オウムの平均寿命は?長生きさせるコツも紹介【獣医師監修】のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. オウムの平均寿命は20〜60年と種類によって様々!
  2. 長生きする分病気のリスクも高くなる
  3. 病気に備えてペット保険に加入することが大切!

鳥類のペットとしてインコに並ぶくらい人気があるのがオウムです。そこで今回はオウムの種類別の平均寿命やギネス世界記録の最長寿命を紹介します。長生きさせるコツや飼育に必要なもの、オウムがかかりやすい病気についても書いてあるのでぜひ参考にしてください。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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オウムの平均寿命や性格は?長寿の理由や長生きさせるコツを紹介!

ペットとして昔からよく飼われているオウム。美しい姿と人によくなつくことからとても人気があります。


親しみのある鳥ですが詳しいことは意外と知られていません。


オウムを飼おうと考えている方は、どれだけ長く生きるのか、どうすればより長生きさせることができるのか気になりますよね。


オウムにはさまざまな種類がいて、20年ほど生きる種類や、50年以上生きる種類もいます。


そこで今回MOFFMEでは、オウムを飼おうと思ったらぜひ知っておきたい

  • オウムの種類別の平均寿命
  • オウムを長生きさせるコツ
  • オウムの種類別の性格
  • オウムの価格
  • オウムのかかりやすい病気
  • オウムが加入できるペット保険

について詳しく解説します。


この記事を読んでいただければ、オウムについての理解が深まり飼うための準備や飼育方法のポイントが分かります。


ぜひ、最後までご覧ください。

オウムの種類ごとの平均寿命や長生きの理由を紹介!


オウムの中には人間と同じくらい、もしくはそれ以上に長生きする種類もいるので、飼い主と一緒に成長してくれる点で、とても魅力的なペットです。


一度飼い始めたら長いお付き合いになるので大切に飼育しましょう。


ここでは

  • オウムの種類別の平均寿命
  • オウムが長生きする理由
  • オウムの年齢を人間換算

について詳しく紹介します。

オウムの主な種類とその平均寿命

一口にオウムと言ってもさまざまな種類があります。


中には名前に「オウム」とついていないオウムもいるのでややこしいですね。


オカメインコは「インコ」という名前がついていますが、立派な冠羽があるのでまぎれもなくオウムです。


そして、オウムは種類によって大きく寿命が異なります。ここでは主なオウムの種類とその平均寿命を紹介しますので飼う際に参考にしてください。

オウムの種類平均寿命
オカメインコ15年
コバタン40年
モモイロインコ40年
キバタン50年
ニシオジロクロオウム25~50年
ボーダンクロオウム25~50年
タイハクオウム40~50年
アカオクロオウム45~50年
オオバタン40~60年
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なぜオウムは長生きするの?長寿の理由を考察

オウムはペットの中でもかなり寿命が長い生き物ですがなぜこんなにも長生きをするのでしょうか?


オウムが長生きする理由は実のところはっきりとは分かっていません


専門家の中には、

  • ゆっくりとした呼吸をするため心臓に負担がかからない
  • 体が大きい
  • 社会性がある

といった理由をあげる人もいます。


また、野生でも寿命の長いオウムですが、飼われているオウムはさらに長く生きる傾向があります


それは

  • 外敵がいないこと
  • 餌を十分にもらえること
  • 飼い主の愛情を受けること

といった理由によるものだと考えられます。


特に飼い主の愛情はとても重要なので、大切に育てましょう。

オウムの年齢を人間に換算すると何歳?

寿命の長いオウムですが、人間の年に換算すると何歳になるでしょうか?


人間で何歳くらいかが分かると愛着が沸く上に、その年齢に合ったお世話をすることができます。


オウムは種類により寿命がバラバラなので平均寿命が50年のオウムと人間との年齢換算表を紹介します。

オウムの年齢人間に換算した年齢
1歳10歳
2歳16歳
3歳20歳
4~10歳21~30歳
11~20歳31~40歳
21〜35歳41〜60歳
36〜50歳61〜90歳

1年で大きく成長し、2~3年で成鳥になることが分かります


30年を超えると高齢期に入り病気をしやすくなりますので気を付けて飼育しましょう。

オウムの最長寿命のギネス記録を紹介【参考】

ギネスの記録を見てみるとなんと83年も生きたオウムがいるようです


ギネスに記録されたオウムはオーストラリアのクルマサカオウムで2016年に亡くなるまで動物園で大切に飼育されていました。


白とピンクの美しいオウムで多くの人に愛されたそうです。


記録としてはっきりと残っているのは83年ですが、中には100年以上生きるオウムもいるようです。

オウムを長生きさせるコツや注意点は?


