学資保険は貯蓄型がおすすめ?メリット・デメリットからポイント確認

学資保険には、貯蓄型と保障型の2種類があるのはご存知でしょうか?また、貯蓄型と保障型はどのような違いがあるのでしょうか?ここでは、貯蓄型のメリットとデメリットを確認しながら、学資保険の選び方のポイントを確認していきます。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

学資保険の貯蓄型プランは保障型とどこが違うのかを解説します

保障型の学資保険は、子どもの教育資金を貯めながら、子どもの医療保障や契約者に万一のことがあった場合の育英年金が付いている、保険料の払い込みが免除になるなど、保障が充実している学資保険です。


それに対して貯蓄型の学資保険は、子どもの教育資金を貯めることに特化している保険です。そのため、契約者の保障は最低限となっています。


保障型の場合、契約者の保障が充実しているため、保険料の一部が契約者の保障分となり、支払った保険料に対して教育資金として将来受け取るお金は少なくなります。


つまり、保障型の学資保険は、貯蓄型に比べて返戻率が低くなってしまいます。しかし、契約者に万一のことがあった場合でも安心できるといった面で保障型も人気があります。



学資保険は貯蓄型と保障型どっちがいいの?貯蓄型を選ぶメリット

では、学資保険は貯蓄型と保障型、どちらが良いのでしょうか?貯蓄型のメリットを確認しながら比較してみましょう。

メリット1:保障と貯蓄に備えられる

まず、貯蓄型の学資保険のメリットとして、契約者の保障が最低限ついているということです。

この保障は、保険料払込免除というもので、契約者が死亡もしくは高度障害状態となった場合に、以後の保険料の払い込みをしなくても契約が継続するというものです。


契約者に万一のことがあると、支払う保険料も負担になってしまいますね。


しかし、保険料の支払いをしなくても契約が継続しますので、契約時に設定したお祝い金や満期金を受け取ることができ、子どもの教育資金をしっかりと確保することができます。


一方、保障型の学資保険の場合には、契約者に万一のことがあった場合の保険料払込免除に加えて、育英年金と言って貯めていくお金とは別で、毎年まとまったお金を満期まで受け取ることができる保障が付いています。


貯蓄型と保障型に比べれば、保障型の方が契約者の保障は充実しています。

メリット2:支払った以上のお金が戻ってくる場合がある

貯蓄型の学資保険は、子どもの教育資金を貯めることに特化してますので、支払った保険料よりも多くの満期金を受け取れる場合があります。

これは、保険会社によって異なってきますが、返戻率が100%以上となっているものであれば、保険料払込免除の保障が付いていても、しっかりとお金を増やすことができるのです。


返戻率については、次の計算式で計算をすることができます。

  • 返戻率=満期額資金総額÷支払保険料総額×100
つまり、返戻率をみればより多くのお金を貯めることができるということになります。

これに対して保障型の学資保険は、保障分の保険料が支払い保険料に組み込まれているため、返戻率が100%以下となってしまいます。


そのため、支払った保険料よりも受け取る満期金の額は少なくなります。


契約者の保障が別の生命保険などで充実しているのであれば、教育資金を貯めることに特化した、貯蓄型の学資保険の方がおすすめとなります。

メリット3:ほぼ強制的に子どもの教育資金を貯蓄ができる

学資保険に加入する目的は、子どもの教育資金を貯めることですね。貯蓄型の学資保険であれば、毎月保険料という形で強制的に子どもの教育資金を貯めることが可能となります。

  • 自動的に口座から保険料が引かれるため、お金がためやすい
  • 途中で解約をしてしまうと、支払った保険料よりも解約返戻金は少なくなるため、続けようという意識が働く


