
更新日:2020/02/02
ドル建て終身保険、加入したはいいけど、解約時期はいつがいいの?
ドル建て終身保険は、高い予定利率のため販売を伸ばしています。ただ、解約時期を誤れば元本を割れる恐れも孕んでいます。そこで、今回の記事では、ドル建て終身保険の解約時期をいつ行えば、元本を割れることを避けることができるかという点について考えていきます。
目次を使って気になるところから読みましょう!
ドル建て終身保険の解約時期についての知識を解説
しかし、これらのメリットは全て「為替レートが一定である」という条件で成り立つもので、実際問題としては「為替レートは変動」します。
つまり、為替レート次第では、メリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまうのです。
今回は、メリットを最大限享受し、デメリットをできるだけ受けないようにするため、為替レートを考慮しながら、その解約時期を考えてみたいと思います。
ドル建て終身保険の解約時期にお悩みの方、ぜひ最後までご覧ください!
ドル建て終身保険の満期前の解約を考えている場合は注意しよう
保険を解約すると、解約返戻金が貯まるタイプの保険であれば、それまでに貯まっているお金が戻ってきます。
ただし、解約返戻金は、毎年一定額が貯まるのではなく、中には保険料払込期間後に大きく増えるタイプのものなどもあり、しっかりと加入時に内容を確認し、解約時にもその部分を確認したうえで解約時期を決定することが大切です。
解約返戻金は通常、死亡保険金を下回ります。
証券に記載された死亡保険金額と比較すると、加入後間もなく解約する場合等は、解約返戻金が死亡保険金を大きく下回るので、解約時期には特に注意する必要があります。
また、ドル建て終身保険に加入しており、そこに医療保険などの特約が付加されている場合には、解約とともに特約が消滅するのも解約時期とあわせて十分考慮しなければなりません。
ドル建て終身保険は満期後に解約をしないと損をすることが多い
例えば、メットライフやジブラルタなどの外資系生保の多くが販売するドルて建終身保険(低解約返戻金型)の場合、保険料払込期間中の解約返戻金を低く抑え、保険料を安くしています。
これらの商品については、保険料払込期間中に解約した場合には、解約返戻金は払った保険料を下回るケースが多いです。
一般に、保険料を支払う期間は現役世代で、ライフスタイルの変化等で資金繰りが読みにくい側面があります。
だからこそ、ドル建て終身保険を貯金の一部として活用するかは慎重に考える必要があります。
ドル建て終身保険は、あくまで一定の死亡保険の準備にほかならず、生命保険として必要な保障を提供するには決して十分ではないことが一般的です。
ドル建て終身保険を貯金の一部と割り切って、外貨運用として考えるなら良いですが、保障と貯金を二重取りしようとするのは得策とは言えないので、留意する必要があります。
満期前の解約をするより、払い済みや契約者貸付などで対策を
そこで、保険料の支払い継続が困難になった場合には、保険の払い済み(これまで支払った保険料に基づく解約返還金をベースに、保険料の払込を止めて、一定の保障を確保する)や契約者貸付を行うことで保険料の払込期間を終えることが有効となってきます。
ただし、契約者貸付の場合、貸付利率は円建ての保険と異なり高いので、注意しなければなりません。

円高か円安か、解約返戻金のドルから円への換金時期も重要
つまり、自分で使うために加入しており、いずれ解約することが前提です。
ただ、ドル建て終身保険の場合、ドルで生命保険会社も運用しているため高い利回りがある分、解約時期の為替によって解約返戻金の受取額も変わってくるので、解約時期は非常に重要です。
解約返戻金をドル・円選べる場合は解約時の為替レートは心配なし
為替レートは、円にするときが問題であり、円で受け取ることが必須でない場合は、ドルで据え置くことができるので、為替リスクを軽減することができるのです。
ただし、解約時にドルで受け取る場合に外貨口座が必要な場合は、外貨口座の開設は無料でも、外貨から円に変換する場合に手数料を銀行に支払うので、そこも考慮する必要があります。
解約時期が円高なら、ドルで受け取り円安まで換金しないのがお得
その際に、円高が一生継続しないと考え、待つことができる場合にはドルで受け取り、円への交換を待つことができます。
また、ドルを再度、一時払いのドル建て終身保険に加入することで、資産をさらに増やすことも効果的です。
【参考】各保険会社のドル建て終身保険について解説
- メットライフ生命
- ジブラルタ生命
メットライフ生命のドル建て終身保険について
ジブラルタ生命のドル建て生命保険について
まとめ:ドル建て終身保険の解約時期について
ドル建て終身保険の解約時期について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の記事のポイントをまとめてみましょう。
- 為替レートにより解約返戻金は大きく変動する
- 保険料の払込が終わる前での解約は元本割れする可能性がある
- 解約返戻金をドルで受け取り円安を待つ方法もある
死亡保険に入る目的は、主に「葬式代金」「家族の生活費」「子供の学費・結婚費用」「住宅資金」など様々です。
それに対して、ドル建て終身保険は、これらの目的にはそぐわないと言われています。
それは、為替レートによる解約時期で、受け取る金額が変動してしまうからです。
ドル建て終身保険に入る前に、自分の目的に本当にドル建て終身保険が適しているのかを再確認する必要があります。
親身になってくれるコンサルタントやFPに相談してみると良いかもしれません。
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