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収入保障保険を団信の代わりにするメリットは?【住宅ローンと保険】

「フラット35」で住宅ローンを借りる時、団信に加入せず、民間の生命保険である収入保障保険を団信の代わりにするという方法があります。人によっては保険料が抑えられたり節税になったりとメリットがありますが、デメリットもあるので両者を比較してどちらを選ぶべきなのか解説します。

収入保障保険は団信の代わりになる?

住宅ローンを組む際には、収入の担保のために、団体信用生命保険(団信)に加入することが必須であることがほとんどです。

しかし、「フラット35」では、団信への加入が任意であるという

この記事では
  • 収入保障保険は団信の代わりになるのか?
  • 収入保障保険と団信との比較(メリット・デメリット)
  • 2017年、団信の保険料改正とはどんな内容?
について解説していきます。

この記事を読んでいただければ、住宅ローンを組む際に、団信に加入するのが良いのか、あるいは収入保障保険が有利なのか等についてご理解いただけると思います。

是非最後までお読みください。

団信代わりになるが必ずしもお得というわけではない

住宅購入に際し、住宅ローンを活用するケースは多いものです。


その住宅ローンの返済途中で債務者(ほとんどの場合世帯主)に万が一があった場合、住宅ローンが解消される仕組みが団信です。

銀行が提供している住宅ローンでは、団信への加入が必須となっていますが、実は任意加入となっている住宅ローンもあるのです。

実際、加入しなければ保険料を負担する必要もなく、お得な感じもします。

しかしそれは、もし万が一があったときに住宅ローンがそのまま残り、最悪の場合住宅を手放さなくてはならないケースも出かねません。

それを避けるための方法として、団信の代わりに比較検討されるのが「収入保障保険」といわれる保険商品です。

この保険は、死亡保険金の受取り方が一括ではなく、年金のように分割で受取れる保険です。

受取人は年金のように毎月(毎年)受取る死亡保険金の中から住宅ローンを返済することができます。

また、保険会社によっては死亡保険金の一部を一括で受け取る事が出来る商品もあり、住宅ローンを返済し、残りを年金的に分割で受取ることができるものもあります。

収入保障保険を団信の代わりと考えると、非常に合目的な保険と考えられますが、保険料に関しては年齢や健康状態によって変わってきますので、必ずしもお得とはかぎりません。

ここからは、住宅ローンを組んだ際によく活用される団信の基本的な情報ならびに、団信の代わりとして活用されることの多い収入保障保険についてもう少し詳しく、解説していきます。

フラット35の場合、団体信用生命保険への加入は任意

住宅ローンを組むにあたっては、併せて団信に加入することが必須条件と思われている方も多いようですが、必ずしもそうとは限りません。

例えば、フラット35という住宅ローンにおいては団信への加入は任意となっています。

ただし、フラット35に団信が用意されてないというわけではなく、加入したい人には合わせて加入することが可能です。

ちなみにこのフラット35という住宅ローンは国の独立行政法人である、住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供する、最長35年の全期間固定金利型の住宅ローンです。