もちろん、保障型の学資保険も同様ですね。


貯金が苦手という方には、強制的に子どもの教育資金を貯めることができる学資保険はとてもおすすめなのです。

学資保険は貯蓄型と保障型どっちがいいの?貯蓄型を選ぶデメリット

ここまで貯蓄型学資保険のメリットについてみてきましたが、デメリットもあります。確認していきましょう。

デメリット1:保障型に比べて保険料が高い

貯蓄型の保険は、保障型の保険に比べると保険料が高くなります。これは、掛け捨ての保険とは違い、保険会社は確実に満期金を支払わなければならないため、その分保険料も高く設定するのです。

しかし、これは掛け捨ての生命保険などと比較した場合になります。


保障型の学資保険も確実に満期金を貯めなければならないですし、それに加えて契約者の保障もあるため、たとえば同じ300万円を貯めようと思った場合には、保障型の学資保険の方が保険料は高くなります。

デメリット2:解約返戻率が100%を下回る場合がある

貯蓄型の学資保険に限らず、保障型の学資保険でも同様ですが、途中解約をすると解約返戻金の返戻率が100%を下回る場合がほとんどです。

特に、契約してから間もない場合には、解約返戻金がほとんどない場合もあります。


貯蓄のために学資保険に加入したのに、解約をして支払ったお金よりも少ない解約返戻金しか返ってこないとなると、もったいないですね。


学資保険はお金を貯めるための保険ですので、掛け捨ての生命保険と比べると、どうしても保険料が高くなります。


そのため、保険料が高くて続けられないといった状況にならないよう、加入の時には無理のない保険料と積立額を設定することが大切になります。

デメリット3:将来のインフレリスクに対して弱い

貯蓄型の学資保険は、加入をするとその時点で将来受け取れる金額が確定します。

しかし、学資保険は18年近く契約を継続することになりますので、将来インフレが進んで物価が上がってしまった場合に、お金の価値が下がる可能性もあります。


つまり、お金の価値が下がることで、受け取ったお金の価値も下がることになり、必要なお金を準備できないといった可能性も出てくることになるのです。


学資保険のような長期の積立保険は、将来のインフレのリスクに対して弱いという点がデメリットと言えるでしょう。


保障型の学資保険も同じことが言えますね。

学資保険を貯蓄型の返戻率で選んだ方がこれからはお得かもしれません

学資保険の場合、貯蓄型と保障型のどちらを選ぶのかは、家庭の状況や考え方にもよりますが、契約者である親の保障が生命保険などでしっかりと準備してあるのであれば、貯蓄型の学資保険を選択するのがおすすめです。

貯蓄型の学資保険は、将来の子どもの教育資金を貯めるためのものですので、貯蓄に特化したタイプの方がお金は貯まります。


特に、返戻率の高いものを選ぶことで、通常の貯金でお金を貯めるよりも、より多くのお金を受け取ることができます。


18年近くもお金を貯めていくものなのですから、元本割れをしてしまっては、普通に貯金をしていたほうが得になってしまいます。


学資保険は各社でさまざまなタイプのものが出ていますが、返戻率をしっかりと確認して、より多くのお金を準備できるように比較検討をすることが大切です。

まとめ

学資保険には、貯蓄型と保障型の2つのタイプがありましたが、どちらを選択するのかは、考え方次第になるでしょう。

貯蓄型の学資保険を選ぶのであれば、契約者である親の保障もそうですが、子どもの病気やケガに対するリスクに対しては、別で医療保険に加入するという方法があります。


子どもの教育資金のために学資保険を検討しているのであれば、その保険が貯蓄型なのか保障型なのかきちんと確認をしましょう。


また、返戻率も確認して、より高い返戻率のものを選ぶのがおすすめです。


ただし、18年間という長期で積み立てていくものですから、生活に負担のない保険料であることが大切です。途中で解約をしてしまっては損をしてしまいますので、無理のない範囲で契約をするようにしましょう。


また、今回は貯蓄型の学資保険のメリットについて説明しましたが、こちらの記事「学資保険のメリット・デメリットとは?」にて、学資保険のメリットの全まとめが載っているので、ぜひご覧になってください。

学資保険の選び方が知りたい方はこちらの記事もご覧ください

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