【獣医師監修】犬の心不全とは?原因から症状、治療、予防まで解説!

犬の心不全をご存知ですか?僧帽弁閉鎖不全症等を原因に、腹水、痙攣、肺水腫、散歩に行きたがらない等の症状を引き起こします。治療としては内服薬の投与や手術が行われます。この記事では犬の心不全について、原因から兆候、症状、治療法、治療費、予防まで詳しく解説します。

犬の心不全は完治する?先天性の場合は余命はどれくらいなのか


心不全は人間もかかるので病名としては認知度が高い病気ですが、実は犬もかかりやすい病気です。


心不全は人間と同様で犬にとっても心臓が患部になる病ですが、この病気は完治するのでしょうか?


もし、先天性の場合は余命がどのくらいなのか気になる飼い主も多いと思います。


今回の「ほけんROOM」では、

  • 心不全の兆候や原因について
  • 心不全の症状や検査方法について
  • 心不全の治療法や治療費、予防について
  • 心不全にかかりやすい犬種や年齢、性別について
  • 心不全の症状について

以上の内容について解説をいたします。心不全は初期の段階での発見がしずらい病気で、目に見える症状を発症すると病気のステージが進行している場合が多くあります。


病気が進行すればするほど、病気にかかった犬の体の負担や介護する飼い主の負担も大きくなってしまいます。


ですが、早期発見し治療することができれば、犬が元気に生活を続けることが可能です。大切な家族であるペットのためにも心不全について理解しましょう。

犬の心不全とは?兆候や原因、症状、検査方法も解説!

犬の心不全はクッシング症候群に似た症状が見られるので判断が難しい病気ですが、心不全の兆候は見られないのでしょうか?


そして原因や症状はどのようなものなのでしょうか?ここでは、

  • 心不全は僧帽弁閉鎖不全症などの病気が原因
  • 心不全の兆候として心臓の音に雑音が混じる
  • 心不全の検査は聴診・レントゲン検査・血圧測定・血液検査・心電図検査・超音波検査を行う
  • 心不全の症状は独特な咳・散歩を嫌がる・疲れやすい・元気がない・食事の量が減る・下痢・発熱・呼吸の回数が増える・口の中の粘膜や舌が青くなる・痙攣・失神の発作などがある
  • 心不全は進行すると腹水・肺水腫・心拡大などの症状が現れる
  • 心不全がフィラリア症が原因の場合は血尿が出る

といった内容について詳しく解説をします。心不全は、僧帽弁閉鎖不全症などの病気が元で発症してしまう病気です。


心不全は発症してしまうと治ることが難しい病気ですが、対処をしっかりと行っていけば病気の進行を穏やかにすることもできます。

そもそも犬の心不全とは?兆候やレントゲン等の検査方法も解説!

そもそも、犬の心不全とはどのような病気なのでしょうか?この病気は心臓にまつわる病気が元で起きる病気です。


心臓は血液を全身に送り出している臓器なので、正常な働きをしなくなると身体に支障が出てしまいます。


ですので、心不全の原因となる病気を発症してしまうと、心臓に負担のかかる運動は勿論のこと、日常生活がままならない状況になります。


また、心不全は一度発症してしまうと外科手術などでもしないかぎり治るということはほとんど無く、一生病気を進行させないようにコントロールしなくてはなりません。


ですが、早めに病気の兆候を発見することで病気の進行を遅らせることができます。兆候を見つける手段としては聴診が有効です。


聴診を行うことで、心臓の雑音に気づくことができるので早めの対処ができますし、病気に関する詳しい検査も行えます。


この病気の検査方法としては、先ほど紹介した聴診、そしてレントゲン検査、血液検査、心電図検査、超音波検査があります。


その検査の中でも超音波検査が心臓の状態をより正確に知ることができると言われています。

犬の心不全の原因は?原因となる心疾患を解説!

