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猫は青魚を食べて大丈夫?生の魚には寄生虫アニサキスがいるし、焼き魚の骨も危ない?でも猫ってマグロやサーモン好きなのでは?なんとなくしか分からなかった猫と青魚の事。アレルギーやイエローファット、大丈夫な量や嘔吐下痢になってしまう可能性について解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫は青魚を食べて大丈夫?メリットデメリットを徹底解説

魚をくわえて走っているイメージが強い猫。はたして魚が大好物で、どんな魚でも食べても大丈夫なのでしょうか?


魚といってもさまざまな種類がありますし、生のままなのか焼き魚なのかなど、食べ方もさまざまです。


私たち人間にとっては魚には多くの栄養が含まれていて、体に良いイメージが強いですよね。それは猫にとっても同様のことなのでしょうか?


今回「MOFFME」では猫が特に青魚を食べても大丈夫なのか、またそのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

  • 猫は青魚は食べない方がいい理由と、青魚に含まれる危険性について
  • 万が一青魚を食べてしまった場合の対処方法について2つのポイントをご紹介
  • 食べられる魚と食べられない魚にはどんなものがある?
ぜひ最後までご覧ください!

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猫は青魚は食べない方が良い!理由と危険性を解説


結論から言うと、猫は青魚を食べない方が良いです。猫は魚が大好きということは、古くからしきりにいわれていることです。魚をくわえているイラストや、魚型のおやつなど猫と魚はとてもつながりが深いようなイメージですよね。


ところが、実際猫にとって、魚は食べてもいい物であるかといわれるとそうとは言い切れません。それにはどのような理由があるのでしょうか?青魚に含まれる危険性についても解説していきます。

  • 生の青魚の危険性について
  • 加熱すれば大丈夫?その場合の注意点について
  • 青魚を食べさせない方がいい理由のひとつであるイエローファット(黄色脂肪症)とう病気について

生の青魚は危険!寄生虫・アニサキスでアレルギーの危険性

アジ、イワシ、サバ、サンマなども生の青魚を猫に与えることは大変危険です。絶対に与えないようにしてください。


青魚にはアニサキスの幼虫が寄生しやすく、それは害になってしまう恐れがあります。それは温める程度では死滅しません。もし与えるようであれば十分に加熱する必要があります。


特に生で食べるお刺身には、新鮮であればあるほど寄生虫がいることが多いです。寄生虫を食べてしまうと、アレルギー反応を引き起こす可能性があり大変危険です。


元気がなくなっていたり、下痢や嘔吐はしていないか、脱毛していないか、食欲がなくなっていないかなど、普段と様子が違えばアレルギー症状を引き起こしている可能性があります。

加熱すればいい?焼き魚や骨にも注意が必要

では加熱することによって、安全に食べられるのでしょうか?寄生虫がいることもある生の青魚については、実はそうともいいきれません。


特に青魚の中でもアジ、サバ、イワシ、コハダ、サンマなどには不飽和脂肪酸が多く含まれていて、火を通したとしても与えない方が良いでしょう。


また、鮮度が落ちてしまっている青魚には、ヒスタミンと呼ばれるアレルギー物質が蓄積されていて、ヒスタミン中毒を引き起こすこともあります。


そして焼き魚を与える場合には、十分に加熱する、塩などの調味料はかけない、十分に冷ましてから与える、骨は取り除いてから与えるなど、猫が安全で快適に食べることができるように細かい点まで注意が必要です。

猫に青魚はやめよう!イエローファット(黄色脂肪症)とは?

青魚にはEPA(エイコサペンタエンさん)やDPA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。


これらの不飽和脂肪酸は血液をサラサラにし、血液中の中性脂肪やコレステロールを減少させてくれる効果があるため、心臓病やガンなどの病気の予防にもつながります。


このような体に良さそうな青魚ですが、食べ過ぎてしまうと不飽和脂肪酸を多く摂取しまうことにより、イエローファット(黄色脂肪酸)と呼ばれる病気を引き起こす場合があります。


この病気は、猫の皮下脂肪が酸化することによって黄色に変化し炎症を起こしてしまいます。


黄色く変色して炎症した脂肪は徐々に硬くなり、しこりになってしまうと痛みを伴い、歩行困難や触られるのを嫌がるといった症状が見られるようになります。


皮下のしこり以外にも発熱や食欲不振などの症状も見られることがあります。

猫が青魚を誤飲した!対処方法と2つのポイントを徹底解説


では万が一青魚を食べてしまった場合どう対処すれば良いのでしょうか?


怖い病気を引き起こす可能性があり、与えない方がいいといわれているだけに、もし間違えて食べてしまった場合とても心配になりますよね。


次にもし食べてしまった場合の対処法について2つのポイントを解説していきます。

  1. どのように、どのぐらいの量を食べたのか確認する
  2. 少量であれば大丈夫!食べてしまった後の体調変化を観察する

①:まるごと食べたのか、少量食べたのか確認しよう!

