養老保険と養老生命共済の違いと注意点をご紹介!どんな人におすすめ?

養老保険はご存知の方も多いでしょう。「養老生命共済」もあり、違いを知っておくことで得なこともあります。「養老生命共済」の3つの注意点についてご紹介します。どんな人におすすめなのかを知りましょう。この記事で「養老生命共済」について詳しくなってみませんか。

監修者
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。

養老生命共済とは?加入の際での注意点について

「養老生命共済」とは、農協による共済保険です。

民間の保険会社による保険金ではなく、共済金が支払われるものですので、様々な点での違いがあります。

「養老生命共済」についてあまり知らない人もいるでしょう。


加入の際の注意点もあります。「養老生命共済」のメリット、デメリットと注意点をしっかり知って、他の保険と比較して加入してみるといいでしょう。


「養老生命共済」について下記の2つのポイントでご紹介していきます。


  • 養老生命共済の民間の養老保険との違い
  • 養老生命共済の注意点について

この記事を読んで頂ければ、養老生命共済に加入する際の注意点とどんな人におすすめなのかがわかります。

ぜひ最後までご覧ください。

養老生命共済は民間の養老保険と何が違うの?

「養老生命共済」と民間の養老保険の違いについてまず細かくご紹介します。


 内容的には、死亡保障と貯蓄が一緒になっています。死亡保障の場合には保険金ではなく、共済金として支払われます。


また、共済掛金を払い、余剰金があったら配当金ではなく、割戻金として支払われるようになります。


農協JA共済の「養老生命共済」で使われる言葉について、保険とは言葉がそれぞれ異なりますので、理解しておきましょう。


  • 保険金   → 共済金
  • 保険掛け金 → 共済掛け金
  • 配当金   → 割戻金

共済加入型養老保険とは?

JA共済の「養老生命共済」ということで、原則はまず組合員とその家族が加入資格となります。

ただし、JAごとに組合員の利用高の2割までは組合員以外でも利用することが可能となっています。出資金を払うことで、「准組合員」となって共済を利用できる仕組みです。農業を営んでいなくても「准組合員」になれますので安心してください。


共済加入のための資格をまとめますと、

  • 加入資格:組合員もしくは准組合員になること
  • 出資金:1,000円~

出資金を払う必要があり、1,000円からとなっています。まず、出資金を払ってからの「養老生命共済」加入となりますので、その点を注意しましょう。


その他の、JA共済の共済加入についても同様となります。

民間の養老保険との大きな違いは「中途給付プラン」

民間の養老保険と違う点は、他にもあります。

嬉しい「中途給付プラン」が付いています。

「中途給付プラン」とは、満期の前に、契約年数に従って給付金が中途でもらえるプランです。


中途給付プランには、下記の2通りがあります。


  • 共済加入後5年、10年、20年などの5年ごとにもらえる中途給付プラン
  • 50歳、60歳、65歳などの年齢ごとに設定できる中途給付プラン

長く掛けておいて、中途で給付金がもらえるのは嬉しいですよね。


この5年ごとに節目でもらえる中途給付プランが大きな特徴と言えます。

養老生命共済の3つの注意点

農協JAの「養老生命共済」には、他の保険とは異なる3つの注意点があります。

これを最初にしっかり理解した上で、共済に加入しましょう。

安い掛け金だからとすぐに飛びつくのではなく、長期的な視点を持って選ぶことが大切です。


また、「養老生命共済」の加入年齢にも注意点がありますので、早めに知っておきましょう。


下記の3つの注意点を知ることで、他の養老保険との比較をしっかりしてみませんか。


賢く「養老生命共済」を利用しましょう。

注意点1:セーフティネットがない



農協JAの共済ということになりますので、保険としてのセーフティネットがないのが大きな注意点です。もし、JAがつぶれるようなことになれば、共済は守られません。

他の団体の共済に加入した場合も同じことになります。共済には、国の金融庁による保険契約者などの保護がないのが注意点です。


通常であれば民間の保険会社が破綻した場合に、破綻時点の補償対象契約の責任準備金等の90%にあたるまでが国によって補償されます。


それがないということを最初に理解しておきましょう。

注意点2:加入年齢の制限が厳しい

また、JAの「養老生命共済」については、加入年齢の制限が厳しく、55歳までとなっています。他の民間保険会社の養老保険が65歳や70歳などの加入年齢になっているのに対して、高齢の場合には加入できない制限があります。


ますます高齢社会になっているにも関わらず、55歳といった加入年齢制限は現実的にとても厳しいものと言えます。


貯蓄性があるだけに、高齢でも加入したいと思うこともあるでしょう。「養老生命共済」への加入を検討している方は、早めに加入することがおすすめです。注意しておきましょう。

注意点3:掛け金は安いが保障設定の幅が狭い

「養老生命共済」は掛け金が安くていいのですが、他の保険のように保障内容を細かく設定することができません。

特徴を挙げると、掛け金が安いというメリットと保障内容を個人的にカスタマイズして、特約などをいろいろ付けることが難しいデメリットがあると言えます。


ただし、掛け金が安いのはやはり「養老生命共済」の大きなメリットです。具体的な例で見たいと思います。


下記のような掛け金例で、病気で万一の場合1,000万円の保障が得られます。


平成30年4月掛け金例月払い年払い
男性8,911102,506
女性7,62587,660

15歳から加入ができ、40歳までは男女ともにあまり上がらないような掛け金です。 45歳になると女性で月10,000円ちょっと、男性で月15,000円ほどとなり、次第に年齢が上がると、掛け金のアップ率もやはり高くなっていきます。


掛け金が安い若いうちに加入し、「中途給付プラン」で給付金を楽しむのもいい方法です。ただし、その場合も保険期間は15年からです。短かい期間での加入は難しいので注意しましょう。


また、保険期間が短い場合は、満期金の返戻率が他の保険よりも低いものとなっています。

まとめ

JA共済の「養老生命共済」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、「養老生命共済」について下記のメリットと3つの注意点を理解することにあります。


  • メリット:「養老生命共済」は、「中途給付プラン」もある貯蓄性が高い共済である
  • 注意点1:セーフティネットがない
  • 注意点2:加入年齢の制限が55歳と厳しい
  • 注意点3:掛け金は安いが保障設定のカスタマイズが難しい

これらをよく検討して、できるだけ40歳までぐらいで早く入るのがお得です。保障設定があまりカスタマイズできない点などもあり、他の保険と一緒に加入するのもいい「養老生命共済」です。


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