心不全の原因となる病気としては、僧帽弁閉鎖不全症、肺動脈狭窄症、動脈管開存症、フィラリア症があります。


それぞれの病気について説明しますと、

  • 僧帽弁が機能しなくなる僧帽弁閉鎖不全症
  • 肺動脈が狭くなってしまう肺動脈狭窄症
  • 動脈管が機能しなくなる動脈管開存症
  • 寄生虫感染によるフィラリア症

などとなっています。これらの病気が心不全の病気の原因といわれていますが、その中でも最も心不全の原因となるのが僧帽弁閉鎖不全症です。


僧帽弁閉鎖不全症とは、血液の逆流を防ぐ僧帽弁が厚みを増したり変形してしまい弁としての機能を果たさなくなるという症状があります。


この病気を発症させてしまうと心不全だけでなく、腹水・肺水腫・心拡大などほかの病気を引き起こしてしまいます。


僧帽弁閉鎖不全症は弁を元通りになることは無いので、対処としては進行を遅くするしか手立てがありません。


ほかの病気も発症してしまうと心臓の機能が回復することが難しいので、どの病気を発症しても心臓にかなりの負担がかかるのは間違いないでしょう。

犬の心不全の症状は?咳や呼吸困難等の発作を解説!

心不全は心臓にかなりの負担がかかっているので、犬が疲れやすくなったり、散歩を嫌がるようになります。


この症状だけを見るとクッシング症候群ではないかと勘違いしてしまいますが、心不全には明らかに違う症状が現れます。


心臓に負担がかかってしまう病気なので呼吸の回数が増えてしまい、病状が進行すると呼吸困難などの発作を引き起こします。


そして、独特な咳をするようになります。食事の好みもドックフードのような硬い物よりも柔らかい物などに変化し、最終的には食べる量が激減してしまいます。


元気も無くなりますし、下痢や患部の炎症のため発熱などの症状も出ます。また、血液が体の末端まで行き届きにくくなるので、口の中の粘膜や舌が青くなるという症状も現れてしまいます。


さらに痙攣や興奮すると失神の発作、血尿などといった症状が現れます。ただし、このような分かりやすい症状が出てくると病状がかなり進行してるので、少しでも違和感を感じたら動物病院で受診しましょう。

犬の心不全の治療法や治療費、予防について詳しく紹介!

ここでは、犬の心不全の治療の方法や費用について解説していきます。

内容としては、

  • 心不全は血管拡張薬、利尿剤など心臓の負担を減らす内服薬を処方する
  • 治療方法は食事療法、内服薬を処方する内科的治療法、手術を行う外科的治療法がある
  • 治療費は内服薬は病気の進行状況により数千円~5万円と開きがある
  • 外科手術は約30~150万円くらい
  • 心不全は定期的な健診とフィラリア症の予防接種が予防につながる

以上です。このように、心不全には内科的治療外科的治療の他に食事療法という治療法があります。


犬の体の状態や病気の進行状況によって治療法の選び方は変わってきます。心不全は治療法の判断に悩む病気かと思いますが、治療法やかかる費用を理解した上で医師と相談すると良い選択ができるでしょう。

犬の心不全の内服薬や手術等の対処法、治療費用を紹介!

心不全の治療法は手術を行う外科的治療法、内服薬を処方する内科的治療、塩分を抑えた食事などを取り入れる食事療法、運動制限などの安静療法です。


外科手術は機能しなくなった僧帽弁を修復するので効果的な治療法ですが、全ての動物病院が対応できませんし、犬の体や病気の進行状態によっては選択できない場合もあります。


そういったこともあり、心不全では内服薬で対応する内科的治療法を選択することが多くなるといえます。


処方される内服薬としては、血管を拡張させる血管拡張薬や心臓の負担を減らす作用がある利尿剤などがあります。


食事療法は初期段階で発見したケースから使われる方法で、食事で塩分などをコントロールし、心臓の負担を減らしつつ病気の進行を抑えるというのが目的です。


安静療法は心臓の負担にならない程度に犬の運動量をコントロールして体調管理を行う方法のことを指します。


治療の費用としては病気の進行が進むと処方される内服薬の値段が上がるので、数千円~

5万円くらいとなります。


外科手術は方法によって値段の差がありますが、費用としては約30~150万円くらいです。

犬の心不全の予防法は?早期発見・早期治療が大切!

