更新日:2020/06/04
自動車保険の中途更改はデメリット多い?任意解約との違いは?解説!
自動車保険の中途更改と任意解約は違うものであり、安易に中途更改をすると損をしてしまう場合があります。この記事では自動車保険の中途更改のメリットやデメリット、手続き方法や等級についても解説しました。また車両入替時の中途更改のメリットも紹介しています。
目次を使って気になるところから読みましょう!
自動車保険の中途更改と任意解約の違いは?
新車の購入に伴う車両入替時や他社の自動車保険が魅了的なとき、契約期間の途中で保険を変更したいという方も多いと思います。
中途更改と任意解約ではどのような違いがあり、それぞれどのようなメリットとデメリットがあるのか気になるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、
- 中途更改と任意解約の違いとは?
- 自動車保険を中途更改するときのメリットとデメリットとは?
- 中途更改の手続きをする方法とは?
- 中途更改をするべきタイミングとは?
中途更改と任意解約は違う
契約期間の途中で自動車保険の補償を変更したり、解約したりする場合、内容により中途更改と任意解約にわかれます。
中途更改は、保険の契約期間中に現在の自動車保険会社を解約して新しい自動車保険会社へ変更すること、または車両入替などに伴い現在の保険の補償内容を途中で見直すことです。
中途更改する場合、新しい保険会社と解約する保険会社で「保険契約者名」と「記名被保険者」を合わせなければなりません。
また、中途更改で現在の自動車保険を解約しても違約金は発生しません。
任意解約は、自動車保険を一定期間だけ休止することです。
自動車を手放すときや転勤で自動車を使用しなくなるとき、通常の解約をおこなうと等級が消滅し、次回新たに保険を契約した際に等級が6級に戻ってしまいます。
しかし、任意解約を行うと10年以内なら、現在の等級をそのまま引き継げるのでメリットがあります。
自動車保険の中途更改のメリットとデメリットを解説!
中途更改のメリットは、次の通りです。
- 保険料を下げられることがある
- 等級の更新が遅れる
- 内容によっては保険料が上がってしまうこともある
メリット:保険料が安くなるかもしれない
中途更改で保険会社を変えることにより、自動車保険の保険料が安くなるときがあります。
一般に「代理店型」より「ダイレクト型」の自動車保険会社の方が、保険料が低い傾向にあります。
そのため、保険の一括見積りのサイトなどで比較するとよいでしょう。
また、保険会社はそのまま変えずに中途更改で補償内容を見直す場合は、
- 保険の対象となる運転者の範囲は合っているか。
- 不要な補償や特約をはずせないか。
- 年間走行距離と使用目的は適当か。
デメリット1:等級の進行が遅れる
等級とは、事故による保険金の請求が少ない人ほど保険料が割引される仕組みのことです。
一年間無事故だと1等級上がり、等級が高いほど割引率が大きくなります。
中途更改のときに申請すれば、解約する保険会社の等級をそのまま新しい保険会社へ引き継げます。
ただし、中途更改で等級を引き継いだ場合、等級が上がるタイミングは、新しい保険会社の契約開始日から1年後となり、等級の進行が遅れます。
例えば現在の自動車保険を2月1日に10等級で契約した場合、そのまま契約を続ければ翌年の2月1日の更新で11等級となります。
しかし、同じ保険で中途更改を行い、9月1日から新しい保険会社の保険を開始したとすると、翌年の9月1日に11等級になることになり、7カ月も等級の更新が遅れてしまいます。
そのため、上記のように中途更改したときには、7カ月間は10等級と11等級の保険料の差額分だけ、多く支払うことになってしまいます。
デメリット2:中途更改によって保険料が高くなってしまうかも
一般的に自動車保険の支払方法は「月割」と「年一括払」がありますが、契約期間の途中で解約した場合、年一括払は解約返戻金が少ないです。
解約返戻金は短期料率をつかって、次の式で計算できます。
解約返戻金=年間保険料×(1-短期料率)
例えば、年間保険料60,000円を一括払いで支払い済みの際に、5カ月超の6カ月までに解約する場合、短期料率は0.7で、
解約返戻金=60000×(1-0.7)=18,000円
となり、利用期間は半年で返戻金は年間保険料の30%と少なくなってしまい、デメリットが生じます。
解約返戻金の短期率表と計算方法を詳しくしりたい方は、ソニー損保:短期料率(短期率)のサイトをご参照ください。
一方、同じ保険で月割の場合は、中途更改の解約日の月まで支払うだけで、損はありません。
自動車保険の中途更改の手続き方法は?
自動車保険会社を変更する場合、中途更改は次の手順で行います。
- 新しい自動車保険会社へ、中途更改で他社から契約を変更することを伝える
- 契約中の保険会社または代理店へ、中途更改で解約することを伝える
- 新しい保険会社の契約手続きを、書面またはインターネットで進める
- 解約申込やなど契約内容変更依頼により契約中の保険会社の解約手続きを行う
- 解約日と新しい保険の開始日がおなじ日になるように新しい保険会社へ伝える
- 新しい保険会社へ保険料を支払う
中途更改をするべきタイミングは新車を購入した時
新車を購入した際に中途更改をすると「新車割引」と「新車特約」を設定することができ、メリットが大きいです。
新車割引は、新車のドライバーは事故を起こす確率が統計的に低いために保険料を優遇される制度です。
新車として初度登録された年月(軽自動車の場合は初度検査年月)から、一般的に25カ月以内で、目的用途が自家用の場合に新車割引を適用できます。
また、新古車や中古車であっても、初度登録された年月から25カ月以内なら、新車割引を設定することができます。
新車割の割引率は、保険会社により異なります。
普通自動車 | 軽自動車 | |
---|---|---|
対人賠償 | 10~11% | 5~8% |
対物賠償 | 10~11% | 2~3% |
人身傷害補償 | 10~11% | 21~25% |
車両保険 | 7~21% | 1~10% |
新価特約は、新車購入から2年目以降も新車価格を補償する特約です。
自動車の市場価値は毎年さがるため、通常の車両保険だと新車購入の2年後以降で、車両保険で支払われる保険金が毎年減ってしまいます。
仮に300万円で新車を購入したとすると、通常では1年目の車両保険の保険金は300万円ですが、2年目の保険金は240万円に下がってしまいます。
しかし、新価特約の場合、初めの契約で新車価格の300万円を設定しておけば、2年目以降でも車両の保険金を300万円とすることができ、事故があったときでも、また新車へ乗り換えることができます。
ただし、新車割引で保険金を受けるには、自動車が全壊、または修理費が新車価格の50%以上であることが条件となります。
新車割引と新価特約は、保険会社によっては無い場合がありますので、事前に確認が必要です。
1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?
皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?
もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。
- 加入してから一度も自動車保険を見直していない
- 車を購入する代理店で加入した
- 会社の団体割引で自動車保険に加入している
が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。
心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!
自動車保険の中途更改についてのまとめ
ここまで自動車保険の中途更改について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 中途更改とは契約の途中に保険会社の乗り換えや保険内容の見直しをすること
- 任意解約とは自動車保険の一時休止をすること
- 中途更改では等級の進行が遅れ、一括払の返戻金が少なくなる
- 中途更改の手続きのポイントは、解約日と新しい保険の開始日を合わせること
- 新車の購入時に中途更改すると、割引や特約をうけられること
以上の点です。
中途更改するかどうかは、新しい保険の保険料、一括払いの解約返戻金、等級の進行の遅れなどをトータルで考える必要があり、自動車の使用状況の実態にあわせてご自身で見極めることがポイントとなります。
ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。