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火災保険は保険料控除の対象になるのか?【年末調整・確定申告】

保険料控除の対象を見逃してはいませんか?年末調整や確定申告では漏れなく申請し、節税対策をしましょう。ここでは、火災保険が控除の対象になるのかについて解説し、また火災保険料及び地震保険料控除を年末調整や確定申告でどのように申告するのかも説明していきます。

火災保険は保険料控除の対象になるのか

年末が近づいてくると、会社から年末調整のための申請書が配られたり、保険会社から証明のハガキが届いたりと、保険料控除の言葉をよく目にすると思います。


火災保険とは、火事で家が燃えてしまったときのための保険です。しかし他にも、落雷、風災、水害などの自然災害による損害や、水濡、盗難などの日常生活における事故も補償されます。


では、生命保険料は控除されることは、よく知られていますが、火災保険などは控除の対象なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

保険料控除とは所得税と住民税の所得控除のこと

本題に入る前に、簡単に保険料控除について解説します。


保険会社や共済と保険を個人で契約している人は、所得税が安くなる保険料控除を受けられる可能性があります。


保険料控除とは、支払った保険料に応じて決められた金額が、1年間の所得から差し引かれ、結果として所得税や住民税や社会保険料が減額されることを言います。


具体的には、

  • 所得税額=(所得ー控除(基礎控除・保険料控除など))×税率

で計算されます。

ご存知の通り、税率は所得額に応じて決まっていますが、控除に関しては細かく知っている方は少ないかと思います。


会社員などの場合は、月々の給料から税金が引かれています。


そこで、年末調整で保険料控除を申請することで、個人で支払った保険料の分が減税され、その払い過ぎた税金分が戻ってきます。

火災保険は保険料控除の対象になるのか?

それでは、火災保険は控除の対象になるのでしょうか??


以前は火災保険は控除の対象でしたが、現在は、一部の火災保険を除いては対象外になっています。


しかし、損害保険の中でも控除の対象となるものが含まれている可能性があります。

次で詳しくみていきましょう。


元は火災保険は損害保険料控除の対象だった

現在は火災保険は保険料控除の対象外ですが、平成18年までは控除の対象でした。


では、いまは廃止されてしまった損害保険料控除とはどんなものだったのでしょうか?


元々は控除の対象であった損害保険料控除とは?

納税者本人やその本人と生計を同じくする配偶者や子供、その他の親族に、保険金が支払われる保険の損害保険の支払いに対して控除されるものです。

損害保険料控除には、住んでいる住宅、家財などにかける火災保険や地震保険と、身体の保障にかける傷害保険、自動車保険などがあります。


支払った保険料からは、その年に受け取った配当金や剰余金、割戻金は差し引かれて控除されます。また、一括で数年分の保険料を支払ったときは、その年の分だけが控除の対象になります。


損害保険料控除が適用されていた時は、火災保険や傷害保険なども控除の対象でした。しかし、税制改正によって、対象から外れました。

平成19年の税制改正によって損害保険料の制度が廃止された

平成18年末をもって、火災保険に適用されていた損害保険料控除の制度が廃止しました。火災保険が控除対象外になった代わりに、平成19年より地震保険料控除が新設されました。


実は、地震保険は単独では加入することができないため、火災保険に付帯して契約します。


地震保険は、火災保険では補償されない地震もしくは噴火またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊、埋没または流失によって生じた損害を補償します。


地震保険料に該当する部分の保険料が地震保険料控除の対象です。火災保険も地震保険も、契約は火災保険として一つになっていますから、負担している保険料は火災保険と地震保険が合算されています。しかし、控除の対象は地震保険の保険料のみになるのです。

ただし、保険料控除の対象になる火災保険もある

ここで注意していただきたいのが、すべての火災保険が対象外になってしまったわけではないということです。


火災保険でも、条件を満たしているものは地震保険料控除として扱われ控除の対象になるのです。


では、保険料控除の対象になる火災保険とはどのような契約でしょうか。


税制改正以前に契約された火災保険である場合は、控除の対象になるかもしれません。以下で、その条件を詳しく見てみましょう。

旧長期損害保険料である場合は地震保険料控除に含まれる

税制改正後、控除の対象になる火災保険は、旧長期損害保険に該当する火災保険のみになりました。以下の条件すべてに該当するものを旧長期損害保険といいます。


旧長期損害保険に該当する契約とは・・

  • 平成18年12月31日までに終結し開始している。
  • 平成19年1月1日以降にその契約を変更していない。
  • 保険期間が10年以上である。
  • 満期返戻金等がある。

あなたの火災保険は旧長期損害保険に該当しているでしょうか?


