税制改正により教育資金贈与制度の期限延長が決定!主な変更点は?

国税庁の平成31年度の税制改正によって教育資金贈与信託制度が延長され、その延長に伴い制度内容に変更があったため、改正内容に注意して有効的に制度を利用するのがいいと思う。この記事ではその改正内容と改正後の教育資金贈与信託制度利用条件の主に2点を解説します。

教育資金贈与の延長によって何が変わる!?


2019年(平成31年)に、税制改背により教育資金贈与の特例が通常終了する予定でしたが、2年延長することが決まったことをご存知でしょうか。


教育資金贈与制度は、高齢者化社会になった現代において非常に使い勝手のいい制度だと思います。延長が決まって安心した方も少なくないでしょう。


一方で、延長されたことにより条件がこれまでより少し厳しくなっています。そこでこの記事では、教育資金贈与の延長において

  • 教育資金贈与制度の変更点
  • 適応範囲に制限がかかった理由
  • 延長後の特例制度条件のまとめ
以上のことを中心に解説していきます。

この記事を読むことで、今までの制度条件と比較し、どこが変わったのかが理解できます。正しく教育資金贈与の制度を利用できることでしょう。ぜひ最後まで読んでみてください。

教育資金贈与の延長による変更点はこれをおさえるべし!

教育資金贈与とは、子供や孫に教育資金を贈与できる制度です。贈与したお金に関しては、非課税となるため子育て世代にはとてもうれしい制度となっています。


高齢者が多くなった現代、子供や孫の将来を手助けし、これからの社会において人材育成をサポートしていくという目的によって作られました。


この制度は、2019年(平成31年)3月31日をもって終了する予定でしたが、2021年3月31日である2年後まで利用できるよう延長されました。


延長されたことによって、これまでとは違い利用に関する条件が少し厳しくなっているようです。ここでは、教育資金贈与の延長に伴って新たに変更になった条件を解説します。

受け取る側に対する所得制限の設定

一つ目の条件は、受け取る側に対する所得制限です。贈与を受ける側、つまり子供や孫の所得が1000万円を超えている場合は、残念ながら利用できません。


すでに所得が多いため、この制度を利用しなくても十分教育が行えるであろうという判断なのでしょう。この所得制限は貰う側のみが適応されます。お金を贈与する側の所得制限は設けられていません。


ただ、この所得制限については特に影響はないと考えられています。すでに社会人になっている子供や孫であれば利用できないかもしれませんが、社会人になっていないのであれば所得1000万円というのはなかなか難しいところがあると思います。

23歳以上の教育資金贈与の対象項目に一部制限

教育資金贈与の主な使い道としては、中学や高校進学、大学や専門学校の学費、さらには塾やお料理教室などといった習い事があげられます。


今回教育資金贈与の延長が決まったことで、23歳以上の教育資金贈与の使い道に制限ができました。23歳以上の場合、学校以外の習い事に利用する場合は税金がかかることになりました。


つまり、教育資金の適用範囲が縮小化されたことがわかります。料理を習いたいのであれば、お料理教室ではなく料理の専門学校へ進学しなくてはいけないということですね。


この教育資金贈与の対象項目の制限は、2019年7月1日以降に支払った習い事への費用が対象となります。

対象者の状況によっては40歳まで非課税贈与可能

延長前の教育資金贈与制度では、30歳未満であることが条件でした。延長後の条件では、30歳になった時学校に在学していたり教育訓練給付金の対象である教育訓練を受けている方については40歳まで非課税になります。


ただし、学校を35歳で卒業した場合はその時点で終了します。またその人が学校に通っていたとしても、40歳になれば制度の利用はできません。


ですが、これまでより10歳分延長したことでさらに使い勝手が良くなるのではないでしょうか。

どうして教育資金の適用範囲に制限が設けられたの?

