火災保険の追加請求は可能?火災保険の請求期限は3年以内

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火災保険のおりた保険金に納得がいかない場合や、請求漏れしてしまった場合は火災保険の保険金の追加請求が可能です。しかし、火災保険の保険金の請求期限は被害発生から3年以内なので注意が必要です。今回は火災保険の追加請求について、保険金の請求方法や必要書類に触れて解説します。

火災保険の保険金の追加請求は可能?

もしもの災害に備えて火災保険に加入されている方も多いと思います。


しかし「過去に被害があったものを請求し忘れていた」、「保険金を請求したけど、思ったよりも金額が少なかった」など、せっかく加入しているにもかかわらず十分な補償を得られずにいる方もいるかもしれません。

そんな場合、今からでも保険金は追加請求できるのか気になりますよね。


そこで、この記事では「火災保険の追加請求」について、

  • 火災保険の追加請求はできるのか
  • 火災保険の追加請求で保険がおりない場合とは?
  • 火災保険の請求方法
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読んでいただければ、火災保険の補償を正しく受け取るための知識を得ることができます。ぜひ最後までご覧ください。


火災保険は追加請求が可能!

火災保険とは、

  • 火事
  • 落雷、風災、水災などの自然災害
  • 水濡れ
  • 盗難

などで建物家財が被害を受けた場合に補償を受けることができる保険です。火事はもちろんのこと、住まいの様々なトラブルに対応しており、安心して暮らすためには欠かせない存在と言えます。

実はこの火災保険は、追加請求が可能です。


なぜなら、火災保険には利用回数の制限はなく、保険期間内であれば損害を受ければ何度でも保険金を請求することができるからです。たとえば保険期間が5年であれば、5年間で発生した損害について何度でも保険金を受け取ることができます。


また、火災や自然災害は自身の過失によって起きるわけではないので、自動車保険のように保険金を請求すると保険料が上がるということはありません。


被害にあった場合は都度請求することが、火災保険を活用するポイントとなります。

火災保険の保険金を追加請求する主な場合

火災保険の保険金を追加請求する主なケースは以下の2つです。

保険金の請求漏れ

  • 代理店に依頼したつもりが、申請されていなかった
  • 雨漏りなど補償対象ではないと思っていた
このように後になって請求漏れが分かることがあります。

おりた保険金額に納得がいかない場合

火災保険は保険会社から依頼を受けた鑑定人が契約の建物の鑑定を行います。しかし鑑定人によって鑑定結果に差があるため、納得のいく結果にならないこともあります。

鑑定結果に納得がいかない場合は鑑定人を変えて再鑑定をお願いすることができます。また、自動車保険と同様に弁護士に相談して追加請求することも可能です。

火災保険の追加請求でも保険金がおりない場合がある

火災保険の追加請求でも保険金がおりない場合があります。


ひとつは、免責金額に満たない場合です。

免責金額とは、保険の補償対象の被害を受けたときに契約者が自己負担しなければならない金額のことです。


免責金額には、フランチャイズ方式とディダクティブル方式とがあり、設定金額は保険の契約によって異なります。


たとえば保険の免責金額が3万円となっている場合、保険金は以下のようになります。


フランチャイズ方式ディダクティブル方式
1万円の損害--
5万円の損害5万円
2万円

1万円の損害は免責金額に満たないため、いずれの方式でも保険金はおりません。


しかし、請求期限の3年以内で免責金額以上の損害であっても、主に以下の場合は保険金がおりません。

  • 被害が経年劣化による場合
  • 故意・重大な過失がある場合
  • 被害が地震・噴火・津波による場合
これらのケースについて詳しく解説していきます。

被害が経年劣化による場合

被害が経年劣化による場合は保険金はおりません。

経年劣化とは、「年月の経過によっておこる劣化」のことです。

  • 雨どいがさびて破損した
  • 和室の畳が色あせた
  • 老朽化によって外壁がはがれた
こういった時間の経過によって自然と発生した被害は、補償の対象外となります。

経年劣化と自然災害による被害は見分けが付きづらい場合があります。このため自然災害などで被害にあった際に、経年劣化と判断され保険金がおりない可能性も考えられます。そうならないよう建物の老朽化に気付いたらメンテナンスしておくと良いでしょう。

一方で、経年劣化だと思っていたものが、自然災害と認められる場合もあります。どちらか分からない場合は保険会社か代理店に一度相談してみてください。

故意・重大な過失がある場合

火災保険は、契約者が故意に火をつけた場合はもちろん支払われません。ですが故意にではなくても、重大な過失がある場合も保険金は支払われません。


重大な過失とは、「少し気をつければ防ぐことができるのにもかかわらず、注意を払わずにいた状態」のことです。過去には以下の事例で重大な過失が認められたケースがあります。

  • 寝たばこでの火事
  • ストーブの近くに燃えやすいものを置いていた
  • てんぷら油を火にかけて放置していた
重大な過失は個々の状況によって総合的に判断させるため、上記に近いケースでもすべてが重大な過失となるわけではありません。しかし重大な過失と認められれば、保険金がおりないだけでなく、近隣への損害賠償を求められる場合もあります。

