


これは消費税増税によって行われた措置なので、この期間での購入のみ適応されます。


マイホーム購入後、一度は住宅ローン控除が年収制限のせいで行えなかったとしてもあと残り12回のチャンスがあります。


現時点で年収制限をクリアできていないという方も、一度自分の所得を計算しなおして今後3,000万円以下になる可能性があるのであれば、この機会にマイホームの購入を検討してみるのもいいかもしれませんね。

住宅ローン控除の年収制限についてのまとめ

住宅ローン控除の年収制限について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?


この記事のポイントは、

  • 年収制限に引っ掛かるのは、「年収」ではなく「所得」
  • 合計所得が3,000万円以上の場合、住宅ローン控除は受けられない
  • 年収3,000万円以上の方でも、給与所得控除によっては住宅ローン控除が受けられる場合がある
  • 消費税増税に伴い、2019年10月から2020年12月までの間で購入したマイホームは控除期間が13年に延長された
でした。

住宅ローン控除は受けるとかなりお得になる制度です。この制度は、マイホームの購入だけでなく増築やリフォームなどにも当てはまります。

現在年収が3,000万円ある方も、もしかすると年収制限に当てはまらない可能性もありますので、一度給与所得控除を差し引いた額を計算してみてはいかがでしょうか。

ほけんROOMでは、他にもお金にまつわる記事を多数掲載しておりますので、ぜひ読んでみてください。

ランキング