まずはどのような状態で、どのぐらいの量を食べてしまったのかを確認することが大切です。もしその量が少しであればそこまで慌てる必要はありません。


ただし、私たち人間にとっての少量とはいえ、猫にとっては不飽和脂肪酸が多く含まれていることには変わりありません。


しかし、焦って吐き出させようとすることは、かえって猫にとってストレスを与えてしまうことにもなりますのでしないようにしましょう。


目安としては、お刺身一切れ以下であれば問題なく、二切れ以上食べてしまっている場合は、注意してその後の体調変化などの経過を見守ってあげるようにしましょう。

②:少量なら大丈夫!下痢や嘔吐をしていないか体調変化を観察!

先ほど述べた通り、少量、お刺身一切れ以下ほどであれば特にそこまで心配する必要はなく、それほども害はありません。


しかし、少量であっても毎日のように青魚を食べていると、イエローファット以外の症状が出現する場合もあります


ですので、大量摂取は危険であることを理解している場合でも、やはり猫が青魚を食べてしまった時は、しっかりとその後の体調に変化はないか経過観察をしてあげるようにしましょう。


元気がなくなっていないか、下痢や嘔吐はしていないか、食欲はあるのかなど普段と比べてみて異常を感じるようであれば、迷わず動物病院に連れて行くようにしてください。


その際には、何をいつどのぐらいの量を食べたのか、その後どのような症状が出たのかなど、詳しく先生に説明できるようにしておきましょう。

猫は魚を食べてはいけないの?食べられる魚と食べてはいけない魚


猫が青魚を食べない方がいいということは分かりましたが、他の魚ではどうでしょうか?

魚が大好きといったイメージがありますが、実際のところは食べられる魚と、そうではない魚があるようです。


魚といってもさまざまな種類があり、特色によって分別することができます。ではどういった魚であれば猫が食べることができるのでしょうか?


また注意すべき魚とはどんな種類のものでしょうか?種類別に分けて詳しく解説していきます。

  • 白身魚や赤身魚は全て危険?
  • 一般的に猫が好物といわれるマグロやサーモンは大丈夫?
  • 補足:青魚以外にも食べることができない魚介類について

白身魚、赤身魚全て危険?

魚にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴や栄養成分、見た目にも違いがあります。


まず白身魚といわれるものには、有名なものに鯛やヒラメ、カレイなどがあります。じっと隠れていることが多い魚なので、赤身魚に比べ、色素タンパク質の量が少ないです。


鮭は赤身魚と思われがちですが、実は白身魚の分類です。鮭の身が赤く見えるのは、アスタキサンチンという色素が原因で、カロテノイドという抗酸化作用のある色素物質の一種なのです。


次に赤身魚といわれるものには、マグロやカツオが有名です。身の筋肉が色素タンパク質によって赤く見えるため赤身魚といわれています。


赤身魚は寝ている間も常に泳ぎ続けているため、ヘモグロビン、ミオグロビンという色素タンパク質が必要になります。


いづれも栄養成分も多く、基本的には猫に与えても問題ないものになりますが、与え方には十分注意が必要です。


生のまま与えると寄生虫やアレルギーなどの心配もあるため、できればしっかりと加熱したものを多く食べさせ過ぎないということに気をつける必要があります。

猫が好きだと聞くマグロやサーモンは?

市販のキャットフードにもよく使われ目にすることの多いマグロやサーモン。その他にカツオなども有名ですよね。


これらの魚を猫に与えることは問題はありませんが、やはり与え方には注意が必要です。生のマグロであれば、水銀中毒やチアミン欠乏症など引き起こしてしまう可能性もありますので、十分に加熱したものを与える方が安心です。


サーモンに関しても同じようなことが言えます。やはり生のまま与えてしまうと寄生虫アニサキスによる食中毒の心配があります。


市販に販売されている人間用のツナ缶なども、味付けがされているものは猫の体に負担をかけてしまいますので避けるようにしましょう。

補足:青魚以外に食べられない魚介類とは?

青魚と同じく、猫に食べさせない方が良いとされている魚介類も多くあります。

①頭足類(イカ、タコなど)・甲殻類(エビ、カニなど)

生のまま食べるとビタミンB1欠乏症を引き起こすことがあります。

加熱すればその原因となる酵素は破壊されますが、消化も良くないためあえて猫に与える必要はありません。

②貝類(アワビ、サザエ、トコブシなど)

食べてしまうと光線過敏症を発症することがあります。

耳や顔、口の周りなどにひどい炎症が起き、時にはただれたり腫瘍になったりもします。

特に毛が薄く日光に当たりやすい耳に症状が出やすいため、アワビを食べると猫の耳が落ちるという俗説があります。

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まとめ:猫は青魚を食べない方が良い!生も焼き魚もやめておこう

今回は以下の内容について解説してきました。

  • 生の青魚を食べると寄生虫による食中毒を引き起こす可能性があり、加熱した青魚であっても、EPA、DPAという不飽和脂肪酸の過剰摂取によりイエローファットを引き起こす危険性がある
  • 万が一青魚を食べてしまった場合は、少量であれば慌てず様子を観察し、普段と違う様子が見られた時には迷わず動物病院へ受診を
  • 白身魚や赤身魚は食べさせても良いが、与え方には注意が必要で、頭足類・貝類などの魚介類は食べさせない方が良い
いかがでしたか?私たち人間にとっては栄養価の高いとされている青魚ですが、猫にとっては注意すべき点が多くありました。


愛猫が健康で快適に生活していくために、ぜひ参考にされてみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。


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