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猫を拾ったらどうすれば良いでしょうか?鳴く捨て猫を拾った後、まずやることが気になりますよね。またお風呂に入れたり警察・保健所に届け出、動物病院を受診する必要はあるのでしょうか。この記事では猫を拾ったその後について、やるべきことやかかるお金等を詳しく解説します。

記事監修者「森下 浩志」

この記事の監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。

この記事の目次

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猫を拾ったらどうする?やるべきことやかかる費用等を解説!

何処からか聞こえてくるミャーミャーという可愛らしい鳴き声に、はっとして足を止めた経験がある方も多いでしょう。


足元にすり寄ってくる猫を見過ごすことも出来なくて拾ってしまい、その後で、どうしたらいいのかと途方に暮れる方も多いはず。


今回「MOFFME」では猫を拾った時に的確な判断をして行動出来る方法をお伝えします。

  • 猫を拾った時、迷い猫か捨て猫か野良の猫かの判断の仕方
  • 迷い猫ならどこに届け出をしたらいいか
  • 動物病院に行ってどのような検査をするのか、どのぐらいの費用がかかるか
  • 保護した後、猫を飼う上で必要なことと注意点
  • 自分で飼えない時の里親の探し方

猫を拾った時にやるべきことを知っておくことは、一時の感情だけで猫を拾ってしまって後悔しないためにとても大切なことです。


またMOFFMEでは、「ペット保険のランキング」についても詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧ください。

猫を拾ったらまずどうする?1つ目にやるべきことを解説!


猫を拾ったらその可愛らしさに心を奪われ、その後に「わっ、どうしよう」と狼狽えてしまうかもしれません。

パニックに陥らないために、始めにやるべきことを順に追って説明します。
  • 迷い猫か捨て猫か野良の猫かを確認する
  • 迷い猫なら、警察か保健所、自治体の管理センターに届け出をする
  • 子猫なら、親猫が側にいないかを確認する
迷い猫ならば探している飼い主がいるはずですから、すぐにやるべきことは猫を拾ったという届け出を出すことで、届け出を出すところは、警察 保健所 自治体の動物管理センターです。

警察でなくても、保健所や動物管理センターでもかまいません。その際には、猫の特徴や保護した場所、自分の連絡先を伝えておきましょう。

猫を保護したら最初にやることは?本当に迷い猫か確認する!

飼い猫は気ままに外を徘徊し、飽きたりお腹がすいたりしたら帰巣本能で家に戻るものだと思われていますか。

実は天候の変化や、野良猫に追われるなどで迷ってしまう猫も多いのです。

迷い猫かどうかのポイントは次のような点です。
  • 人間に警戒心がなく、人懐こく甘えてくる
  • リボンや鈴など首輪がついている
首輪が付いて人馴れしていても飼い主に捨てられた猫の可能性もあり、野良のままでは過酷ですから保護が必要になります。

首輪が付いていても、迷い猫ではなくて「さくらねこ」と呼ばれる猫もおり、猫を保護する愛猫家や団体が、殺処分0をめざし野良の猫に去勢手術を施して放しています。

「さくらねこ」はその印として、耳がV字にカットされていることが多いので耳の形を見てみましょう。

首輪が付いていないか、近くに母猫がいないかどうか確認

拾った猫が、子猫や赤ちゃんだったら早急なケアが必要になります。
首輪が付いていないかどうかを見て、その後は、親猫とはぐれてしまったかも知れませんから近くに親猫がいないかを確認します。

親猫がいれば野良の猫である可能性が高いので、親猫が怪我や病気であれば、親猫と子猫の両方を保護することもあるでしょう。

可愛いからと子猫だけを連れ帰るといった親猫から引き離すようなことはしないように、生後数週間の子猫は親猫がいなければ生きていけないほどか弱い存在です。

子どもの頃に、公園で赤ちゃん猫を見つけ拾ってすぐに死なせてしまったという悲しい体験をよく聞きますが、小さな子供に罪はありません。

子猫は体温調節機能が発達していないので暑さにも寒さにも弱く、命を落とすことになるので特別なケアが必要になります。

猫を拾ったら2つ目にやることは?動物病院を受診しよう!


