【獣医師監修】猫の横隔膜ヘルニアとは?原因や症状、治療法を解説!

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猫の横隔膜ヘルニアをご存知ですか?先天性と後天性のものがあり、後天性で外傷性の横隔膜ヘルニアが一番多いです。手術で治ることが多いですが、再発することもある病気なので注意しましょう。この記事では猫の横隔膜ヘルニアについて、原因や症状、治療法、予防法を解説します。

猫の横隔膜ヘルニアとは?再発するリスクもあるので注意!

ヘルニアという病気をご存じでしょうか?


そもそもヘルニアは、体内の臓器が本来あるべき位置から出てしまった状態になることです。人でも椎間板ヘルニアや鼠径ヘルニアなどで悩んでいる方もいるかもしれません。


実は、猫も横隔膜ヘルニアという病気になることがあります。


そこで今回「ほけんROOM」では「猫の横隔膜ヘルニア」について

  • 猫の横隔膜ヘルニアとは?
  • 猫の横隔膜ヘルニアの原因や症状
  • 猫の横隔膜ヘルニアの治療について
  • 猫の横隔膜ヘルニアの予防法

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、猫の横隔膜ヘルニアという病気を理解することができますし、万一発症した際の対処法を知ることもできます。


ぜひ、最後までご覧ください。

猫の横隔膜ヘルニアとは?原因や症状を詳しく解説!

猫の横隔膜ヘルニアという病気をあまりよく知らないという方は多いと思います。一体どのような病気なのでしょうか?


そこでここでは、

  • 猫の横隔膜ヘルニアとは?
  • 猫の横隔膜ヘルニアの原因
  • 猫の横隔膜ヘルニアの症状
といった内容を詳しく解説していきます。

猫の横隔膜ヘルニアという病気について基本的な知識を確認していきましょう。

そもそも猫の横隔膜ヘルニアとは?放置しても治るのか

横隔膜ヘルニアとは、胸部と腹部との間にある横隔膜が破れ、腹部の中の臓器が破れた穴から胸部に入り込んでしまう病気です。


横隔膜ヘルニアには、

  • 外傷性横隔膜ヘルニア
  • 横隔膜腹膜心膜ヘルニア
  • 食道裂孔ヘルニア
の3つの種類があり、それぞれ原因が異なります。

横隔膜ヘルニアは、空いた穴の程度などによっては経過観察となることもありますが、基本的には外科手術による治療が必要となります。

治療せずに放置しておくと、症状が悪化して呼吸困難を起こしたり、物を食べられずに衰弱したりして命にかかわることもありますので危険です。

また、横隔膜ヘルニアは一度治療した後も穴が開いて再発することもある病気です。

このため、もし横隔膜ヘルニアが疑われる場合は
  • 早期に治療すること
  • 長期的に経過を見ること
を心がける必要があります。

猫の横隔膜ヘルニアの原因は?外傷性のことが多い!

猫が横隔膜ヘルニアになる原因は大きく2つに分かれます。


外傷性の原因

もっとも多い原因が、後天的に外傷によって引き起こされるものです。「外傷性横隔膜ヘルニア」がこれに当たります。


外傷性横隔膜ヘルニアを発症するには、

  • 交通事故
  • 高いところからの落下
などがきっかけとなります。これらによる外傷によって横隔膜に損傷を受けて、横隔膜ヘルニアを発症します。

先天性の原因

また、生まれつき心臓を包んでいる膜と横隔膜がつながっていることが原因となる先天性の「横隔膜腹膜心膜ヘルニア」もあります。


先天性の場合は、急激な変化がない場合がありますので症状に気付きづらい事もあります。ですので、子猫の時に発達の経過が気になる場合は念のため動物病院で診てもらうと良いでしょう。

猫の横隔膜ヘルニアの症状は?嘔吐や痛み等の症状を解説!

猫の横隔膜ヘルニアには次のような症状が見られます。

  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 息が荒く苦しそう
  • 呼吸困難

空いた穴から腹部の臓器がである胃や腸が胸部に入り込み圧迫されるため、胃や腸がうまく機能せず消化器系の症状が見られることがあります。


また、肺や心臓が圧迫されることで、呼吸器系の症状も見られます。


外から帰った後からこのような症状が出てきた場合は、外傷性の横隔膜ヘルニアの可能性も考慮すべきかと思われます。


先天性の場合は、これらに加えて発育の遅れが見られる場合もあります。


先述の通り、先天性の場合や横隔膜の損傷が小さい場合は、上記のような症状が確認できづらいこともあります。


もし、高いところから落ちた、など気になるアクシデントがあった際は、すぐには症状が出なくても動物病院で診てもらった方が良いでしょう。

猫の横隔膜ヘルニアの治療法や治療費、予防法を解説!

猫の横隔膜ヘルニアになる原因や、その症状は分かりました。


では、もし猫が横隔膜ヘルニアになってしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?


