更新日:2018/03/23
自動車保険の解約理由を伝えるときに注意するべきこととは?
自動車保険を解約する場合、ほとんどの場合で理由を聞かれます。それは、自動車保険が等級という制度によって設定されているため、解約=等級の消滅とならない様にするため理由を確認します。解約理由によっては、それまでの等級を保持することができます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
自動車保険を解約するときに”理由を聞かれる”のはなぜ?
自動車をお持ちの方は、ほとんどの方が自動車保険に加入されていると思います。
しかし自動車保険を解約することがあるかも知れません。
解約の理由は、所有車両の処分であったり、他社への乗り換えだったり考えられます。
そして、代理店は必ず「解約の理由」を聞いてきます。
それは「解約を阻止する」ためではありません。
代理店の管理の手を離れても、等級や割引がきちんと継承できるかを確認するためです。
言いにくい、などと言わずに、あなたの言葉で理由を話してください。
自動車保険の解約により、”等級制度”の仕様が変わるから
ノンフリート等級別制度といいますが、無事故を続けていると保険料の割引が進行していきます。
この等級は、自動車保険の契約を継続していれば保持されますが、解約をするとその時点で等級がなくなってしまいます。
等級がなくなれば、割引もなくなってしまいます。
解約の理由によっては、この等級を維持することができます。
なので、「解約の理由」が重要になるのです。
等級制度の”中断”
「中断」が可能となる理由は以下のようになります。
・車両を廃車、譲渡した場合
・海外渡航により、自動車を長期間使用しない場合
となります。
車両が手元にある場合などは、「中断」はできません。
等級制度の”消滅”
まず、解約するかどうかに関わらず、満期日から7日を超えて更新をしない場合、等級を引き継ぐことができません。
また、前述した「中断」ですが、10年間となります。
10年間の間で、新しい車両を取得し、契約を再開しなければ「中断」していた等級は消滅することとなります。
このように等級が消滅する場合がありますので、「中断」の場合でも期日を確認する必要があります。
等級制度を他社へ引き継ぐ”
それ以外も「解約」をする可能性としては、扱いの代理店や保険会社とトラブルが発生する、や他社のほうが保険料が安い、なども考えられます。
つまり、他社へ契約を移す、ということになります。
タイミングとしては、「満期」のときか、あるいは「中途」で保険を解約する場合の二つが考えられますが、どちらの場合でも気になるのが、「等級」がどのように扱われるか、となります。
等級は、「ノンフリート等級別料率」を採用している損害保険会社であれば、等級を引き継ぐことができます。
満期では7日以内、中途更改では同日での引き継ぎとなります。
それを過ぎてしまいますと、等級を継続することができなくなりますので注意が必要です。
自動車保険の解約理由について注意するべきこと
自動車保険の”解約理由”をはっきり伝えること
等級の話題をしてきましたが、等級が継承できなかったときには、苦情となります。
せっかく長い時間をかけて作った等級が使えなくなるということは、お客様にとっては非常にデメリットとなります。
苦情となった場合に、代理店は「継続の手続きをしていない」として、事務事故の扱いとなりペナルティの対象となる可能性があります。
ですので、代理店は「解約」となった場合には、「理由」を確認しなければならないのです。
「どこの保険会社で継続した」とか、「車両がなくなった」といった理由を確認せず、放置することはできないのです。
解約の理由を明確に伝えないと、かえって「なんで」という代理店からの質問を受けることになります。
万が一の不手際により、等級制度がいい加減なものになる
自動車保険の保険料を決定する上でのルールであるので、等級が継承できなかった契約者の救済などはできません。
仮に、なんらかの救済措置をとろうとすると、本来あるべき等級の制度、ルールを逸脱する可能性があります。
それは契約者として、代理店として守るべき内容のことであり、それを無視することは等級という制度の運営がいい加減なものとなることを示します。
参考:自動車保険の途中解約により”保険料の返還”があるため、合わせて確認を
解約返戻金という言い方になりますが、保険契約のなかで未経過となった部分の保険料は、保険会社の定めるところにより返還されますので、ご注意ください。
コラム:解約後の自動車保険、どうする?
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まとめ
解約をするときに理由を明確にしておかないと、「等級」が消滅してしまうかもしれません。
代理店に対して、言いにくいこともあると思いますが、理由が明確となっていないために手続に不手際が発生することも考えられます。
その後お付き合いもなくなる可能性がありますので、最後に理由はきちんと話してから解約をしましょう。