うさぎをお風呂に入れても大丈夫?上手な入れ方や頻度・温度など注意点を徹底解説!【獣医師監修】のサムネイル画像

内容をまとめると

  • うさぎは基本的にお風呂に入れる必要はない!最悪命に関わる行為
  • ただし、臭いが非常に気になる場合、獣医師に勧められた場合はお風呂に入れてあげよう
  • お風呂が原因で中耳炎・外耳炎や、ストレスから病気をする可能性がある
  • うさぎの治療費は全額自己負担のため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ!

うさぎが汚れていたりにおいが気になるとお風呂やシャワーに入れたくなりますよね。しかしうさぎをお風呂に入れても大丈夫なのでしょうか?うさぎは基本的に入浴・水浴びの必要はなく、水に濡れるのはストレスになるので暴れることがあり、頻度や時間・水の温度などを知らないまま誤った入れ方をすると最悪の場合死ぬこともあります。この記事ではうさぎのお風呂の入れ方を詳しく解説します。

記事監修者「沖田 将人」

この記事の監修者沖田 将人
アレス動物医療センター

1998年北里大学獣医学科卒業。富山県にてアレス動物医療センターを開院し、犬猫だけでなくうさぎなどエキゾチックアニマル診療に力を入れる。獣医師向けにうさぎ獣医学書、DVD出版を手掛けながら、飼い主向けにうさぎ専門サイト「あなたがウサギに出来ること」、Youtube「うさぎちゃんねる」を運営。2022年より北里大学非常勤講師も兼任、獣医学部生にうさぎ診療について教鞭をとる。

この記事の目次

目次を閉じる

うさぎをお風呂で洗うのは大丈夫?上手な入れ方や注意点とは

ストレスを感じやすくとてもデリケートだと言われているうさぎですが、鼻をヒクヒクさせたり毛づくろい中の姿がとても愛らしいですよね。


うさぎを飼育していると、

  • 「なんだか嫌なにおいがする」
  • 「お腹の調子を崩してお尻周りが汚れてしまった」
  • 「足でおしっこを踏んでしまった」

なんてこともありますよね。


そんな時、お風呂に入れようか悩んだ経験はありませんか?


今回「MOFFME」では、うさぎのお風呂について紹介していきます。

  • うさぎにお風呂は必要なのか
  • うさぎをお風呂に入れる場合の条件について
  • うさぎの上手な洗い方や入浴の際の注意点
  • お風呂以外にうさぎを清潔に保つ方法

以上の項目について詳しく解説していきましょう。


うさぎのケアについて知りたい方は、ぜひご覧ください。


また、うさぎを飼っている方にはペット保険への加入もおすすめです。MOFFMEではうさぎが加入できるペット保険や、小動物のペット保険ランキングを紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。

うさぎはお風呂に入れたらダメ?お風呂に入れても良い場合とは

うさぎは自分でグルーミングをすることで、身体を清潔に保つ生き物です。


汗腺が未発達であるため汗はかかず、基本的ににおいはありません


また水浴びをする習性がないため、本来であればうさぎにお風呂は必要ないと考えられています。


やはりうさぎにお風呂はダメなのでしょうか?


それでは、うさぎのお風呂について、

  • うさぎはお風呂に入れても大丈夫なのか
  • うさぎをお風呂に入れた方がいい場合について
  • うさぎがにおう原因について
以上の項目を1つずつ解説していきましょう。

うさぎをお風呂に入れても大丈夫?最悪死ぬ恐れもあるので注意

まずは、うさぎをお風呂に入れることの可否についてです。


先述したとおり、うさぎは自分自身で清潔を保つことができ、汗をかかないため体臭はありません。


また、

  • 身体が濡れることで急激に体温が低下してしまう
  • うさぎにとって大きなストレスになってしまう
  • あばれて骨折してしまう
  • 耳に水が入ることで、外耳炎などのトラブルに繋がってしまう
以上の理由から、基本的にはうさぎにお風呂は不要なのです。

うさぎは体温コントロールが苦手であるため、濡れることで一気に体力を消耗し、隠し持っていた体調不良が噴出する危険性があります。

水に濡れることを嫌うので、ストレスが掛かり体調不良を起こす可能性もあります。場合によっては食欲不振、急性うっ滞を引き起こし、その結果、死ぬ恐れもあるため、かなりの注意が必要なのです。

うさぎは非常に骨がもろい生き物で、嫌がる体を無理に抑えると、脊椎の骨折を起こす危険性があります。ただの爪切りでさえ骨折のリスクがある生き物ですから、細心の注意が必要です。

また耳に水が入ることは、外耳炎中耳炎内耳炎といったトラブルを引き起こす原因になります。

耳の病気が進行してしまうと、食事をとれなくなり衰弱してしまうため、こちらも死に繋がる恐れがあります。

下痢で汚れた等、うさぎをお風呂に入れた方が良い場合とは?

