保険料基礎率の意味とは?3つの保険料基礎率の仕組みを解説!

生命保険の保険料基礎率の意味とは?保険料との関連

保険料基礎率とは、保険会社が保険料を決める際に使う「予定死亡率」・「予定利率」・「予定事業費率」の3つのことを総称したものです。


保険料基礎率は「予定基礎率」とも言います。


保険料は純保険料と付加保険料で決まりますが、これらは、保険料基礎率(予定基礎率)をもとに計算されています。


平成7年までは、保険料基礎率は標準責任準備金(保険会社が積み立てておかないといけない金額)の根拠にも利用されていました。

3つの保険料基礎率について解説

予定死亡率とは統計を基に年齢別、男女別の死亡者数を予測したものです。 予定死亡率が高くなると保険会社が支払う保険金準備額も増えるため、保険料も高くなります。

予定利率とは保険会社が保険料を運用して得られるであろう収益を予測し、その予測から保険料を割り引く率のことをいいます。

運用収益が高いと予測される場合(予定利率が高いとき)は保険料が安くなり、逆の場合(予定利率が低いとき)は保険料が高くなります。

予定事業費率とは、保険会社が事業を運営するにあたり試算された費用のうち、保険料に組み込まれた比率のことを言います。

保険料基礎率は保険会社によって変わる?比較の意味を検討

保険会社は独自に予定死亡率、予定利率、予定事業費率を設定しているため、保険料基礎率は保険会社ごとに異なります。


予定死亡率は日本アクチュアリー会が算出する標準生命表という死亡に関する統計をもとに各保険会社所属のアクチュアリーが算出し、監督当局が監査しています。


予定利率も金融庁が定める標準利率をもとに算出しています。


予定死亡率と予定利率の2つは一定のデータに基づくため、保険会社間で大きな差は出ません。


予定事業費率は各保険会社の事業規模や、事業内容が関わってくるため、予定死亡率や予定利率に比べ保険会社ごとの差は大きくなります。

国民健康保険の保険料率とは違う?混同に要注意!

国民健康保険の保険料率は、各自治体で必要な歳出の見込額から国の補助金などの歳入の見込額を差し引いた額を世帯ごとの負担額で表した率です。


そのため、保険会社が保険料を定める際に使う保険料基礎率とは関係のない料率なので注意が必要です。


保険料率は国民健康保険のための保険料を算出するものですから、重要な料率です。 


どちらも結局は自身の負担していく保険料を決める料率ですから、払う目的は違っても常に関心を持っておきましょう。

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