【獣医師監修】犬の水晶体脱臼とは?原因から症状、治療法まで解説!

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犬の水晶体脱臼をご存知ですか?原因は緑内障や白内障の進行や原発性の場合等があり、角膜が白く濁る等の症状がみられます。治療としては目薬や手術が行われます。この記事では犬の水晶体脱臼について、原因から症状、治療法、治療費、予防まで詳しく解説します。

犬の水晶体脱臼とは?最悪の場合失明の恐れも!

水晶体脱臼とは、どのような病気なのでしょうか?また、自分の愛犬が水晶体脱臼にかかってしまった場合にはどんな治療方法があるのか、どれくらいの治療費が必要なのかが心配事になるでしょう。


水晶体脱臼は最悪の場合「失明」に繋がる病気なので、飼い主が愛犬の変化に一早く気づいてあげることが大切です。


今回「ほけんROOM」では、

  • 犬の水晶体脱臼とは
  • 治療法はあるのか、かかる費用はいくらくらいか
  • 予防することはできるのか
  • 水晶体脱臼になりやすい犬の特徴

について詳しく解説します。


病気に対して正しい知識を身に付けることで、愛犬を救える可能性も高まります。長く一緒に暮らしていくためにも、ぜひ最後までチェックしてみてください。

犬の水晶体脱臼とは?原因や症状を詳しく解説!

まずは、犬の水晶体脱臼について基本的な知識を身に付けましょう。次項からは、

  • 水晶体脱臼とはどのような病気なのか?治る病気なのか?
  • 何が原因になるのか?
  • どんな症状が出るのか?

を中心に解説します。


万が一飼い犬に水晶体脱臼の症状がみられた時でも落ち着いて対応できるように、犬を飼っている方はぜひ参考にしてください。

そもそも犬の水晶体脱臼とは?治療すれば治るのか

水晶体脱臼とは、目の中でレンズの働きをする「水晶体」が、正しい位置からズレてしまう病気です。水晶体は、チン小帯とよばれる繊維によって固定されていますが、このチン小帯が完全断裂、もしくは部分的に断裂・欠損することで水晶体脱臼を引き起こします。


脱臼の仕方によって、「前方脱臼」「後方脱臼」に分類され、犬の場合は後方(硝子帯側)に倒れる「後方脱臼」となるケースが多いです。


治療方法としては、脱臼の程度が軽ければ点眼薬を使った保存療法を行いますが、自然に治ることはありません。視力低下や、様々な合併症を起こす場合もあるので、一般的には水晶体を取り除くことで治療します。

犬の水晶体脱臼の原因は?原発性と続発性の原因を解説!

水晶体脱臼の原因は、原発性と続発性の2種類が存在します。


原発性

原発性とは、他の病気によって引き起こされるのではなく、対象となる組織の病変によって発生する病気のことです。原因となる例としては、

  • 加齢によるチン小帯の変化で水晶体を支えられなくなった
  • 先天的・遺伝的にチン小帯をはじめとする眼球構造の発育不全があった
  • 眼球を強くぶつけた衝撃で眼球内を傷つけてしまった

などが挙げられます。


続発性

続発性とは、別の疾患によって引き起こされる病気のことで、二次性ともよばれます。水晶体脱臼の場合は、重度のぶどう膜炎や、緑内障白内障といった病気をきっかけに、発症することがあります。

犬の水晶体脱臼の症状は?合併症や失明に注意!

水晶体脱臼を発症すると、下記のような症状が現れます。

  • 目を気にして痛がっている
  • 瞳孔の中に、水晶体の輪郭部分が見える
  • 白目の部分が赤く出血する(結膜炎)
  • 角膜が白っぽく濁ったように見える(角膜浮腫)

水晶体のズレ方次第では特に症状が出ない場合もありますが、普段と様子が異なる場合は注意が必要です。また、水晶体脱臼による合併症にも気を付けましょう。主な合併症は、下記の3つです。

  • 緑内障
  • 網膜剥離
  • ブドウ膜炎

特に緑内障は激しい痛みを伴い重症化する可能性があり、前方脱臼の場合70%以上が合併症として緑内障を発症するといわれています。水晶体脱臼は、放っておくと視力が低下し、最悪の場合失明してしまう大変危険な病気です。早期発見・早期治療を心がけましょう。

犬の水晶体脱臼の治療法や治療費、予防を詳しく紹介!

