生前給付保険とは?保険の必要性と税金の仕組みについて解説!

生前給付保険とは?

生前給付保険とは、生命保険に加入している被保険者が特定の病気と診断されたときや特定の障害状態になった場合に、死亡保険金を生きていても受け取れる仕組みです。


保険金は被保険者が亡くなったときに払われる金額と同じ額を受け取ることができます。  


使い道は自由で、医療費にあてても海外旅行費に使っても良く、使い切らなかった場合も返還の必要はありません。  


主に三大疾病保障保険、特定疾病保障保険、重度慢性疾患保障保険の3種類が生前給付保険として挙げられます。


なお、三大疾病とは①悪性新生物(がん)、②急性心不全、③脳卒中のことを指し、これらを合わせると日本人の死因約5割を占めます。

リビング・ニーズ特約とは?

リビング・ニーズ特約とは、被保険者が余命6ヶ月以内と宣告されたときに生命保険の保険金を受け取れる特約です。


この特約は被保険者の病気や怪我の種類に関係がなく使うことができ、保険契約を締結していても、途中から契約に付加できます。


特約を使って受け取れる上限額は保険金のうちから3000万円となっており、被保険者が亡くなった後に残額を受け取れます。 


宣告された日程を過ぎ被保険者が生きていた場合でも、保険金を返還する必要はありません

生前給付保険の必要性・使い道

生前給付保険は通常の生命保険と違って被保険者の生前に保険金が給付されるため、使い道も多岐にわたります。


ポイントは、死亡保険金を使う事のできない被保険者のためにお金の使えることです。


上記のポイントを踏まえると、主に3つの使い道が挙げられます。


  1. 病気の治療や入院、手術…被保険者やその家族にかかる多大な医療費を賄い、治療の回復を見込めます。
  2. 入院時のリスク分散の手段…独身者やシングルマザーの場合、入院すると収入が途絶えてしまうため有用です。
  3. 最期の思い出作り…お金を気にせず、手の届かなかったことができます。

生前給付保険のデメリット

生前給付金を利用できない場合もあります。 


元々の生命保険契約が満了する1年以内だと生前給付を申請できなかったり、病状等の条件が給付条件になっている契約です。


心筋梗塞や脳卒中と診断された場合、「60日以上労働に支障が出る病状」と診断されないと保険金の支払いを認めない契約もあります。  


また、被保険人が死亡するまでに残った保険金には相続税が課税されるため、家族の生活のために残るお金も減ってしまいます。 


保険金の使い道が多いぶん何に、どれだけ使うのかを計画的に考えることが求められます。

生前給付にかかる税金について

生前給付に所得税は非課税ですが、受け取った保険金のうち使い切られず相続された分のお金に相続税が課税されます。 


ただし、保険金の残りの金額のうち「法定相続人×500万円」ぶんは相続税の課税対象から控除され、税金がかかりません。


例えば、3000万円を受け取り法定相続人が3人の場合、1500万円分をローンの支払いにあてれば残りの1500万円も非課税で使えます。


使い切らない分は初めから受けとらず、被保険者の死亡時に保険金を受け取ることで相続税の課税を避けることができます。

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