自動車保険の走行距離で虚偽の申告をしたらバレるのか徹底解説

自動車保険を見積もって申し込む際、特にダイレクト型自動車保険を中心に、車の走行距離を聞いてくる保険会社も多いです。その走行距離で虚偽の申告をしたらどうなるのでしょうか。また、走行距離の目安はどのくらいなのかも含めて解説します。

自動車保険の走行距離で虚偽の申請をしたらどうなるのか

自動車保険の契約をするとき、年間走行距離を決めなければなりません。この契約時に入力した走行距離によって、保険料も変わってきます。走行距離が短いほど保険料は安く、長いほど保険料は高くなる傾向になります。


誰しも保険料を安く抑えたいと思いますよね。契約のときに走行距離を短く申告し、保険料を抑えようと考える方もいるかもしれません。


しかし、虚偽の申告をし、バレてしまった場合はどうなるのでしょうか?また、思った以上に車に乗り、申告した走行距離をオーバー(超過)してしまった場合はどうなるのでしょうか?


ここでは 

  • 自動車保険の走行距離の申告について 
  • 自動車保険に申告する走行距離の調べ方は? 
  • 走行距離によって保険料はどれくらい違う? 

についてご紹介します。


この記事をお読みいただければ、自動車保険と走行距離の関係が詳しくお分かりになるかと思います。ぜひ最後までお読みください。

大きくずれた虚偽の申請は告知義務違反になることもあります

自動車保険の契約をするときに年間走行距離を申告します。これは、年間走行距離が長い人ほど事故を起こす確率が上がるため、年間走行距離が短い人との保険料に差を出すためです。


仮に、保険料を安く抑えようと、走行距離を短く申告したとします。事故を起こし、年間走行距離で虚偽の申告をしていたことがバレると、最悪の場合「告知義務違反」となり、保険金が支払われないこともあるので注意しましょう。


ただし、ソニー損保など保険会社によっては保険料の差額を支払うことで補償されるようです。

走行距離がオーバー(超過)してしまったらどうすればいいか

走行距離の虚偽の申告ではなく、職場が変わったり引っ越しをして車に乗る距離が増える場合もあるかと思います。


このような場合、なるべく早い段階で保険会社に連絡するようにしましょう。差額の保険料を支払うことにより、補償を受けることができます。


ただし、走行距離の計算方法には、過去1年の走行距離を申告するタイプの保険もあります。こちらのタイプでは年間の走行距離は関係なく、連絡などは不要になるようです。このようなタイプの自動車保険は、翌年の保険料が上がるようになります。

走行距離の計算方法は2種類ある

走行距離の計算方法は保険会社によって違い、以下の2つのタイプに分かれています。 

  • 1年間の走行距離を予想して申告 
  • 過去1年間の走行距離を申告 


走行距離を予想するタイプでは、保険会社によって違いはありますが、4~7つの範囲から選ぶことがほとんどになります。自分の走行距離はどれくらいなのか、しっかりと考え、一番近い距離のものを選ぶようにしましょう。


過去1年間の走行距離のタイプでは、オドメーターの値を入力して走行距離を証明します。


では、ダイレクト型自動車保険のそれぞれの保険会社はどちらのタイプになるのでしょうか?調べたものを表にしてみました。

走行距離の申告タイプ保険会社 
過去1年間の走行距離イーデザイン損保
三井ダイレクト損保
おとなの自動車保険
SBI損保
走行距離を予想ソニー損保
チューリッヒ
アクサダイレクト

走行距離を予想するタイプの方が少ないという結果になりました。 どちらのタイプでもしっかりと申告するようにしましょう。

事前に申告するタイプの場合は確実に申告しよう

先ほどもご説明しましたが、虚偽の申告や、申告した走行距離からあまりに超過している場合、もしもの事故のときに保険金を受け取れない場合も出てきます。


また、受け取れないとまではいかないまでも、支払いに時間がかかってしまう事もあります。


自動車保険の保険料を少しでも抑えたいと言う気持ちは分かりますが、もしもの時に保険金が受け取れないのでは本末転倒です。しっかりと確実に申告するようにしましょう。


ただし、申告した走行距離からそこまで離れていなければ、少しくらい超えてしまっていてもきちんと補償されることがほとんどです。あまり神経質にならないようにしてくださいね。

走行距離が少なかった場合はどうなるのか

では、走行距離が少なかった場合はどうなるのか、気になる方もいるかと思います。


申告した走行距離よりも実際に走った距離が短かった場合、多くの場合、お金が返ってくるなど特別なことがあるわけではありません。翌年の契約時に一番近い走行距離を選ぶようにしましょう。


ただし、ソニー損保では契約距離区分よりも実際の走行距離が1,000㎞以上短かった場合、「くりこし割引」という割引を受けることができます。くりこし割引は、走行距離の少ない分の差額保険料が、翌年の保険料から割引されます。


また、契約途中に車通勤から電車通勤に変わった、など、明らかに走行距離が短くなる場合、契約内容を変更することもできます。このような場合、一度保険会社に相談してみるといいかもしれません。

自動車保険の走行距離の目安と調べ方

そもそも自動車保険を契約するとき、どのように走行距離を決めればよいのでしょうか?


予想して走行距離を申告するタイプの場合、目安としてはどの様なものがあるのでしょうか?また、過去1年間の走行距離を申告するタイプの場合、どのように調べればいいのでしょうか?