飼い犬が水晶体脱臼になってしまったら、どのような治療方法があるのでしょうか?また、どれくらいの治療費を想定しておけばよいのでしょうか。ここからは、具体的な治療方法や治療費用について詳しく解説します。


また、水晶体脱臼にかからないための予防方法も紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

犬の水晶体脱臼の手術や目薬等の治療法、治療費用を紹介!

水晶体脱臼の治療方法は、脱臼の程度や状態によって選択します。まず脱臼が軽症・後方脱臼の場合は、視力温存の可能性があるので外科手術が推奨されます。加えて点眼薬が併用されることもあります。


次に脱臼の程度が重く前方脱臼の場合は、外科手術にて水晶体を取り除きます。外科手術の費用は、20万円弱となることが多いようです。人間の場合は水晶体摘出後に人工の水晶体を入れることになりますが、犬の場合は水晶体を取り除くだけの手術をします。


水晶体摘出を行うとピント調節が出来ないので、視界がぼんやりとした状態になります。全く見えなくなるわけではなく、犬は優れた聴覚や嗅覚で視覚をカバーできるので、大きな障害が残ることはありません。床に荷物を置かないようにするなどの配慮で、問題なく日常生活をおくることが出来ます。

犬の水晶体脱臼の予防は?早期発見・早期治療が大切!

水晶体脱臼には、残念ながら効果的な予防方法はありません。そのため、定期的な眼圧測定を行い、早期発見・早期治療を行うことが何よりも大切です。特に以下の場合は、日ごろから注意して飼い犬の様子を観察しておくことが重要でしょう。

  • 水晶体脱臼にかかりやすい犬種の場合
  • 緑内障や白内障、ブドウ膜炎などが発症している場合
目の色がおかしい、パチパチと瞬きが多くなった、見えにくそうにしているなど、少しでも普段の様子と違う場合は、早めにかかりつけの動物病院に相談しましょう。

水晶体脱臼になりやすい犬種や年齢、性別はある?

水晶体脱臼にかかりやすい犬種や特徴はあるのでしょうか?原発性と続発性のそれぞれで解説します。


まず、原発性水晶体脱臼の場合、かかりやすい犬種(好発犬種)が存在します。

  • テリア全般(ジャックラッセルテリア、ミニチュアブルテリア、チベタンテリアなど)
  • ジャーマンシェパード
  • ボーダーコリー


これらの犬種を飼っている場合は、遺伝的に水晶体脱臼を発症しやすいので、注意が必要です。また、2~5歳までの成犬で多く発症が見られ、性別による「発症のしやすさ」はありません。


次に、続発性水晶体脱臼の場合です。白内障や緑内障、ブドウ膜炎などが発症している場合、合併症として水晶体脱臼になってしまうので、どの犬種でも発症する可能性はあります。続発性の場合も原発性と同じく、早期発見・早期治療が肝心です。目の異変を感じた場合は、早めに動物病院に相談しましょう。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

水晶体脱臼は最悪の場合失明してしまう病気です。愛犬に万が一があった時に、お金の心配をすることなく最適な治療を受けさせてあげるためにも、ペット保険で備えておきましょう。


ほけんROOMにはペット保険に関する記事が多数掲載されていますので、大切な家族を守るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ:犬の水晶体脱臼とは?

犬の水晶体脱臼について解説しました。この記事のポイントは、

  • 水晶体脱臼とは、目の中でピント調節を行う水晶体がずれてしまう病気
  • 先天的・遺伝的原因や、外傷・白内障、緑内障などの合併症を原因として発症する
  • 結膜炎や角膜浮腫が主な症状で、重症になると様々な合併症を併発し、視力低下や失明の危険もある
  • 治療方法は症状の大きさや・犬の体力などを考慮し、点眼薬での保存治療か外科手術にて水晶体摘出を行う治療のいずれかを選択する
  • 治療費は外科手術となる場合、20万円弱となる
  • 予防方法はないので、早期治療が重要である
  • 好発犬種であるテリアやボーダーコリーは、特に定期健診などでの早期発見が大切
  • もしもの時に備えてペット保険への加入がおすすめ

でした。


大切な家族の一員であるペットを守るためにも、飼い主として病気に対する最低限の知識は必要です。この記事を参考に、いざという時に対処できるように準備しておきましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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