犬が観葉植物を食べた!犬にとって安全・危険な観葉植物とはのサムネイル画像

内容をまとめると

  1. ほとんどの観葉植物は犬にとって有害なので散歩の際に注意が必要
  2. 愛犬が観葉植物を口にしてしまった場合、迷わず動物病院に連れて行くこと
  3. 犬の医療費は保険適用されないので、もしもの時に備えてペット保険に加入しておくと安心

インテリアとして室内に観葉植物を置きたいけど、犬にとって危険なの?と案じている方は多いと思います。モンステラやユッカ、ドラセナ、パキラ、ポトス、ガジュマル、オリーブ等の人気の観葉植物が安全か、犬がこれらの葉っぱを食べたときの症状、誤飲対策等について解説します。

記事監修者「高田 菜月」

この記事の監修者高田 菜月
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)

2年間の愛犬(虹組)の介護中に老犬の飼育放棄の多さに驚愕。すべての犬猫が幸せで穏やかな時間を最期まですごしてもらうためにできることは何かを考え、飼い主さんのサポートや老犬・老猫のトータルケアができるサロンを開業するべく準備中。17歳のミニチュアダックスと16歳のチワックスと暮らす。【保有資格:JKC愛犬飼育管理士・ペットフーディスト・ペット看護士・ペットセラピスト・トリマー・ペットスタイリスト・動物介護】

この記事の目次

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犬に観葉植物は大丈夫?OK・NGなものや症状、対処法も解説

観葉植物というと葉っぱだけのものを想像しますが、今ではオリーブのような実をつけるタイプや食虫植物を観賞用として飾る方もいます。


また、植物の種類によっては消臭目的や料理など、インテリア以外の使い方もできるので何かと便利な存在です。


ただ、人間にとってはメリットの多い観葉植物ですが、犬にとってはにかかわる危険な存在になることが多いので注意しましょう。


愛犬の安全のためには、観葉植物を置かないことが一番です。


しかし、どうしても何か飾りたいという方のために、今回「MOFFME」では以下のような内容で解説をしていきます。

  • 犬を飼っていても大丈夫!安全に飾れる観葉植物や花
  • 犬にとって危険となる観葉植物や花について
  • 観葉植物を口にしてしまった時の対応の仕方
部屋に飾れる植物だけではなく、もしもの時の対処法も覚えられれば何かあっても冷静に対応できるようになるはずです。

大切な愛犬を守りつつ、心から良いと思える部屋作りをしていきましょう。

またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

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犬にとって安全・無害な観葉植物や花


モデル:こなつ


まずは、犬に安全な植物について紹介していきます。


誤って食べてしまっても安全な観葉植物や花は、

  • パキラ
  • ガジュマル
  • アレカヤシ
  • シュロチク
  • テーブルヤシ
  • ペペロミア
  • オリヅルラン
  • サクララン
  • コリアンダー
  • ミント
  • ローズマリー
  • ユッカ
といった植物です。

その他にも、安全とされる植物はありますが、今回は一例として紹介します。

種類によってはインテリアとしてだけではなく、日々の生活に役立つアイテムにもなります。

観葉植物や花を飾ろうと思っている方は、ぜひ選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

①:パキラ

パキラのは、犬にとって毒となる成分が含まれているため危険です。


しかし、観葉植物として売られているパキラはほとんどと言って良いほど実をつけることはありません。


また、葉や茎に毒性はなく、万が一誤食してしまっても大丈夫です。


植物としては乾燥に強く、害虫などの被害もあまりないので扱いやすい植物です。


つい水やりを忘れてしまうことがあってもすぐに枯れることはないので、観葉植物を買うのは初めてという方でも育てやすいでしょう。


消臭効果も期待できるため、ニオイの気になるお部屋に置くことをおすすめします。


ただ、成長が早く、約2mになることもあるので、置き場所はよく考えるようにしてください。

②:ガジュマル

熱帯植物のひとつであるガジュマルは、気温が低い季節などには葉が落ちることがあります。


しかし、ガジュマルの葉は毒性がとても弱く、1,2枚程度であれば深刻に考える必要はないでしょう。


とは言え、葉が落ちたままになっているのは見た目が悪いですし、何枚も食べてしまえば取り込む毒の量も増えてしまいます。


比較的安全な植物ですが、念のために落ちた葉はすぐに片づけるようにしてください。

③:アレカヤシ

縦だけではなく横にも広がる葉がとても豪華な印象を与える植物です。


観葉植物の中でも人気が高く、選択肢に入ることが多いのではないでしょうか?


