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猫の薬の飲ませ方をご存知ですか?暴れる・嫌がる等、なかなか薬を飲んでくれない猫はどうすれば良いでしょうか。またちゅーるやおやつの中に薬を混ぜると簡単に飲ませられるというのは本当でしょうか。この記事では猫の薬の飲ませ方について、薬のタイプ別に詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫の薬の飲ませ方とは?タイプ別に飲ませ方を解説!

猫が病気になってしまったときや、また予防という意味で、健康を維持するためにも必要になってくる投薬。


ですが、猫は薬を飲むのが苦手な場合が多いです。

大人の人間でも薬嫌いの人がいるので、なにもわからない猫が苦手なのは当然ですよね。


さらに、薬の種類も錠剤やカプセル、粉末タイプの散剤、シロップタイプなどがあり、薬の状態によって薬の飲ませ方も変わってきます。


フードやおやつ、ちゅーるなどに混ぜたら簡単に飲んでくれる子もいれば、それすら難しく、投薬用の道具を使うケースもあります。


そこで今回のMOFFMEでは

  • 猫の薬の種類
  • 薬のタイプ別、猫への投薬の仕方
  • 薬を嫌がる猫への飲ませ方のコツ
について紹介していきます。


猫を飼育している人には役立つ記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください!


またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

そもそも猫の薬にはどんな種類がある?種類別に特徴を解説!


猫への薬の飲ませ方は、薬のタイプによってさまざま。


ではそもそも、猫の薬のタイプにはどんなものがあるのでしょうか?


この項目では猫の薬でよく処方される

  • 錠剤・カプセルタイプ
  • 粉末タイプ
  • 液体・シロップタイプ
のタイプの特徴を紹介していきます。


薬の種類を事前に把握しておくことで、愛猫に投薬しなければならなくなった時にスムーズに対応できるように、参考にしてください。


また、猫や犬の費用についてもまとめてあるので、ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。

参考記事:犬や猫の薬代はペット保険で補償される?薬のみの場合ついても解説!

①:錠剤・カプセルタイプ

人間の薬の中でももっともよく用いられる錠剤やカプセルタイプの薬は、もちろん猫用の薬でも多く存在します。


錠剤・カプセルタイプのメリット

  1. 保存が比較的長期間できる。
  2. 容量がわかりやすいため、投薬に慣れていない人にも簡単に扱える。
  3. 薬のコーティングにより、臭いや苦味が隠され、飲みやすい工夫をされている。
  4. 薬の溶け方が段階的になっているものもあり、体の中で効率よく効き目がでるように設計されているものもある。

錠剤・カプセルタイプのデメリット

  1. 固形なので、おやつやフードに混ぜにくい。
  2. フードに混ぜても、そこの部分だけ残してしまうことがある。
  3. せっかく口の中に入れても、容易に吐き出してしまうことがある。

②:粉末タイプ

粉末タイプの散剤(粉薬)も人間の薬と同じように、猫の薬でもオーソドックスなタイプのひとつです。


粉末タイプのメリット

  1. フードだけでなく、飲料水にも混ぜやすい。
  2. 粉状なので、錠剤やカプセルタイプに比べて早く溶けて、体に吸収されやすい。
  3. 体に吸収されやすいので、薬の効き目もその分早く期待できる。
  4. 体重や年齢など、さまざまなシーンで分量が調節しやすい。

粉末タイプのデメリット

  1. 錠剤やカプセルタイプに比べ、臭いや苦味がわかりやすい。
  2. フードや飲料水に混ぜた場合、部分だけでなく、全部残されてしまうこともある。
  3. そのまま飲ませようとすると、咳で飛ばしてしまったり、最悪の場合は気道に入ってしまうこともある。

③:液体・シロップタイプ

液状タイプの薬も猫用に存在します。

薬が苦手な人間の子供も、シロップタイプなら飲める子が多いように、液体・シロップタイプなら飲める猫も多いです。


液体・シロップタイプのメリット

  1. 甘みがついているものは比較的飲ませやすい。
  2. フードにも飲料水にも混ぜることができる。
  3. 体重や年齢など、さまざまなシーンで分量が調節しやすい。
  4. スポイトなどで直接飲ませることができる。

液体・シロップタイプのデメリット

  1. 病気や症状によっては薬の取り扱いがなく、選択できない場合がある。
  2. 苦味のあるものは他の薬のタイプ同様、飲ませにくい。
  3. こぼしてしまった時など、分量を測るのが困難。

猫の薬の上手な飲ませ方とは?薬のタイプ別に投薬方法を解説!


