更新日:2020/04/18
火災保険の保険金はいつ支払い?申請から支払いまでの流れを徹底解説!
火災保険金の請求は経験したことがないと難しいもの。しかし、流れに沿って請求を進めていけばきちんと請求することができます。ここでは火災保険金の請求から支払いまでの流れ、保険金支払いの注意点、保険料を月払いにするメリット、火災保険金と税金の関係について解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
火災保険金の支払いまでの流れは?いつ支払われる?
この記事をご覧のあなたは、火災保険の請求方法や支払いの手順等について調べられていることでしょう。
普段の生活では「念のために加入しているだけ」でほとんど気にすることがない火災保険。
しかし、いざ請求が必要になったときにどうすれば良いのかわからないという方もいますよね。
そこで今回は、
- 火災保険の保険金支払いについて
- 火災保険の請求から保険金支払いまでの流れとは?
- 火災保険の請求を行う際注意するべき点とは?
- 火災保険の保険料支払いで最もお得な方法とは?
以上の点を取り上げていきます。
この記事をご覧いただければ、将来「万が一」が起こり火災保険の請求が必要になったとき、的確に行動するための準備ができるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
保険金の申請から支払いまでは平均1ヶ月が基本!
家財用具の買い替えや住居の修理費の補填に保険金を使いたい時、「請求金が下りるまでどのくらいの時期かかるのか」気になりますね。
申請した請求金は「手続きの書類を受領してから30日以内」と保険法によって規定されています。
ただし、あくまでもおおよその概算的な時期のため、いずれの案件ともに30日以内に保険金が支払われる訳ではありません。
損傷した状況を移した証拠写真と申請書類によって、保険会社がスムーズに事故状況を確認できれば約30日以内に支払われることが一般的で、金額の目安は100万円以内です。
なぜなら、100万円以上の保険金請求は鑑定人による現場リサーチが入るため、違法性やトラブルがなく妥当であると判断が下されるまで時間が掛かるからです。
火災保険の請求から支払いまでの流れを解説
私達の住まいにかかわる「万が一」を補償してくれる、火災保険。
実は、火災保険において保険金支払いの対象となるのは「火災」だけではありません。
では、火災保険はどのような内容で、どのように請求し、いつ保険金の支払いが行われるのでしょうか。
保険会社へ事故報告の電話
まず、火災保険における保険金支払いの対象となるのは、例えば以下のような場合です。
- キッチンから引火して火災になり、家屋が全焼した
- 台風で屋根や窓ガラスが損壊した
- 車で家屋に衝突してしまい、家屋の一部分が損壊した
- 雨漏りで床などが水浸しになった
- 留守中に盗難被害に遭った
あくまで一例に過ぎませんが、このように、火災保険では火災以外の被害でも補償・保険金支払いの対象となります。
これらの被害に遭った場合、最初に行うべきなのは「保険会社への連絡」です。
当然ながら、火災保険は他の保険と同様、ただ加入しているだけで補償が適用になるものではありません。
被害日時や被害状況を、できるだけ詳細に説明する必要があります。
必要な書類を提出
次に行うのは、保険会社への書類の提出です。
火災保険会社へ保険金を請求する際に必要な書類は、以下のとおりです。
◆必須書類
- 保険金請求書:各保険会社で異なる様式の、保険金請求のための書類
- 事故報告書:書面上で詳細な事故内容を記載したもの
- 印鑑証明書:使用している印鑑が有効であることを証明するもの
- 不動産(建物)登記簿謄本:建物の所有者の変更や抵当権等に関する歴史が記録されているもの
- 修理見積書:損壊した部分を修理するために必要な費用すべてを見積もってもらったもの
- 損害明細書:家具、家財等の損害を詳しく記載したもの
- 被害状況の写真:全体または部分的な家屋の被害状況が見て判別できる写真
◆必要に応じて用意する書類
- 罹災証明書(災害の場合):自然災害による家屋の被害を市町村が証明する書類
- 商業登記簿謄本(法人の場合):法人の登記事項を証明する書類
- 委任状:被保険者以外の第三者が保険金の請求を行う場合に委任を証明
このように、どのような種類の被害かによっても必要な書類が異なります。
様式は保険会社によって異なることも多いので、請求時に確認しましょう。
被害状況の調査の後、保険金支払額の決定・通知!
必要な書類を用意して提出したあとは、保険会社によって相違がないか、調査(審査)が行われます。
この調査によって、被保険者からの報告と相違がないことが確認されれば、保険金支払いの手続きが行われることになります。
もし虚偽の報告をした場合はこの段階で分かってしまい、保険金の受取ができなくなるほか、最悪の場合契約解除となることもあり得ます。
すべてを嘘偽りなく詳細に記載して提出するようにしましょう。
火災保険金の支払い請求の注意点
ここまでは、火災保険の保険金請求に必要な手順や書類等について取り上げました。
しかし、想定外のことが発生して「保険金が請求できない!」という状況に陥る場合もあります。
それは、どのような場合でしょうか。
次から、火災保険請求時の注意点をいくつか取り上げます。
保険金の請求期限は3年!