葉はひとつひとつが細く、たくさんついており、空気清浄湿度調整に役立つと言われています。


犬に対しては非毒性ということなので、お家の中でも安心して飾ることができますよ。

④:シュロチク

アジアンテイストなお部屋に観葉植物を置くのであれば、シュロチクがおすすめです。


消臭を期待することができ、中でもアンモニアやホルムアルデヒドに効果があると言われています。


犬のトイレの近くやニオイが気になる部屋に置いてみると良いでしょう。


少し日当たりの悪い部屋や寒い環境にも強めなので、育てやすく扱いやすい植物ですね。

⑤:テーブルヤシ

あまり大きくない方が良いという方には、テーブルヤシをおすすめします。


見た目はアレカヤシのようですが、サイズはかなり小さいのでいろんな場所に置きやすいですよ。


水・日照不足にも強い熱帯植物のひとつですが、寒さにもある程度耐性があります。


そのため、冬は気温がとても低くなるような地域でも育てやすいです。


植物自体は乾燥にも強いですが、あまり水分がないと葉ダニが付いてしまう恐れがあります。


予防のため、定期的に霧吹きで葉に水分を与えて乾燥し過ぎないようにしましょう。

⑥:ペペロミア

「胡椒に似た」といった意味があるペペロミアは、品種が1000種類以上もあると言われています。


どれも小ぶりなのでテーブルや棚など場所を選ばす飾れる観葉植物ですね。


葉が丸くなっているものや縞模様になっているものなど、種類によって見た目が大きく異なります。


そのため、部屋の雰囲気に合わせたり、部屋ごとに違う種類のペペロミアを飾ることもできますよ。

⑦:オリヅルラン

インテリア以外にも、空気清浄効果を期待できる観葉植物を探しているのであれば、候補に入れる価値のある植物ですよ。


オリヅルランの空気清浄効果はNASAに認められるほどで、アレルゲンを減少させられると言われています。


吊るしたりテーブルに置いたりなど、好きな場所に飾れますし、お部屋のアクセントとして置いてみるのも良いでしょう。


犬にとっても無害な観葉植物ですが、カイガラムシが付くことがあるので虫を見つけた時は食べないように注意してください。

⑧:サクララン

夏になると厚めで可愛らしい花を咲かせます。つる性の植物なので、育てていくとどんどんつるが伸びていきます。


放置していると見た目が悪くなりますし、犬も伸びたつるで遊んでしまうかもしれません。


めちゃめちゃにされるのを防ぐためにも、秋頃につるを剪定するようにしましょう。


また、直射日光やエアコンの風が直接葉に当たると、傷んだり葉焼けすることがあります。


窓際に置く場合は、レースカーテンなどで日光を遮ってあげることをおすすめします。

⑨:コリアンダー

一般的にはパクチーと呼ばれることの多い植物です。


ベトナムやタイ料理などで目にすることが多いですが、香りと味が非常に個性的なので好き嫌いがはっきり別れます。


また、ハーブの一種であることから危険そうだと感じるかもしれませんが、パクチーに毒性はありません。


むしろ犬にとってメリットのある植物ですので、安心して育てることができますよ。

⑩:ミント

ハーブの代表格とも言えるミントも、犬に無害の植物ですよ。


食べ過ぎは良くありませんが、適量であれば口臭対策や胃もたれ、整腸作用を期待できます。


ミントは栽培キットも数多く販売されており、植物の栽培に慣れていない人でも始めやすいです。


いろんな場所にちょこんと置けるので、インテリアとして楽しみながら料理などにも活用してみると良いでしょう。

⑪:ローズマリー

ローズマリーもパクチーやミントと同じように犬が口にしてもOK!


