【獣医師監修】猫もうつ病になる?猫のうつ症状の原因や症状、治療法、予防法を解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  1. 猫も人間と同じようにうつ症状になることがある
  2. 原因はストレスによるもので症状は人間と似ている
  3. 治療方法は①抗うつ剤などによる薬物療法②ストレスを感じにくい環境作り
  4. 自分(飼い主)だけで悩みを抱え込まずに病気のことを動物病院で相談することが大切
  5. 猫の治療費用は全額自己負担になるため、万が一に備えてペット保険への加入がおすすめ

猫もうつ病になるのかご存知ですか?猫にうつ病というものはありませんが、人間と同じように猫も人間と同じようにうつ病に似た症状が出ることがあります。ではその原因や症状について気になりますよね。この記事では猫のうつ症状について、原因や症状、治療法、改善するために飼い主ができることを解説します。

記事監修者「千葉 恵」

この記事の監修者千葉 恵
一般社団法人愛玩動物健康管理協会(CAHA)獣医師

2012年に大学を卒業し、小動物臨床獣医師として従事。人と同様に、愛玩動物の高齢化が進んでいるため、治療の他に、体に負担が少ない治療も取り入れていくために日々励む。現在、獣医師として活躍しながら、東洋医学(主に鍼灸)を学んでいる。多くの犬や猫たちが幸せな時間を過ごせるように努めている。

この記事の目次

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ペットもうつ病になる?猫のうつ症状の原因や症状、治療法を解説!

うつ病といえば人間がかかる病気のイメージがありますが、実は猫や犬などペットも似たような症状が出ることが判明しています。


今回「MOFFME」では「猫のうつ症状」について

  • 猫のうつ症状の特徴や原因、発症した際の症状について
  • 猫のうつ症状の治療法や効果的な改善策について
  • うつ症状傾向が見られる猫種や年齢、条件について

といった内容を取り上げます。


うつ症状は精神的な病なので外見からは分かりづらく、判断されるまで時間のかかる病気だといえます。


その点については猫だけに限らず、人間がうつ病になっていたとしても周囲の人間や本人でさえも気づかないという場合もあります。


もし猫にうつ症状に似た症状が出ていた場合、自然治癒は難しいため対応が遅くなればるほど病状が悪化してしまいます。


そのため、症状の早期発見ができれば悪化させずに済みます。今回は猫のうつ症状について解説しますので、最後までご覧ください。


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猫のうつ症状とは?特徴や原因、症状について詳しく解説!


モデル:マリン


うつ病と聞くと、不眠や無気力、無関心といった症状を思い浮かべる人もいるかと思いますが、猫の場合も人間と同じような症状が見られます。


ここでは、

  • 猫はうつ病になるのか
  • 猫のうつ症状の原因はストレス
  • 猫のうつ症状の症状は人間と酷似しているものとグルーミングのように猫独自のものがある

といった内容について解説を行います。


猫のうつ症状は、人間のうつ症状と原因や症状が似ています。ですので、飼っている猫にうつ症状の疑いを感じるような場合は獣医師に相談するようにしましょう。

そもそも猫のうつ症状とは?人間のように猫もうつ病になるのか

うつ病は人間独自の病気で、猫がうつ病を発症してしまうということはありません。ただし猫にも人間のうつ病と似たような症状が出てしまうことはあります。


猫にうつ病に似た症状が出る原因も遺伝的な要素やストレスですし、食欲不振や無関心・無気力など人間のうつ病の症状と酷似しています。


もし、飼い主として猫がうつ病と似た症状を発症していないか確認したい場合は、猫の行動をよく観察してみて下さい。


そして、飼っている猫の行動にうつ病と酷似した症状が見られるようであれば、動物病院で診察を受けると良いでしょう。

猫のうつ症状の原因とは?ストレス等の原因を解説!

猫にうつ症状に似た症状が出てしまう原因ですが、人間と同じようにストレスが大きな要因を占めています。


猫のうつ症状に酷似した症状の原因としては、

  • 急激な環境の変化
  • 一緒に飼っているペットとの折り合いが悪い
  • 刺激がない環境

といったものが上げられます。


人間も新学期や就職など新しい人間関係がスタートする時に、楽しみな気持ちと激しいストレスを感じるということもあるのではないでしょうか?


それは、猫にも当てはまることで、猫を飼い始めると、飼い主としては可愛らしい猫との生活が楽しみですが、猫にとってはまで過ごしてきた環境とは違う環境で過ごすことになるので過剰にストレスを感じてしまいます。


さらに、一緒に飼われることになるペットと折り合いが悪かったり、遊び場がないような退屈な状況になってしまうと、猫にとっては居心地が悪く精神状態を悪化させてしまい、うつ症状を発症させてしまうということになってしまいます。


ですので、飼い主が猫にストレスを感じさせないような環境づくりをおこなえば、うつ症状予防にも繋がることでしょう。

猫のうつ症状とは?食欲不振や無気力等の症状を解説!

