レーザー治療に医療保険は適用される?花粉症や眼科など治療ごとに解説

美容や医療など様々な場面で使われるレーザー治療、医療保険が適用されないのでは思う方も多いですが、実はそんなことはありません。医療保険適用のレーザー治療もあり、安価に受けることができます。ここではレーザー治療が医療保険・健康保険の適用になるか解説します。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

レーザー治療に医療保険は適用される?わかりやすく解説


ほくろやシミの治療から、がん治療まで幅広く活用されるレーザー治療を受けてみようと考えている人は多いのではないでしょうか。


身体への負担が少ないとされるレーザー治療ですが、保険適用外のケースが多いという話もあり受診に踏み切れない一方で、医療保険が適用されれば負担も少なく受診できるとお考えのことでしょう。


そこでこの記事では、「レーザー治療に対して医療保険は適用されるのか」について、

  • そもそもレーザー治療とはどのような治療なのか? 
  • レーザー治療に医療保険や健康保険は適用されるのか? 
  • レーザー治療に生命保険は適用されるのか?

以上のことを中心に解説していきます。 


この記事を読んでいただければ、どのようなレーザー治療に医療保険が適用されるのかを知ることができ、レーザー治療のための費用の準備に役立てていただけます。


ぜひ最後までご覧ください。  

レーザー治療とは?

レーザー治療とは、レーザー光を用いた治療をいい、レーザー光をメスとして利用する外科的な治療の他にも、レーザー光の高いエネルギーを直接患部に照射する治療とがあります。 


レーザーメスの特徴として、直接部に接触することなく切開・止血・凝固などができることや、非常に細かな操作が可能となっていることが挙げられます。 


これらの特徴を生かして、脳や肝臓の手術に利用されることが多いです。 


レーザー光を照射すると、その高いエネルギーによって患部を焼いて破壊できるため、内視鏡を利用した治療に用いられ、気管支や胃、膀胱などにできた早期がんの治療に利用されます。 


具体的には、以下のような病気の治療や美容目的で使われています。

  • 胃がんや肺がんなどのがん全般
  • アレルギー性鼻炎
  • 顔のシミ取り

身体への負担も少ないことから、体力のない方や高齢の方にも適用することができます。

レーザー治療に医療保険は適用される?|花粉症・眼科・鼻炎など

実は、レーザー治療イコール医療保険の適用外というわけではありません。

医療保険対象となるにはレセプトという請求書に治療内容を書いて審査を受けるのですが、レーザー治療も一部治療は医療保険内とみなされるのです。


どのようなレーザー治療が医療保険の適用となるのかは、直接加入している保険会社に問い合わせた上で治療を受けてみてはいかがでしょう。


医療保険で何割か負担してもらえればレーザー治療もかなり身近なものとなるはずです。


また、医療保険が適用されるレーザー治療については、通常は健康保険も適用されます。


では、花粉症や下肢静脈瘤やシミ取りなどでレーザー治療を行った場合に医療保険や健康保険の適用になるのかどうか、それぞれ確認していきましょう。

花粉症対策としてのレーザー治療に医療保険は適用されるか

顔のシミをとるのと違い、病気治療での経済的負担を軽減するための費用だけに、花粉症治療は医療保険の対象となります。

花粉症のレーザー治療法ですが、鼻の中を焼いて粘膜の性質を変えることで症状を抑えるのです。


医療保険も使え、長年の悩みが解消されるのです。


また、通常の花粉症治療については健康保険も適用となっています。

下肢静脈瘤対策としてのレーザー治療に医療保険は適用されるか

足にデコボコとした血管の瘤ができた状態、それが下肢静脈瘤です。

良性の病気のため命の危険性はないものの、足のだるさやむくみなどの症状が慢性的のため生活への大きな妨げにはなるでしょう。


40歳以上の男女の10人に1人はなっているといわれ、あなたももしかしたら発症しているかもしれません。


遺伝の他、出産によって、立ち仕事を続ける中で発症するのです。


足がむくんだりだるかったりする方、いつもなっていることだからと放っておくと瘤ができてきてしまいます。


瘤になった部分の治療法としてもレーザーが用いられるのです。 


下肢静脈瘤対策でレーザー治療を行なう場合には、医療保険適用手術と自費手術の両方があります。


薬事許可されたレーザー治療であれば、健康保険も適用範囲となります。


医療保険の方がお値段の面ではもちろんお得ですが、手術日数や重症度・弾性ストッキングの着用期間の長さなどそれぞれにメリットデメリットがあるので、この病気でのレーザー治療は医療保険を使った方が良いとは必ずしも言い切れないのです。

シミ取り・ほくろ除去のレーザー治療に医療保険は適用されるか

美容関係の治療のためシミ取りのためのレーザー治療は医療保険が効かないように思っている方が多いでしょうが、厚生労働省が認可している機種を用いてのレーザー治療であったり、シミではなくアザの分類に入るのであれば十分医療保険で賄えるのです。
 

レーザー治療と言われて一番に思いつくのがこのシミ取りでしょうが、医療保険で受けられるのであればより身近になりそうです。 


もちろん、時間はかかってもいいから安価に購入した家庭用の機械を使ってもいいですし、自分へのご褒美としてエステサロンでのエステティシャンによる極上のサービスを受けるという方法だってあります。