そこでここでは、

  • 猫の横隔膜ヘルニアの治療方法
  • 治療にかかる費用と実例
  • 予防するにはどうしたらいいのか?
といった内容を詳しく解説していきます。

万一のときに慌てないためにもぜひ確認していきましょう。

猫の横隔膜ヘルニアの治療法は?手術等の治療を解説!

猫の横隔膜ヘルニアの治療法の一つは、外科手術です。


手術では胸部に入り込んでしまった臓器を元に戻し、横隔膜の穴を塞ぐ処置が行われます。


比較的難しい手術であり、術後も1~2週間程度入院して体調を管理していくことになります。


また、手術には

  • 臓器が胸部で癒着し、臓器をはがす際に出血が多くなることもある
  • 全身麻酔によるリスク
  • 胸腔も開けることになる

などのリスクがあり、猫にとって負担は大きいものです。


猫の横隔膜ヘルニアは必ずしも症状がでるとは限りません。


これらの手術のリスクを考慮して、目立った症状がない場合や、猫の年齢が高齢の場合などは無理に手術せずに経過観察となることもあります。

猫の横隔膜ヘルニアの治療費は?手術費用等を実例と共に紹介!

猫の横隔膜ヘルニアの手術は、入院が必須で処置自体も術後の管理も難しいため大きな病院で受けることがほとんどです。そうなるとかかる費用も気になりますよね。


費用は、猫の症状や入院期間などにもよりますが、10万~30万程度かかることが多いです。


実際の例をあげると、手術後1週間の入院、酸素室の利用もあって20万円以内という例があります。

(参照:横隔膜ヘルニア(横隔膜欠損症)だったうちの猫の闘病記


酸素室の利用代が大きくかかったようですが、かなり割引されていてこの金額だったようなので、入院期間がもう少し長ければさらに費用がかかることでしょう。


中には手術費用を捻出するためにクラウドファンディングをする飼い主さんもいますが、たしかにすぐに出せる金額とは言えませんよね。

猫の横隔膜ヘルニアの予防法は?ケガをさせないことが一番大事!

猫の横隔膜ヘルニアは、重症化すると猫はとても苦しく命にもかかわる病気です。できることなら横隔膜ヘルニアになることは避けたいです。


先天性の場合は仕方ありませんが、外傷性の場合は一番の原因は交通事故です。


交通事故や、高いところから落ちるなどのケガをさせないことが一番の予防になります。


外で飼っている猫の方が外傷性横隔膜ヘルニアになりやすい傾向もありますので、外には出さずに室内飼いを徹底するという方法も効果があるでしょう。

横隔膜ヘルニアにかかりやすい猫種や年齢はある?

横隔膜ヘルニアは基本的にはどの猫にも発症の可能性がある病気です。


外傷性横隔膜ヘルニアは、交通事故などで発症することが多いため、好奇心旺盛な若い猫の方がなりやすい傾向はあります。


ケガとの遭遇率の面から、外で飼われている猫の方が発症する可能性も高いと言えます。


一方で、先天性のヘルニアは長毛種の猫に見られることが多いです。


特に子猫の場合は、

  • 発育が遅すぎないか
  • 食欲はあるか

など、よく観察しておくことが、横隔膜ヘルニアの早期発見につながります。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

ご覧いただいた通り、猫の横隔膜ヘルニアの治療は大きな金額がかかることが分かりました。


数十万単位となると、家計の事情によってはすぐに捻出できる金額ではありませんよね。


しかし猫の横隔膜ヘルニアは早めに治療しないと、臓器を圧迫して手術後も後遺症が残る場合もあります。臓器の癒着の心配もありますし、お金が貯まるまで待つと症状が悪化する可能性があります。


猫が苦しむ様子も可哀そうですし、すぐに治療してあげたいですよね。


そんなもしもの場合に備えて、ペット保険に加入しておくことがおすすめです。加入しておけば、いざという時に頼りになります。


ほけんROOMではペット保険に関する記事もありますので、選び方などの参考になさってみてください。

まとめ:猫の横隔膜ヘルニアのとは?対処法も合わせて紹介!

猫の横隔膜ヘルニアについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • 猫の横隔膜ヘルニアは交通事故などの外傷性の原因がほとんど
  • 症状は嘔吐や呼吸困難などがある
  • 治療は経過観察となる場合もあるが、根本的には外科手術が必要
  • 手術費用は10万~30万円程度
  • どんな猫でも発症するが、比較的子猫の発症率が高い
  • ペット保険に加入しておくと安心

でした。


愛猫が横隔膜ヘルニアと診断されると、心配になりますよね。


外科手術で元気になっている猫ちゃんもたくさんいますので、焦らずにまずは受診することと、日ごろからペット保険等で費用の備えをしておくことが大切です。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたいペットや保険に関する記事を多数掲載しています。ぜひご覧になってください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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