自動車保険の解約理由を伝えるときに注意するべきこととは?

自動車保険を解約する場合、ほとんどの場合で理由を聞かれます。それは、自動車保険が等級という制度によって設定されているため、解約=等級の消滅とならない様にするため理由を確認します。解約理由によっては、それまでの等級を保持することができます。

自動車保険を解約するときに”理由を聞かれる”のはなぜ?

自動車をお持ちの方は、ほとんどの方が自動車保険に加入されていると思います。

しかし自動車保険を解約することがあるかも知れません。

解約の理由は、所有車両の処分であったり、他社への乗り換えだったり考えられます。


そして、代理店は必ず「解約の理由」を聞いてきます。


それは「解約を阻止する」ためではありません。

代理店の管理の手を離れても、等級や割引がきちんと継承できるかを確認するためです。


言いにくい、などと言わずに、あなたの言葉で理由を話してください。

自動車保険の解約により、”等級制度”の仕様が変わるから

自動車保険には、等級があることはご存知でしょうか。

ノンフリート等級別制度といいますが、無事故を続けていると保険料の割引が進行していきます。


この等級は、自動車保険の契約を継続していれば保持されますが、解約をするとその時点で等級がなくなってしまいます。


等級がなくなれば、割引もなくなってしまいます。

解約の理由によっては、この等級を維持することができます。


なので、「解約の理由」が重要になるのです。


等級制度の”中断”

解約の理由によっては、「中断」という制度を利用することができます。

「中断」が可能となる理由は以下のようになります。

・車両を廃車、譲渡した場合

・海外渡航により、自動車を長期間使用しない場合


となります。


車両が手元にある場合などは、「中断」はできません。


等級制度の”消滅”

等級が消滅するのはどのような場合になるかを説明します。

まず、解約するかどうかに関わらず、満期日から7日を超えて更新をしない場合、等級を引き継ぐことができません。


また、前述した「中断」ですが、10年間となります。

10年間の間で、新しい車両を取得し、契約を再開しなければ「中断」していた等級は消滅することとなります。


このように等級が消滅する場合がありますので、「中断」の場合でも期日を確認する必要があります。


等級制度を他社へ引き継ぐ”

ここまでは、「車両がなくなる」「自分が国内で自動車を運転しなくなる」を話題としていました。

それ以外も「解約」をする可能性としては、扱いの代理店や保険会社とトラブルが発生する、や他社のほうが保険料が安い、なども考えられます。


つまり、他社へ契約を移す、ということになります。


タイミングとしては、「満期」のときか、あるいは「中途」で保険を解約する場合の二つが考えられますが、どちらの場合でも気になるのが、「等級」がどのように扱われるか、となります。


等級は、「ノンフリート等級別料率」を採用している損害保険会社であれば、等級を引き継ぐことができます。


満期では7日以内、中途更改では同日での引き継ぎとなります。


それを過ぎてしまいますと、等級を継続することができなくなりますので注意が必要です。


自動車保険の解約理由について注意するべきこと

自動車保険の解約について、等級を中心に説明をしてきましたが、代理店が確認したい内容についても説明をします。

自動車保険の”解約理由”をはっきり伝えること

解約の理由は、はっきりと伝えてください。

等級の話題をしてきましたが、等級が継承できなかったときには、苦情となります。

せっかく長い時間をかけて作った等級が使えなくなるということは、お客様にとっては非常にデメリットとなります。


苦情となった場合に、代理店は「継続の手続きをしていない」として、事務事故の扱いとなりペナルティの対象となる可能性があります。


ですので、代理店は「解約」となった場合には、「理由」を確認しなければならないのです。

「どこの保険会社で継続した」とか、「車両がなくなった」といった理由を確認せず、放置することはできないのです。


解約の理由を明確に伝えないと、かえって「なんで」という代理店からの質問を受けることになります。

万が一の不手際により、等級制度がいい加減なものになる

解約理由が明確にされず、そのため「他社」への切替や継続手続きに不手際があった場合に、等級、割引が継承できなければ、間違いなく苦情となります。

自動車保険の保険料を決定する上でのルールであるので、等級が継承できなかった契約者の救済などはできません。


仮に、なんらかの救済措置をとろうとすると、本来あるべき等級の制度、ルールを逸脱する可能性があります。


それは契約者として、代理店として守るべき内容のことであり、それを無視することは等級という制度の運営がいい加減なものとなることを示します。



参考:自動車保険の途中解約により”保険料の返還”があるため、合わせて確認を

自動車保険を解約する場合には、保険料の返還が発生しているかもしれません。

解約返戻金という言い方になりますが、保険契約のなかで未経過となった部分の保険料は、保険会社の定めるところにより返還されますので、ご注意ください。

コラム:解約後の自動車保険、どうする?

自動車保険を解約した場合、車の運転を続ける方は万が一に備えてまた新たな自動車保険に備えると思います。 


加入するとしたらロードサービスや万一の時の対応力等を見た上で保険料が安い自動車保険に入ろうと思っているのではないでしょうか?


しかし、全ての保険会社で見積もりをしようと思うと大変面倒です。
 


そんな時に役に立つのが自動車保険の一括見積もりサービスです。


 何と無料で、20社近くもの自動車保険を一度に比較することができます。

 

自動車保険の一括比較を無料で行いたい方は、下のボタンからどうぞ!

まとめ

自動車保険の特有の制度である「等級」について、継承されるもの、消滅してしまうものを基本に説明してきました。

解約をするときに理由を明確にしておかないと、「等級」が消滅してしまうかもしれません。


代理店に対して、言いにくいこともあると思いますが、理由が明確となっていないために手続に不手際が発生することも考えられます。


その後お付き合いもなくなる可能性がありますので、最後に理由はきちんと話してから解約をしましょう。

ランキング