生命保険に贈与税がかかる場合の計算方法を分かりやすく解説します!

生命保険の保険金を受け取る際にも税金がかかります。関わる人の関係によって相続税・所得税・贈与税のいずれかがかかります。今回は、生命保険の保険金を受け取る際にかかる税金について課税方法・計算方法を中心に、保険金の受取時にかかる税金について解説していきます。

目次を使って気になるところから読みましょう!

生命保険金に贈与税がかかる場合の計算方法!基礎控除額は110万円

生命保険の保険金受取時に税金がかかるのをご存じですか。


また、相続税所得税贈与税と場合によって税金の種類も違います。


せっかく長い期間、保険料を払い込んで育んできた生命保険です。保険金受取時にもっともベストな方法で受け取りたいですよね。


この記事では

  • 生命保険の保険金受取時に贈与税がかかる場合とは?
  • 贈与税の計算方法
  • 税金の種類と税率
について解説していきます。

是非、最後までご覧下さい。

ほけんROOMでは、他にも魅力的な生命保険に関する記事を多数掲載していますので、他の記事も参考にしてみてください。

生命保険の受取金で贈与税がかかる場合をそれぞれ解説


入院給付金、がん診断一時金、手術給付金など病気や怪我をしてしまった時に受け取れる保険金の受取時には非課税です。


しかし、死亡保険金や満期保険金については、条件によって保険金受取の際に贈与税がかかってしまう場合があります。


それは、どのような場合、どのような条件なのでしょうか。


以下の表にまとめました。

贈与税がかかる場合の条件
死亡保険金
契約者、被保険者、受取人がそれぞれ違う
(例)夫が妻の為に契約し、受取人は子
満期保険金
受取人が契約者以外
(例)夫が契約し、受取人は妻

それぞれの場合についてこれから順に詳しく見ていきましょう。


ちなみに、贈与税とは個人が他の個人から財産の贈与を受けた時に支払わなければならない税金のことです。


税金についてはしっかりと理解することで事前に対策できたり、支払わなければならない場合に直面してもしっかりと対応できるようになります。


また、保険金を受け取った場合は、確定申告が必要となります。


どの相続税・所得税・贈与税のどの税金がかかる受取パターンだったのかにより確定申告をする時期が違いますが、どのパターンであれ確定申告する必要はありますので、忘れないようにしましょう。

