更新日:2020/04/12
火災保険の保険料は10年後安くなる?長期契約がお得な理由を解説
火災保険の保険料は10年後変化する?保険料の長期一括支払いがお得な理由って?と思う方は多いはず。実は、火災保険は新価(再調達価額)設定がほとんどのため、10年後の保険料は極端に下がらないのをご存知ですか?今回は、火災保険の10年後の保険料の変化に加え、火災保険のお得な更新時期を解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 火災保険の保険料は10年後安くなる?保険期間は長期がおすすめ?
- 火災保険の保険料は10年後安くなる?
- 10年後の火災保険の保険料が極端に下がることはない
- 火災保険の多くが新価(再調達価額)設定
- 火災保険の保険期間は長期がお得?おすすめの契約期間とは
- 保険期間は10年契約がお得!長期一括払いとは
- 火災保険の保険期間は1年~10年に変更可能
- 注意:住宅ローンを利用時は期間を指定されることも
- 補足:保険期間を短期で契約するメリットとデメリット
- 火災保険の契約から10年経って満期に?解約・更新手続きの方法とは
- 参考:保険料金額を下げるコツ4つを紹介
- 補償の見直し
- 火災保険の無駄な特約を外す
- 免責金額を再検討する
- まとめ:火災保険は10年後の更新がおすすめ
目次
火災保険の保険料は10年後安くなる?保険期間は長期がおすすめ?
すでに火災保険に加入している方は、保険料が10年後にどう変化するのか気になる方は多いでしょう。
また、建物の減価償却(10年間で建物の価値が下がる)によって、更新時に保険料は安くなるのでしょうか。
さらに、契約期間についても、長期がいいのか、それとも短期がいいのか、迷う方が多いと思います。
実は、火災保険の保険期間は長期契約の10年で結ぶと保険料を安く抑えることができることをご存知でしたか?
そこで、この記事では
- 10年後の保険料は安くなるのか
- 10年後の更新がよい?最適な契約期間とは
- 保険料の金額を下げるコツ4つ
火災保険の保険料は10年後安くなる?
そもそも、火災保険は2015年9月までは36年までの長期契約が可能でした。
それが、2015年10月以降、契約期間は最高10年に短縮されました。
新築から10年後、火災保険の更新の際に保険料は安くなるのでしょうか。
実は、必要のない契約内容を切り捨てれば10年後の保険料は安くすることができるのです。
以下では、10年後の保険料は安くなるのかについて
- 10年後の更新時に保険料を安く抑える方法
- 特約を見直すことで保険料は安くなる
10年後の火災保険の保険料が極端に下がることはない
先程も述べた通り、2015年9月までは36年間の長期契約が可能であった火災保険は2015年10月以降、契約期間は最高10年に短縮されました。
さて、10年後、あなたに火災保険の更新の時期が来たとします。
その時点でさらに10年後までの契約を保険会社と結ぶとします。
その時、保険料は安くなっているのでしょうか?
結論からいうと、保険料は極端に下がることはありません。
なぜなら火災保険は、自動車保険のように保険料の改定を毎年行わないからです。
したがって、10年後の更新時に保険料が極端に上がったり、下がったりすることはありません。
火災保険の更新時には下記の2点を必ず行ったほうがよいでしょう。
- 「時価」で契約を結んでいたら「再調達価額」で更新をする
- 複数の保険会社から「同じ条件」で見積書を取り寄せてみる
- 契約時と家族構成が変わっている
- 当時は必要だったけれど、今は必要のない補償がついている
- 住宅ローンを申し込んだ際、銀行で内容も分からず一緒に申し込んだ
火災保険の多くが新価(再調達価額)設定
上でも述べましたが、保険料自由化以前は、長期で火災保険に加入する人が多くいました。
また、当時は保険金額が「時価」で設定されていました。
一方で、現在は「再調達価額」(同じ建物を建てる場合に必要な金額)が主流となっています。
この新価(再調達価格)で保険金額を設定した方が、内容の充実を図ることができます。
そのため、住宅を購入したときから、ずっと同じ火災保険に加入している場合、様々な火災保険を比較検討して、現在の自宅の状況にあった保険に乗り換え、新価(再調達価格)で契約をするのがよいでしょう。
万が一、「時価」で契約を更新しており、住宅を焼失してしまった場合、再建するための費用が不足してしまうからです。
火災保険の保険期間は長期がお得?おすすめの契約期間とは
火災保険を10年後に再契約しても保険料にあまり変化が無いことをご紹介しましたが、新しく契約する場合の保険期間は何年になるのでしょうか?
新しく契約する場合も、10年が最長の保険期間となります。保険期間の年数の違いは保険料に影響があるのでしょうか?
