地震保険の中途付帯は可能なのか?中途加入の手続きも解説!

今現在、地震保険への加入を考えている方も数多くいると思います。地震の多い日本に住んでいる以上、地震被害がどうしても不安になりますよね。実は地震保険は火災保険に加入していれば、中途付帯をすることができます。今回は地震保険の中途付帯とその手続きを解説していきます。

地震保険の中途付帯は可能?


近年大きな地震災害がいくつも発生していることから、地震保険の中途付帯を考えている方は多いでしょう。中途付帯とは途中で加入することを意味します。


「地震保険への加入を見送ったけれど、やっぱり地震が心配。途中から加入することはできる?」「地震保険に途中から加入する手続きが知りたい」と思っていませんか。


地震保険に入っていないと、ちょっとした地震が起きたときも不安ですよね。今や東北地方や関東地方のみならず、日本各地で地震が観測されています。


地震保険は中途付帯することも中途解約することも、契約変更することも可能です。


この記事では、

  • 地震保険は中途付帯も中途解約も契約変更も可
  • 地震保険の必要性と注意点
  • 地震保険の途中加入と解約の手続き方法

以上の3点を中心に解説します。


地震保険の中途付帯を考えている人そもそも地震保険に加入すべきか迷っている人に役立つ内容となっています。


ぜひ最後までご覧ください。

地震保険の中途付帯はいつでも可能!

地震保険の中途付帯いつでも可能です。


主契約である火災保険に他の特約などを中途付帯したい場合も同じく可能です。


地震保険の中途付帯について、

  • 中途付帯の手続き方法
  • 地震保険の中途付帯を行う際の注意点
  • 地震保険の付帯率と加入率

の3点を解説します。

中途付帯の手続きは?火災保険とセットで加入

地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで加入しなければなりません。

火災保険は保険会社によって補償や保険料が異なりますが、地震保険は国と損害保険会社が共同で運営している保険ですから、どの保険会社で加入しても違いはありません。

地震保険に途中で加入する場合、他社との比較検討をする必要はなく、すでに加入している火災保険に付帯することになります。

地震保険の中途付帯の具体的な手続きは3つのステップで完了です。
  1. 火災保険会社または保険代理店へ連絡
  2. 必要書類を返送または保険代理店の窓口で手続き
  3. 保険証券を受け取る

まずは加入している火災保険の引受元である保険会社もしくは加入手続きを行った保険代理店へ連絡しましょう。

郵送での手続きが可能な場合は、送られてきた書類に必要事項を記入して返送しましょう。窓口での手続きの場合は、保険代理店の人の話を聞いたうえで手続きを進めれば問題ありません。

保険証券は紙で郵送されてくることが一般的でしたが、近年はWeb保険証券としている会社もあります。どちらにせよ保険証券は大切なものなので確認しておきましょう。

地震保険の中途付帯を行う際の注意点

1つ目の注意点は、最初の契約の有効期間は火災保険の契約始期応当日前日までであるという点です。


地震保険は最長5年の契約ができ、長期の契約をした方が保険料が割安になります。しかし、中途付帯する場合、最初の契約は火災保険の契約始期応当日前日までであり、その次は火災保険の満期までの期間内で1年~5年の範囲で契約することになります。


例えば、2022年7月1日が火災保険の契約始期応当日の場合に、2022年4月に地震保険を中途付帯すると以下のようになります。


地震保険、火災保険とも5年契約として、

  • 最初の契約は2022年4月〜2022年6月まで 
  • 2回目の契約は2022年7月〜火災保険の満期まで

の2つに分かれ、そのあとは地震保険、火災保険ともに5年ごとの更新になります。


この場合、2年以上の契約の保険料は割安になりますが、4月〜6月分の保険料は割安にはなりません。


2つ目の注意点は、大規模地震対策特別措置法に基づく警戒宣言が発令されたときは、地震保険の中途付帯に制限がかかります。


大規模な地震が発生するおそれが特に大きいと認められる地域については、警戒宣言が発令された時から一定期間、地震保険の中途付帯を含め、新規加入や保険金の増額契約ができなくなります


具体的な地域としては、東京都の一部から三重県の一部にまたがる指定の地域が該当します。(参考:一般社団法人 日本損害保険協会)


地震が起きそうだとわかってから地震保険に加入しようとしても、加入できない可能性があるので、手遅れにならないよう早めに検討しましょう

参考①:地震保険の付帯率と加入率は?