うさぎにとってお風呂は、死に繋がりかねない危険なものです。


少しの汚れであれば、ブラッシング濡れタオルで対応しましょう。


しかし場合によっては、お風呂に入れた方がいい時もあるのです。


具体的には以下のような場合です。

  • うんちやおしっこが身体にこびり付いたり、においが気になるとき
  • 皮膚トラブルを起こし、獣医にシャンプーを勧められたとき
キレイ好きなうさぎですが、うんちやおしっこを踏んでしまうこともあります。

汚れやにおいが付いて不衛生なままでは、皮膚炎などの病気を起こしやすくなり、特に、軟便や下痢の場合は足や毛にしっかり絡みついてしまい、簡単には取ることができません。

その場合は、主治医の先生に許可をもらってからお風呂へ入れてあげることをおすすめします。

また長毛種は、その毛の長さから汚れが付きやすいという特徴がありますが、汚れやすい場所は、その部分の毛をカットすることで汚れの付着を防ぐことができます。

さらに皮膚トラブルがあり、獣医さんに勧められている場合にもお風呂は必要です。

監修者コメント:

そもそもきれい好きなうさぎのおしりが便や尿で汚れている時点で、異常事態と考えるべきです。汚れさえきれいになれば良いということではなく、なぜ便や尿で汚れるようになったのか、を突き止めなければいけません。

軟便、排尿障害などの便尿の異常はないか。異常に飲水量や尿量が増えてないか。おしりをきれいに保てない姿勢異常(足や背骨の病気)はないか。など原因を突き止めることが重要です。

いきなりおうちで洗うのではなく、まず主治医の先生に相談し、なぜ汚れるようになったのか、そしてそもそも体を洗ってよい状態なのかを確認することが重要です。

うさぎの上手な洗い方とは?準備するものや注意点を徹底解説!

基本的には体を洗わないほうが良い生き物ですが、獣医師の指示により、治療のために洗わなければいけないシチュエーションもあります。 


それでは、具体的な入浴方法や注意点をお伝えします。

  • うさぎを洗う際に必要なグッズ
  • うさぎの上手な洗い方や乾かし方
  • うさぎをお風呂に入れる際の注意点
以上について、1つずつ確認していきましょう。

うさぎを洗う際に必要なものは?シャンプー等のグッズを紹介!

まずはじめに、うさぎを洗う際に必要な道具について説明します。

  • うさぎ用のブラシ
  • うさぎが入る程度の桶やバケツ
  • うさぎ専用のシャンプー
  • タオル
  • ドライヤー

うさぎをお風呂に入れる場合は、以上を用意しましょう。


うさぎに毛玉が付いている場合は、スリッカーコームで優しく解いてあげてください。毛玉が付着したままでは、すすぎ残しによる皮膚トラブルを併発する恐れがあります。


もつれが酷くブラシで改善できない時は、ペット用のバリカンで取り除いてあげる必要があります。この時ハサミを使うと皮膚を傷つけてしまう恐れがあるので、必ず刃の短いペット用のバリカンを使用しましょう。

うさぎの上手な洗い方・乾かし方とは?汚れた部分だけを洗おう!

うさぎをお風呂に入れる際のポイントは、汚れた部分だけを洗うということです。 


部分的に洗うことで、冷えやストレスからうさぎを守ることができます。


それでは、うさぎの上手な洗い方や乾かし方について確認していきましょう。

  1. ブラッシングをし、毛玉や毛のもつれを解く
  2. うさぎの大きさに合った洗面器や桶にお湯(39〜40度程度)を入れる
  3. うさぎを優しく抱き、汚れた部分にお湯を掛け、毛をほぐすように洗う
  4. 必要に応じて泡立てたシャンプーで汚れを落とす
  5. 地肌までしっかりとすすぐ
  6. タオルドライをする
  7. ドライヤ―を使いしっかり乾かす
うさぎをお風呂に入れる際の適温は、39〜40度程度です。

体温が38~40度のうさぎにとっては、人間が温かいと感じる程度の温度が丁度良いのです。

またシャンプーを使った際は、皮膚トラブルを防止するためにしっかり洗い流すことが重要になります。毛の表面だけでなく、地肌まで念入りにすすいであげましょう。

うさぎをお風呂に入れる際の注意点とは?しっかり乾かすように!

