更新日:2024/03/07
新婚夫婦の生活費はいくら?新婚夫婦ができる家計の節約術とは
新婚夫婦の一ヶ月当たりの生活費平均は約22万円です。生活費の内訳は住居費の次に食費が多く占めています。新婚夫婦のお金・口座の管理は家計共有型が多く、2人でやりくりするのが一般的です。生活費を節約して貯蓄を増やす方法として、固定費の削減やポイントカードの利用などがあります。
目次を使って気になるところから読みましょう!
新婚夫婦の生活費はいくら?新婚夫婦ができる家計の節約術とは
これから結婚を考えているカップルのお二人、新生活を目前に控え、楽しみも多いことでしょう。一方で、二人暮らしに慣れていないため不安が多いという方も多いのではないでしょうか。
特にお金に関係することは心配になってしまう場合もあるはず。
今回は、新婚夫婦が1か月にどのくらいの生活費を使っているかを取り上げていきます。また、より豊かな生活を目指すための節約術もご紹介。
- 新婚生活に必要な生活費について
- 夫婦で取り組めるやりくり方法
- 新婚家庭の節約方法
- まとめ
ぜひ最後までお読みいただき、これから始まる新生活のお役に立ててください。
新婚夫婦の生活費
これから結婚生活が始まるというとき、気になるのは生活費がどのくらいかかるのかということですね。
現在の生活から将来の設計に至るまで、家計に関わることは長い夫婦生活の重要事項です。じっくりと時間をかけて、二人で話し合う必要があります。
新郎新婦、結婚前の二人暮らしが長ければ目安もわかります。ですが、お互いが一人暮らしをしていた場合には、なかなか判断に困るもの。
そうした時、基準となる情報があると夫婦の話し合いやシミュレーションも上手くいくのではないでしょうか。
ここからは、新婚カップルの平均的な生活費をご紹介するとともに内訳の目安にも注目していきます。
新婚夫婦の生活費の平均相場・目安
「ゼクシィ新生活準備調査2016(リクルートブライダル総研調べ)」によると、新婚カップルの一か月あたりの生活費の割合は以下のような結果でした。
- 20万円以上~25万円未満:34%
- 15万円以上~20万円未満:24%
- 25万円以上~30万円未満:17%
調査に参加した新婚カップル全体の生活費における平均値は22万円となっています。ちなみに回答者の年齢は20代半ば~30代後半の方が最も多くなっています。
この数値自体は2010年の調査からほぼ変化していないとのことで、目安にするに足りる結果と言えるでしょう。
家計の状況は夫婦の生活によっても変わってきますが、基準となる数値があると助かるのも事実ですね。
いかがですか、ご自身の考える生活費との違いは大きかったでしょうか。それとも小さな違いしかありませんでしたか。たとえ大きく違っていたとしても、今後、夫婦の生活状況に合わせて調整していければ問題はありません。
それでは次に、生活費の内訳を見ていきましょう。
新婚夫婦の生活費の内訳
さて、平均的な新婚夫婦生活費の内訳を、更に細かく見てみましょう。
各内訳の合計は22.5万円です。各項目平均金額が全体に対してどのような割合となるか、計算してみました。
内訳 | 平均金額 | 合計に対する割合 |
---|---|---|
住居費 | 7.9万円 | 約35% |
食費 | 4.1万円 | 約18% |
光熱費・通信費 | 2.2万円 | 約28% |
保険料 | 2.2万円 | 約28% |
被服・理容費 | 1.6万円 | 約7% |
交際費・趣味・レジャー費 | 2.6万円 | 約12% |
その他生活費 | 2.9万円 | 約13% |
参考までに、関東地方(東京・首都圏)と関西地方を比較しました。
内訳 | 東京・首都圏 平均金額 | 関西地方 平均金額 |
---|---|---|
住居費 | 8.7万円 | 7.3万円 |
食費 | 4.2万円 | 4.1万円 |
光熱費・通信費 | 2.2万円 | 2.2万円 |
保険料 | 2.1万円 | 2.2万円 |
被服・理容費 | 1.8万円 | 1.5万円 |
交際費・趣味・レジャー費 | 2.6万円 | 2.6万円 |
その他生活費 | 2.8万円 | 3.4万円 |
出典:「ゼクシィ新生活準備調査2016(リクルートブライダル総研調べ)」
いかがでしょうか。
これから先、長く生活していく新婚夫婦の皆さん。上記の結果を参考に、どのようにお金を使っていくかを話し合って、シミュレーションしてみることをおすすめします。
新婚夫婦の家計のやりくり方法
結婚した後、家計をどのようにやりくりしていくかというのも、悩ましい問題ですね。