鳥の中でも長生きをすると言われているオウムですが、どのような環境で飼育するかによって寿命が左右されることもあります。


とても人懐っこく飼い始めたら家族の一員として欠かせない存在となるオウムとは一日でも長く一緒にいたいですよね?


長生きさせるためには飼い方のコツがあります


そこでここではオウムを長生きさせるために必要な

  • 信用できるペットショップやブリーダーからオウムを購入 
  • 温度・湿気の管理
  • 定期的な放鳥
  • オウムを孤独にする時間を減らす 
  • 日光浴
  • 体重管理
  • 近所にオウムを診断できる動物病院があるのか抑えておく 

について詳しく紹介します。


大切なオウムが元気で長生きできるよう参考にしてください。

長生きのコツ①信用できるペットショップやブリーダーからオウムを購入する

オウムの迎え入れ方法は、ペットショップやブリーダーからの購入、里親探しサイトや知人からの譲渡があげられます。 


オウムがかかりやすい病気は、遺伝性または感染性のものが多く、お迎えした時点で既に病気にかかっていることもあります。これらの病気は適切な管理により防ぐことが可能ですが、採算重視で十分な対策を取っていない業者も存在します。


オウムをお迎えする場合は、オウムの病気に対する知識が豊富で十分な対策を行っているペットショップやブリーダーからお迎えするようにしましょう。里親や知人から譲り受ける際も、それまでの飼育状況を確認してからお迎えを検討することをおすすめします。 

長生きのコツ②オウムは湿気に弱いので注意が必要

オウムは東南アジアやオセアニアなどが原産です。


日本とはかなり気候が違う地域に生息していたので、温度や湿度管理には注意が必要です。温度計・湿度計をケージの近くにおいて毎日チェックしましょう。


暖かい地方が原産とはいえ日本の夏の暑さ、湿度には対応できず体調を崩してしまうことがあります。特にオーストラリアの乾燥地原産のオウムは湿度に弱い傾向があります


エアコンや除湿器を使い、熱中症にならないように気を付けましょう。


適切な温度・湿度はそのオウムの原産地によって違いますが、基本的に25~30度、湿度は60%ほどに保ちましょう。


また、1日の温度差は10度以内におさめると体の負担が少ないです。

長生きのコツ③定期的な放鳥でストレスを発散させる

野生では自由に飛び回っているオウム。ペットとして飼う場合も定期的に放鳥して自由に飛ばせてあげることが大切です


放鳥の効果

  • 適度な運動で肥満予防
  • ストレスを軽減

オウムも肥満になってしまうことがあるのでそれを避けるためにも運動が必要です。飛ぶことでストレス発散にもなります。


また、人懐っこいオウムにとって放鳥は飼い主とのスキンシップの絶好の機会でもあります。飼い主との信頼関係を保つためにも1日1回はケージから出してあげましょう。


放鳥中は逃げてしまわないよう、ドアや窓は締め切っておくことも忘れないでください。

長生きのコツ④オウムを孤独にする時間を減らす

オウムは元々群れでコミュニケーションを取りながら暮らす動物であるため、一羽で過ごすことが強いストレスの原因となります。


強い孤独や不安を感じる状態が続くことにより、自傷行為の一種である「毛引き症」を発症することもあります。この毛引き症は、現在の医療では改善が難しい病気です。発症を防ぐためにも、できるだけ一羽で過ごす時間を作らないことが大切です。


オウムに合わせた環境を用意できるかをしっかりと検討した上でお迎えしてあげましょう。相性がいい鳥がいれば、一緒に暮らせるようにしてもいいでしょう。  

長生きのコツ⑤オウムに日光浴をさせてあげる

日光浴をさせることも健康を保つ上で大切です


オウムは日光浴をすることでビタミンDを体内で合成します。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるために欠かせない栄養素です。