拾った猫の健康状態、目やにや鼻水が出ていないか、怪我をしていないかを確認し、もし治療が必要なほど酷い状態であれば真っすぐに動物病院を受診しましょう。


目視では分からなくても、外で過ごしていた猫は病気に罹患している可能性が高いので、出来るだけ早いうちに病院に行って検査することをおすすめします。


ここでは、

  • 猫を動物病院に連れていく時の注意点
  • どのような検査をするのか
  • 検査や投薬、治療費にどのくらいのお金がかかるか

を説明します。


病院では拾った猫の年齢や月齢を推測してもらえ、注意する点なども聞けますから動物病院を受診することは大切です。

猫を拾ったら、保温しながら動物病院へ連れて行こう

猫は警戒心が強いですから、病院に連れて行こうとするとさっと身をかわし、思い通りにはなってくれないかも知れません。


食べ物で引き寄せながら、タオルでくるんであげるとおとなしくなります。


体温調整がまだ育っていない子猫は、暑さにも寒さにも弱いことを心に止め、寒い時期は保温性のあるフリースや毛布地のひざ掛けなどでくるんであげ、保温しながら連れて行きましょう。


使い捨てカイロを低温ヤケドにならないよう注意しながら、タオルなどの間に入れて保温してあげてもいいですね。

動物病院での検査内容や費用とは?ノミ等の寄生虫や病気を確認!

拾った猫の動物病院での検査内容は、その時の猫の健康状態に応じて変わって来ますが、大きな問題がなければ次の3点が一般的です。
  • ノミやダニがついていないかを診る
  • 猫フィラリア、回虫などの検査
  • 猫エイズウィルス、猫白血病の検査
外で過ごしていたほとんどの猫にはノミやダニがついていることが多いので、駆除することになります。

「猫エイズ」や「猫白血病」のウィルスを持っていることも多いです。

猫エイズは人間や他の動物には感染しませんが、猫同士で感染するので、他に飼い猫がいる場合は、検査をするまでケージに入れる、部屋を別にするなどの対策が必要です。

ウィルスに感染していたとしても、すぐには発症しないですし一生発症しないで天寿を全うする猫も多いので、悲観はしないでくださいね。

検査と薬剤の費用は、おおよそで
  • 初診料  1,500~2,500円
  • 猫のノミやダニの駆除剤 1,500~3000円
  • 猫フィラリア、回虫などの駆除と予防薬  2,000~3,000円
  • 猫エイズ、白血病の検査費  5,000~15,000円
になります。

どのぐらいお金がかかるかは、病院によって違いますので、行く前に電話で確認した方が良いかもしれません。

猫を拾った後3つ目にやることは?飼う上での注意点をチェック!



保護した猫を自分で飼うのか里親を探すことになるのか分かりませんが、いずれにしても一定期間、拾った猫を飼うことになりますね。

初めて猫と接する方は、何を用意したらいいのか見当もつかないかも知れません。 

拾った猫を飼う上で、一番始めにやるべきことは次の通りです。
  1. 安心で快適に過ごせる寝床を作ってあげる
  2. 飲み水と餌を用意する
  3. トイレを用意する
  4. 身体の汚れを落としてあげる
これらの詳しい説明と、注意点を解説していきます。

①:快適に過ごせる寝床を作ってあげる

猫が自分から小さな箱に無理やり入っていく動画を見たことがありますでしょうか。

微笑ましく感じられますが、猫は狭い空間に囲まれた場所をストレスから回避出来る自分の居場所として好む習性があります。

寝床としてダンボールやカゴなどが適しており、そこにふんわりとした厚手のタオルや毛布をたたんで敷いてあげて、安心と快適さのある寝床にしてあげましょう。

まだ慣れていないのに、可愛いからと家族全員の目が注がれる部屋の中心に寝床を置くのは禁物、ちょっと陰になる所に置く方がいいです。

頻繁にケアが必要な子猫はいつも見てあげられる場所に寝床を置き、自分の寝室にも持って行けるようにします。排泄物で汚れてもすぐに交換出来るタオルを側に置き、清潔にしてあげましょう。

②:食事に注意!捨て猫に与えて良い食べ物・餌とは?

猫の食べ物で最適なのは、猫に必要な栄養素が入り、猫の好みに合わせた味付けになっている市販のキャットフードです。


猫を拾ったのが、深夜の時間帯だったりすると、冷蔵庫の残り物をあげたくなるかも知れませんが、猫には中毒を起こす食品や食べ過ぎると命を落とすような危険な食べ物もあるので注意が必要です。


拾った猫がまだ餌を自分で食べられない子猫なら、キャットフードを湯でふやかしすりつぶして口に少しずつ入れてあげましょう。


さらに生後間もなくから4週目ぐらいまでは、授乳のサポートが必要になります。


牛乳や人間の赤ちゃん用のミルクは厳禁、ペットショップに子猫用の粉ミルクと子猫用の哺乳瓶が売っているので用意します。


ミルクの作り方と与え方の注意点をお伝えします。

  • 哺乳瓶に粉ミルクを計量スプーンで測り入れる
  • 沸騰してから70~80度に覚ました湯で融かす
  • 38度~40度に冷ます(人間の体温よりやや高め)
  • 子猫をうつ伏せに抱き、斜め45度に哺乳瓶を傾け口に当て与える
  • 生後2週目ぐらいまでは頻繁な授乳が必要(8~12回)

