生存給付金の意味とは?特約の仕組みと貯蓄に使えるか簡単に解説!
更新日:2019/03/31
生命保険の生存給付金とは?健康祝金特約との違いとは?
生命保険の生存給付金の仕組みと活用法・事例は?
生存給付金の仕組みは以下の図解の通りです。
生存給付金の仕組み
保険料支払い期間に、保険金・給付金が発生する事項が起こらなかった場合、生存給付金を受け取れる仕組みです。
また、給付金を受け取らず、据え置くことで給付金を積み立てることも可能です。
生存給付金は定期保険でも貯蓄にも使える?
定期保険は一般的に掛け捨て型の保険ですので貯蓄性はありませんが、生存給付金付きの定期保険の場合は、一定期間ごとに給付金が据え置かれ、いつでも引き出せる状態になるため、ちょっとした貯蓄・貯金にもなるように思えます。
上記の図解では、生存給付金①を据え置くと、積立給付金①となるようになっています。
例えば、生存お祝い金とも呼ばれる生存給付金は、生存していれば定期的に5年に一度など給付金を受け取れ、かつ満期にも受け取れます。
さらに、据え置きしている金額に利息もつきますので通常の銀行預金のような自由度の高い貯蓄ともいえます。
金利は標準金利が用いられる場合が多いです。
生存給付金付きの定期保険は、死亡保障(や医療保障)にと一緒になった、ちょっとした貯蓄として活用することができます。
生前贈与(暦年贈与)+保険の非課税枠で節税対策にも使える?
被相続人(亡くなった方)の資産を相続人が受け取る場合には、相続税が発生するため、毎年110万円ずつ生前贈与(暦年贈与)を行う方も多いです。
生存給付金付き死亡保険の場合、「契約者≠受取人」とすることにより、
- 死亡時の保険金に保険の非課税枠が適用される
- 生存給付金で自動で110万円の暦年贈与をできる
生存給付金に税金がかかる場合は?
実は生存給付金は収入と見なされていますので税金がかかってくるわけですが契約者と受取人によって税種が変わります。
契約者と受取人が同じ場合、一時所得として扱われるため所得税の対象となり確定申告が必要になる可能性があります。
ただし一時所得の場合、年間50万円以下であれば課税対象外となりますので1つのポイントとして覚えておく必要があります。
ただ、支払った保険料よりも生存給与金のほうが少ない場合が多く、その場合は課税対象外となりますので確定申告は必要ありません。
また、契約者と受取人が違う場合は所得税ではなく贈与税が適用となりますので注意が必要です。
契約者が夫で受取人が妻、のようなパターンがそれに該当し、思わぬところで課税される可能性があります。
また、受け取らなかった生存給与金には利息が付きますが、利息分の雑所得扱いとなり、毎年所得税や住民税などの課税の対象となりますので結果損となってしまうので注意しましょう。
保険料の支払いで損する危険性
生命給付金付きの定期保険で貯蓄を考えた場合、貯蓄性はそれほど良くありません。
というのも通常の定期保険に比べ生存給付金付きの定期保険は保険料が割高で、しっかり貯蓄をしようと考えた場合、保険料はその分増加してしまいます。
しっかり貯蓄、ということで生存給付金を増やすのならば死亡保障額を上げる必要があり、必要以上の保障になる可能性もありますので注意が必要です。
また、定期保険は年齢を考慮して保険額を計算しているため、どんなに健康体であっても更新の度に保険料があがっていく仕組みです。
最初から貯蓄を見据えて保険額を設定していると、のちのち家計への負荷が大きくなっていき、加入した保険を検討しなおすことになりかねません。
貯蓄を目的として保険に加入するのならば個人年金保険や養老保険、学資保険などを検討すべきでしょう。
あくまで生存給付金付きの定期保険は、貯蓄機能は二の次であり死亡保障がメインの保険だということを念頭において検討しましょう。
生存給付金の意味とは、生命保険に加入している被保険者が一定の期間生存していると受け取ることのできるお金のことです。
3年か5年ごとに生きていれば給付金を受け取れるタイプと、一定期間手術や入院をしていないと受け取れるタイプがあります。
名前は違いますが、医療保険の健康祝金特約、生存お祝い金や成長祝金と制度の内容はほぼ同じです。
給付金を受け取る機会が少ないほど、通常保険料に上乗せ(付加)される金額が少ないという特徴があります。