ドッグフードの種類によっては、酸化防止剤としてローズマリーが使われているほどですので、健康な犬であれば安全が保証されていると言っても良いでしょう。


主に庭に飾られていたり生垣として利用されていますが、室内でも育てることができるので観葉植物としてもおすすめです。


ただし、妊娠中だったりてんかん発作のある犬にとっては害となるため、注意してください。

⑫:ユッカ

ユッカルートと呼ばれている根っこの部分は、見た目が里芋を思わせる形をしており、犬でも食べることができます。


犬用サプリメントやドッグフードの材料として使われることもあるため、犬がいても飾れる観葉植物です。


ただし、根の部分は食べ過ぎると肥満や栄養の吸収を邪魔する恐れがあります。


安全とは言っても限度があるので、むしゃむしゃ食べないようにしましょう。

犬にとって危険な観葉植物や花とは?ほとんどの植物は危険!


モデル:こなつ


犬がいても飾れる観葉植物や花は意外と多いことが分かりました。


しかし、油断したり気を抜いたりすると、ふとした瞬間に愛犬が危険な目に遭う可能性があります。


より安全に、安心して暮らせるように、

  • 犬に有害な観葉植物の種類と引き起こされる中毒症状
  • 散歩中や外で遊んでいる時も警戒・注意が必要
以上2点についても覚えておいてください。

観葉植物だけではなく、外にある有害な植物についても知っておけば、事前に対策予防ができるようになりますよ。

家庭で人気な観葉植物は実は犬にとっては有害!中毒症状も解説

①ポトス

引き起こされる症状

  • 口の中の痛み
  • 唇、舌など口腔内の腫れ
  • 喉の腫れ
  • よだれ
  • 嘔吐
  • 皮膚炎
  • 発熱
  • 呼吸困難
重度になると呼吸困難、何度も繰り返し食べているとシュウ酸カルシウム結石の恐れもあると言われています。

②モンステラ

引き起こされる症状
  • 口腔内の腫れ
  • 唇、舌など、口周辺の刺激
  • 嘔吐
  • よだれ
  • 嚥下困難
例え犬が入らない部屋だとしても置かないようにしましょう。

③ドラセナ

引き起こされる症状
  • 大量のよだれ
  • 手足の腫れ
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 元気がなくなる
  • 麻痺
大量に食べ、よだれや嘔吐、下痢がかなりひどい場合は脱水症を引き起こす危険もあります。

葉以外に花も有害で実際に死亡例もあるため、甘く見てはいけません。

④アロエ

引き起こされる症状
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 血尿
  • 胃炎
  • 腎炎
  • 貧血
  • 脱水症状
人間にはメリットの多い植物ですが、犬にとってはデメリットでしかありません。

観葉植物以外にも、アロエが入ったヨーグルトなども与えないようにしましょう。

⑤アイビー

引き起こされる症状
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 嚥下障害
  • 大量のよだれ
  • 口や目の痛み
  • 皮膚炎
  • 呼吸困難
  • 昏睡
  • 瞳孔が開く
  • 運動失調
アイビーにはサポニンが含まれています。呼吸困難や昏睡といった症状は、大量に食べた時に見られることのある症状です。

アイビーはどの部分を食べても中毒症状が現れるので、高い場所であろうと飾らないようにしてください。

⑥ポインセチア

引き起こされる症状
  • 皮膚炎
  • 疱疹
  • 口の中が腫れる
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 発熱
超小型~小型犬の場合は死亡する恐れもあるため、少しの間だからといって油断してはいけませんよ。

散歩中も注意!

家の中では安全でも、家の外は危険がいっぱいです。


散歩や外に遊びに行った時に見かけることのある植物や花にも、危険なものが数多く存在しています。


例えば、

  • アサガオ
  • アジサイ
  • ユリ
  • チューリップ
  • ヒヤシンス
  • ヒイラギ
  • ワラビ
  • ヤツデ
  • ウルシ
  • ハナミズキ
  • ナデシコ
といった植物や花は危険です。

特に、ユリやチューリップ、ヒヤシンスといったユリ科の植物は、猛毒で少し食べたりかじったりするだけでも死に至る危険性があります。

いつも通っている散歩コースにこういった植物がある場合は、避けて通るかその場所では止まらないようにしましょう。

遊びに連れて行った先で見かけた場合は、近寄らないように十分注意してくださいね。

また、家の庭で家庭菜園やガーデニングをする際は、どんな植物が有害となるのかをよく調べてから購入することをおすすめします。

その他、もしもの際に適切な治療を施すためにもペット保険に加入することが大切です。
以下でペット保険をランキング形式で紹介しているので未加入の方はぜひ確認してみてください。

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観葉植物を口にして中毒になってしまったときはどうする?