夫婦共働きなのか、共働きではないのかによって収入も変わることでしょう。専業主婦のみならず、主夫になるという方もいるかもしれません。結婚生活の形態は人それぞれ。家事負担や費用負担のやり方も家庭によって違います。
夫婦二人暮らしを前提に、大きく三つの管理方法に整理し、それぞれのメリット・デメリットについて述べていきます。
- 夫婦2人で一元管理
- 夫婦それぞれに分けて管理
- 何に使うかによって分けて管理
また、一般的にはどのような管理方法がとられているかも、あわせてご紹介します。
新婚夫婦2人でまとめて管理する場合
まず最初は、夫婦共働きでも、どちらか一方だけが働いている状態でも、家計の財布(口座)を一つにまとめて管理する場合についてです。
この方法のメリットは、2点。
- 収入をまとめて管理するため、お金について話し合う機会が多い
- 収支について情報共有されるため計画が立てやすい
デメリットは1点。
- お金の使い方や将来の計画について意見が合わない時がある
この管理方法は、夫婦がお互いに生活費を負担することになるため、公平感が生まれます。一方で、生活費以外の部分について方向性を決めておかないと、意見の食い違いが多くなります。
意識的にお金について話し合う機会を設け、ライフスタイルや将来設計に対する考え方を共有しておく必要があるでしょう。
新婚夫婦2人で分担して管理する場合
次はお互いに金額を決めて、夫婦それぞれが一定額ずつ負担するという場合です。完全に自分の財布(口座)と相手の財布(口座)を分けて考えることになります。
夫婦のどちらか一方だけが働いている場合も、基本的な考え方は同じです。
この管理方法のメリットは2点。
- 収入に差がある場合、少ない方の負担を減らせる
- 一定額を出したあとの余剰は自由に使える
デメリットは2点。
- 一方だけが大きな負担を受ける可能性がある
- 余剰だと思って使ってしまい貯金が思い通りにいかない可能性がある
この管理方法は毎月の収支をしっかりと話し合い、その月にどの程度のお金を使うか、決めておくことが重要となります。
また、デメリットの項にもあるように、つい使いすぎて貯蓄に回せないことも十分にあり得ることです。これは長い目で見ると大きな不利益につながることもあるので、注意してくださいね。
お互いの収支全体を見て、よく話し合うことが大切です。
費用項目によって分担して負担する場合
三つ目の管理方法です。これは生活費の項目によって分担を決めておき、それぞれが自分の担当分野に対する支出を負担するものです。
例えば家賃・水道光熱費は夫、食費・通信費は妻というようなパターンになります。
この管理方法のメリットは2点。
- 項目を立てて生活費を研究することで節約につなげることができる
- 自分の得意分野について収支を考えるので負担感が少ない
デメリットとしては2点。
- 項目に分けることができないものもあるため不公平感が生まれやすい
- 各項目ごとの管理が必要なため手間が多い場合もある
この管理方法は、まず項目を話し合うことが必要です。また夫婦それぞれが得意な項目に対して積極的に研究し、節約して将来に備えることができるようであれば、一番おすすめできる方法となります。
一般的な新婚夫婦の管理割合
上記の項目を受けて、一般的にはどのような管理方法をとる夫婦が多いのか見てみましょう。
「新婚生活実態調査2018(リクルートブライダル総研調べ)」によると以下のような結果になっています。
- 家計共有型(新婚夫婦2人でまとめて管理する)……86.8%
- 家計独立型(新婚夫婦2人で分担して管理する)……9.8%
家庭別の家計管理方法の割合は以下。
夫婦共働き家庭 | 専業主婦(夫)家庭 | |
---|---|---|
家計共有型 | 83.6% | 92.9% |
家計独立型 | 14.2% | 2.2% |
全体に対する割合としては、「家計共有型(夫婦2人でまとめて管理する方法)」大多数を占めているようです。
夫婦共働き家庭に「家計独立型(新婚夫婦2人で分担して管理する)」が若干多いのは、お互いのライフスタイルを尊重する傾向が強いためと思われます。
いずれの管理方法を取るにせよ、夫婦生活費をしっかりと計算しておくことが必要ですね。
参考:新婚夫婦の毎月の貯金額の相場
毎月の家計を管理する方法について理解が深まったところで、将来のための貯金についても考えてみましょう。
「ゼクシィ新生活準備調査2016(リクルートブライダル総研調べ)」 から調査結果を見てみます。
新婚夫婦の一か月の貯蓄額
1か月あたりの貯蓄額 | 割合 |
---|---|
2万円未満(0含む) | 5% |
2~4万円未満 | 19% |
4~6万円未満 | 16.5% |
6~8万円未満 | 10% |
8~10万円未満 | 8.5% |
10~12万円未満 | 18% |