教育資金贈与の延長が決まったことで、教育資金の適用範囲に制限が設けられました。これまでより、少し使いづらさを感じるかもしれません。


これまでは、学校などへの学費以外にも習い事やレジャー用の免許取得にも利用できていました。しかし、今回の延長によって、23歳以上の習い事については一切利用できなくなってしまいました。


では、なぜ教育資金の適用範囲の縮小化が行われてしまったのでしょうか?その理由について解説します。

引き出した贈与金を教育費以外でも使えてしまっていたため

これまでの制度では、趣味の範囲である絵画やレジャー用免許、お料理教室などにも教育資金贈与で受け取ったお金の利用が許されていました。


受け取った資金が学校の授業料や入学金などに利用されないことについて、これまでも度々問題視されていました。


教育以外の趣味で行いたい習い事にも、非課税で利用できるのは制度を利用していない方からすると納得のいかない話ですよね。


23歳までであれば塾やスイミングスクールなどに利用することは可能ですが、23歳になった時点で利用できません。さらにこの制度に関しては、2019年7月1日以降に支払った費用から対象となります。(参考:国税庁


つまり、延長前から制度を利用していた方にもこの適用範囲の縮小化の影響があるということです。

延長後の教育資金贈与の特例制度の条件をおさらい!

ここまで、延長後に決まった教育資金贈与の条件を解説しました。変更点だけを簡単に解説したので、わかりずらい点もあったかと思います。


ここでは、もう一度変更点を踏まえて改めて教育資金贈与の特例制度の条件をおさらいしていきます。


まとめて条件をわかりやすく簡単に紹介するので、利用したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

1500万円までは一括贈与可能

教育資金贈与の制度は、子供や孫の将来のための教育資金を最大1500万円まで一括で贈与できます。一括で1500万円が無税となるので、条件があえば相続税対策として非常に有効でしょう。


申し込み期限が2年延長され、2021年3月31日まで可能です。お金を受け取る側の所得が1000万円以下であれば制度の利用が可能となります。


教育資金贈与で受け取ったお金の使い道としては、基本は学校の授業料などに利用します。塾やスイミングスクール、お料理教室などの費用にも利用することはできますが、23歳以上になると利用できません。

年齢制限は0~30歳!ある条件下では40歳まで可!

教育資金贈与の制度が利用できるのは、0歳から30歳未満の子供や孫になります。30歳までに使いきれなかったお金については非課税の対象外となるため、税金を納める必要があります。


延長によって、30歳になった時学校に在学中、または教育訓練給付金の対象である教育訓練を受けている場合において40歳まで非課税の対象となりました。


40歳になるまでに学校を卒業した場合は、その年の年末に期間終了となります。使いきれなかった分はこちらも非課税の対象外です。40歳を超えても卒業できなかった場合でも、40歳になった時点で利用できなくなります。


この改正については、2019年7月1日以降に30歳になる方にも適用しています。30歳で学校に在学していたけど、もう制度を利用できないと思っていた方にとってはとてもうれしい改正ですね。

教育資金贈与延長に伴う変更点に注意して制度を利用しよう!

今回は、教育資金贈与が延長されたことで条件が変更された点について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?


この記事のポイントは、

  • 教育資金贈与の申込期間が2年延長され、2021年3月31日までになった
  • 教育資金贈与は1500万円まで一括贈与ができる
  • もらう側の所得が1000万円以下でなければ利用できない
  • 23歳以上の学校資金以外での使用はできない
  • 本来30歳までの利用だが、学校に在学中などの条件に当てはまれば40歳まで利用可能できる
でした。

延長によって適用範囲の縮小化など条件が少し厳しくなった点もありましたが、40歳まで利用できるなど、条件が緩和された点もあります。皆さんが平等に、うまく使える制度になったのではないでしょうか。

教育資金と一言で表すと、曖昧なものが出てきてしまっていたものを今回の改正によってしっかり定めたという印象ですね。うまく利用できれば、とても便利な制度だと思います。

ほけんROOMでは、他にも様々な制度にまつわる記事を多数掲載しておりますので、ぜひ読んでみてください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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