自分にあった方法を選ぶようにしましょう。


ほくろ除去については、以下の記事で詳しく解説しています。

眼科でのレーザー治療に医療保険は適用されるか

眼科でもレーザー治療は医療保険の対象となります。

網膜格子状変性や中心性網膜炎など大きな病気の場合、治療費は高額ですが、医療保険が適用となれば手が出せるお値段となるでしょう。 


眼科の治療でもレーシックは病気でないので自己負担となります。


また、そもそもレーシック手術は自由診療のため、健康保険についても適用外となっていますのでご注意ください。


レーシック手術については、以下の記事で詳しく解説しております。

アレルギー性鼻炎のレーザー治療に医療保険は適用されるか

アレルギー性鼻炎は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が出るアレルギー性の鼻の病気で、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質の方に出やすい病気です。 


花粉症は季節的なアレルギー性鼻炎ですが、ウスダストやダニ、ペットの毛などもアレルギー抗原であるため、一年を通してアレルギー症状の出る方もいらっしゃいます。 


では、アレルギー性鼻炎のレーザー治療の場合は医療保険の適用があるのでしょうか? 


アレルギー性鼻炎のレーザー治療は「鼻焼灼術」といいますが、これは医療保険の適用となることが多いです。 


また、アレルギー性鼻炎の治療では健康保険も適用となります。


つらい鼻の症状もレーザー治療で緩和することができますし、医療保険が適用となりますので、医療費の負担も軽減されます。 

後発白内障のレーザー治療に医療保険は適用されるか

後発白内障のレーザー治療が医療保険の適用となるかどうかの前に、後発白内障について簡単にご説明いたします。 


白内障手術は、水晶体の入っている袋である水晶体嚢を残して、そこに眼内レンズを入れ替えるという手術になりますが、水晶体嚢は時間とともに白濁してくることがあり、この状態を後発白内障といいます。 


後発白内障の発症率は手術後5年以内で約20%と言われているため、手術をした方は心配してしまいますね。 


前置きが長くなりましたが、後発白内障のレーザー治療も医療保険の対象となることが多いようです。 


また、それに伴い健康保険も適用範囲となります。


一度取り除けば基本的に再発することはありませんし、医療保険の対象となるため医療費も補償されます。 

眼底出血のレーザー治療に医療保険は適用されるか

続いて、眼底出血のレーザー治療に医療保険は適用されるかどうかについてご説明していきます。 


眼底出血には、レーザー光凝固治療という治療法が用いられます。 


レーザー光凝固治療は、眼底出血の他に糖尿病網膜症、緑内障、網膜剥離裂孔などに対しての治療としても有効です。 


網膜の血管にできたコブを焼いて、そこから血液成分が漏れることを止めることにより網膜のむくみを解消したり、網膜とその下の脈絡膜との境の層にある傷んだ部分を焼くことにより、新たな網膜色素上皮層の再生を促したりするなどの効果があります。 


このような眼底出血のレーザー治療も、医療保険の対象となるのか気になりますね。 


医療行為としてのレーザー使用となるため、眼底出血の場合も、医療保険の対象となることが多いようです。 


医療行為の場合、健康保険も適用となります。

参考|レーザー治療は生命保険も適用されるのか

生命保険は、基本的に人の生存もしくは死亡に対する保障を行うための保険です。


レーザー治療は医療行為のため、医療行為を保障する医療保険は対象となるケースもあることは先述の通りですが、生命保険は対象とはなりません。


しかし、加入している保険が生命保険という名前であっても、医療特約が付いていればレーザー治療も保険の対象となることがあります。


この場合、生命保険が主契約となりますが、特約で医療保険と同等の保障が付いているケースで、特に大手生命保険会社の保険でこのような契約になっていることが多いです。


加入している保険が生命保険だからと諦めず、まずは保険の内容をよく見直してみましょう。

まとめ|レーザー治療は医療保険・生命保険が適用される場合がある

レーザー治療に医療保険・生命保険は適用されるのかについて説明してきました、いかがでしたでしょうか? 


今回のこの記事のポイントは、 

  • レーザー治療とはレーザー光を用いた治療法で、細かい操作が可能な上、身体への負担が少ない 
  • レーザー治療が医療保険の適用を受けられるのは、「病気治療」を目的とした場合 
  • レーザー治療後はお肌のケアが特に大事 
  • 生命保険でもレーザー治療が保障される特約もある

です。 


レーザー治療を受けたとしても、すべてのレーザー治療が医療保険の適用になるわけではなく、病気を治療するために行ったもののみが対象となります。 


花粉症などのアレルギー性鼻炎、下肢静脈瘤、後発白内障、眼底出血などでレーザー治療を行った場合は医療保険の対象となるケースが多いです。 


一方で、美容目的で厚生労働省が認可していない機種を用いた場合やレーシックは病気の治療ではないため適用されません。 


しかし、加入している医療保険によって取り扱いが異なりますので、詳しくは保険会社に問い合わせることをおすすめします。 


なお、ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

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