モデル:こなつ


どんなに気を付けていたとしても犬の行動は予測ができません。


もしかすると、観葉植物や花などを口にするのは何かしらの原因があることも考えられます。


そこで、ここからは

  • 観葉植物を口にしてしまった時の対応の仕方
  • 犬がいる家で観葉植物を育てる際に覚えておいてほしいこと
を、それぞれ詳しく説明していきます。

対応の仕方を知っていれば、万が一の時も冷静に対処できるようになるはずです。

観葉植物だけでなく、それ以外の食べ物を誤食してしまった時にも役立つ方法ですので参考にしてみてくださいね。

植物の種類や犬の状態によって変わるため自己判断せず病院へ!

愛犬が観葉植物などを食べてしまった時は、

  • 口にした植物の名前(分かれば)
  • 何時ごろに食べたか
  • 食べた量
  • どんな症状が出たか
メモに書き留めて早急に動物病院へ連れて行きましょう。食べてはいけない観葉植物かわからないときは、獣医師に電話で相談することをおすすめします。

植物の名前が分からない時は、スマホで植物の写真を撮ったり実物を持って行くと、診断や治療がスムーズになりますよ。

また、食べたものを無理に吐かせようとしないでください。食べた植物によっては吐かせない方が良いものもあります。

植物によって治療方法も変わるので、下手に何かしないようにしてくださいね。

口にした量が少ないから、平気そうだからと油断することなく、愛犬のためにできることをしっかり行っていくようにしましょう。

愛犬と過ごしながら観葉植物を育てるには

愛犬と楽しく生活しながら観葉植物も育てていきたいのであれば、まずは犬に有害となる植物は何かを必ず調べるようにしてください。


葉や茎だけではなく樹液や植物が入った水も危険になることがあります。


危ない植物はそもそも置かないことが一番ですね。


安全な植物であっても、殺虫剤が付いている可能性があるので、念のために一度葉っぱを拭いてあげると良いでしょう。


また、観葉植物を犬が口にしてしまうのは、ストレスや栄養不足、好奇心が原因になっていることも考えられます。


中にはお腹がムカムカしたり、気持ち悪さを解消しようとして食べている可能性もあります。


ストレスの場合は思いっきり遊んだり、お出かけが好きなのであれば外出するのもおすすめです。


栄養不足かもしれない場合は、定期的にドッグフードの種類を変えたり犬に合ったフードを選んでみてください。


好奇心で観葉植物にちょっかいを出しているのであれば、犬が絶対に届かない場所に置いたり犬が入らない部屋にだけ植物を飾りましょう。


原因が分からない場合は、できることからひとつずつ試してみることをおすすめします。

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まとめ:犬に安全な植物・危険な植物を知って快適な環境に!

植物は犬にとって有害となるものが多いですが、安全な植物も意外と多くあります。


植物を購入する際は、必ず安全で無害な植物の中から選ぶようにしてくださいね。


では、最後に記事内で解説した内容についてまとめていきます。

  • パキラやガジュマル、ミントなど安全な植物はたくさんある
  • ポトスやアロエ、ポインセチアなどは犬にとって非常に危険!
  • 外にも危険な植物はあるため、注意と警戒を怠らないようにする
  • 植物を口にしてしまった時はすぐに動物病院へ連れて行く
  • 観葉植物を食べるのはストレスなどが原因になっていることもある

どんなに安全に配慮していても、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。


万が一のために対処法もしっかり覚えながら、楽しくて癒される生活を送っていきましょう。


MOFFMEでは、他にも様々なペットやペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください!