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難しいペット保険選びを、専門家がLINEで解説

ペット保険を選んでいる皆さんは、どのような基準でペット保険を選んでいますか?

「どうやって選べばいいかわからない!」 「かかりやすい病気を保険に加入したいけどよくわからない!」

と思っている方も多いと思います。

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アメリカンコッカースパニエルにペット保険は必要?

ペット保険は、必ず加入しなければならないものではありません。だからこそ、加入すべきなのかどうかを悩んでいる方は多いのではないでしょうか?


近年犬の平均寿命は延びている傾向があり、アメリカンコッカースパニエルの平均寿命は13歳と長生きをする犬種です。


アメリカンコッカースパニエルは耳や皮膚、膝に慢性疾患を抱えやすく、定期的な通院や外科手術が必要になることがあります。また、歳を重ねていけば、さまざまな体の不調から病院にかかるリスクは高まってしまいますよね。


愛犬の診察は人間と違い自由診察になるため、

  • 動物病院によって治療費用が異なる
  • 治療費用は全額自己負担
になってしまうのです・・・!通院費や手術費が家計を圧迫してしまい十分な医療を愛犬に受けさせられない心配も。


ペット保険の加入は診察代を抑え、医療の選択肢を増やすというメリットがあります。愛犬を迎えたら、ペット保険の加入を検討してみてください。


そこでこの記事では、アメリカンコッカースパニエルに着目して、

  • かかりやすい病気とその治療費用
  • 治療費用は生涯でどれくらいかかる?
  • ペット保険を選ぶときのポイント
  • 健康に過ごすためのアメリカンコッカースパニエルの飼い方のポイント
について解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

アメリカン・コッカー・スパニエルの特徴は?歴史や性格、原産国を解説


アメリカンコッカースパニエルがモデルになった映画と言えば、アニメ「わんわん物語」が有名ですよね!

  • 大きなキラキラした目
  • 長くフワフワとした垂れ耳
  • 豊かな被毛
などが魅力の犬種であり、華やかな外見に魅かれた方が多いのではないでしょうか。


そんなアメリカンコッカースパニエルは、犬種名にもなっているようにアメリカが原産国です。しかし、先祖は当時イギリスにいたスパニエルです。


当時のスパニエルは大きさによって分類されており、その中でもアメリカンコッカースパニエルの先祖になったのは、ランド・スパニエルの1番小さい犬だと言われています。


スパニエルは猟犬として活躍していた歴史を持ちます。猟犬の特徴を濃く受け継いでいる犬種は、吠えやすかったり、攻撃性が高かったりしますが、現在のアメリカンコッカースパニエルの性格は猟犬とはかけ離れていて、

  • 陽気
  • おおらか
  • 人懐っこい
という特徴を持ち、アメリカでは「陽気なコッカー」とも呼ばれているほどです。


唯一アメリカンコッカースパニエルに受け継がれている猟犬としての特徴は、運動が大好きな点です。


したがって、小さな子供がいる家庭や多頭飼いを考えている家庭にもおすすめな犬種ですね!

アメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気とその治療費用


ここまでアメリカンコッカースパニエルの性格や特徴を解説してきました!


愛犬をペット保険に加入させるかは、「かかりやすい病気やその治療費を知り、問題なく支払っていけるのか?」が判断基準の一つになります。


そこでここからは、アメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気とその治療費用について解説していきます!下記に一覧をご用意しましたので確認ください!

傷病名請求割合
(アメリカンコッカースパニエル)
請求割合
(全犬種)
年間診療費
(中央値)
チェリーアイ
3.5%0.1%94,391円
緑内障3.0%0.2%115,662円
耳の腫瘍/腫瘤0.8%0.1%113,891円
乾性各結膜炎
2.8% 0.4%50,499円
睫毛の疾患0.7% 0.1%13,703円
白内障4.2% 1.1%147,892円
口腔内の腫瘍0.6% 0.2%72,379円

(引用:アニコムどうぶつ白書2022


上記の表からも分かる通り、アメリカンコッカースパニエルは主に目、耳、皮膚に疾患を抱えやすい犬種です。


目の病気(白内障・緑内障・チェリーアイなど)

長い毛が目に入ってしまうことでチェリーアイを起こすため、トリミングで目の周りの毛のカットをしましょう。


白内障は年齢を問わず発症し、病状が進むと緑内障を併発することも。 白内障が進み手術が必要になると両目で10万円以上と高額な医療費が必要になるため、早期発見が大切になります。


耳の疾患(耳の腫瘍/腫瘤)

長い垂れ耳は耳の中が蒸れやすく、最近が繁殖しやすい状態になります。週1度は耳掃除をして、耳の中の状態を確認しましょう。


アメリカンコッカースパニエルのかかりやすい病気と診療費用から、「もし突然これらの治療費用が発生したときにすぐに支払いができるか?」がペット保険加入の判断基準となります。


愛犬に最善の治療を受けさせてあげるためにも、万が一に備えてペット保険を検討してみてくださいね。

アメリカンコッカースパニエルの年齢別にかかりやすい病気とは?