保険期間が10年以上の満期返戻金がある保険に加入している人は、主に積立型の傷害保険や火災保険などですが、これらの保険で10年以上の契約は少ないので、現在ではほとんどの契約が満期を迎えているはずです。

なお、年金払積立傷害保険は旧長期損害保険料控除の対象になる契約です。平成18年以前から加入している人は確認してみてください。


控除に該当する場合は、保険会社から控除証明書が郵送されてくるはずです。こちらも、注意して確認するようにしましょう。

地震保険料控除の控除額の計算

地震保険料控除額は、その年の支払額に応じます。ただし、最大5万円が限度になっています。

地震保険料の控除額

  • 支払額50,000円以下・・・支払額全額
  • 支払額50,000円超・・・50,000円

旧長期損害保険料の控除額

  • 支払額10,000円以下:支払額全額
  • 支払額10,000円~20,000円:(支払額÷2)+5,000円
  • 支払額20,000円超:15,000円


地震保険料と旧長期損害保険料の両方の保険料を支払った場合は、それぞれの控除額の合計額(⑴+⑵)が5万以下なら全額、5万超なら5万円が控除対象額になります。

地震保険料控除の年末調整

公務員や会社に雇用されているサラリーマン・パート・アルバイトなどは、年末調整を勤め先でやってくれます。その他の、自営業や個人事業主などは、自分で確定申告で申請することになります。


一般的に12月に年末調整を行い、12月または1月の給料で還付または徴収されます。1月31日までは再提出も可能ですが、会社が事務処理をする時間も必要なので、変更があった場合は、なるべく早く会社に報告するようにしましょう。


年末調整が出来なかった場合は、各自で確定申告をすることになります。

年末調整に必要な書類

10月~11月頃に、地震保険料控除証明書なるものが郵送されてきます。これは、「損害保険会社等が発行した証明書類」であり、なくさずにとっておきましょう。


11月頃に勤務先から今年度分の「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申請書」という紙が配られます。この用紙の地震保険料控除の欄に、地震保険料控除証明書を見ながら記入してください。


勤務先に指定された日までに、この二点の用紙を一緒に提出するようにしましょう。ただし、勤務先を対象とする団体特約により損害保険料を払い込んだ場合は、損害保険会社が発行した証明書類等は添付する必要はありません。勤務先に確認するといいでしょう。

自営業者は確定申告で申請する

自営業や個人事業主、退職して再就職していない場合などは、保険料控除をうけるためには確定申告で申請することになります。その際にも、申請時に地震保険料控除証明書が必要になります。


地震保険をかけている物件が、自宅であれば損害保険料控除の対象ですが、店舗などの事業用物件でしたら事業所得の必要経費になります。自宅兼店舗や自宅兼事務所のような場合はその事業使用割合で分けます。


支払った損害保険料を証明する書類を、確定申告書に添付して、2月16日から3月15日までに税務署に提出しましょう。

事業用資産であれば、損害保険でも保険料控除の対象になる!

実は、事業用資産であれば損害保険も保険料控除の対象となります。

この場合の損害保険とは、火災保険や自動車保険、地震保険などです。


これらは、地震保険料控除に算入されない代わりに、事業所得や不動産所得の経費として計上するようになっています。


この場合には、年末調整時に地震保険料控除と間違えて、保険料控除証明書を一緒に提出してしまわないように注意しましょう。

まとめ

火災保険に加入している方は、ご自分の保険が控除の対象なのか、もういちど確認してみてください。保険料控除は、申請することで払い過ぎた税金の還付をうけることができます。漏れなく申請して節税しましょう。

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