心不全の原因となる僧帽弁閉鎖不全症などを発症しても、初期の段階では目立つような症状が無いので発見しずらいという特徴があります。


そんな厄介な病気を予防するためには、どのような方法を用いたら良いのでしょうか。心不全の有効な予防法は聴診です。


聴診で犬の心臓の音を聞くと病気があれば雑音が混じります。これにより、早めに心不全に対処することが可能となります。


また心不全の原因となるフィラリア症に関しては、予防接種によって病気を防ぐことできるので、時期が来たら予防接種を行うようにしましょう。

心不全にかかりやすい犬種や年齢、性別はある?

心不全にかかりやすい犬種や年齢、性別があるか気になる飼い主も居るのではないかと思いると思うので、ここで解説していきます。


心不全にかかりやすい犬種はチワワやマルチーズ、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなどの小型犬です。


特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルに関しては、年齢に関係なく心不全を発症する確率が高くなっていて、この犬種については遺伝疾患があると考えられています。


キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは若くても心不全を発症してしまいますが、ほかの犬種に関しては先天性のものでなければ5歳くらいから症状が出始めるケースがあり、10歳以上になるとさらに発症率が高くなります。


性別に関してはメスよりもオスの方が心不全になりやすい傾向が見られるようです。

もしもの時に備えてペット保険に加入しておくのがおすすめ!

心不全は、手術を行えば完治する可能性がありますが、手術費用は手軽な金額ではありませんし、内科的治療法を選択した場合には、一生病気と向き合うこととなり薬を飲み続けるということになります。


そして、病気が進行すれば服用する薬の数も増え費用も増えてしまいます。さらに、定期的な健診の際にレントゲン検査や超音波検査などが行えば、医療にかかる負担が大きくなってしまうことも考えておかなくてはいけません。


このように、心不全でかかる費用は大きく飼い主の負担となっている場合が多くなっています。


心不全のような病気に備えてペット保険に加入しておくと、多額の医療費を保険でカバーすることができます。


ほけんROOMには、ペット保険に関する記事を多く扱っているので保険加入に参考にしてみると良いでしょう。

まとめ:犬の心不全は治る?

犬の心不全について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?今回の記事をまとめると

  • 心不全は僧帽弁閉鎖不全症などの病気が原因
  • 予防法は小まめな健診での聴診、フィラリア症の予防接種
  • 検査方法は聴診、血液検査、血圧測定、心電図検査、超音波検査がある
  • 心不全の症状は独特な咳・散歩の拒否・疲れやすい・元気がない・食事の量が減る・下痢・発熱・呼吸過多・口の中の粘膜や舌が青くなる・痙攣・失神の発作などがある
  • 心不全がフィラリア症が原因の場合は血尿が出る
  • 心不全は進行すると腹水・肺水腫・心拡大などの症状が現れる

  • 治療方法には外科的治療法、内科的治療法、食事療法、安静療法がある
  • 病気の進行状態によってかかる治療費が異なる
  • かかりやすい犬種は5歳上のオスの小型犬

といった内容になります。心不全は手術で治る場合もありますが、薬を処方する内科的治療や食事療法、安静療法といった方法で対処することが多い病気です。


病気の発見が遅くなると余命が短くなるという場合もありますが、心不全は早期発見すれば、長い期間犬が元気に暮らすことが可能になります。


ぜひ、この病気を理解していざという時に対処できるようにしましょう。


ほけんROOMでは、他にも様々なペットや保険に関する記事を公開しておりますのでぜひご覧ください。

この記事の監修者
森下 浩志
2018年に早稲田大学基幹理工学部に入学。保険×テックの領域で保険業界をイノベーションをしていく姿勢に共感し、「ほけんROOM」の運営に参画。2019年にファイナンシャルプランナー、損害保険募集人資格を取得。

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