うつ病といえば、人間だと不眠症や食欲不振、無気力や無関心といった症状が見られます。


猫の場合、

  • 食欲不振
  • 不眠症のように眠りが浅くなる
  • 無気力
  • 無関心
  • 物陰に隠れて姿を見せない
  • グルーミングを過剰に行うか、もしくは全く行わない
  • 下痢や嘔吐が上手くできない
  • 攻撃的な反応
  • 後追いが酷くなる

といった症状が見られます。


猫の場合も人間と同じように食欲不振になったり下痢になったりします。


そして今まで楽しく遊んでいたおもちゃに関心を示さなかったりするという行動も人間がうつ病を発症させた時の症状に酷似していると言えるでしょう。


後追いも精神的に不安定になっている状態だと言えますし、対照的に物陰に隠れて姿を見せないという点もうつ症状によく似た症状です。


猫独自の症状としては、グルーミングを過剰に行うか全く行わないかという点が上げられます。


いずれの症状が見られる場合でも、心の病気に限らず猫が何らかの病気を抱えている可能性があるため、猫の行動に異常を感じたら動物病院へ連れて行ってあげましょう。

猫のうつ症状の治療法や改善策は?飼い主にできることとは


モデル:マリン


猫がうつ症状に似た症状を発症させた際には、どのような治療法を行うのか気になるのではないでしょうか?


治療法としては、

  • 猫がストレスを感じにくい環境作り
  • 抗うつ剤などによる薬物療法

といったことで対応することになります。


人間のうつ病の治療でも原因を取り除いたり投薬を行っていますが、それらは猫の場合にも必要な治療方法だといえます。


原因をしっかりと理解した上で、有効的な治療法を行うようにしましょう。

猫のうつ症状の治療法は?内服薬の投与等の治療法を解説!

治療法は抗うつ剤などによる薬物療法と猫がストレスを感じにくい環境作りがメインになります。


治療を始めるにあたっては、まずは飼い主に対して問診を行い、体の病気がないかどうかを検査します。そして体に異常がない場合は心の病気である可能性が高いと判断します。


問診の内容から猫がどんなことでストレスを感じ、うつ症状を発症しているか判明したら、そしてストレスの原因を取り除くためにはどんな環境にしていったら良いかについて、獣医師が飼い主へと指導を行います。


それでも症状が改善しない場合や症状が重度の場合には、抗うつ剤などが処方されることもあります。

猫のうつ症状で飼い主にできることは?動物病院で相談しよう

飼い主としては苦しんでいる猫の姿を見るのは辛いことです。動物病院へ連れて行ってうつ症状を発症していると診断されたのであれば、医師に猫の日頃の様子や、猫がどんな環境で過ごしているのか細かく説明をしましょう。


例えば、医師に相談して暇な環境が原因だと判明した場合、室内に段差を設けるなど猫が遊べる環境を用意して環境を改善するという方法を取ることができます。


このように、医師のように医学的な知識を持っている立場の人に話を聞いてもらうことにより、どんなことが原因になっているのか的確に判断し、猫の生活環境の改善に繋がります。


ですので、自分だけで悩みを抱え込まずに病気のことを動物病院で相談してみましょう。

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うつ症状になりやすい猫種や年齢、条件はある?


モデル:マリン


うつ症状に似た症状を発症しやすい猫種や年齢などでの傾向が見られません(心因性脱毛症はシャム猫など一部の品種でかかりやすいといわれています)。ですが発症させる条件はあります。


それは過剰なストレスを感じさせることです。


条件としてストレスがあげられますが、どんなことによって猫がストレスを感じるのかは猫が置かれている環境などで変わってくるので、猫ごとに判断する必要があります。


例えば、知り合いの家で猫が出産し、子猫をもらい受けることになった場合、子猫を急に母猫から引き離したりすれば大きなストレスを与えてしまいます。


また、先に飼っているペットと新しく迎えた猫の折り合いが悪ければ、先に飼っていたペットと新しく家族になった猫が共にストレスを感じてしまうという結果になってしまうということも考えられます。


このように、猫の置かれた環境によってはどんなことが猫のストレスになるのか違ってくるので、猫を観察してどんなことにストレスを抱えているのか判断するようにしましょう。

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もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

うつ症状の治療は環境改善や薬物治療がメインなので、1通院当たりの治療費は少ない金額で済むことがほとんどです。


しかし、うつ症状は一度発症してしまうと動物病院へ定期的に通わなくてはならない病気です。その治療は短期間で完治する場合もあれば何か月と通う場合もあります。


猫などペットの治療費は全額自己負担になるので、何度か通院を重ねることにより治療費がかさんでしまいます。


そういった事態に備えてペット保険に加入しておくと良いでしょう。ペット保険に加入しておくと通院でかかる医療費での負担を減らすことができます。


MOFFMEでは、各保険会社の一括比較サービスや猫のペット保険に関する記事を取り扱っていますので、ペット保険への加入を検討している人は是非参考にしてみましょう。

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まとめ:猫のうつ症状は治る?改善するには何が効果的なのか

猫のうつ症状について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?


今回の記事についてまとめますと、

  • 猫はうつ病に似た症状を発症する
  • 原因はストレスによるもので、症状は人間と酷似しているものと猫独自の症状がある
  • 原因であるストレスを追究し、生活改善や抗うつ剤の投与などで治療を行う
  • 猫種や年齢を問わず発症する可能性がある

といった内容になります。


うつ症状は猫種や年齢に関係なく、ストレスを感じる環境にいることで発症させてしまいます。


ですので予防するためにはストレスを感じさせないような環境づくりが必要になってきます。


もし猫がうつ病に似た症状を発症したとしても、投薬治療や飼い主による生活環境の改善を行うことで治すことができます。


早い段階で治療を行えば症状を悪化させずに済みます。猫の行動や症状がうつ病に似ていると感じたら早めに動物病院へ連れて行ってあげましょう。


MOFFMEでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を多数公開しておりますので、ぜひご覧ください。