少額短期保険の掛け捨て生命保険に加入するメリットと3つのポイント

保険料を払い終わっても解約返戻金が無く、掛け捨てで、しかも短期で契約が終わってしまうような生命保険にメリットは無いと思う人も少なくないかもしれません。ですが、生命保険に対する考え方を変えると掛け捨て型の少額短期生命保険がメリットになる場合もあります。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

短期・掛け捨て型の生命保険の本来の役割と必要性

生命保険とは万が一何かあった際、収入を得られなくなった自分や残された家族のために金銭的に保障をするというものです。


ですので、あらかじめ金銭的に不自由していないなら生命保険に加入する必要はありません。

もっとも金銭的に充実していなければならない、子供が生まれてから独立するまでの短期間をカバーできていれば最低限役割は果たせます。

少額短期保険の生命保険の特徴とは

少額短期保険とは、保険料が小さな額で保険期間が1年と短期という保険です。

もともとは共済として存在していましたが、法改正により、少額短期保険というものが成立しました。


保険料が小さな額であるゆえ、保険金の額も小さいですが、3つの大きな特徴があります。 

  • 保障対象が幅広くユニークである
  • 保険金が小さいゆえ、保険料が安い
  • 短期保障(掛け捨て)ゆえ、見直しがしやすい

そんな、短期で掛け捨ての少額短期保険はどのように利用されるのでしょうか?




短期・掛け捨て型の生命保険は元ある保障にプラスするもの

単品の医療保険などと組み合わせる

掛け捨て型のメリットは、解約返戻金やその他オプションが無い分保険料が安いところです。


貯蓄目的で加入するタイプの保険ではありません。


医療保障が欲しい場合は他の生命保険に加入する必要があります。


死亡保障は子どもが独立したらあまり高額を準備しておく必要がない人には短期掛け捨てタイプがおすすめです。

解約返戻金目当てで加入してはいけない

貯蓄がしたい場合は掛け捨て型は間違いなく不向きです。


定期預金や投資など貯蓄性の高い商品を契約した方がいいでしょう。


もっともムダな生命保険の入り方は、中途半端な解約返戻金目当てで高額な保険料を支払ってしまうことです。


貯蓄か万が一の保障かをはっきり決めてから加入するようにしましょう。

掛け捨て型の生命保険なら長期よりも短期がおすすめです

生命保険は基本的に貯蓄商品ではありません。


中には貯蓄性を売りにしている商品もありますが、支払った生命保険料のもとが取れるのは数十年後とずっと先の話になりますし、ひと月の保険料も決して安くはありません。


掛け捨て型は死亡保障用と割り切って、子どもが独立するまでなどといった期限を設けて短期加入するのがトータル保険料を安く抑える秘訣です。

利率を考えると解約返戻金は期待できない

養老保険などの積立型生命保険に加入し、満期でもとが取れるほどの解約返戻金があったのは昔の話です。


今現在の積立利率を考えるとわざわざ高い生命保険料を払って加入するほどの魅力はありません。


そもそも必要な時に必要なだけの保障を準備しておくのが生命保険としての本来の役割です。

若い人ほど短期・掛け捨てがおすすめ

社会人になりたてでまだ保障の手厚い生命保険に加入するだけの財力がない若い人におすすめなのが短期掛け捨て型の生命保険です。


結婚し子どもが生まれて独立するまでのライフプランを考える必要はありますが、しっかり計画性を持って加入すれば生命保険の保障は短期集中型でも十分まかなえます。

短期・掛け捨て型の生命保険に加入してはいけない場合

短期間のみ保障の掛け捨て型生命保険は若い、家庭を持ったばかりの人にはおすすめですが、すでに子どもが独立してしまっている人や独身で長く生きてきた人にはかえって不向きな商品です。


解約返戻金などのオプションがついていない分生命保険料は安いですが、ライフプランに合っていない人が加入しても払い損になるのでよく検討するようにしましょう。

保障も貯蓄も欲しい人には掛け捨ては不向き

いいとこ取りで保険料を安くできるという甘い話はありません。とことん保険料を抑えたいなら保障期間を最低限にした生命保険を、貯蓄性が欲しい人は保険料が高くなっても利率の高い生命保険を選ぶようにしましょう。


保険料を抑えるために保障額を低くするのは本末転倒です。短期の掛け捨てタイプにして保険料を抑えましょう。

短期・掛け捨て型のみでは足りない

短期・掛け捨て型の生命保険はあくまでサブ的な役割です。


極端な話ですが、生活費や医療保障は一生涯必要でも死亡保障は老後そんなに手厚く用意しておく必要はないでしょう。


働き盛り、お金を稼がなければならない年代に何かあった場合のために加入し、余生を暮らすための生活費は別に準備しておいた方がいいでしょう。

まとまったお金があるなら掛け捨ては不向き

生命保険は万が一、保険加入者が死亡してしまったり高度障害を負ってしまった場合の家族に対しての保障です。


ですのでたくさんのライフイベントが待っている若い人ほど生命保険には加入しておくのがおすすめです。


万が一何かが起きても生活に支障が出ないほどのまとまったお金があるならわざわざ貯蓄性の無い短期掛け捨ての生命保険に加入する必要はありません。

短期掛け捨て型がある理由

あまり生命保険にお金をかけられないけれど、必要最低限の期間だけは保険をかけておきたいといった層にぴったりなタイプが短期掛け捨て型です。


生命保険を貯蓄に使いたい人は終身保険を一括払いで加入しておくのがもっとも解約返戻金が多いのでおすすめです。


貯蓄性を犠牲ににして保障のみを残したのが短期掛け捨て型です。

短期型ではない掛け捨てのメリット

掛け捨て型にするなら10年15年といった必要最低限の期間のみにした短期がおすすめですが、長期型でもメリットはあります。


ライフプランに合わせて見直しがしやすい点です。


貯蓄性のある積立型は途中で解約すると損をしてしまいます。


その点、掛け捨ては積立分がないためいつ解約しても損はありません。


こまめに見直しできる人なら短期型ではない掛け捨ても考えてみてもいいかもしれません。

まとめ

生命保険は掛け捨て型が合っている人もいれば終身型がいい人もいますし千差万別です。


掛け捨てだから損だと一概には言えません。


生命保険会社の分だけ保険商品はあります。


自分のライフプランにあった生命保険を選ぶようにしましょう。


また、生命保険は万が一のための保障といいますが、万が一はそう高い確率ではありません。


保険の他にも貯蓄はしっかりしておきましょう。

生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。

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