猫用の内服用の薬には主に「錠剤・カプセルタイプ」「粉末タイプ」「液体・シロップタイプ」があるとご紹介しました。


ご自身が薬を飲むときに「錠剤はそのまま飲めるけど、粉薬は飲みにくいからオブラートを使おう」と思ったり、実際に飲み方を変えていることはありませんか?


猫の場合も同じで、猫への薬の飲ませ方もタイプ別に適した飲ませ方があります。

人間は自分で飲み方を選択できますが、猫はそうはいきません。


飼い主が適した飲ませ方を選択してくれれば、愛猫が感じるストレスも少なくてすみます。

愛猫のためにもそれぞれの飲ませ方を把握しておきたいですね。


そこでこの項目では

  • 錠剤・カプセルタイプの投薬方法
  • 粉末タイプの投薬方法
  • 液体・シロップタイプの投薬方法
について詳しく紹介していきます。

①:錠剤・カプセルタイプ

猫への薬の飲ませ方は、保定して直接口の中に薬を入れる方法があります。


飲ませ方としては、以下の方法でおこないます。
  1. 猫の頬骨あたりを親指と人差し指で抑え、しっかり上を向かせます。
  2. もう片方の手で口を開けさせます。
  3. 薬を舌の根元に置き、口を閉じます。
  4. 飲み込みやすいように喉をさすってあげます。
  5. 上手に飲めたらたくさん褒めてあげましょう。ちゅーるなどのおやつを与えるのも効果的です。
保定の仕方や、薬の飲ませ方は、自己流でやると事故にもつながりますので、薬を処方されたときに、獣医の先生にやり方を教えてもらいましょう。

②:粉末タイプ

猫への粉末タイプの薬の飲ませ方は、次のようにおこないます。

  1. 猫の頬骨あたりを親指と人差し指で抑え、しっかり上を向かせます。
  2. 水で指を湿らせ、そこに粉薬をつけます。
  3. 猫の口を開けて、薬を上顎にこすりつけます。
  4. 飲み込みやすいように喉をさすってあげます。
こちらも、うまく飲めたらたくさん褒めてあげ、おやつなどのご褒美をあげましょう。

粉末タイプの場合、飲料水で溶かして飲ませることもできます。
¥ただし、猫は犬に比べて元々水を飲む量も少ない動物。さらに薬が混ざっている飲み物なので好んで飲みません。

水で溶かす場合は、1mlほどの少量の水で溶き、なるべく少ない量の水にしてあげましょう。 水で溶いた薬をシリンジ(注射器の筒)で口の中に入れてあげてください。

飲ませ方は、次で紹介するシロップタイプの薬の飲ませ方と同じで大丈夫です。

③:液体・シロップタイプ

シロップタイプの薬は、錠剤や粉薬に比べ、猫にとって飲みやすい傾向があります。


猫への液体・シロップタイプの薬の飲ませ方は、次のようにおこないます。

  1. 猫の頬骨あたりを親指と人差し指で抑え、しっかり上を向かせます。
  2. もう片方の手で、薬を入れたシリンジを持ち、犬歯のわきから少しずつ注入します。
  3. 口からこぼしてしまう場合もあるので、口はとじたまま、飲み終わるまでしっかり上を向かせます。
この場合も、うまく飲めたら、しっかり褒めてあげましょう。

水で溶かした粉薬を飲ませる場合も、この飲ませ方で飲ませることができます。

また、スポイトのサイズなど、猫によって許容できるものが変わってきますので、一度失敗した場合でも、他のサイズだとうまくいくこともあるので試してみてください。

猫が薬を嫌がる場合は?5つの飲ませ方のコツ・注意点を解説!


フードや水に混ぜた薬を飲んでくれればいいですが、中にはとても嫌がる猫もいます。


この記事を読んでいる飼い主さんの中にも、愛猫に嫌がられて苦労した方もいるのではないでしょうか。


そこでこの項目では、

  • フードやおやつに混ぜる、オブラートで包む
  • 投薬補助フードを活用する
  • 投薬専用の器具を使う
  • 人間用や、古い薬を与えない
  • どうしても嫌がる場合は無理強いしない
5つの薬の飲ませ方のコツや注意点を紹介していきます。

①:フードやおやつに混ぜる、オブラートで包んで与える

薬をフードやおやつに混ぜるのは一番簡単な飲ませ方です。

特に、ウエットフードは嗜好性が高く、薬を隠しやすく混ぜやすいです。


錠剤は見た目や食感でバレないように、細かく砕いて混ぜてあげましょう。

粉末タイプの薬は、ちゅーるなどに混ぜるのもおすすめです。


ですが、猫は元々警戒心が強く、フードの中に隠しても匂いや見た目で警戒して食べてくれない場合があります。また、1度目はフードに混ぜたもので成功しても、二回目は食べてくれなくなる場合も。