国土交通省は、2020年1月24日時点で、今後30年以内の発生確率として以下のように公表しています。

  • 南海トラフ地震:マグニチュード8~9クラスの地震が70%~80%
  • 首都直下地震:マグニチュード7程度の地震が70%


実際に平成23(2011)年の東日本大震災、平成28(2016)年の熊本地震、平成30(2018)年の北海道胆振東部地震など、大きな地震が相次いで発生しています。


そのため、地震のリスクに備えたいと考えている人も増えており、地震保険への付帯率や加入率は上昇傾向にあります。

  • 付帯率:火災保険契約件数のうち、地震保険を付帯している件数の割合
  • 加入率:地震保険保有契約件数を世帯数で除した数値

地震保険統計速報によると、2020年度の地震保険付帯68.3%、地震保険の加入率33.9%です。


地震保険の付帯率と加入率についての詳細は以下の記事をご覧ください。

地震保険の加入率・付帯率はどのくらい?地震保険の必要性を解説

参考②:保険金額を変えることも可能!

地震が多く発生している現在の状況を考えると、「地震保険に加入しているものの、補償が不十分だ」と考えている方もいるでしょう。


地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で、建物は5,000万円、家財は1,000万円を上限として、増額することも可能です。


上限の50%でも不安な場合は、各保険会社が独自に取り扱う特約を検討すると良いでしょう。「地震危険等上乗せ補償特約」を付帯しておくことで、地震・噴火またはこれらによる津波による損害に対して最大100%まで補償されます。


追加で保険料がかかる点と、保険会社独自の特約であるためすべての保険会社で取り扱いがあるわけではない点に注意が必要です。

地震保険に加入することのメリット

火災保険に加入するときに地震保険に加入すべきなのか、またこの記事を読んで途中からでも加入できるのであれば地震保険に加入しようか迷っている方は多いのではないでしょうか。


地震保険に加入するメリットは、火災保険では補償されない、地震による損害が補償されることです。地震によって建物や家財が被害を受けた場合、それらの再建費や修繕費や買い替えの費用など大きなお金が必要になります。


とはいえ、地震保険に加入することで火災保険のみに加入している場合よりも保険料の負担は増えることとなります。


ここからは、地震保険に加入しておいた方がいい人、地震保険への加入は必要ない人の特徴について解説していきます。ぜひ最後まで読み進めてください。

地震保険に入ったほうがいい人の特徴3選

地震保険に入った方がいい人の特徴として下記3つが考えられます。

  • 住宅ローンの残高がある
  • 貯蓄が少ない
  • 地震などの危険性が高い地域に住んでいる

地震保険は、地震・噴火・それによる津波の被害を受けた場合にその被害を補償してくれるものです。万が一の事態が起きた場合に、生活の再建が難しいという方は、地震保険に加入しておくべきです。

また、地震による被害を受けても住宅ローンの支払いは続きます。特に残高が多く残っている場合は、地震保険があると安心です。

地震保険が必要ない人の特徴3選

地震保険が必要ない人の特徴としては、

  • 十分な貯蓄がある
  • 地震などの危険性がない地域に住んでいる
  • 賃貸暮らしまたは住宅ローンがない

地震保険の目的を考えると、地震などの被害に遭った場合でも生活を立て直すだけの十分な貯蓄がある人は地震保険の必要はあまりないといえます。また、賃貸物件に住んでいる人や住宅ローンを組んでいない、または完済済みの人も必要性は薄いでしょう。

住んでいる地域については、日本国内で地震の可能性がゼロという場所はないに等しいため、検討する価値はありそうです。

地震保険は中途解約も可能!

地震保険へ中途加入ができることはここまでで説明してきましたが、地震保険は中途解約も可能です。


火災保険は「主契約」であり、地震保険は「特約」にあたりますから、火災保険を解約すれば地震保険も自動的に解約になりますし、特約部分の地震保険のみを解約することもできます。