死亡保険金で贈与税がかかる:契約者≠被保険者≠保険金受取人のとき


死亡保険金とは

死亡保障がついた生命保険に加入している場合、被保険者が死亡した時に受取人が受け取れる保険金のことです。


遺族がスムーズに手続きできるように、証券の保管場所や契約内容の詳細などを事前にしっかりと伝えておくことも大切です。


贈与税とは

個人が他の個人から財産の贈与を受けた時に支払う税金


財産の持ち主が贈与する相手を決められる財産継承の形が贈与です。


死亡保険金の受取で「贈与税」がかかる場合

契約者被保険者受取人
ABC

上の表のように、契約者・被保険者・受取人が全て違うという場合です。


生命保険は契約者であるAさんの財産と認識されます。Aさんはまだ生きているのに、その財産を他人であるCさんに贈与したとなりますので、贈与税がかかります。


Aさんの財産をCさんに生前贈与したとも言えます。


贈与という言葉の意味通り、保険金を受け取る人の事を保険契約時から考え、万が一の場合に困ることの無いよう思いやる心が込められています。


しっかりと死亡保険金受取時には自分を受取人としてくれた有難さや、その思いやりも感じられるといいですね。


また、財産の持ち主であるAさんが死亡していないという事がポイントです。死亡している場合には、贈与では無く、相続という捉え方も出てくるからです。


少しややこしいように感じるかもしれませんが、贈与という言葉の意味をしっかりと考えて、身近な人を例に考えてみたり、自分の場合に置き換えてみると分かりやすいですよ。


死亡保険金を受け取る際は、お金がもらえる事ばかりに目が行きがちですが、支払わなければならない税金もあるということをしっかりと覚えておきましょう。


満期保険金で贈与税がかかる:契約者≠保険金受取人のとき


満期保険金とは

保険期間終了時まで、被保険者が生存していた時に支払わえるお金のことです。


生存お祝い金のようにとらえたり、払い込み完了お祝いとしてとらえることもできますね。


満期保険金で「贈与税」がかかるパターン

契約者受取人
AB

生命保険の満期時、Aさんの財産を他人のBさんが受け取るので、AさんからBさんへの贈与とみなされます。


契約者と受取人が別である時に贈与税がかかります。


贈与税は税率が高めです


このことから、満期保険金の受取人を誰にするのかを今一度見直してみることは有益でしょう。

満期保険金は保険期間終了時に被保険者が生存しているで受け取る事ができるものですので、お金の使い道は被保険者のこれからの生活の為と考えられます。

契約者と被保険者の関係は、家族が多く、奥様への愛情の証として旦那様が契約しているパターンも多いのではないでしょうか。

そうした場合、受取人を贈与税の対象とはならない契約者本人にしておき、節税をするという選択肢も考えられます。

大切に育んてきた財産です。

愛情の証はより大きく、有益な受取方を是非とも話し合ってみてはいかがでしょうか。

満期保険金で「所得税(一時所得)」がかかるパターン

契約者受取人
AA
満期保険金を受け取るということは、被保険者はもちろん、最後まで保険料を払い続けているという事なので契約者本人もまだ生きています。

なので、受取を契約者本人としている場合も多いのではないでしょうか。

自分の財産を自分が現金として受け取る事となるので所得と考えられ、所得税がかかりますが、贈与税よりは税率が低くなる傾向があります。

この所得税(一時所得)について詳しくは下記の関連記事を是非ご覧下さい。

生命保険の受取金の贈与税の計算方法

贈与税は実際どのように金額が決められるのか気になりますよね。


契約者と受取人の関係によっては贈与税がかかり、事前にどれくらいの額がかかるのかを知っておけば、心づもりができてより安心しますよね。


ここでは、その計算し方について解説します。


基本的には公式があり、そこに当てはめていけば金額を出せます。

基礎控除後の金額×税率ー速算控除額


贈与税の計算をする時に使用する速算表というものがあり、そこから税率や速算控除額は分かります。


速算表については、国税庁のホームページに詳しく記載がありますので、ご覧ください。


また、贈与税の基礎控除とは年間で110万円以内であれば贈与税は非課税となるというものです。このことについては、次に詳しく解説していきます。

贈与税には年間110万円の基礎控除がある


先程から、基礎控除という言葉が何度も出てきていますがご存じでしたでしょうか。


基礎控除とは

  • 課税対象にならない金額
  • 一人につき年間110万円

メリット保険金が基礎控除額の範囲内であれば贈与税がかからない
(確定申告も不要)
注意点1人につき年間110万円まで
(他に贈与があればそれも合算する)

しっかりと覚えておきましょう。


1つの贈与に対して110万円ではなく、1人につき年間110万円です

ここがよく勘違いされやすいポイントです。


税金額を計算する時に使う言葉ですが、これを知っているかどうかで大きな節税効果に差が出てくる場合もあります。


大切な財産を受け継ぐ際にその財産が不本意に目減りしてしまう事態を避ける為にも知識を身に着けたいものです。

特別贈与・一般贈与の場合の贈与税の税率

贈与税には、特別贈与一般贈与という2つの種類があります。


それぞれ、どういった場合が該当するのか、税率はどのようになっているのかを解説していきます。


ポイントとなるのは受取人は誰なのかということです。


同じ金額の保険金でも、受け取る人が誰なのかによって計算が変わって、受取額に大きな違いが出ます。


また、この贈与税は受け取る人が支払う税金です。


特別贈与になる場合

20歳以上の子や孫への贈与


特別贈与の速算表

基礎控除後の金額税率速算控除額
~200万円10%0円
~300万円15%10万円
~600万円
20%30万円
~1000万円
30%
90万円
~1500万円40%190万円
~3000万円45%265万円
~4500万円50%415万円
4500万円超55%640万円