カルシウムが不足すると骨に異常が出ることもあるのでしっかりと日光浴をさせてあげましょう。日光浴はストレス解消や紫外線による殺菌効果もあると言われています。


日光浴を行う時はオウムの様子をよく観察して、疲れが出るようなら時間を短くしたり、日陰を作ってあげたりと負担がかからないように工夫をしましょう。


特に夏の暑い時期は熱中症にかかることもあるので注意が必要です。

長生きのコツ⑥オウムの体重管理を徹底する

オウムの体調管理のためにこまめに体重を量る習慣をつけましょう。


鳥類は野生下で自分の身を守るために本能的にケガや不調を隠そうとします。隠し切れないほどの不調の場合、症状が深刻になっている可能性が高いです。


特にオウムは体が羽毛で覆われているため、表情や体型の変化に気づくことが難しく、不調の発見が遅れることもあります。 


オウムの体重は、食事量や体調により変化するため、オウムの健康状態を知るための貴重なバロメーターです。 


こまめに体重を量り、記録しておくと、食事の量や質が適切か、また健康状態が良いかを判断しやすくなります。急激な体重の変化は病気が疑われるため、目立った症状が無くても病院に連れていきましょう。 

長生きのコツ⑦オウムを診断できる動物病院が近所にあるのか抑えておく

動物病院自体は全国各地に存在しますが、その中で鳥類、取り分けオウムを診療可能な病院は限られています。


万が一、オウムがケガや病気をして緊急を要するときに、診察を断られ、病院を探している間に症状が悪化し、悔やんでも悔やみきれない結果になってしまうこともあります。特に大型の鳥類であるオウムは、力が強いことから扱いが難しく、専門的な知識や経験がある病院でなければ、かえって不調を悪化させてしまう事態にもなりかねません。


可能であればお迎え前にオウムの診療ができる動物病院を探し、かかりつけ医を決めておきましょう。ペットショップやブリーダーからの情報収集がおすすめです。

オウムの性格を種類別に紹介!鳴き声はうるさい?


オウムは種類によって寿命が異なることを紹介してきましたが、性格はどうなのでしょうか?


オウムの種類によってはおっとりしていたり、好奇心旺盛だったりと性格も大きく異なります


性格は飼いやすさにも大きく関わる重要なポイントです。どのような性格なのかをあらかじめて知っておくことはどのオウムを選ぼうか迷った時にとても役立ちます。


ここでは、人気の4種類のオウムについて紹介します。


オウムの種類性格
タイハクオウム
おっとりしている
人になつきやすい
キバタン好奇心旺盛
人懐っこい
モモイロインコ愛情深い
人懐っこい
オカメインコ温厚

気になるオウムはいましたか?


以下の記事ではより詳しくそれぞれの種類の性格について解説しています。気になる方は参考にしてください。

オウムとインコの違いとは?【参考】

オウムなのに名前にインコとつくものがあり、2つとも同じものなのでは?と思う方も多いと思います。


しかしオウムとインコは生物学的に異なる種類であるとされています。


そこで、簡単にオウムとインコを見分けるコツをお伝えします。以下の表をご覧ください。


オウムインコ
大きさ大きい小さい
地味派手
冠羽(かんう)有り無し


1番簡単な見分け方は、冠羽(かんう)と呼ばれる頭の後ろの羽の有無を確認することです。

冠羽が有るとオウム、無いとインコです。


オカメインコなどはインコという名前ですが、冠羽があるためにオウムに分類されるのです。


オウムとインコの違いについて詳しく知りたい方は以下の関連記事を参考にしてください。

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インコとオウムの違い、ヨウムとオウムの違い、見分け方・性格の特徴を解説。

オウムの飼育方法や飼うのに必要なものは?

長い間お付き合いできるパートナーとして人気の高まっているオウム。


飼い始めてからその時々に必要なものを買い足すこともできますが、飼う前に用意しておいた方が良いものもいくつかあります。


また、種類によって価格もバラバラなので、気になっているオウムの相場を知ることも大切です。


ここでは

  • オウムの種類別の値段
  • 飼育に必要なアイテム
  • オウムの餌

について紹介します。


しっかり準備を整えてオウムをお迎えしましょう。

オウムの相場はいくら?種類別の値段一覧

オウムの価格は寿命と同じように種類によってかなり差があります


オカメインコは数万円で購入できますが、オウムの種類によっては100万円以上出しても手が届かない品種もいます。


高額なオウムはワシントン条約により国際取引が禁止されているため絶対数が少なく、そもそも手に入れることが難しいようです。


オウムの種類別の値段一覧

オウムの種類値段
オカメインコ2~4万円
モモイロインコ30~40万円
タイハクオウム20~50万円
キバタン30~50万円
コバタン50~100万円
オオバタン70~120万円
クルマサカオウム100万円~
アカオクロオウム300万円~


