マイホーム購入予定なら知っておきたい!今後の住宅ローンの金利はどうなる?

マイホームの購入では多くの人が住宅ローンを利用します。住宅ローンにおける毎月の返済額は金利により変わってきます。マイホーム購入を検討している人にとって、今後の金利動向は気になるところでしょう。過去の金利を振り返りつつ、これからの金利について考察してみたいと思います。

この記事の執筆者
横山 晴美
企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げる。以降、住宅相談・セミナーを専門に扱う。住宅相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。執筆による情報発信にも力を入れている。

近年の住宅ローンは低金利が続いている

今後の住宅ローンの金利について考える上で、まず、直近の金利を確認しておきましょう。主要4行における2019年3月時点での金利は次のようになっておりました。


主要4行の金利変動金利10年固定35年固定
みずほ銀行0.6250.651.27
三菱UFJ銀行0.6250.791.59
三井住友銀行0.6251.11.68
りそな銀行0.470.5451.27
* 単位:%
* 各行HPより(2019年3月7日)

多少の上下はありますが、変動金利は1%を切る状態が数年続いています。35年固定金利についても2%以下、場合によっては1%に近い水準で推移しており、かなりの低金利です。この金利水準なら年末の住宅ローン残高の1%が10年間、所得税から控除される「住宅ローン控除」を利用すれば、利息以上の還付を受けられる可能性もあります。納税する所得税額や住宅ローンの残高にもよりますが、実質利息なしで借り入れができれば大きなメリットです。

今後の住宅ローン金利、大きな変化は考えにくい

住宅金融支援機構の「2018年度 民間住宅ローン利用者の実態調査」によると、住宅ローン金利において変動金利を選択する人の割合が増えています。


【住宅ローンの金利タイプ】




出典|住宅金融支援機構「2018年度 民間住宅ローン利用者の実態調査 民間住宅ローン利用者編(第1回)」



データから見ると変動金利の選択者が増えています。低金利が長く続いたことで、金利上昇に対する警戒感が薄れているようです。金利は経済状況で動きますが、日銀によってある程度、コントロールされています。市場・日銀の政策ともに、金利が上昇する動きはないと予想されます。


経済的に大きなトピックは2020年の東京オリンピックが延期になり、大きな上昇は考えにくいです。


逆に、金利が下落する可能性についてはどうでしょう。現在すでに住宅ローン金利はかなり低い状態であり、さらなる下落は難しく、よくて横ばいと推測します。ただし、金融機関同士の競合や、キャンペーン金利などで一時定期に金利が下がることは考えられるので、金利を重視する人は常にアンテナを立てておきたいです。

今後、変動金利と固定金利はどっちがお得なのか

今後の金利水準について方向性を絞ったうえで、変動金利と固定金利を比較してみます。


前提条件


  • 金利はすぐには上がらない、仮に上がったとしても大きな上昇は考えにくい
  • 下落も原則としては考えにくく、よくて横ばい

上記の前提なら、変動金利と固定金利のお得度はどう評価されるのでしょう。実際には期間固定金利もありますが、ここではわかりやすさを考慮して「変動金利」「全期間固定金利」のみで考えていきます。

実績から考えると変動金利のメリットは多いが、金利上昇リスクは常にある

変動金利は金利上昇リスクがありますが、全期間固定金利よりも低い金利水準となっています。ここ20年程度はほぼ金利が下がり続けているので、過去の実績からいうと同じ額を借りるなら固定金利よりも変動金利のほうがお得といえます。ただし、将来の金利は確実に予測できないため、今後も有利とは限りません。


既述の通り、金利が急上昇する可能性は低いです。しかし、少しの上昇でももともと返済がギリギリであれば家計への影響は小さくありません。少しの金利上昇でも、長い年月が積み重なると家計に大きな影響を及ぼすかもしれません。数年は変動金利のほうがお得であると考えられますが、その後仮に金利が上昇した時のリスクを考慮したうえで選択したいです。

金利上昇リスクがゼロの全期間固定金利

固定金利における、返済額が上がらない安心感は大きいです。当初の返済額が完済時まで続くので、「今後教育費が増えるので、返済額が増えるのは避けたい」「完済前に定年を迎えるので、定年時の繰上返済資金を計画的に貯めたい」といった人は固定金利のほうが向いています。


変動金利よりも高い金利水準ではありますが、それでも1%台の金利が主流です。金利種類を問わず低金利であるため、変動金利と固定金利における金利差は小さく抑えられています。これだけの低金利で、かつ金利上昇リスクがない点はかなりの魅力です。

住宅購入における、金利以外の注意点

金利について考えるなら、住宅ローン以外の住宅関連費用についても知っておきたいです。新築住宅は120m2までの部分について3年間(一定の条件を満たせば5年間)、固定資産税が2分の1になる軽減措置があります。そのため通常の世帯は、3~5年後に軽減措置がなくなり納税額がアップします。


住宅ローン控除は、原則として住宅ローン残高に連動しますから、返済が進めば控除額が小さくなる仕組みです。そのため徐々に恩恵が小さくなり、納税額が増えることになります。


購入当時は複数の税制優遇があるため、それが終了(もしくは恩恵の縮小)すると、金利が上昇しなくとも住宅関連費用は増えることになりますので注意しましょう。

長期的な視点で金利選択をしよう

今後の住宅ローンの金利については、「すぐに」「急上昇」はないと見込まれますが、数年以内に微上昇の可能性はあります。


変動金利には潜在的リスクがありますが、返済額に余裕を持たせることでリスクを抑えることは可能です。


固定金利は金利が多少、高くても、安全性を重視する人にとっては選ぶ価値のある金利種類です。


それぞれの特徴を理解し、そのうえで「さらに下がる」「横ばいが続く」「上昇する」すべてのケースについて検討していけば、最善の選択ができることでしょう。

この記事の執筆者
横山 晴美
企業に属さない独立系FPとして、2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げる。以降、住宅相談・セミナーを専門に扱う。住宅相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。執筆による情報発信にも力を入れている。

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