年齢別にはどのような病気にかかるリスクがあるのでしょうか?アメリカンコッカースパニエルを3つの成長時期に分けて解説していきます。


幼少期

  • 若年性白内障
  • 異物誤飲
  • チェリーアイ
  • 皮膚炎 
若年性白内障は2才以下の若い犬がかかる白内障です。通常加齢で発症する病気ですが、アメリカンコッカースパニエルは遺伝的に白内障に罹りやすい犬種です。

白内障の手術は高額になりますので、定期的に目の異常がないか健診を受けることで早期発見をしてあげてくださいね!

好奇心旺盛な仔犬は何でも口に入れる傾向があります。自宅の床や散歩の途中で、気になった物を食べてしまうことがありますので、異物を口にしていないか注意しましょう。


青年期

  • 肥満
  • パテラ
  • ドライアイ
  • 緑内障 
アメリカンコッカースパニエルは食べることが大好きな犬種です。太りやすい体質になりますので、餌の量を適量に保つようにしましょう。

肥満は体の様々な部分に負担をかけ、パテラの発症にもつながりますので、定期的な体重測定を忘れずに。

高齢期

  • 老齢性白内障
加齢で水晶体がにごるため、目が白っぽく見え発症に気づくことが多い病気です。完治することが難しく、症状が進むと手術が必要になったり、緑内障を発症したりしますので、早期に発見してあげましょう。

アメリカンコッカースパニエルの治療費用は生涯でどれくらいかかる?

ペット保険会社のアニコム損保「家庭動物白書2022」によると、犬の年間のケガや病気の治療費の平均は以下のようになっています。

年度年間平均治療費
2019年44,869円
2020年60,430円
2021年59,387円

1年間のケガや病気の治療費を60,000円とし、アメリカンコッカースパニエルの平均寿命の13歳まで生きると仮定すると、生涯の治療費用は総額で780,000円ほどになります。


この金額に毎年の狂犬病等の予防注射代や毎月の予防薬、去勢や避妊手術代もかかりますので、生涯の治療費は1,000,000円近くかかると考えるといいでしょう。


勿論個体差がありますので、治療費があまりかからない仔もいます。


しかし、アメリカンコッカースパニエルは白内障やパテラといった手術の可能性がある病気にかかりやすい犬種。手術代などで上記の金額よりもかかることも想定した場合、問題なく治療費用を支払っていけるのかを考えてみてくださいね。

アメリカンコッカースパニエルのペット保険を選ぶときのポイント


いざ「ペット保険に加入しよう!」と思っても、ペット保険の商品は数多くあるため、どの保険に加入したらいいか迷われる方が多いのではないでしょうか。


保険の商品によって補償内容や保険料が異なるため、比較検討が必要ですね。そこでここでは、保険選びのポイントを下記の3つに分けて解説していきます!

  • アメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気をカバーしているか確認
  • 払い続けていける保険料か確認
  • 通院・入院・手術を補償しているか確認

アメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気をカバーしているか確認

ペット保険は加入したからといって、全ての病気や疾患が補償対象になるとは限りません


またペット保険会社によって補償される病気が異なりますので、アメリカンコッカースパニエルが罹りやすい次の疾患をカバーしている保険か保険加入前に必ず確認をしましょう。

  • パテラ(膝蓋骨の脱臼)
  • チェリーアイ(目の瞬膜腺が炎症を起こし赤くなる病気)
  • 先天性疾患
これらは保険会社によって「補償対象としているかどうか」の判断が分かれやすい病気ですが、発症すると自然治癒が難しく慢性化の恐れがあります。

定期的な通院が重なると治療費が高額になりますので、ペット保険で治療費の負担を減らすためにも、「加入後の発症でも補償されるのか?」をしっかりと確認することが1つ目のポイントになります。

払い続けていける保険料か確認

ペット保険加入の際に心配な点は、無理なく保険料を払い続けられるかどうかという点ではないでしょうか。


保険料の支払いが苦しいがために愛犬の治療費用が支払えない状況になってしまっては、ペット保険に加入することは本末転倒です。


加入の前に以下のことを確認し、保険料支払いの見通しをもっておきましょう。

  • アメリカンコッカースパニエルの平均寿命から、トータルの保険料を計算する
  • 年をとるにつれ、どの程度保険料が上昇するか確認しておく
ペット保険は1年ごとに更新されます。保険商品によって、保険料上昇のタイミングや上昇率は異なりますので、いくつかの保険商品を比較してみてくださいね!