団信は被保険者の年齢や健康状態に関わらず保険料は一律

住宅ローンの債務者に万が一があった場合に、住宅ローンの支払いが滞り、遺族が住宅を手放さなくてならないような事態を避けるために準備されているものが団信です。


商品の考え方は非常に合理的なのですが、加入に当たって注意しなければならない点もあります。

その一つが、団信は被保険者(保険がかかっている人)の年齢や健康状態に関わらず、保険料が一律という点です。

通常、生命保険は、支払いリスクの高低から保険料が設定されます。

つまり、年齢が若く健康である人は、年齢が高く健康状態に問題がある人に比べ、同じ保障額であれば保険料が安くなります。

しかし、団信においてはそこに差がなく、あくまで保険料は住宅ローンに対する一定割合ということになります。

裏を返せば、リスクが高い人の分をリスクが低い人が補うようなことになるので、若くて健康な人ほど保険料負担が高いといえなくもありません。

ですので、フラット35のように任意加入の場合であれば、一般の生命保険と保険料の比較をしたうえで、団信の代わりに他の保険に加入するという方法も考えられます。

被保険者にもしものことがあったら、収入保障保険でローンの返済ができる

団信の代わりとなる生命保険商品として活用が広がっているのが、「収入保障保険」という保険種類です。


この保険は、期限が定まったいわゆる定期保険ですが、死亡保障の受け取りが一括ではなく、年金のように毎月(毎年)分割で受取れるようになっています。

そのため、毎月(毎年)受取った死亡保障の中から住宅ローンを払っていくことが可能となります。

また、保険会社によっては、一部を一括で受取ることができる会社もあります。

その場合、住宅ローン分を一括で受け取って返済し、残りを分割で受取って生活費に当てていくといった保障設計も可能となります。

収入保障保険を団信の代わりにするメリット

団信には、債務者である世帯主に万が一があった時に、住宅ローンがなくなり、遺族に住宅が残せるという大きなメリットがあります。

しかし、その保険料は、借り入れ金額や払込年数といった条件において一律であり、その人の年齢や健康状態は一切考慮されません。

そういった点から、年齢が若く健康な人は、団信の代わりに(任意加入の場合にかぎる)一般の生命保険加入の方が有利な場合があります。

そこで検討されることの多い生命保険である「収入保障保険」ですが、団信代わりに加入するメリットについて解説していきたいと思います。

若くて健康な人であれば、保険料を抑えられる可能性がある

団信が任意加入である場合、団信の代わりに一般の生命保険を検討するに値する一番の理由が保険料です。


団信は年齢や健康状態に限らず、その保険料は同じ借り入れ条件であれば、全員一律となっていますが、生命保険は違います。

生命保険の場合、若くて健康な人であれば、保険料を安く抑えることができる可能性があります

特に、収入保障保険という商品は、死亡保険金を一括で払うのではなく、年金的に分割で支払います。

つまり、保険会社は大きなお金を一括で払う必要はなく、残りの保険金を運用等で活用することができるため、支払いリスクが少なくなっています。

それに併せて、契約期間において、1年経過するごとに補償の額が少なくなるように設計されています。

このような特徴があるため、保険料も他の保険種類に比べ割安になっています。

契約内容によっては、住宅ローンの金額以上の保障が遺せる

団信は、債務者に万が一があった場合、住宅ローンが一括で解消され、遺族はその後の支払いをする必要はありません。


団信の代わりに収入保障保険に加入する場合も、団信と同じように、住宅ローンの残高に合わせるようにその保障額を設定する(完全に一致するとは限りませんが)事は可能です。

しかし、保険料負担に余裕がある場合であれば、それ以上の保障額で契約することも可能です。

その場合、遺族に対し、住宅ローンの金額以上の保障が残すことができます

遺族は、その差額を受取り、生活費等にあてる事もできるのです。

実際の保険料比較シミュレーション

団信の代わりに、収入保障保険への加入を検討するとして、一番気になるのはその保険料の比較ではないでしょうか?


そこで、団信の加入が任意であるフラット35のケースを例に取り、団信に加入する場合と、収入保障保険に加入する場合の保険料比較シミュレーションをしてみたいと思います。

フラット35で団信に入る場合

条件:年齢30歳、借入金額3000万円、金利1.73%、

この条件では、毎月の返済額は95,272円で、35年間における団信の保険料合計は2,119,300円となっています。

収入保障保険に入る場合

条件:年齢30歳(健康状態問題なし)、保険期間35年、毎月の保障額10万円

この条件でシミュレーションをしてみると、毎月の保険料は3,380円となり、35年間の保険料合計は1,419,600円となります。

この保険料比較からわかるように、ある程度若く、健康な場合であれば団信の代わりに収入保障保険に加入した方がかなりお得ということが言えます。

生命保険料控除が使える

給与所得者であれば、毎年年末に年末調整を行います。


これは、毎月の給与から税金を支払っているのですが、その税金は前年の収入で決められており、家族構成の変化や保険加入の有無などは考慮されていません。

つまり、ある程度多めに払っているケースがほとんどです。

その分を年末に計算しなおして、徴収しすぎている分があれば返金し、徴収できていない分があれば徴収するというものです。

その中に、生命保険料控除というものがあります。

生命保険に加入している場合は4万円を上限として所得から控除されるというものです。

つまり、団信の代わりに収入保障保険に加入する場合、この生命保険良好所が使えるというメリットもあります。

ちなみに、団信は生命保険料控除の対象とはなっていません。

収入保障保険を団信の代わりにするデメリット

ここまでの内容からすると、団信の代わりに収入保障保険に加入することは、メリットばかりのように感じられますが、そうとも言い切れません。


実は、収入保障保険を団信の代わりにすることのデメリットもあるのです。

例えば、フラット35のように、団信が任意の住宅ローンを組んだときに、団信をつけずにスタートしたとします。

その後、収入保障保険に入ろうとしたが、その直前の健康診断でがんが見つかってしまい、保険加入ができなかった、ということもないとは限りません。

ここからは、そんな収入保障保険を団信の代わりにする場合のデメリットについて解説していきます。

後から団信に入り直すことはできなくなる

先ほどの例のように、住宅ローンがスタートした後に、収入保障保険への加入ができなかったり、思ったより保険料が高く、団信の方が保険料負担が少ないというケースも考えられます。


その場合、改めて団信に加入しようとしても、それはできません。

あくまで、団信は住宅ローンに付加されている特約であり、その保険料も金利に含まれています。

そういった意味から、住宅ローンの契約が完了し、融資がスタートした後からでは団信に入りなおすことはできません

そういった事態を避けるためにも、もし団信の代わりに収入保障保険を活用しようと思う場合は、あらかじめ保険会社に相談して、入れるかどうかの確認をしておくことが重要です。