地震保険を中途解約する場合は、未経過分の保険料が解約返戻金として返還され、解約返戻金は各保険会社の定める未経過料率係数によって計算されます。


解約返戻金の計算式は、以下のようになります。

解約返戻金(未経過保険料)=長期一括保険料×未経過料率係数

未経過分の保険料がそのまま返還されるわけではなく、事務経費などを差し引いて数%減額された額が返還さることになります。

地震保険の中途解約の手続きは3つのステップで簡単

地震保険の中途解約をする場合、以下3つのステップで進めます。

  1. 保険会社または保険代理店へ連絡
  2. 必要書類の記入・返送
  3. 解約返戻金が振り込まれていることの確認

まずは、現在加入している保険会社または加入手続きを行った代理店に連絡をしてください。


郵送で解約手続きの書類が送られてきますので、その書類に必要事項を書き込み、返送用封筒に入れて返送することで解約となります。


未経過分の保険料は、解約手続き完了後指定の銀行に振り込まれますので、口座を確認しましょう。


なお、解約返戻金の計算に当たって、経過分の1か月に満たない日数は1か月とみなされますので、月末付け解約が合理的です。

満期まで待った方が解約するよりお得?

解約をした場合、前述したように解約返戻金は返還されますが、数%減額されます。


どれほど減額されるかを東京都の木造建物で保険金は建物に1,500万円、家財に500万円、保険料の割引なしの場合で考えてみましょう。


5年契約の一括保険料は357,880円、半分の2年6か月で解約したときの解約返戻金は175,361円、減額される金額は3,579円です。


また、2年契約をしたときの一括保険料は147,820円、半分の1年で解約したときの解約返戻金は70,953円、減額される金額は2,956円となります。


1か月分の保険料は5年契約のときが5,964円、2年契約のときが6,159円ですから、解約したときに減額される金額は1か月の保険料に満たないものです。


地震保険が不要となったときや建物構造や面積など契約条件が変わったときは、速やかに解約、新規契約をするのがよいでしょう。

地震保険以外で補償を備える方法

ここまでは国と損害保険会社によって運営されている地震保険への中途付帯について解説しましたが、ここからは、地震保険以外に補償を備えることができる方法を解説します。


1つ目は、全労災には火災共済に自然災害共済を付帯した住まいる共済があり、自然災害のなかに地震の保障も含まれています。


地震共済金は大型タイプで火災共済金の最大30%、標準タイプで火災共済金の最大20%が支払われます。


2つ目は、都道府県民共済には新型火災共済があり、地震災害に遭って半壊以上の場合に火災共済金の最大5%が支払われます。


また、一部破損など20万円を超える損害を被ったときは一律5万円が支払われます。


3つ目は、短期少額保険会社が販売している「地震補償保険」があります。


地震補償保険は今までの地震保険とは異なり、単独でも火災保険や他の地震保険との併用でも加入できます。


短期少額ですから、代表的な例では、契約は1年ごと、3人世帯の場合の保険金は最高600万円と制限はありますが、上乗せの保障と考えると選択肢の1つとして有効です。

【注意】火災共済に加入していても地震保険は付帯できない!

火災保険ではなく火災共済に加入している場合には、地震保険に加入することができません。地震保険は火災保険とセットでのみ加入することができるのです。


火災共済に加入している場合でも、地震共済や自然災害共済などのように地震に備えるための保障は用意されていることが多いので、そちらを検討すると良いでしょう。


一般的に、共済は保険と比較すると保障が小さいことが多いので、保障内容については加入の前にしっかりと確認しておくことが大切です。

無料の見積もりを活用してみる

火災保険は途中からの加入も可能であること、増額することも、途中で解約することもできると解説してきました。


「途中で加入できることは分かったけれど具体的にいくらぐらいになるのか知りたい」「地震が不安だから金額によっては加入したい」という方には無料の見積もりがおすすめです。


最大26商品を比較することができ、無理な勧誘もないことから、顧客満足度は94%と多くのお客様にご満足いただいています。 


 保険アドバイザーに何度でも無料で相談できるので、見積もりから始めましょう。

まとめ:地震保険は中途付帯が可能

地震保険の中途付帯について、また地震保険の必要性について解説しましたが、いかがでしたか?


今回のポイントは、以下です。

  • 地震保険の中途付帯はいつでも可能
  • 手続きは加入している火災保険会社へ連絡
  • 地震保険以外にも共済や地震補償保険がある
  • 地震保険は中途解約も可能である


地震災害に遭う確率は、密集した地域や津波、土砂崩れ、地盤の液状化などの可能性がある地域は、いっそう高くなります。ご自身のお住まいの地域について今一度よく調べておくと良いでしょう。


火災保険のみに加入してるという方は、ぜひこの機会に地震保険の中途付帯を検討してみましょう。手続きは簡単です。


ほけんROOMではその他にも保険に関してさまざまな記事を掲載していますのでぜひご覧ください。

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