通院・入院・手術を補償しているか確認

ペット保険は以下の治療費を一定の割合で補償するものになります。

  • 通院
  • 入院
  • 手術
保険商品によっては、通院のみ、手術のみの補償の場合がありますので、「どこまでカバーできる保険か」を加入前に確認をしましょう。

アメリカンコッカースパニエルの罹りやすい異物誤飲や白内障、チェリーアイは手術が必要になったり、定期的な通院が必要になるケースもあります。

手術は手術代自体が高額になる傾向がありますが、その他手術前の検査や術後の入院、退院後の通院など治療費がかさむことがあります。

高額な治療費は家計の大きな負担になりますので、アメリカンコッカースパニエルのペット保険を検討する際には、上記の通院、入院、手術の3点が補償されているものを選びましょう。

健康に過ごすためのアメリカンコッカースパニエルの飼い方のポイント

ここまでアメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気や、ペット保険を選ぶ時のポイントについて解説してきました!


あらかじめリスクに備えてかかりやすい病気を知ったり、保険に加入したりすることも大切なことですが、何よりも健康に長く過ごしたいですよね。


アメリカンコッカースパニエルは平均寿命が13歳と長生きをする犬種です。健康に過ごせるように、以下の3点に気を付けて飼育をしましょう。

  • 散歩の時間の確保
  • 毛並みや皮膚のケア
  • 耳のケア 
散歩の時間の確保
アメリカンコッカースパニエルは鳥猟犬にルーツがありますので、体力がある犬種になります。毎日30~1時間の散歩の時間を確保し、外気に触れさせることでストレスを解消しましょう。

毛並みや皮膚のケア
アメリカンコッカースパニエルの魅力である華やかな毛並み。ケアを怠ると皮膚炎の原因になりますので、毎日飼い主がブラッシングで毛玉を取り除きましょう。

月に1~2回は自宅やサロンでシャンプーやトリミングをし、毛並みや皮膚を清潔に保つ必要があります。

耳のケア
アメリカンコッカースパニエルは垂れ耳のため、耳にトラブルを抱えやすい犬種。

皮脂の分泌が多く、耳の皮脂が多くなると外耳炎の原因になります。頻繁に耳を掻く様子が見られないか確認してください。そのような様子が見られたら受診が必要です。

アメリカンコッカースパニエルの疾患とペット保険について獣医師の先生からのコメント

【獣医師】平田繭子先生


鳥猟犬として活躍していたため、活発で持久力に長け、水に入ることを好む犬種です。被毛が豊かで美しく、様々なカットにてアレンジを楽しむこともできますが、その分被毛のまめなブラッシングが欠かせない犬種ともいえます。


好発疾患としては、脂漏症といった皮膚のトラブルや、垂れた耳の特性として外耳炎を多く見かけます。また目が大きい犬種であるため目のトラブルも多く、目の表面を傷つけることでドライアイへと発展するケースもあります。


人でも多いドライアイですが、ワンちゃんは自分で目薬をさすことができない為、長時間目が乾いた状態にさらされると雑菌が繁殖し、膿のような目やにが多量に出る原因となってしまうのです。


また目の表面に慢性的な刺激が加わることによってその透明性が失われ、視力を失う事態にまで発展することもあります。更にドライアイが引き金となって新たな目のトラブルを引き起こすので、併用する目薬の種類も増えていく傾向があります。


このように子犬から老犬になるまで様々な病気のリスクがありますので、万が一に備えてペット保険に加入することでリスクに備えておくと安心できるでしょう。

まとめ

ここまでアメリカンコッカースパニエルに着目して、かかりやすい病気や治療費用からペット保険の必要性について解説してきました!


ペット保険は通院をしてからや、何かしら疑いが見つかってからでは新規加入が難しいため、健康なうちから加入する必要があります。


加入に迷う場合は、

  • アメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気の治療費用
  • アメリカンコッカースパニエルの生涯の治療費用
を確認して、「突発的に支払いが発生しても支払いができるかどうか」をペット保険加入の判断軸にしてみてください。

もし支払いが難しそうであれば健康な若いうちからの加入をおすすめしますし、もし無理なく支払いができそうなのであればペット保険は不要かもしれません。

MOFFMEでは他にもペット保険やペットに関する記事を多数公開していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

記事監修者「森下 浩志」

監修者森下 浩志
フィナンシャルプランナー

早稲田大学基幹理工部出身。すべてのペットのお金と健康にまつわる問題を解決したい、という強い思いからMOFFMEを立ち上げ。ファイナンシャルプランナー、損害保険(ペット保険を含む)の公的資格取得。獣医師団体などと連携をして、ペットのWEB健康診断ツールの開発も行う。