一般贈与になる場合

特別贈与に当てはまらない贈与(妻など)


一般贈与の速算表

基礎控除後の金額税率速算控除額
~200万円10%0円
~300万円15%10万円
~400万円20%
25万円
~600万円30%
65万円
~1000万円
40%
125万円
~1500万円45%
175万円
~3000万円50%
250万円
~4500万円55%
400万円
4500万円超55%400万円

上記の2つの表を見てわかるように、一般贈与の方が税率が高くなる場合が多いです。


速算控除額にも違いがあり、その差はとても大きいです。


消費税の%が数パーセント上がっただけで家計ダメージが大きいことをイメージしていただければ分かるように、税率がこれほどまでに違うと税金の金額の差がとても大きなものになることは想像していただけるでしょう。


国税庁のホームページにも表や計算の仕方などが記載されていますので、より詳しく知りたい方は是非参考になさってください。


では、実際にどれくらいの差が発生するのかを次に解説していきますので、是非このままご覧下さい。


シュミレーションではリアルな数字でその違いを実感できるので必見です!


シュミレーションしながら、自分の場合はどうだろうかと具体的に考えてみることをお勧めします。

贈与税のシュミレーション:基礎控除後の金額×税率ー速算控除額


計算式や表を見ているだけでは、なかなかイメージしづらいので具体的な数字を使ってシュミレーションしてみましょう。


結果を見れば、真剣に受け取り人を誰にするのかを見直すべきであると切に思う方も多いと思われます。


是非、最後までご覧になって下さい。


保険金800万円を受け取る場合に、受け取る人が誰なのかによって贈与税の金額の違いがどれくらいあるのかについて計算してみます。


結論を先に言ってしまいますと

子どもが受け取るパターンの特別贈与が税金が安く、その差は大きなものです。


子どもが受け取る(特別贈与)

保険金ー基礎控除=基礎控除後の金額800万円ー110万円=690万円
基礎控除後の金額×税率ー速算控除額=特別贈与税の金額690万円×30%ー90万円=117万円

特別贈与税の金額 117万円


妻が受け取る(一般贈与)

保険金ー基礎控除=基礎控除後の金額800万円-110万円 =690万円
基礎控除後の金額×税率-速算控除額=一般贈与税の金額690万円×40%-125万円=151万円   

一般贈与税の金額 151万円
 

同じ保険金でも、151万円-117万円=34万円もの違いが出ました



受け取る人が誰かによって、税率などが変わり、それによってこれ程まで違いが出るのは驚きですよね。


軽視できない事柄です!


もちろん、家庭の事情や家族関係などそれぞれ状況は違うとは思いますが、今一度、受取人を誰にしておくのがベストなのかということをしっかり考える必要があるかもしれません。


契約者が堅実に払い込みを続けてくれたものであり、無駄にはしたくないですよね。


そして、受け取る側としても少しでも多く手元に入ってくるよう工夫したいと考えるのは当然のことでしょう。

贈与税は最も課税対象額が高くなる課税方法


税金の額を計算する際に元となる課税対象額について解説していきます。


このベースとなる額の決め方によって、支払うべき税金の額が大きく異なってきます。


それぞれの課税対象額を決める計算式はこのようになっています。

  • 相続税・・・保険金-(500万円×法定相続人の人数)
  • 所得税・・・保険金-(払い込み保険料+50万円(特別控除))÷2
  • 贈与税・・・保険金-(110万円(基礎控除額)×贈与を受ける人数)
ちょっと分かりにくいですが、結論としては贈与税が一番、課税対象額が高くなる課税方法と言えます。