ここでは、
- 10年の長期火災保険を契約することで、保険料にどれほど影響があるのか
- 契約期間は選べるのか
- 契約期間を指定される場合がある
についてそれぞれご紹介したいと思います。
保険期間は10年契約がお得!長期一括払いとは
火災保険の期間は1年から10年まで1年刻みで選ぶことが可能です。1年契約をすることも可能ですが、長期契約にすることで保険料が安くなるメリットがあります。
長期火災保険にすることで、どれくらい保険料に影響があるのかというと、以下のようになります。
契約年数 | 割引率 |
---|---|
2年 | 7.76% |
3年 | 10.16% |
4年 | 12.55% |
5年 | 14.16% |
6年 | 15.12% |
7年 | 15.77% |
8年 | 16.38% |
9年 | 17.32% |
10年 | 18.07% |
割引率は保険会社によって違う場合がありますが、最大で18%も保険料が安くなることが分かります。
1年間の保険料が3万円だった場合を考えてみましょう。1年、2年、5年、10年契約し、長期一括払いをした場合の保険料の違いを表で表すと以下のようになります。
契約期間 | 10年間分の保険料 | 1年間の保険料 |
---|---|---|
1年 | 300,000円 | 30,000円 |
2年 | 276,720円 | 27,672円 |
5年 | 257,520円 | 25,752円 |
10年 | 245,790円 | 24,579円 |
<長期契約のメリット>
- 保険料が割安になる
- 1度契約してしまえば、次の更新まで更新の手続きが不要
火災保険の保険期間は1年~10年に変更可能
契約期間は更新時に1年~10年に変更することができます。
10年分まとめて保険料を支払うのが経済的に難しいのであれば1年契約に、まとまったお金があるのであれば長期一括払いを活用して10年分まとめて支払うことができます。
複数の保険会社から見積もりを取り、家計に見合った保険に加入するのがよいでしょう。
注意:住宅ローンを利用時は期間を指定されることも
住宅ローンを組んで家を購入するときは、銀行が指定する条件を満たしている火災保険に入らなければなりません。
指定は銀行ごとに異なりますが、一般的には加入期間は10年(住宅ローンの残債が10年未満のときはその期間)で、建物評価額以上の保険金額に設定することが求められます。
一方、どの保険会社に入るかは、銀行や不動産会社から紹介されたところであってもそこに加入する義務はありません。
したがって、銀行が指定する条件と「同じ条件」で複数の保険会社から見積もりを取って、一番安い所に加入すれば、10年契約の場合差額が数万円単位になることもあります。
補足:保険期間を短期で契約するメリットとデメリット
長期契約にすることで、保険料が割り引かれるというメリットをご紹介しましたが、短期契約のメリットはあるのでしょうか?メリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
<短期契約のメリット>
- まとまった費用が無くても契約できる
- 定期的な見直しが可能
まとまった費用がない時は共済火災などに加入すれば、安く抑えることができます。
また、家族構成の変化や、家財道具を買い替えたなどの場合など定期的な見直しが可能です。長期・短期共にメリットはそれぞれありますが、長期契約で加入した方がお得と言えます。
<短期契約のデメリット>
- 保険料が割高
- 毎年更新する手間がかかる
長期火災保険と比較すると保険料が割高となってしまいます。
また、1年ごとに更新手続きが必要になるため、手間と感じる場合もあります。
火災保険の契約から10年経って満期に?解約・更新手続きの方法とは
火災保険が満期になると、その後更新か解約かを選ぶこととなります。その際はどのような手続きをすればいいのでしょうか?
火災保険更新・解約するケースとしては、以下のものが挙げられます。
- 同じ火災保険を更新する
- 違う火災保険に乗り換える
- 火災保険を解約する
加入中の火災保険が自動更新の場合、特に手続きなどはいりません。その他の場合は保険代理店と手続きが必要になるため、訪問や郵送など、ご自身に合った方法で更新するようにしましょう。
乗り換えを行う場合は、加入中の火災保険の満期日と新しい火災保険の補償開始日にズレがないように契約します。
また、加入中の火災保険が自動更新となっている可能性もあるため、加入中の保険会社に一度連絡をしておくことをおすすめします。
火災保険を解約する場合、自動更新でない場合は何もしなければ自動で解約されます。ただし、乗り換える場合と同様に、自動更新となっている場合もあるため、一度保険会社に連絡することをおすすめします。
参考:保険料金額を下げるコツ4つを紹介
火災保険の保険料というのはできるだけ家計のために下げたいものです。
ここでは、保険料金額を下げるコツについてみていきましょう。
結論から言いますと、保険料金額を下げるコツは、以下の3つです。
- 火災保険の補償の見直し
- 火災保険の無駄な特約を外す
- 免責金額を再検討する
補償の見直し
銀行の住宅ローンを契約する際、銀行や不動産会社が提携している保険会社と契約をする場合があります。
そのような場合、例えば、高台に住んでいるにもかかわらず水災補償がついていたり、人通りが多いところに住んでいるのに盗難補償がついていたりします。
10年後、更新の際、そのような補償を外せば保険料を安く抑えることができます。
火災保険の無駄な特約を外す
たとえば、自家用車を保有していて、自動車保険に加入しているとします。
ただ、すでに個人賠償責任保険が自動車保険についている場合、補償の内容が重複するので火災保険では外してしまいましょう。
このように不要な特約は外し、補償内容が重複している場合はどちか一つに絞ることをおすすめします。
免責金額を再検討する
そもそも、「免責金額」とは、「保険を請求する際に発生する自己負担金のこと」です。
例えば、風災で窓ガラスが割れて5万円の損害が発生した場合、免責金額を1万円に設定すると4万円の保険金と1万円の自己負担で対処します。
また、免責金額を5万円に設定すると、5万円以下の損害が発生しても保険を請求するメリットはなくなります。
まとめ:火災保険は10年後の更新がおすすめ
10年後の保険料推移やお得な契約期間について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回この記事のポイントは、
- 新価(再調達価額)設定にする
- なるべく長期契約にする
- 10年後に更新する
- 補償を見直す