飼育にはケージ・床材や止まり木が必要

オウムを飼い始める際に準備しておきたいアイテムを紹介します。


ケージ

オウムが普段生活する場所です。羽を広げて移動できる大きさのものを用意しましょう。


くちばしの力がかなり強いので頑丈なものでないとすぐに壊れてしまいます。


床材

ケージの下に敷いておくものです。ゴミに簡単に出せる新聞紙キッチンペーパーがいいでしょう。


商品としても売られているものを利用することもできます。


止まり木

ケージに付属されていることもあります。購入するならすぐに壊れない頑丈なものを選びましょう。


齧って遊ぶためのおもちゃも一緒に入れておくと喜びます。

餌はペレットを中心に与える

オウムの餌は何種類がありますがオウム専用のペレットを中心にあげるといいでしょう


ペレットのメリットは栄養バランスが計算されているので肥満や栄養不足を防ぐことができます。


オウムによってはペレットの好き嫌いがあるようなので何種類か用意して好みのものを見つけるといいでしょう。


また、ミックスシードやリンゴ・小松菜などの果実野菜類も喜んで食べます。ただしこれらはおやつ程度にしておかないとベレットを食べなくなります。


特にミックスシードは脂質が多いので与え過ぎに注意しましょう。

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オウムを飼育するなら知っておこう!必要なものや注意点を紹介

オウムがかかりやすい病気とは?

寿命の長いオウムですが、長く生きている間には病気をすることもあります。


病気の知識があれば病気の兆候にいち早く気づき早期治療が可能になります。


ここではオウムがかかりやすい病気を紹介します。


PBFD

羽が抜け落ちたり、羽に異常が起きたりする病気で、重篤な場合は死に至ります。


治療法が確立していないため感染していないか検査をしておくといいでしょう。


毛引き病

放鳥や発情、飼い主のとのスキンシップの時間が少ないとストレスで自分の羽を抜いてしまうことがあります。


ストレスがたまらないようにかまってあげたり、気がまぎれるようなおもちゃをケージに入れてあげることで防ぐことができます。


マイコプラズマ病

結膜炎、鼻炎といった症状が出て、重篤化すると肺炎や呼吸困難を引き起こします。


抗生物質を投与して治療しますが、慢性化することもあるので早めに治療を開始しましょう。

オウムでも入れるペット保険を検討してみては?

寿命の長いオウムですが、高齢になるとどうしても病気をしやすくなりペット病院にお世話になる機会も多くなります。


ペットには人間のような公的な健康保険がないため、治療費が高額になりがちです。


通院で数千円、手術では10万円以上かかることもあります。


万が一の時に備えてペット保険に加入すると経済的な負担を軽減することができます。


以前は犬や猫のみが対象だったペット保険ですが、近年ではオウムなど鳥類も入れる保険が増えてきました。


保険会社やプランによって保険料や補償対象、補償割合などさまざまなので資料請求をしてどのようなプランが良いか検討することが大切です。


また、加入開始時期に制限があるプランもあるので飼い始めると同時に加入するといいでしょう。

オウムのペット保険はこちら

オウムの寿命まとめ

ここまでオウムの寿命や性格について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?


この記事のポイントは

  • オウムは種類により寿命や性格が異なる
  • 長生きの秘訣は温度・湿度管理、放鳥、日光浴
  • オウムは比較的高額な品種が多い
  • ケージや止まり木は頑丈なものを選ぶ
  • 餌はペレットを中心にする

でした。


大型のオウムになると広いスペースとしっかりとした防音対策が必要なので決して気軽に飼えるペットではありません。


しかし、社交的でよく人になつくオウムは人生においてかけがえのないパートナーになってくれるでしょう。


飼い主の愛情にしっかりと応えてくれるので大切に育てましょう。


また、万が一に備えてペット保険に加入することも重要です。保険料や補償内容が異なるプランがあるので比較した上でペット保険に加入を検討することも重要です。


MOFFMEではオウムやペット保険に関する記事を多数紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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