それぞれの税金の言葉の意味を考えてみても、贈与税は財産という贈り物を分け与えるという事に対する税金になりますので、他の二つに比べると必要に迫られてのものでは無いため、課税範囲が広くなるのも頷けます。

課税対象額が1番低くなる課税方法は「相続税」

一番課税対象額が1番低いものは「相続税」です。


 相続税の課税対象額を決める公式はこちら

 課税対象額=保険金-(500万円×法定相続人の人数)

 例えば、夫が契約していた生命保険の保険金1000万円を法定相続人である妻と子2人が相続する場合はどうでしょう。


下記に具体的な数字を入れてみました。


 課税対象額=500万円-(500万円×3人)=ー1000万円


上記のような計算になるのでそもそも相続税が発生しないということになります。


また、1500万円までは非課税枠であるとも言えます。


相続とは残された家族の生活を守るためのお金と捉えられます。だからこそ一番税金が低く抑えられるような仕組みになっているのでしょう。


この保険金にかかる相続税の非課税枠が大きいことを理解し、相続税対策として生命保険を利用している方も多いです。


大切な財産を守る為の合法的な節税対策は、悪いことなどでは無く、しっかり調べ、知り、選択することで、自分の財産と家族を守る大きな力になるでしょう。


生命保険の保険金受取方法の選択はその一つで、是非とも熟考して大切な資産を守りたいものです。

生命保険の保険金の受取人変更はいつでもできます

契約者と受取人の関係でかかってくる税金の種類が変わり、それぞれの税率や控除額なども違うため、実際に保険金の受取をする時に誰にどのように渡るようにしておくのがベストかをよく考える必要がありますね。


そして、受取人を変更したいという場合にはすることができます。


受取人変更手順をご紹介します。

  1. 証券番号を確認する
  2. 保険会社へ連絡する
  3. 必要書類の提出
上記のような手順で手続きをすることができます。

まずは、保険の今の契約内容を保険証券などで確認をし、どのように変更したいかをしっかりと考え、決めることが大切です。

その上で、保険会社へと連絡をすればその後は保険会社の指示に従って手続きをすれば受取人変更はいつでもすることができます。

生命保険の受取人変更についての記事がありますので、ぜひ関連記事もご覧ください。

生命保険についてのお悩みは保険のプロにご相談ください!

これまで生命保険の保険金受取にかかる税金について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

  • 今のままの保険金受取方法でいいのだろうか?
  • 自分たちにとってベストな受取方法はどれだろうか?
  • いくら受取時に税金がかかるのかを知りたい!
このように思われた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

税金の計算や仕組みの理解は難しいものも多々あり、自分たちでしっかりと理解し、自分たちにとってベストで有益なものを見つけ出すのはなかなか難しいものです。

そんな時、大きな力になってくれるのは保険のプロです。
生命保険についてのこのような悩みはプロに相談することをおすすめします。

マネーキャリアでは保険のプロに無料で相談することができますし、オンラインでの相談など、相談者の希望に沿った相談方法も可能なので気軽に利用してみてください。

まとめ

生命保険の保険金受取時にかかる税金について贈与税を中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは

  • 生命保険の受取時には相続税・所得税・贈与税のいずれかがかかる
  • 一番税金が高くなるのは贈与税
  • 一番税金が低くなるのは相続税
  • ベストな受取方法を保険のプロと相談して変更することも可能
でした。

生命保険の保険金を受け取る時に、税金を支払うことによって予定していた額よりも小さくなってしまい、ライフプランが崩れることのないようにしっかりと理解し、受取時の税金のことも考慮して考えておきたいですね。

そして、保険のプロと相談して自分にベストな方法を選択し、必要があれば変更手続きも確実にしておく必要があります。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい記事が多数掲載されていますので、是非ご覧下さい。

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