火災保険に加入していれば、うっかり保険金請求を忘れて時効となってしまうことは少ないですが、万が一忙しく請求手続きを行えず無効ということもあるかもしれません。
「火災保険は、事故発生日から3年が経つと保険会社が被保険者への請求金支払いが時効切れとなる」と保険法第95条で定めらています。
しかし、一般的に保険会社の多くが独自の期限を規定していることが多く、「請求期限は3年だから大丈夫」と請求を先延ばしにすると支払い対象外となるケースがあるため、注意しなくてはいけません。
なぜなら、なんらかのトラブルに遭遇してから時期が経過すると状況を立証することが難しくなり、保険会社が適切な判断を下せなくなるためです。
火災保険を悪用したリフォーム業者に注意!
自然災害等による屋根や窓の被害は、場合によっては生活に支障が出るため、すぐに業者に依頼して修理を行いたい、と思うのは自然なことです。
しかし、物事を急ぐあまり、必要な手順を飛ばして、先にリフォーム業者に依頼してしまう場合があります。
実際、それによりお金を騙し取られるなどの被害が発生しています。
例えば、次のような事例があります。
- 災害によって損壊した屋根を「保険金で修理できる」という業者からの連絡が来た
- 災害という理由を付けて「経年劣化した部分のリフォームができる」という話を持ちかけられた
- 住宅修理も、火災保険への請求もすべて代行してくれる業者からの勧誘があった
信頼の置ける、実績の高い業者に依頼するのはもちろんのこと、焦って急ぎすぎないようにしましょう。
また、修理を請け負う業者と契約する前に、事故後は必ず保険会社に連絡するようにしましょう。
適切な金額を素早く支払ってもらうには?
なんらかのトラブルによって保険金を請求する際、できるだけ早く適切なお金を支払ってもらいたいと感じるものです。
その一方で保険会社は毎日たくさんの案件を担当しているため、状況によっては予想外に請求金の支払いが先延ばしとなることがあります。
リフォームや損傷を受けた家財用品の買い替えを保険金でと考えている方は痛手ですね。
また、思っていたよりも支払われた保険金額が少なく、家計の負担が増えてしまとその後の生活にも影響を及ぼしかねません。
そこで、保険会社にスピーディーに妥当な金額を支払ってもらうために被保険者ができる事をお話しします。
必要書類や被害証明写真は不備無くそろえる
保険請求をする際には、以下の書類が全部揃わないとできません。
- 保険請求書・・・保険会社から郵送
- 罹災証明書・・・管轄区域の消防署or消防出張所で発行される証明書
- 状況写真・・・被害状況を確認できる証拠写真でスマホ撮影可能
- 修理見積書・・・修理業者やメーカーの見積書
- 印鑑証明書・・・管轄地域の市役所で発行
損傷状態がしっかりと確認できるように撮影しないといませんし、アップ写真と全体写真の両方があると、事実を確認しやすくなります。
担当者と密に連絡を取り、迅速な対応をする
スピーディーな手続きを求める上で、担当者とのコミュニケーションは非常に大切です。
担当者も人間ですから被保険者のあなたに悪いイメージあると、お互いに考えのズレが生じやすく、うまく意見が合意しなくなってしまいます。
こちらの意思を正確に伝えて、不安点はしっかりと担当者に相談しましょう。
あと、よくやりがちなのは「電話がかかってきているのに掛け直さない」ことです。
相手から電話があるのを待ちがちですが、火災保険の申請の場合は、お客様側は保障されないと損益を得ることになってしまいます。自分から電話をして連絡をしましょう!
また、真実を間違ってその後訂正したり、後日内容に齟齬があると「信頼できない被保険者」と見なされますので、しっかり状況を確認して説明することが大切です。
さらに、火災保険に加入する際には担当者が経験豊富であるか、知識が十分にあるかどうかを見極めた上で検討なさってください。
まとめ:火災保険の支払いまでの流れ
ここまで、火災保険の支払いに関していくつかの点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは、
- 被害が発生したらまずは保険会社への連絡を行い、請求のための必要書類を揃える必要がある
- 火災保険には3年という請求期限があり、超えると支払いが行われなくなる点に注意
- 火災保険の保険料は月払いも可能だが、総額を安くするなら一括払いの方が良い
- 火災保険で支払いされる保険金は非課税である
以上の点です。
たとえ「万が一」に備えるためのものであっても、できれば活用する機会があってほしくない、火災保険。
だからこそ怠りがちな、保険金を受け取るための方法や支払いまでの手順を事前に把握しておくなら、その「万が一」が訪れた時も、素早く的確に行動し、確実に支払いを受けられるでしょう。
ほけんROOMでは、この記事の他にも役立つ様々な記事を掲載していますので、ぜひご覧ください。