注意点としては、猫は犬と違い一気にフードを食べる習性ではないので、あまりフードの量が多いと薬も一緒に残してしまう場合があります。薬を混ぜた場合は、一度に食べ切る量のフードを与えるようにしましょう。


また、普段食べているフードに混ぜると、その後警戒してそのフードを食べてくれなくなるので、普段のフードとは分けて与えるようにしましょう。


人間と同じように猫(ペット)用のオブラートで薬を包む飲ませ方もあります。

その場合、オブラートで包んだものを、猫の缶詰の汁に浸すと飲んでくれることが多いです。

②:投薬補助フードを活用する

投薬補助フードを使用する飲ませ方もあります。


投薬補助フードは、獣医師と共同開発している製品も多く販売されていて、通販サイトやペットショップ、ホームセンターでも販売されているので、お手軽に試すことができます。


投薬用ちゅーるや、薬を入れるポケットが空いているおやつ、ペースト状態で中に薬を包んでお団子にできるものなど種類は様々です。


薬のタイプによって、投薬補助フードも使い分けて使用してみましょう。

③:なかなか口を開けない場合は投薬専用の道具を使ってみる

フードやおやつ、投薬補助フードを使用した飲ませ方で飲んでくれれば嬉しいですが、飲んでくれない場合は、やはり猫を保定して口に直接薬を入れます。


その際、なかなか口を開けてくれない場合には投薬専用の道具を使った飲ませ方があります。


一見注射器のように見える形状で、薬を先端にセットし、猫の口の奥に直接押し込むことができます。


猫の頭を固定する必要はありますが、口の中に指を入れる必要がなく、奥に薬を入れやすいので、指で直接薬を入れるよりも格段にやりやすい飲ませ方になります。


こちらも通販サイトで「猫 投薬器」と検索するとさまざまなメーカーのものがでてきますので、保定やおやつ、投薬補助フードでもうまく飲ませられなかった場合は試してみるのもアリです。

④:人間用の薬や古い薬は与えない

猫に与える薬は、もちろん獣医に処方された猫用の薬を与えるようにしましょう。

同居している他のペットの薬を与えるのももちろんNGです。


たとえ人間用や他の動物用の薬と有効成分が同じものでも、獣医師はその猫の体重や年齢にあった薬の量を処方していますし、飲み方を指導してくれます。


たとえ体重が10分の1でも、薬が10分の1という単純なものでもありません。


思わぬ副作用が出てくることがありますので、かならず獣医に処方された薬を、用法容量を守って飲ませるようにしましょう。


また、使用期限が切れた薬はもってのほかですが、数ヶ月前に処方された薬を自己判断で使用するのもやめておきましょう。

⑤:どうしても嫌がる・暴れる場合は無理強いしない

どんなに飲ませ方を工夫しても、やはり嫌がり飲んでくれない場合があります。


猫は拘束されたり、口の中に遺物(指やスポイト)を入れられるのが嫌いです。

緊張や不安などの心理状態を示す行動に気になけながら投薬をするようにしましょう。


どうしても嫌がり暴れる場合は無理強いは禁物です。

  • 耳をピンと立てて後ろに反る
  • 瞳孔が大きく開いている
  • 尻尾をブンブンと大きく揺らす
などの行動を見せた時は猫がもう我慢の限界のサイン。


一度投薬を諦めて、獣医に相談してみましょう。

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まとめ:猫の薬の上手な飲ませ方とは?

今回は、猫の薬の種類別の上手な飲ませ方・コツを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?


今回のポイントは

  • 錠剤・カプセルタイプ、粉薬タイプ、液体・シロップタイプではそれぞれ飲ませ方がある。
  • 直接口に入れられない場合はフードやおやつに混ぜるのも飲ませ方のひとつ。
  • オブラートや投薬補助フードを活用する。
  • 口を開けてくれない場合は投薬専用の道具を使ってみる。
  • 同じ成分でも、人間用や他の動物用の薬は与えない。
  • どうしても嫌がる場合は無理強いしない。
でした。


猫によってすんなり薬を飲んでくれる場合や、嫌がって飲まない子、方法を変えれば簡単に飲んでくれる子もいます。


大切なのは、その猫に合った飲ませ方で薬を飲ませてあげることです。


人間でも薬を飲むのが嫌な人がいるように、猫も薬は好きではありません。

できるだけ愛猫にストレスのかからない薬の飲ませ方を見つけてあげてくださいね。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。