保険金がおりるかどうかにかかわらず、日ごろから注意をする必要があるでしょう。

被害が地震・噴火・津波による場合

被害が地震・噴火またはこれらによって発生した津波を原因とする場合は火災保険では補償されません。これらの災害に備えるためには地震保険への加入が必要になります。


地震保険は火災保険とセットで加入することが定められている保険です。火災保険では補償されない地震・噴火・津波などの損害を補償できます。

地震が発生したときの被害は甚大となり、保険会社が保険金を賄いきれないことが予想されます。このため地震保険は、国と保険会社が共同で運営することで大きな災害でも保険金が支払われる仕組みとなっています。

日本は世界有数の地震大国です。どこにいても地震による被災の可能性はありますので、加入しておくと安心でしょう。

火災保険の保険金請求時の流れ

火災保険の請求をしようと思っても、どう進めればいいか分からないという方もいるかと思います。ここでは一般的な火災保険の保険金請求の流れをご紹介します。


保険金請求は以下の5つのステップで行います。

  1. 保険会社に連絡
  2. 保険会社から必要書類が届く
  3. 保険会社に必要書類を提出する
  4. 保険会社の鑑定人による調査
  5. 保険金の入金

基本的には保険会社とやり取りして進めていくことになります。


保険会社からの指示の通りに進めていけば大丈夫ではありますが、連絡から入金までのステップが多く必要書類の準備もあるため、手続きは楽とはいえません。


もし自分で請求できるか不安な方は、多少経費はかかりますが、申請代行業者にお願いするのもひとつの方法です。実は火災保険の保険金の使い道は自由ですので、代行料金も保険金で賄えることもあります。保険請求に手間をかけたくない場合は、検討してみてはいかがでしょうか。

火災保険の保険金請求時の必要書類

火災保険の保険金請求時には以下の書類が必要です。
  • 保険金請求書
  • 事故内容報告書
  • 写真(被害箇所がわかるもの)
  • 修理見積書
  • 損害明細書
  • 建物登記謄本
※建物登記謄本は、保険金請求額が500万円未満であれば提出が不要な場合もあります。

また、状況によっては以下の書類の提出も必要になります。
  • 印鑑証明書
  • 委任状
  • 罹災証明書
  • 法人代表者資格証明もしくは商業登記簿謄本
  • 保険金直接支払指図書または証
最大で10以上の書類の提出が必要になり、準備するには時間がかかりそうですね。

必要な提出書類は、加入している保険会社や保険の内容、損害の内容などによって異なります。保険会社からの指示をよく確認して、不備のないよう提出する必要があります。

注意:火災保険の請求期限は被害が起きてから3年以内

火災保険の請求期限は法律上では3年以内です。


保険会社が別に請求期限を設けていることもありますが、基本的にはこれを過ぎると追加請求ができませんので、注意が必要です。


また中には、被害のあった箇所をすでに修理済ということもあるかと思います。

この場合も、3年以内であれば遡って追加請求できます。


過去の請求漏れの場合、火災保険の請求に必要な以下の書類を用意できないことがあります。

  • 写真(被害箇所がわかるもの)
  • 修理見積書または領収書
  • 保険金請求書
ですが、そんな場合も、
  • 修理した後の写真
  • 保険会社が修理業者に問い合わせて事実確認
といった対応で被害が証明され、保険金を追加請求できることがあります。

請求漏れに気付いたら、あきらめずにまずは保険会社か代理店に確認してみましょう。

ただし請求期限内であっても、時間が経つと経年劣化と判断が付きづらくなることも考えられます。

住宅の破損に気付いたら早めに保険会社か代理店に連絡し、請求漏れのないようにするとよいでしょう。

火災保険の保険会社を乗り換えるならまずは保険料を一括見積もりしよう

保険の追加請求をしてみても、なかなか納得のいく保険金がおりずに困っている方もいるとか思います。


そんな場合は保険会社の乗り換えも検討してみてはいかがでしょうか。正当に保険金がおりる保険会社であれば、追加請求を繰り返す手間もなくなります。


保険会社を乗り換えるには、まずは一括見積もりをしてみることがオススメです。


いざ保険会社を乗り換えようと思っても、火災保険を扱う会社は多いため選ぶのは大変です。一括見積もりをすることで、保険料や補償内容を一度に比較することができますので、自分に合った保険会社を見つけやすくなります。

まとめ:火災保険の保険金の追加請求は可能!請求漏れに注意しよう

火災保険の追加請求について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • 火災保険は3年以内であれば何度でも追加請求可能
  • 請求しても火災保険がおりない場合がある
  • 保険金に納得できない場合は保険会社の乗り換えも検討する
でした。

請求漏れがあっても3年以内であれば火災保険の追加請求はできます。ただし、被害から時間が経ってしまうと損害を証明するための手続きが面倒になる可能性があります。

普段から自分が加入している火災保険の補償内容を確認して、いざとなったときはすぐに請求できるようにしておきましょう。

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