 走行距離の目安と調べ方について、それぞれご紹介します。 

走行距離の区分とその目安

車両保険など自動車保険の任意保険の走行距離に関する区分は保険会社によって様々な違いがありますが、だいたい4~7くらいの区分になっているケースが多いです。ソニー損保では、3,000km以下、5,000km以下、7,000km以下、9,000km以下、11,000km以下、16,000km以下、無制限の7段階に分かれています。


それぞれどれくらい乗る人がどの区分かの目安は、以下のようになります。

走行距離使用状況週間算走行距離
3,000㎞以下ほとんど乗らない60㎞ほど
 5,000㎞以下買い物などに使用100㎞ほど
7,000㎞以下片道30分程の通勤・通学135㎞ほど
9,000㎞以下休日にドライブや旅行で使用170㎞ほど
11,000㎞以下片道1時間程の通勤・通学210㎞ほど
16,000㎞以下毎日の通勤・通学+休日にも使用310㎞ほど
無制限毎日長距離の運転をする-

あくまで目安ですが、参考にしていただければ幸いです。


通勤・通学などで利用している場合、走行距離を決めるのは比較的簡単かもしれませんが、ドライブや旅行で利用する場合、なかなか難しいかもしれません。


しかし、少しくらいオーバーしても、補償されなくなる、という訳ではなく、あくまで予想です。あまり神経質に考えるのは避けるようにしてください。 

自動車保険の走行距離による割引率はどのくらいなのか

では、走行距離の違いで、自動車保険の保険料にどれくらいの差が出るのか、実際にソニー損保の見積もりサービスを利用して調べてみましょう。


見積もりを行う条件としては、

  • 等級:15等級 
  • 年齢:30歳 
  • 車種:プリウス 
  • 運転者限定:本人または配偶者 
  • 年齢条件:30歳以上 
  • 車両保険:なし 

を基準にして、それぞれ年間走行距離を変えて見積もりを行いました。


その結果が以下の表になります。 

年間走行距離保険料
3,000㎞以下21,660円
5,000㎞以下23,520円
7,000㎞以下25,190円
9,000㎞以下27,830円
11,000㎞以下29,630円
16,000㎞以下35,450円
無制限38,110円

差額を計算してみると、なんと最大で16,450円もの差があります。


無制限を基準にして割引率を計算してみると、以下のようになりました。

年間走行距離割引率
3,000㎞以下43%
5,000㎞以下38%
7,000㎞以下34%
9,000㎞以下27%
11,000㎞以下22%
16,000㎞以下7%

最大で43%もの保険料の割引が受けられる、ということになりました。


思った以上に走行距離で保険料に差が出て驚いた方も多いのではないでしょうか?割引率に大きな差があるので、走行距離の申告はしっかりと行うことをおすすめします。


保険料が高いと感じている方は、走行距離が本当に合っているのか、見直してみるのもいいかもしれません。 

走行距離の確認方法は?どう調べるのか

過去1年間の走行距離を申告するタイプの自動車保険に加入する際は、何を見れば走行距離が分かるのでしょうか?ここで登場するのが「オドメーター」になります。


オドメーターは総走行距離を計測している計器で、全部の車に付いていますよ。同じような区間距離を測っている計器「トリップメーター」もあるので、必ずオドメーターの方か確認するようにして下さい。


また、オドメーターとトリップメーターが同じ表示板に出るタイプの車もあるようです。スイッチで切り替えができるはずなので、マニュアルなどを見てオドメーターの数値を出してください。


保険会社にオドメーターの数値を報告し、走行距離を証明することで、過去1年間の走行距離が計算され、保険料へ反映する仕組みになります。


このタイプの自動車保険は、年間走行距離がオーバーしてしまっても、前年の走行距離がしっかりと証明されているため、補償を受けられなくなる、ということがありません。安心して車に乗ることができますね。

走行距離がオーバーしてしまった場合

車両保険など自動車保険の任意保険では選択した走行距離までの補償がなされることになるので、走行距離をオーバーしてしまうと補償の範囲外になってしまいます。


その状態で特に何もせずにいると車両保険など自動車保険の任意保険の適用がなされずに修理代などを自費で支払うことになります。


そのため、走行距離に余裕をもって設定する必要があります。

1万円以上保険料を節約する方法をご存知ですか?

皆さんは自動車保険をどの頻度で見直していますか?


もしかしたら、加入してから一度も見直していない人も多いのではないでしょうか。


  • 加入してから一度も自動車保険を見直していない
  • 車を購入する代理店で加入した
  • 会社の団体割引で自動車保険に加入している

が1つでも当てはまる方は要注意!
高すぎる保険料を払っている可能性が高いです。

心当たりのある方は、一度保険料をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。


以下のボタンから簡単にシミュレーションできるので、ぜひどうぞ!

まとめ

いかがでしたか?ここでは自動車保険の走行距離の申告についてご紹介しました。


ここでご紹介したことは、 

  • 自動車保険の走行距離で虚偽の申告をすると、場合によっては告知義務違反になる 
  • 走行距離の申告には予想距離を申告するタイプと過去1年間の走行距離をするタイプがある 
  • 走行距離は4~7区分に分かれていることが多い 
  • 過去1年間の走行距離を申告するタイプでは、オドメーターの値を申告する 

になります。


自動車保険の走行距離は、走行距離を短く申告するほど保険料が安くなります。しかし、あまりに走行距離が超過してしまっている場合、告知義務違反で保険金が貰えなかったり、支払いに時間がかかってしまう場合もあります。そうならないためにも、しっかりと申告するようにしましょう。


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