被保険者が一定の年齢以上だと、あまり安くならない

団信の代わりに、生命保険の収入保障保険への加入を考える一つの理由として、その保険料負担がありました。


団信が、年齢や健康状態に関わらず、保険料が一定であるのに対し、民間の生命保険である収入保障保険は年齢や健康状態に応じて保険料が違ってきます。

年齢が若く、健康状態が良好である場合、その保険料は団信に比べ、かなり安く名場合もあります。

逆に言えば、年齢が高くなると、それだけで保険料は高くなります。

それは、死亡率などが年齢が上がるにつれ高くなるため、保険会社側の支払いリスクが高くなるためです。

それに加えて、健康状態が不良であったり、健康診断結果に問題があったりすると、さらに保険料は高くなります。

このような点を理解しておくことも重要なポイントです。

保険金は一括で受け取ると減額される

団信の代わりに収入保障保険に加入していた人に万が一があったとします。


それからは保険会社から毎月(毎年)死亡保険金が支払われ、遺族はそのお金を元に住宅ローンを返済していくことが一般的です。

しかし、その場合、金利もあわせて払っていくことになります。

もし、一括で保険料を受取り、繰上げ返済のように一括返済できれば、金利分を支払わなくてすむのでお得になります。

保険会社によっては、収入保障保険であっても一括で受取ることが出来る場合もあります。

しかし、この場合、注意しなくてはならないポイントがあります。

それは、一括で受取った場合、保険金が減額される事があるということです。

この場合、一括受け取りを選んでしまったために、残りの住宅ローンのほうが大きかったということにもなりかねません。

一旦死亡保険金を受取ってしまうと、それを年金受け取りに戻すことはできませんので、十分シミュレーションしてもらってから受取り方を決める必要があります。

収入保障保険の保険金は課税の対象になる

住宅ローンの債務者が亡くなり、その人が団信に入っていた場合、その保険金は金融機関に直接支払われるため、遺族に対して税金がかかることはありません。


しかし、収入保障保険の場合、その死亡保険金は相続税課税の対象となり、一括で受取る場合と、年金で受取る場合で違ってきます。

一括の場合、死亡保険金の非課税枠といって、500万円×法定相続人数までは税金がかからず、それを超えた分に対して相続税がかかるという決まりがあります。

分割で受取る場合は、一年目は一時金でうけっとた時の評価額に対し、500万円×法定相続人数の非課税枠が適応されて計算されます。

二年目からは、受け取り年金額に対し、雑所得として所得税が課税されます。

このように、死亡保険金には税金がかかることを加味した上で、死亡保障の額を決定することは重要なポイントとなります。

2017年に団信の保険料が改正

住宅ローンを組んで住宅を購入しようとする人にとって、大きな意味を持つ改正が2017年にありました。


住宅金融支援機構で扱っている、フラット35における団信の取り扱いがこの年に改定されたのです。

どのような改定かというと、まずは、団信の保険料自体が安くなったということです。

また、今までのフラット35に団信をつけたときの保険料の払い方と、改定後の払い方が大きく変わっています。

これらの点について解説をしていきます。

保険料が、年払いから金利に含まれるようになった

住宅金融支援機構で扱っているフラット35では、改定前は団信に加入した場合、年に1回特約料として、その保険料を住宅ローンとは別に支払うことになっていました。


この場合、年に1回まとまったお金がローン返済とは別に必要なことになります。

そうすると、準備ができなかったり、支払いを失念してしまった場合に、団信からの保障が受けられなくなるという心配がありました。

しかし、2017年10月以降の新しいフラット35では、団信の特約料が金利に含まれ、月々ローンと一緒に支払う仕組みとなりました

そのため、支払いを忘れるということや、大きな出費に備える必要が亡くなったため、加入者にとっては安心な仕組みとなったと言うことができます。

人によっては、団信の方がメリットが大きい場合もある

団信の特約料が年1回の支払いから、金利に含まれるようになったという改定以外にも、メリットがある場合があります。


それは、年齢が高い人や、健康状態に多少の不安がある人の場合(健康状態があまりに悪いと団信に入れない場合もある)でも、特約料が一律であるという点です。

一般の生命保険会社が販売する収入保障保険の場合は、年齢が若い場合にくらべ、年齢が高くなればなるほど保険料が上がってしまいます。

そう考えれば、ある程度高齢になってから住宅ローンを組む場合、有利な面も出てくるということです。

まとめ:収入保障保険は団信の代わりになるか?

ここまで、住宅ローンを組んだ際に、団体信用生命保険に加入するか、収入保障保険で代用するかについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?


この記事のポイントは
  • 収入保障保険は団信の代わりとして活用することができる
  • 収入保障保険を団信の代わりにする場合のメリット・デメリット
  • 2017年10月以降、団信の保険料や支払い方が改正されています
でした。

住宅購入は人生の中でも、1番といっていいほど大きな買い物です。

一括で購入できれば良いのですが、なかなかそうはいかず、住宅ローンを組むというケースがほとんどです。

その場合に必要となるのが、世帯主に万が一があったときに、遺族に住宅が残せるかという点ではないでしょうか?

それを可能にするのが団信であり、収入保障保険です。

それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分にあった方法を選びたいものですね。

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ご覧ください。

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