12~14万円未満 | 4% |
14~16万円未満 | 5.5% |
16~18万円未満 | 1% |
18~20万円未満 | 1% |
20~22万円未満 | 5% |
22万円以上 | 4% |
一か月の貯蓄額、平均値は9万円という結果でした。
いずれにせよ貯金は早く始めるほうがよさそうです。
例えば20代の早いうちから結婚したあるいは結婚を考え始めた、という場合は同時に貯金についても考えるといいかもしれません。
新婚夫婦の生活費を節約する方法
- 新婚夫婦の生活費を節約する方法①保険料・通信費などの固定費の削減
- 新婚夫婦の生活費を節約する方法②食費を削る
- 新婚夫婦の生活費を節約する方法③ポイントを使う
- 新婚夫婦の生活費を節約する方法④光熱費を減らす
それぞれの項目で、節約のポイントを解説しています。すべてを実行するのが難しい場合でも、いくつかに絞って考えるだけでも効果はあるはず。
夫婦の現状や将来設計に合わせて、ぴったりな節約方法を考える際に参考にしてみてください。
新婚夫婦の生活費を節約する方法①保険料・通信費などの固定費の削減
地域や物件によって変化が大きいのが家賃の特徴。家族が増えた時の場合もふまえて無理のない物件選びをしたいところですね。
新婚夫婦の生活費を節約する方法②食費を削る
食費の見直しも重要です。特に今までの生活で外食が多かったという方は、本腰を入れて考え直しましょう。
一人で外食をすると1,000円、2,000円と使ってしまいます。これが夫婦の場合はどうでしょうか。一回の食事に5,000円使ってしまったとして、それが月に2~3回あれば1万円以上の出費です。
食費の節約に効果を発揮するのは自炊習慣です。
例えば昼食に弁当を持っていくとしましょう。小さいように見えても弁当箱を埋めるだけの料理を毎日作るのは大変なもの。そうした時は無理をせず、弁当の冷凍食品を取り入れたり、新た締め作り置きをしておいたりして工夫をしてみましょう。
目的は節約の一環として継続させること。自炊が苦痛になってやめてしまうよりは自分に合った方法で続ける方が効果的です。
食費は、健康を考えるとむやみに削れない分野。しかし、健康を考えるからこそ、しっかりと献立を立てて自炊する習慣を身につけましょう。
新婚夫婦の生活費を節約する方法③ポイントを使う
最近はさまざまな方法でポイントが貯まる時代になりました。お店独自のポイントカードから、電子マネー、クレジットカードの支払いなど何か行動を起こせば貯まっていくポイント。
ぜひ賢く使って節約の役に立てたいですよね。
使えばお得なポイントですが、最初に考えておきたいことがあります。
ドラッグストアやスーパーマーケットのポイントカードはあちこちのお店で作ってしまうと、使用回数や金額が分散され、結果として貯まりにくくなってしまいます。カードの種類や頻繁に行く店舗を絞ってポイントを貯める方が効率的です。
ご自身の行動範囲をよく観察して、頻繁に行く場所でカードを作り、滅多に行かない場所では作らないようにするなど、ルールを決めておくといいかもしれませんよ。
新婚夫婦の生活費を節約する方法④光熱費を減らす
見直しをかけられるのは、光熱費も同様です。電気のオン・オフをこまめに行う、水道から水を出しっぱなしにしないなど、節約の方法は沢山ありますよね。エアコンの温度調節をするというのも、一般的になりました。
これから新生活を始めるという時、思い切って家電を見直してみるというのも一つの手段です。
古いけどまだ使える、思い入れがある、と数年前の製品を使い続けるのも良いことです。しかし、新しい製品ほど省エネ性能が上なのは確か。
電気の使用量が少ない家電を用意して、家庭全体で光熱費を減らすというのも、思わぬ効果があるかもしれませんよ。
特に新生活を始めるということで、引っ越しを考えている方には、テレビや洗濯機、冷蔵庫などの大型家電の更新選択肢となるでしょう。
まとめ:新婚夫婦の生活費を節約して将来のための貯蓄を増やそう
いかがでしたか。
今回は新婚夫婦の1か月の生活費に焦点を当て、夫婦のお金の管理方法を考えてみました。また、無理なくできそうな節約術についてもまとめました。
一口にお金を管理すると言っても、家庭の状況によって有効な管理方法が変わります。、また、貯金や節約に関するルールをどうするかという点は、夫婦生活の中できちんと話し合うことが大切ですね。
マイホームのため、子供ができた時のため、教育のためなど目的はさまざま。そしてはっきりした目的があった方が、話し合いもスムーズにいくことでしょう。
これから新生活を始めようと考えている皆さん。ぜひ自分たちのライフプランを話し合って、無理なく続けられる自分たちに合った方法を考えていってください。