うさぎをお風呂に入れた際は、完全に乾かしてあげることが大切です。


先に紹介したとおり、うさぎは身体が濡れてしまうと急激に体温が低下し、その結果体調不良や、最悪の場合は死に繋がってしまうこともあるのです。


うさぎの毛は二重構造になっており、上毛(オーバーコート)下毛(アンダーコート)で構成されており、ドライヤーでは、この下毛を狙って乾かすことで乾き残しを防ぐことができます。なるべく毛をかき分け、根本に風を当てましょう。


乾かす際は、低温に設定することでやけど防止になります。


また、耳が大きいうさぎは聴力が優れているため、ドライヤーの音を嫌いますので、パニックを起こして暴れることがないよう気を付けてあげてください。

監修者コメント:

冒頭に記載されているように、うさぎの体を洗うというのは非常に危険な行為です。ただそれでも、治療のために頑張って洗ってあげなければいけないシチュエーションは十分あり得ます。

大切なのはうさぎの表情や様子を見て、無理をしない。初回から長時間かけて行わない。嫌がる子であれば初めはブラッシングだけ、慣れてきたらドライシャンプーをなじませるだけ、ペット用ウエットティッシュで拭くだけ、と少しずつレベルアップしてあげると良いでしょう。

そしてそれでもうさぎが強い抵抗を示す場合は、無理をせず主治医の先生に相談したほうが良いと思います。

お風呂以外にうさぎを清潔に保つ方法は?ブラッシング等が大事!


本来、うさぎはお風呂が好きではありません。軽い汚れであれば、無理に入れる必要はないのです。


お風呂以外でうさぎを清潔に保つ方法は以下のとおりです。

  • ブラッシング
  • トリミング
  • 濡れタオルで拭く
  • ドライシャンプー

うさぎを日常的にブラッシングすることで、毛に付着した埃などの汚れを落とすことができます。


また、うさぎはグルーミングによって大量の毛を飲み込みますが、その毛が胃や腸に溜まることで毛球症という大変危険な病気を発症する場合もあります。


ブラッシングを毎日行うことは、汚れだけでなく病気を予防することにも繋がるのです。


うんちやおしっこで汚れてしまいブラッシングでは落とせない場合は、その部分をハサミでカットする手段も有効です。


また固く絞ったタオルや、水を使わないドライシャンプーなどの使用もストレスが少なく、うさぎの寿命を守ることに繋がります。


お風呂に入れる前に、まずは以上の対応をしてみてください。

うさぎもペット保険に加入できる?ペット保険を検討してみよう


うさぎはストレスに弱くデリケートな反面、体調不良を隠そうとする本能が備わっています。


それは敵から身を守るための手段だと言われており、「なんだかいつもと違う?」と気付いたときには病気が進行してしまっていることが多いのです。


その際の治療費は全額自己負担であり、さらに高額であることが予想されます。


そんなときに安心なのがペット保険です。


実は犬や猫だけではなく、うさぎもペット保険に加入することができるのです。


それぞれの条件から保険会社を選ぶことができるので、飼っているうさぎや飼い主さんの状況に合わせたプランが見つかります。


以下の記事ではうさぎのペット保険について詳しく解説しておりますので、ぜひ一度ご確認の上ご検討ください!

うさぎの保険についてはこちら

まとめ:うさぎをお風呂に入れても大丈夫?

うさぎのお風呂について紹介しました。


再度ポイントをまとめます。

  • 濡れることによる体温の低下やストレスによる体調不良を防ぐため、うさぎはお風呂に入れないほうがいい
  • 基本的にはうさぎ自身が行うグルーミングと、毎日のブラッシングで清潔は保てる
  • 身体に排泄物などの汚れが付いてしまった場合のみ獣医師に相談してからお風呂に入れる
  • お湯の設定温度は、人間が心地よいと感じる39〜40度程度が好ましい
  • お風呂に入れる際は、全身を濡らすのではなく汚れた部分だけを洗う
  • 体温低下を防ぐため、ドライヤーを使い地肌までしっかり乾かす
  • うさぎのおしっこは尿石になりやすく、悪臭の原因になるのでこまめに掃除をする
うさぎを飼う中で、毛に排泄物がついてしまう場面は多いかと思います。そんな時の対応について、改めてご理解いただけたのではないでしょうか。

ちいさな命を守るため、お風呂に入れたあとはうさぎの状態を注意深く見てあげてくださいね。

MOFFMEでは、他にも様々なペットやうさぎのペット保険に関する記事を多数公開しておりますので、そちらもぜひご覧ください。