哺乳瓶の乳首に吸い付いてくれなければ、スポイトでミルクを吸い上げて子猫の口にほんの数滴ずつ入れてあげましょう。

③:トイレに注意!子猫の場合は排泄を助けてあげよう

猫の身体よりも大きく深さと広さがある容器か箱に、猫砂を入れてトイレにします。

新聞紙をちぎって敷き詰めて簡易的なトイレにしてあげても良いです。


人間がどかどかと頻繁に出入りする場所は避け、落ち着いて排泄出来る場所に置きそわそわと床の匂いを嗅ぐ、お尻をもぞもぞさせ落ち着きのない素振りを見せるなどをしたら連れて行って排泄を促しましょう。


生後数週間の子猫は排泄機能がまだ育っていないので、頻繁に手を掛け排泄のサポートをする必要があります。


親猫が舌で子猫の肛門をなめて排泄を促すように、お湯で濡らしたティッシュでそっと撫でたりぽんぽんと優しく触れたりして刺激してあげましょう。


柔らかくデリケートな部分ですから刺激し過ぎないように、細菌がついて炎症を起こさないよう換えのタオルや濡れティッシュを常に用意して清潔を保つことが必要です。

④:お風呂に注意!ストレスになるのですぐには入れないように!

拾った猫が汚れているからと、いきなりシャワーを浴びせたりお風呂に入れたりしないようにしましょう。

水を好まない猫も多く、保護された猫は緊張し疲れてもいますから、最初からストレスを与えてしまうと、後々まで拒否されかねません。

汚れが酷い時には、ペットショップで売っている猫用のシャワータオルでふいてあげたり、ブラシで優しく毛をすいてあげたりすると、思いのほか汚れが取れるものです。

猫は、しなやかな身体をくねらせて自分の舌を使ってグルーミングするのでそれほど汚れることはないかと思いますから、シャワーやお風呂は環境に慣れてからにしましょう。

子猫の汚れを取る時には、お湯に浸したガーゼを使うと良いです。皮膚がまだ柔らかくデリケートなので、優しく撫でるように拭いてあげましょう。

補足:どうしても飼えない場合は里親を探してあげよう

拾った猫に必要なケアをした後には、自分で飼うか、里親を探すかというとても重大な決断があります。

自分の家の猫として飼うことが出来ればハッピーな出逢いになるのですが、住宅環境や家族に猫アレルギーがいたり、先住猫と相性が悪かったりなどの理由で、どうしても飼えない場合があります。

ここでは里親を探す方法をお伝えします。
  • 猫を飼っている身近な人に、猫を欲しがっている人がいないか相談する
  • 動物病院などに里親募集のポスターを貼ってもらう
  • 地域の新聞やタウン誌の広告欄に掲載してもらう
  • 地域の猫の里親会に協力をお願いする
  • インターネットの支援サイトやマッチングサイトを利用する
自分だけで考えて後悔の残る選択にならないように誰かに相談しましょう。

捨て猫を救おうとする個人や支援団体は身近に必ずあるので、すぐに里親が見つからなくても焦らずに、拾った猫を幸せにする道を根気よく探してあげましょう。

MOFFMEのペット保険一括比較サービスを利用するのもおすすめ

近年加入者が増えていっているペット保険ですが、それでも現在の加入率はペットを飼っている方のおよそ10%程度にしかなりません。


ペットの治療費は全額自己負担となりますので、突然の病気による手術等で数十万円といった高額な費用がいきなり請求されてしまうことも珍しくありません。


しかし大切なペットには最適な治療を余裕を持って受けさせてあげたいですよね


もしもの時、治療費の負担を少しでも軽減し飼い主やペットが治療に専念できるように、前もってペット保険に加入しておくことをおすすめします。


MOFFMEでは「どんな保険に加入すれば良いか分からない」・「入りたい保険がいくつかあるけど、どれが一番良いのか悩む」といった方のために、ペット保険の一括比較サービスを行っております。


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まとめ:猫を拾ったらどうする?保護しても後悔しないように!

猫を拾った時にやるべきことをお伝えしましたが、参考になったでしょうか。
  • 猫を拾ったら、首輪がついているか人馴れしているかを見て、迷い猫か野良の猫か確認する
  • 迷い猫なら、警察か保健所、自治体の動物管理センターに届け出をする
  • 病気や怪我をしていたら真っ直ぐ動物病院へ、健康そうに見える猫も早いうちに病院で検査を受けさせる
  • 保護したら快適な寝床、食べ物と飲み水、トイレの用意する
  • 汚れているからといきなりお風呂には入れず、濡れタオルで拭いて汚れを取る
  • 自分で飼えない時には、多方面に相談しながら里親を探す
これらのことを心に止めて置いていただければ、猫を拾った時に戸惑わずに行動できるでしょう。一匹でも多くの命が救われるよう願っています。

MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。